今回はスタディサプリの高校英語講座から「英単語補充編」と「英語超入門」を一挙に紹介します。
これらは決してメインではなく,少ない講義数で完結してしまうオマケ的な講座のようにみえますが,かといって受講せずに見過ごしてしまうのは非常に勿体ないです。
英単語補充編であれば高3の夏~冬休みに,そして超入門は学年に関係なく,スタディサプリの英語講座を始める前の一番最初の時期に観るようにしてみてください。
前者は講習感が出ているので猛勉強の間の良い息抜きになるはずですし,後者は英語に対するやる気を高めてくれ,初期段階における学習速度をぐっと上げてくれるはずです。
スタディサプリの英単語補充編について
最初に紹介するのは「高3ハイ&スタンダードレベル英語<英単語補充編>」ですが,こちらは単語についての理解を深められる講座となっています。
難易度については,トップレベルの大学を受験予定の人には不要であるかと言われれば決してそのようなことはなく,スタンダードレベル以上の方,つまりは誰でも役立つ知識が得られるでしょう。
実際,ここで紹介されている問題はMARCHレベルが中心ではありますが,合格者の合否を分ける問題とは呼べないものも含まれています。
例えば,第1講義で早速学ぶことになる問題ですが,
I tried in vain to get my daughter to become a lawyer; I now understand she does not cut out for it.
の英文を見て間違いがあることにすぐに気が付けるでしょうか。
特に夏休みに入ったばかりの段階であれば,英語のお決まり表現についてまだ学び終えてもいないでしょうから,トップレベルの大学志望の受験生であっても確信を持って正解できないかもしれません。
39ページのテキストで全3講義と大変コンパクトな講座ではありますが,是非一度は視聴しておきたい内容です。
ちなみに,この英単語補充編を受講する前に関正生先生の文法講座を終えておくことが望ましいように思われますし,実際本講座のガイダンスの中で先生自身の口から同様の言及が見られました。
というのも,講義の中で「endowはprovide型の動詞なんですよ」といった解説が出てくるからで,これまでに関先生の講座を受けたことがなければ言っている内容が理解できない可能性があるからです。
もっとも「provide A with B」くらいの語法について知らない受験生の方が少ないでしょうから,すぐにでも観たい気持ちを押し殺してまで文法講座からわざわざ始める必要はありません。
とはいえ,スタディサプリの講座などでこれから文法講座を受講するような方は先にそちらから取り掛かるようにしましょう。
もちろん,高3生で夏休みを過ぎているにもかかわらず文法に苦手があるような方はスケジュール的に遅れてしまっているのが明らかなので,倍速で視聴するなどやや無理をしてでも早急に終わらせてください。
英単語補充編で扱う内容は以下の通りです↓
- 文化背景から攻める表現
- 因果表現
- 肝心な意味が無視されている表現
こうしてみると,ただ闇雲に詰め込む講義ではないことがわかるでしょう。
単語表現ごとに何らかの共通点を見出し,似たルールでもって英米人の発想に触れていくのは最初の講義タイトルからも明らかで,なるほど英米文学専攻の関先生らしい授業が行われることになります。
以下の画像は先の問題のポイントとなる「be cut out for~」という熟語の解説風景ですが,人の姿に合わせて神様が魂を切り出す様子を解説したものです↓
彼の講義は大変インパクトが強いため,授業後しばらくは上記表現についての一切の悩みがなくなるほどですが,こうした日本人と英米人との視点の違いについては次章で紹介する超入門の講義においても語られており,どちらの講義も大変興味深く聞けるでしょう。
英単語補充編の2講義目では因果表現を扱います。
論理展開に注目させる問題は最近の入試では特に頻繁に目にするものなので,英単語補充編で学んだ内容に限らず,譲歩や逆説なども含めて他講座もしっかり復習しておきましょう。
不安要素がある方は,実戦的な内容を扱った肘井学先生の読解編を視聴するようにしてください。
第3講はまさに多義語の授業といった内容で,「重要な」という意味の単語に限っても,「crucial,essential,significant,principal,fundamental,indispensable…」などの11個をまとめて覚えることになります。
これまでこのような講座を取ったことがない方であれば,本講座を通して100語近く語彙力が増やせることになってもおかしくありません。
まさに特別感満載の講習向きな講座です(スタディサプリでは「季節演習講座」と呼ばれるまさに講習的な内容の講座も利用可能です)。
問題演習が中心となるため予習は30~40分かけて行うようにしますが,以下のような問題(1講義当たり7~15問)を解くだけでなく,知らない単語については辞書まで引いておくようにしてください↓
復習はテキストの指示通りに全部で5回行いますが,5日連続で行うわけではなく,模試前であったり長期休みの前後だったりのちょっとしたタイミングで実行すればOKです。
スタディサプリの英語超入門について
次に紹介する「英語超入門」は,全2講義とさらにコンパクトです。
加えて,対象となる学年は高校1年生であっても受講が可能となり,講義タイトルが「ガイダンス」となっていることからも,スタディサプリのあらゆる英語講座の中で真っ先に受講すべき講座と言っても過言ではありません。
この講座の目的は,受験英語に対する偏見めいた考え方をひっくり返し,苦手意識を払しょくするとともに基本的な英語の知識を授けることです。
英語の勉強が一体何の役に立つのかとか,勉強なんて退屈でつまらないものだと思っている方はすぐにても見ることをおすすめします。
そんなわけですから予習はもちろん不要でノートを取る必要もありません。
気楽な気分でただ授業を受ければOKなので,むしろ通学中とかベッドの中で横になってみるでも構いませんが,「丸暗記英語を強いた教師に問題があるだけなんです!」とキッパリ言い切る関先生が何とも頼もしい存在に映るでしょう↓
第1講は,
「英語を勉強することに何の意味があるんですか?日本から出る予定がないんだから必要ないでしょ」
といった質問をぶつけてくるような,まさに勉強を始めたばかりの生徒の素朴な疑問に答えるような内容です。
それはチャプターのタイトルを見れば明らかでしょう↓
- 「英語の核心」とは
- 受験英語って役に立つの?
- 英語ってわけわかんない
もちろん,多くの方に響く言葉だからこそ関先生は「神講師」と呼ばれているわけですが,合わない人には合わないのでスタディサプリの英語科の試金石として捉えていただいても構いません。
続く第2講は「効率的な勉強をするための基礎知識」というテーマとなっていて,第1講の最初に関先生が言っていた「英語の核心」について,fireやpartyなどの多義語を例に出しながら解説し,その後,品詞と語順についての基礎的な講義が行われます。
これまで本格的な予備校に通ったことがない方は驚かれるでしょう。
しかし,本来集団授業でなければ知り得なかった情報が,自宅でこのように受けられてしまうのですから,独学しやすい時代になりましたね。
テキストは14ページと少なめですが,授業を受けたら不要とはならず何度も見返す価値がある内容であるのは流石です↓
高3生で何だかスランプに陥ってしまったと感じている人は,意外なことがきっかけで現状打破に繋がることがありますので,この英語超入門を是非そのきっかけにしてみてください。
まとめ
以上,スタディサプリの高校英語から,英単語補充編と英語超入門の2つの講座について紹介してきましたがいかがだったでしょうか。
前者については,夏期講習で多義語の講座を取っているような雰囲気のある講座でした。
1つの講義自体は60分弱で終了し,全部で3つの講義で完結するミニ講座です。
とはいえ,解説内容を深く理解するには英文法の基礎が理解できていることが必要で,まさに高3生向けの内容でした。
一般的な夏期講習と異なり,テキストに付録として数十ページにわたって英単語が収録されているようなことはありませんでしたが,それでももしこの内容を予備校で受講するとなったら1万円くらいは取られていたでしょう。
それだけの内容が定額料金で観られてしまうわけですから,スタディサプリには本当に恐れ入ります。
また,英語超入門の方は春の最初の授業で行われるようなガイダンス的な内容になっていました。
この授業を受けると,ほとんどの学生は「なんだか,やる気が出てきた!」とか「この先生の話だったら聞いてみたい!」などと前向きな気持ちになれるはずです(収録から年数が経っていることもあって,より若き関先生の熱意に触れられるところもプラスのように感じます)。
その気持ちを大切に,勉強の入り部分の集中力を高めるようにしては,「これまでの自分とは違うぞ」という意識を持って,若い活力を生かして勉強に励むようにしてください。
同じ勉強時間であっても,やる気がある状態で学ぶのとそうでないのとでは雲泥の差があります。
もちろん,受講後すぐに結果に表れてくるわけではありませんが,1ヶ月でも頑張り続けられれば変化を実感できるはずです。
その日を楽しみに今日この瞬間から頑張ってください!
なお,これからスタディサプリに申し込まれる方は,スタディサプリのキャンペーンとコードのまとめをお見逃しなく。
最後までお読みいただきありがとうございました。