スタディサプリENGLISHにはいくつかの有料コースがありますが，その1つはTOEIC対策に特化したものです。
正確には「TOEIC L＆R TEST対策コース」と呼ばれますが，2017年に登場して以来すぐさま評判となり，今やスタディサプリ全体で人気No.1とも言えるほどにまで成長しました（App Storeにおけるコメント数を比較。2024年1月調べ）。
それにしても，このコースの一体何がそれほど凄いと思われているのでしょうか。
本記事では「TOEIC対策コースが評判となっている理由」について分析した結果をお伝えします。
また，基本的には高評価が多いのですが中には低評価が付けられていることもありましたので，そちらについても併せてみていくことにしましょう。
評判の調査方法について
今回の記事作成のために行った調査は以下の通りです↓
対象：アプリに寄せられた最近の評判120件
期間：2023年10月25日～2024年1月22日
手段：評判内容を独自に分析
中には特に理由が書かれていないものや的外れのものも含まれていましたが，それらは無視することとし，また2つ以上の理由を挙げている場合は力点が置かれているものの方を採用したことにご注意ください（1コメント1票の原則）。
それでは次章から，評判だった理由の上位4つと低評価について個別に紹介していきたいと思います。
第1位 スタディサプリだけで総合的なTOEIC対策が可能
スタディサプリのTOEIC対策コースで最も評判が高かったのは，考えられうる全てのTOEIC対策がこれ1つで行えてしまうところでした。
通常，TOEIC対策として考えられることとしては，独特な問題形式に対する理解を深めたり，パート別の攻略テクニック的なものを身に付けたり，さらには予想問題集を解いたり頻出の文法や単語を学習したりしなければなりません。
参考書の種類も膨大なため，TOEIC学習を始めたばかりの人にとっては，何を買い揃えなければならないかがわからなくなってしまうわけです。
参考書選びに時間を取られてしまっている間も，刻々とTOEIC本番までの勉強時間は減っていくわけで，しかもこうした参考書を全部持ち歩くのは嵩張って大変でしょう。
しかし，スタディサプリには必要な対策がすべて学習コンテンツ内に含まれており，アプリならではの学習メソッドが加わることで，他教材に類を見ないトレーニングを行える点がすこぶる評判です。
さらには根本的な英語の実力を底上げするコンテンツ，例えば中学で習う英文法や単語を総復習するものや音法にまつわる動画までもが含まれているため，他に別の問題集を買う必要はありません。
また，スマホ1つあれば学習可能なため，持ち歩きするにもヘッドホンとネット環境さえあれば十分で，1回あたり数分間で学習を終えることもできるために，ちょっとしたスキマ時間であっても何かしらのトレーニングを行えてしまうところはTOEIC対策コースの明らかな強みでしょう。
本章では，そんな学習コンテンツについて簡単に紹介していきます。
パーフェクト講義でTOEICの解き方を学べる
まず最初に紹介するのはパーフェクト講義ですが，TOEICと同じ形式の問題を用いながら，特徴や解き方のコツさらには毎日の勉強方法までをも学ぶことが可能です↓
今や様々な教材が存在する時代ですから「絶対にスタディサプリで学ばなければならない」とまでは言いません。
各自が好きなもので学べばよいわけですが，わざわざ本アプリを使って学ぶメリットとしては動画やユニークなトレーニングが可能になることであり，前者は次章で解説しますが，後者ではペンとノートを使わずに行えるディクテーションやマイクを利用したシャドーイングが特に評判です↓
音源を再生したり自分の声を録音したりといった作業は基本的に面倒ですが，スタディサプリのアプリはすべてを楽にしてくれます。
本も開かずスマホの画面をみながらポチポチとボタンを押して勉強していくのは非常に新鮮な感覚で勉強の辛さも和らぐでしょう。
実戦問題集では20回分の模試が利用可能
TOEIC対策では予想問題集（模試）を解くことも大事です。
TOEICの公式問題集を別に購入しても良いですが，折角あるのですからスタディサプリの実戦問題集を使ってみましょう！
通常版（無印版）に10回分の用意がある他，「実戦問題集NEXT」と呼ばれるものにも別の問題が10回分収録されているので，最大20回分もの予想問題を解くことができてしまいます。
TOEIC公式問題集の10冊分がスタディサプリ内に存在するわけですから，どれだけ多いかわかりますね（料金的に見ても約3万円に匹敵します）。
先のパーフェクト講義はあくまで基礎知識やコツを伝授することが目的でしたが，この実戦問題集は本番形式に慣れて実戦力を付けるためのものです。
本コンテンツの場合，アプリで学ぶだけでなくテキストを購入することも可能なので，より本番に近い状況を作って学習することができます。
もっとも，テキストで解き終わったものを復習する際にはアプリを使うのがおすすめで，動画による解説を視聴したり先に紹介したような独自トレーニングを行ったりが可能です↓
オンライン教材ならではのエピソードとして，受講者の反応は記録されてスタディサプリ側に伝えられるため，例えばある問題の正解率が低いことが伝われば，解説動画が後で追加されるなどして対応してもらえるところも興味深いと思いました。
TEPPAN英単語では頻出語を素早く学べる
これまでにTOEICの単語帳を一切やったことがない方にとっては，目標スコアにして600～990点と幅広く対応したスタディサプリのTEPPAN英単語が特に役立つでしょう↓
大学受験の語彙力だけで本番に挑んでもそれなりの点数は出ますが，TOEICに出やすい単語を集中的に学ぶことは高スコア取得のために必須です。
音声も付いているので，特に頻出単語は耳からも学ぶようにするとリーディングに限らずリスニングパートの正答率までもが上がることになります。
設定を変えることで色々な出題形式が選べるTEPPAN英単語ですから，試験直前まで基本毎日やりましょう！
学習を開始するにあたっては「毎日100単語」の学習ノルマを課されるので最初は驚きますが，スタディサプリENGLISHの独自メソッドのおかげで，不思議なくらいあっという間に終わってしまいます。
TEPPAN英単語だけでも1500語を2週間ちょっとで1周できるスピード感は他のアプリの追従を許しません。
英文法講座で基礎レベルから実力をつけられる
最初に紹介したパーフェクト講義には，文法の解説に特化した「英文法編」も別に存在します↓
こちらは，いわゆるTOEICに出る文法のみに絞って解説したものなので，高校英語に不安がある方が先の攻略法や模試のレッスン前に学ぶことができると好評です。
さらに最近では，中学英語すら怪しい方のために「基礎英文法」のコンテンツも登場しました（「基礎講座」と呼ばれるものの中にあります）。
こちらは，中学で学ぶ英文法を扱ったもので，"Ken likes Hanako."のレベルから，昔の勘を取り戻していきましょう↓
初めて英文法を学ぶような方だとわかりませんが，多くの方にとっては，中学高校の英語の授業で学習した内容を一からやり直せる講義はありがたいでしょうし，受験勉強をしっかりやった経験が一度でもあるような人であれば，すぐに忘れた知識を思い出せるはずです。
人間，一度勉強した内容は，時間が経って忘れてしまったようでも確かに記憶の中に残っています。
第2位 時間や勉強内容を管理してもらえる
スタディサプリのTOEIC対策コースでは正答数や日々の学習時間が記録としてしっかり残るので，サボりにくくやる気に繋がりやすいという評判に繋がっています。
ログインするだけでも褒めてもらえますが，寄せられたコメントを見ていると「連続学習1589日」という驚きの記録を保持している方も見受けられました。
なお，目標時間を設定することができたり，毎日の勉強時間が自動で記録されたりもしますので，それがモチベーションに繋がるところが主な評判です。
とはいえ，3～6ヶ月のやる気を維持するのも大変ですから，心配な方は「パーソナルコーチプラン」と呼ばれる最上位プランの使用をおすすめします。
ベーシックプランとの違いを比較した記事でも述べましたが，サービス内容としては，通常のベーシックプランの内容に，担当コーチによる学習管理と指導が加わったものと認識していただいて構いません↓
それ以外にも，テキストが8冊もらえたり，コーチング修了後に1年間ベーシックプランが無料で使えてしまうクーポンがもらえたりもするのですが，何と言っても上記画像で見られるようなコーチとのチャットのやり取りが魅力的です。
パーソナルコーチプランのコーチの質は高いので，優秀な方と話せると考えただけでも貴重な時間が過ごせますし今後の英語人生の糧になります。
「コーチがたえず親身になって相談に乗ってくれた。」
「コーチの期待に応えたかったので頑張れた。」
昔の評判を振り返ってみると，上のような感謝のコメントが多くを占めていた時期もあり，実際私を担当したコーチもTOEICスコアは900点以上で，基本優しく時に厳しく接して指導された日々は貴重なものとして今でも記憶に残っています。
各自の能力にあわせて学習プランを作成してきてくれるサービスはもはや普通に「個別指導」と呼べるものであり，コーチに指示された課題さえこなしていけば短期間で100点以上のスコアアップの実現も夢物語ではありません。
TOEICの勉強に慣れていない初心者の方や，仕事で上司に言われて仕方なく結果を出さなければならない方にもぴったりのプランです。
第3位 関正生先生の講義がわかりやすい
続いての評判はスタディサプリENGLISHの教材を監修する関正生先生についてのもので，10％の方が言及していました。
どちらかと言えば，高校生向けのスタディサプリでお世話になる方が多いように思いますが，スタディサプリENGLISHにおいてもTOEIC対策コース限定で彼の講義を動画で受けることができます。
すでに紹介したパーフェクト講義では，英文法編も含めてほぼ毎回レッスンに登場してきますし，実戦問題集のピンポイント解説でも動画があるものにおいても同様です。
私は文字よりもイラストで学ぶ方が好きなため，書籍で活字で読む場合と黒板を用いて説明してもらった場合の理解度に大きく差があるように感じていますが，みなさまはいかがでしょうか。
文字で学びたい方向けに，講義内容を文字に起こした書籍も売られていますが必須ではありません↓
ちなみに関先生は2006年以来，TOEICをほぼ毎回受験してきており，最新の問題傾向について身をもって体験されているだけでなく会場内での受験生の様子を観察しては自身の指導改善に生かしていることが知られています（もちろん毎回満点を取得しています）。
彼の授業には無駄がなく英語本来の意味（原義的なもの）から教えてくれるので，満足に復習する時間が取れない社会人や大学生であっても，論理的に英語を理解できるので忘れにくいと評判でした（彼の授業は「もはや英語ネイティブ目線の説明である」とも形容されていました）。
なお，TOEICの参考書としても有名な「世界一わかりやすいシリーズ」は彼の代表作ですが，2023年3月時点で累計300万部を超えるベストセラーとなっていますし，企業研修（ニコン）や社会人向けの講義（ツタヤ）など，実はTOEICを教えることに関してもプロ中のプロだったりします↓
頭の回転が速い人にありがちなのですが，先生の喋るスピードは高速で「ずっとこのまま話が途切れることなく進むのではないか」と思うくらい，最初は面食らうことになるかもしれません。
ですがそれを1週間も続けると不思議とスピードに慣れてくるので心配無用です。
関正生先生が監修している教材は，独学では気づくことがないポイントに多く言及してくれる解説が魅力で，復習のことまで考えた指導を随所で受けられるでしょう。
第4位 ちゃんと結果が出る
いくら楽しく学習できても結果が出なければ評判の教材にはなりません。
スタディサプリのみで学習して（中には公式TOEIC問題集を併用する人もいましたが）以下のような喜びの声が寄せられています↓
- 440点が750点になった（6ヶ月の学習期間）
- 680点が755点に上昇（9ヶ月の学習期間）
- 440点が795点になった（1年の学習期間）
- 600点アップ（2年の学習期間）
評価していた方の割合は7.5％で，中には1週間で180点アップした方もいましたが，これはスタディサプリで学ぶことで本来の実力がいかんなく発揮された結果でしょう。
半年以上学習を継続できるモチベーションを私は持ち得ませんが，長く継続できるほどに大きなスコアアップが見込めることが読み取れますし，それだけの長期間使い続けられるだけの学習コンテンツがスタディサプリには含まれていることも特筆すべきです。
私個人としては，たとえ結果がそれほど伸びなくても楽しく学べた経験は勉強自体の興味に繋がり，長い目で見れば良い結果に繋がると信じていますが，「結果がすべて」という考え方もTOEICにおいては重要になってくるのかもしれません。
昇進や海外駐在など，基準スコアの提出が期限付きで求められることも多いです。
詳しくは以下の記事をどうぞ↓
TOEIC対策コースの低評価を分析
TOEIC対策コースに寄せられた低評価についても，ここでしっかり分析しておきましょう！
スタディサプリに寄せられる低評価は，
- エラーが表示される不具合
- 学習コンテンツ自体に対するもの
のいずれかに分類できますが，前者は数ヶ月に1回，数十分間使えなくなる程度なのでここでは省略します。
一方で内容面については，ほとんどの過去のレビューが一定の評価をしており（2024年1月の例だと，App Storeは1.7万件の評価で4.6/5.0，Playストアは0.6万件の評価で4.4/5.0），スタディサプリのTOEIC対策アプリは少なくともコストに見合うだけのサービスであることを誰しもが認めているようです。
しかしその上でさらに改善するポイントとして「視認性・やる気問題・使い勝手」の3つが挙げられていました。
画像の視認性がいまいち
この内容での低評価は，スマホメインで勉強されている年配の方や視力があまり良くない方にとっては気になる問題です。
スタディサプリの無料体験期間中に，まずはパーフェクト講義内にあるPart1の例題を通して，自分がストレスに感じるほど写真が小さくないかを確認するようにしてください。
テキストであればピンチ動作を行うことで拡大することができますが，問題文に関してはそれができません。
逆に，問題文を読み取ることが困難でなければ大体の問題は解決します。
もしダメであればテキストを買ったり，タブレットやPCのような大きな液晶画面を使ってみることを試してみてください。
もっとも過去に低評価だったPart7の問題画面のようなものが見やすく改善された経緯もあります↓
また，利用者に対して改善のためのアンケートが実施されることも多く，不満点を書き込むことで後のアップデートで反映されるので，有料会員になった方は是非参加するようにしてください。
やる気が続かない
こちらは3日坊主の方に多い症状です。
やる気の面で心配を抱えている方は，無料体験期間の7日間のうちどのくらい勉強できたかを確認してみてください。
特にTOEIC学習の動機が「就職や昇進のために仕方なく」であれば，1ヶ月もしないうちに続かなくなってしまう可能性が高いように思います。
私も何となくベーシックプランで始めて，1年が経った頃に「このままじゃいけない！」とパーソナルコーチプランを申し込みました。
コーチに見てもらうと，それまでの年月が何だったのかと思うくらい一気にコンテンツを消化することができ，3ヶ月で200時間近くの短期集中学習を行うことができたわけです。
TOEICスコアが860点以上ある方は，そもそも受講ができないので注意が必要ですが，スコアがそれよりも低ければ低い方ほど多くの恩恵を受けられ，受講者は3ヶ月で100点以上のスコアアップを実現しています。
もちろん，ベーシックプランで毎日学習できる方はその必要はなく，そのまま学んでいけば結果が出ますが，そうでない方は1つ検討してみてください。
間違った問題だけを集中的に学習できない
使い勝手に関するレビューが，低評価レビューの中でダントツに多かったです。
例えば，スタディサプリの使用場所は通学通勤がメインになると考えられますが，飛行機の中などでオフライン学習したい方にとって，コンテンツをあらかじめダウンロードして後から見るようなことができないところは不便に映ったようです。
この他，倍速再生やバックグラウンド再生，シャドーイングの録音機能やリスニングでのシークバーの搭載などが要望として挙げられていました。
ちなみに，以前挙げられていた「復習しにくさ」ですが，その後復習トレーニング機能が実装されたり，問題がある程度進んだタイミングで確認テストが設けられたり，今ではAIによるアダプティブ講座も搭載され，むしろ高く評価されています。
まとめ
以上，スタディサプリENGLISHのTOEIC対策コースにおける評判について，調査したもので数が多かったもの4つ低評価についてまとめてきましたがいかがだったでしょうか。
前者では，本コースに含まれるあらゆるコンテンツであらゆるTOEIC対策が可能になり，英語の基礎固めと実践的な試験対策のどちらも共にしっかりと学べることが1番の理由になっていました。
アプリでの学習は慣れていない方も多いでしょうが，既存の学習スタイルよりも優れている部分が評判となっているのは事実なので，その部分を上手に使って学んでいただけたらと思います。
もちろん，一長一短な部分もあり，使う人の学習環境によってはスマホとの相性が悪く，画面や操作に受け入れられない部分が出てくることもあるでしょう。
模試代わりに使う場合はテキストを買う必要があったり，いまいちやる気が出ず挫折してしまいそうだからとパーソナルコーチを付ければ値段はやはりそれなりのものになってしまいます。
そういったことも踏まえ，まずはベーシックプランの無料体験期間中にたくさん使ってみて，基本操作の確認はもちろん，3日坊主にならずに済むかどうか解説や学習コンテンツは理解しやすいかどうかを中心にチェックするようにしてください。
とはいえ，概ね高評価でありスタディサプリで学ぶ内容には即効性があり実績も出ているので，残り時間が少ない人もせめてパーフェクト講義だけはやり終えてからTOEICを受験することをおすすめします。
関先生の授業では受験生が陥りやすい「TOEICのあるある」をバンバン聞かせてもらえるわけで，スタディサプリENGLISHを使っていなければ回避できなかったであろう問題を試験前に教えてもらえるのと同義ですから，経験の浅いTOEIC初心者には特にありがたい授業だと感じるはずです。
少なくともTOEICで500～600点を目標とする方には，上記内容が深く関係してくることになるでしょう。
最後になりましたが，スタディサプリENGLISHでは不定期にキャンペーンが実施されている場合があります。
以下にまとめていますので，記事内容を確認してから申し込むようにしてください↓
最後までお付き合いいただき，誠にありがとうございました。