大学受験DialoはZ会の良質な教材に栄光の個別指導力を加えたサービスを2016年から提供してきましたが,2018年にはオンラインによる提供を始めました。
その名も「Dialo online(ディアロオンライン)」です。
これにより,今まで通うことができなかった遠方の学生も,自宅で対話式指導を受けることができるようになりました。
※2020年7月に通塾型のディアロにおいて「オンライン校」が新規開校となっています。違いにご注意ください!
2つのオンラインサービス
今回の記事では,完全オンライン型である前者を取り上げ,その講座内容についてまとめていきたいと思います。
Dialo onlineについて
Dialo onlineの基盤となるのは,通塾型の「ディアロ」という学習塾です。
そちらの強みについてはすでに記事にしていますが,今後さらに混乱するであろう教育界において,従来の指導とは異なるサービスを提供し,不測の事態にも対応しやすい点がこの塾の強みだと結論付けました↓↓
開始年度には早速東大合格者も出ましたし,2020年度の合格実績も良好です。
今後教育改革の影響が実際の入試に強く反映されるほど,この塾の独自性が際立ってくるように感じています。
しかし,残念なことに教室のほとんどが関東に集中してしまっていることもあり,利用したくてもできない状況が続いていたわけです。
それがついにオンラインに対応したということで,大変喜ばしい気持ちになりました。
メインとなる講座は2つですが,オプションや新規講座の用意もあります↓↓
- 合格指導
- 1:1対話式トレーニング@online
- atama+@online
- 選抜対策ゼミ
このうち最初の2つがメイン講座となり,普段の勉強はどちらかを取って行うことになるわけです。
なお,それに追加できるのが3つ目の「atama+@online」となり,こちらはCMも流れる人気システムですが,決まりで単独利用はできません。
最後にある選抜対策ゼミは2020年に新しく開講となったもので,学校推薦型選抜や総合型選抜の対策講座となっています。
コロナの影響もあり,オンライン型の塾の利用は真っ先に検討したいものです。
それでは上記4講座について,次章から1つずつ説明を加えていきましょう!
合格指導講座
こちらがDialo onlineのスタンダードなサービスとなり,「Z会の映像」に「合格指導」が加わったものです。
前者は単品で提供されているものと同じで,質の高い映像授業となります↓↓
そして合格指導はSkypeを用いた面談的なものとなり,学習計画や進路指導を行うのが目的です。
学習の流れは以下のようになります↓↓
- Z会の映像を観る
- 課題に取り組む
- Skypeで質問する
- 合格指導を受ける
Z会の映像でどこを学ぶかについてはきちんと講師から説明があるので,言われたノルマをしっかりこなしましょう。
大体1章分が1~2時間で終わる内容ですが,まとまった時間を作ってやるようではオンラインの強みが生かせません。
折角スマホでも受講できるわけですから,ちょっとした時間を見つけて学習しましょう。
「独学する際にわからなかったときはどうするか」という問題が一般的にはあるのですが,Dialo onlineでは解答をトレーナーに提出しなければならないので,ズルをすることができません。
人に提出しないといけないとあれば,動画であっても,ただ聞き流すようなことにはならないので安心です。
もちろん中には手ごわい問題も出てきますから,そのときはすぐに質問しましょう。
「鉄は熱いうちに打つ」ではないですが,「質問は当日中に行う」というのがDialo onlineにおける基本姿勢です。
このとき,Skypeのチャットを利用して行いますが,質問はおまけ的なサービスではなく,1つのトレーニングとしてみなされている感があるので積極的に行ってみてください。
4つ目がいよいよ講座名にもなっている合格指導となりますが,Z会の映像をやっていてどうだったのかを話しながら振り返り,志望校合格に向けた戦略の確認や,翌週に行うカリキュラムを作成するのが主な目的です。
月に4回,20分の予定で定期的に行われるので,しばらくやっていると,目標に向かって自分で学習計画を立てる能力(自立性)が身に付いたことを感じられるでしょう。
自分の弱点と強みを認識することについて,多くの学生は就活の自己分析などでやるのでしょうが,Dialo onlineでは高校生のうちからその練習を行うことになるわけです。
一人ひとりに合わせてカスタマイズした指導の存在と,オンラインながら生徒と講師の双方向のコミュニケーションがあるので,個別指導に必要な条件は満たしています。
対話式トレーニング@online
動画を見るとわかりますが,自分の言葉で説明していくことで当事者意識が高まり,やるべきことが明確になるものです。
勉強における焦りがあるときはカウンセラーのように冷静に聞いてもらえれば解消されるでしょうし,相手に自分の気持ちを伝える練習にもなるでしょう。
保護者としても,子どもと講師がやり取りしている様子を横から少し覗き見ることで,どのような指導が行われているのか,わが子がどのような考えをもとに頑張っているのかを伺い知ることができます。
しかし,これを学習計画や振り返りだけでなく,学習した内容を題材にして行うとどうでしょうか。
いわゆる「反転学習」の1例となりますが,この「対話式トレーニング@online」では先の「合格指導」の講座内容に加えて,生徒がホワイトボードを用いて説明するトレーニングが加わります。
講師がその説明を聞いていて疑問に思ったところは質問し,生徒がそれに答えることで自然と正しい理解へと導かれるというのが本講座ならではの魅力です。
この質問の仕方こそがプロの腕の見せどころで,簡単に誰もができるものではありません。
そのせいで値段はだいぶ高くなってしまうのが難点ですが,その学習効果を考えると納得せざるを得ません。
学習の流れは基本的には前章のものと同じですが,Skypeによる合格指導の部分がより充実したものに変化します(赤字部分)↓↓
- 課題チェック:Skypeにより,Z会の映像の進度状況を確認し,学習方法を指導してもらうが,トレーニングのテーマを明確に設定するのが特徴
- 対話問答:その日のテーマに沿って,自分の考えを表現しては,対話することで理解のすき間を埋めていく
- 計画立て:当日の理解状況を振り返り,次回までに復習すべき課題であったり,予習内容を決定する
それに伴い,指導時間も20分ほど長くなっていますが,科目を2科目以上取るとその講座分の対話式トレーニングが行われるという点も特筆すべきことでしょう↓↓
完全に合格指導の上位版となるプレミアムな講座です。
atama+@online
atama+はAIを用いた学習システムで,現在2,100以上の塾や教室で採用されているものです。
いわゆる個別最適化学習を可能にするサービスは複数ありますが,その中でもこのatama+の評判は群を抜いています。
とはいえ個人で直接に申し込むことができず,例えば駿台のプレミアムサポートコースであったり,城南を始め個別指導がウリの塾や,Z会と縁の深い栄光や増田塾などのオプションとしての利用が可能です。
あくまでAIが得意とするジャンル(英数物化)に限りますが,基礎学力の習得をスピーディーに行うことができます。
Dialo onlineではSkypeによるサポートがあるのが特徴で,流れは以下で確認してください↓↓
- 課題チェック:詳細は前章を参照
- atama+で学習:わからないところはatama+から質問も可能
- 計画立て:詳細は前章を参照
- 宿題:AIが自動で宿題を生成
人の目による診断がある他,atama+内においてもAIによる診断が行われます↓↓
基礎学力と言っても,数IIIのような内容は教科書だけちゃんと理解しただけでも入試でかなりの点数を取れるようになりますし,もちろん定期テストで満点近く取れれば選抜試験での合格も視野に入ってくるので,長期休みの際にでも利用してみてください。
選抜対策ゼミ
-
-
学校推薦型選抜と総合型選抜とは?生まれた経緯と変更点
2020年に世の中を騒がせた入試改革ですが,センター試験が共通テストに変わっただけでなく,各大学が実施する個別入試も改革されたことを知っておく必要があります。 実際は「個別入学者選抜改革」などと呼ばれるものでしたが,制度 ...
続きを見る
上の記事で語ったように,かつてのAOや推薦入試はそれぞれ総合型選抜,学校推薦型選抜と名前を変えましたが,今や私立大学の半数以上の入学者がこれら入試制度を利用しています。
その割に対策がしにくいわけですが,Dialo onlineの選抜対策ゼミの場合,Skypeを使った40分授業を全8回受けることで解決できます。
カリキュラムは前半が志望理由書対策となり,後半の4回は面接対策です。
理由書は事前に課題を提出し,講師がそれを分析します。
そして後日個別指導が行われるわけですが,前半で今回の課題の解説を行い,後半で次回の課題について触れる予定です。
まったくこれまで志望理由書を書いたことがない方は,スタディサプリの講座などで予習しておくとよいでしょう↓↓
そして満を持した状態でDialo onlineで対人レッスンに臨み,相手にわかりやすく伝えられる話し方を身に付けるようにしてください。
なお,個別指導は録画されるので,ただ復習するだけでなく,自分を客観視する際にも使えます。
受講料金について
通塾形態を取っているところだと数万円かかるであろう入会金ですが,オンライン形式だとかからないのが普通です。
Dialo onlineももちろんその例外ではなく,初回登録料だけは別にかかってしまいますが,変に入会金の割引キャンペーンなどを行わないだけ良心的でしょう。
加えて教材費もかかりません。
それでは以下に今回紹介した4つの講座の受講料金についてまとめておきましょう↓↓
- 初回登録料:3,300円
- 合格指導:1科目8,580円,2科目16,500円,3科目23,100円(月額)
- 対話式トレーニング@online:1科目22,000円(月額)
- atama+@online:1講座22,000円(月額)
- 選抜ゼミ:全8回で22,000円(前半や後半だけなら13,200円)
塾の中には料金が確認できないところも多い中,このように大変わかりやすい料金体系を明示しているところに好感が持てます。
対象は高校生以上と高度な内容になりますが,個別対応してもらえるので,講師との相性さえ合えばしっかりと学力は伸びていくはずです。
まとめ
以上,大学受験Dialo onlineの講座内容の紹介でした。
私も昔からオンライン教材は好きで,それこそサテラインによるビデオ教材の時代から,はたまた趣味の音楽における楽曲分析の講座まで幅広く受講してきました。
最近は大手が優秀な人材を引き抜いて,他社の追従を許さないほどの驚くほど良質な教材(映像はクリアで値段も安い)を作り上げてきており,実際にそのサービスの数も増えてきています。
さらに,オンラインの弱点を補うための工夫が各社の腕の見せ所になっており,今後,今回紹介したような「オンライン教材+コーチング」の形が今後は主流となってくるでしょう。
安く済ますだけなら無料の動画サイトや記事で十分なはずです。
しかしそれでは結果が付いてこないことをそろそろ誰もが気づき始めたのでしょう。
オンラインの教育サービスというのは,試すだけならすぐにでも可能ですし,合わなければただやめればよいだけという気楽さがあります。
もっとも,学問の領域では王道を行くZ会の方針と個別指導のノウハウに優れた栄光によるサービスですので,過去の実績からみても大博打になることはありません。
興味を持たれた方は是非試してみてください↓↓
最後までお読みいただきありがとうございました。