基礎英語を小中学生が使う場合のメリットと注意点

今回は,中学生の語学のお供として有名かつ歴史のある「基礎英語」について,その内容をレビューするとともに,基礎英語で学習するメリットやデメリットについて詳しくみていこうと思います。

2018年度には小学生のための講座も登場し,より早い段階から楽しく学習できるようになりました。

基礎英語について

基礎英語0の創刊号テキスト

古くは1926年からラジオ放送されている基礎英語ですが,戦後,中学校の英語教育の補助目的で再出発し,現在においては小学生から大人まで幅広く使える教材となっています。

私が中学生だった頃においても,基礎英語を毎日聴くようにと学校側からの指示があり,定期テストでは本番組からの出題もありました。

テープやCDの時代でしたが,今はラジオストリーミングがあるので,開始時間に合わせて早起きせずに聴くこともでき,部活や塾の時間帯と被って聞き逃すというリスクがありません↓

2022年度においてシリーズ化されている基礎英語の講座は,

  • 小学生の基礎英語
  • 中学生の基礎英語レベル1
  • 中学生の基礎英語レベル2
  • 中高生の基礎英語 in English

の4つが知られています。

ちなみに一番上にある小学生の基礎英語は,2018年度から新しく始まった小学生向けの講座「基礎英語0」の流れを引く番組で,新学習指導要領に対応したカリキュラムがウリです。

中学生の基礎英語は中学1~2年生向けのレベル1と,中学2~3年生向けのレベル2が中心ですが,レベル分けの目安として最近はCEFRという国際基準も利用されています。

ちなみに,先に挙げた小学生の基礎英語が「A0~A1」,中学生の基礎英語レベル1は「A1」,レベル2は「A1~A2」中高生向けの基礎英語は「A2~B1」レベルです。

参考までにラジオ英会話は「B1」で,ラジオビジネス英語は「B1~C1」となります。

管理人より

続けてレッスン内容についてみてきたいと思いますが,毎年テキストの構成は変わりますので,あくまで参考程度にとどめ,詳しくは店頭などで確認するようにしてください。

 

 

小学生の基礎英語

小学生の基礎英語4月の放送例

CEFRでA0レベルといったら,英検では5級以下,TOEICでは120点未満を意味します。

そのため,小学生の基礎英語がおすすめなのは,アルファベットや英語の音そのものに馴染みたい方や簡単な英会話をしてみたい小学生に限るでしょう。

年間144回のレッスンでは,小学範囲を網羅的に学べるのはもちろん,話すのに向いた英語表現がピックアップされてきます。

月曜と水曜日にはチャンクを会話練習するコーナーが設けられ,例えば以下のレッスンでは,4コマ表現とともに自己紹介や物を尋ねるときに使える表現が出てきました↓

小学生の基礎英語のテキスト内容

金曜日には英語の疑問や悩みに答える電話相談が行われたり,世界で活躍する日本人へのインタビューなど,番組内容にメリハリをつける工夫も見受けられます。

ネットでは学習者からの投稿も募集しているので,積極的に挑戦してみてください↓

小学生の基礎英語で募集中のお題

毎週3回(月水金)の10分番組です。

 

 

中学生の基礎英語

中学生の基礎英語レベル1のCan-Do

中学生の基礎英語はレベル1とレベル2からなり,2年間かけて中学英語をマスターすることができます

毎週5回,長さ15分の番組では,各月ごとにテーマ(できるようになること)が設定されており,例えば上に示したのはレベル1のものになりますが,4月号は「自己紹介」がテーマです(実際には4~5月号が復習回となるので,6月以降が本番です)。

また,8月は夏休みということで,例外的にそれまでの月の復習になるのですが,それ以外の月において計22個のテーマをこなしていきます。

中学英語では文法を習得することが特に重要ですが,NHKのラジオ番組では網羅的に学ぶことが可能です。

月から木曜日にかけて,以下のようなスキットを使って文法項目を増やしていきますが,金曜日は復習デイとなります↓

中学生の基礎英語レベル2のテキスト例

なお,英語4技能の重要性が叫ばれる昨今ですから,文法を学ぶとはいえコミュニケーションは意識されており,出てきた表現を使って話す練習は毎回登場してくるのでご心配なく。

レベルとしてはA1~A2の間に収まるので,英検では5級~準2級,TOEICでは120点~500点程度と言えます。

中学英語を身に付けたい方はもちろん,高校生のやり直しにも使用可能です。

とはいえ,一気に学びたい方も多いでしょうから,後述する「ポケット語学」も検討ください。

 

 

中高生の基礎英語 in English

中高生の基礎英語のテキスト例

テキストにおけるダイアログや解説はすべて英語で書かれているため,1回で多くの英語に触れられて大変実践的だとされるのが「中高生の基礎英語 in English」です。

とはいえ,使われている単語は中学英語ですし,問題文は日本語だったりしますので,決して難解というわけではありません。

以下のようなスクリプトも収録されているので,予復習に使うことも可能です↓

中高生の基礎英語の原稿

講座を担当するのは百瀬美帆氏で,英語を英語のまま理解するというインプット力と,英語で自分の考えを伝えられるようになるアウトプット力を両面で鍛えます。

後者に関しては,毎週1つの大テーマが設定され,例えば以下のようなものです↓

  • 日本に来るならどの季節がおすすめか
  • いつも持ち歩いているものは

こちらも,中学生のものと同様,月~金の時間帯で15分の番組となります。

 

 

基礎英語の受講料金

NHKテキスト電子版のイラスト

基礎英語を受講するにあたって必要となる料金は,

  • テキスト代

のみです。

月額料金をまとめますと,カラー印刷が多い「小学生の基礎英語」こそ770円しますが,「中学生の基礎英語」や「中高生の基礎英語」は550円で,夏休みなどで値段が上下することもありますが,上の料金で1年間続けたとすると,大体6000円~10000円程度がかかる計算になります。

とはいえ,毎月5時間聴いたとすれば年間60時間のコンテンツとみなせるので,金銭的にも無理なく習慣に取り入れられそうです。

なお,月ごとにCDを1700円で購入することもできますが,先述した通りストリーミングでも聴けるので,魅力はそれほど感じません。

それよりも,浮いたお金(1150円)で別のリスニング教材を利用する方が良いように感じます。

 

 

基礎英語で学ぶメリットとデメリット

基礎英語テキストにあるスピーキングやライティングの問題

最後に基礎英語で学ぶメリットとデメリットについて考えてみましょう!

先述した通り,安く学べるところは大きな魅力です。

最低限テキストは購入する必要がありますが,それだけしかかからないので,平均して1回のレッスンを数十円で受けられることになります。

教材としての質は,現状最高レベルですので何の問題ありません。

スマホでもストリーミングが聴けるので,時間や場所の制約を受けませんが,1週間分しか掲載されないので,その期間を過ぎてしまうとそれ以降は聴けなくなってしまうことには注意が必要です。

NHKのラジオ英語は形としてほぼ完成している節があり,内容についても安心して聴くことができますが,その一方で,真新しさに欠ける部分もあります。

英語とその解説を聴き,最後に声に出して文を読み,英作文を行って終わるので,形態としては学校の授業に近いでしょうか。

総合力が身に付くのは確かですが,生徒の立場からすると,普段の授業とあまり変わらないという感想を持つかもしれません。

また,外出先ではテキストを使わないので,どこまでしっかりと取り組めるかは本人次第なところもあります。

短期間で集中的に学びたい方にとってみれば,2年間も悠長に聞いていられないというのが本音でしょう。

このような場合,次に紹介するポケット語学の方が,スマホでトレーニングが行える分,使いやすくておすすめです。

 

 

ポケット語学について

ポケット語学のトップページ

NHKは「ポケット語学」と呼ばれるアプリも開発しています。

そして2022年度から,そのラインナップに「中学生の基礎英語」がレベル1と2とも収録されることになり,私としては嬉しい限りです。

ポケット語学の中学生の基礎英語

レベル1:講師は本多敏幸氏。中学範囲の前半部分を扱う。全204レッスン。

レベル2:講師は高田智子氏。中2の後半内容から中学卒業までの英語表現を扱う。全204レッスン。

さすがに現在放送中のものではありませんが,シーズン1とは2021年度分の内容ですので,新学習指導要領にももちろん対応しています。

ポケット語学のおかげで,基礎英語を短期集中で学習できるようになったということは,長期休暇を使って,一気に中学英語を学び直せるということでもあるので,特に中3生や高校生の方は,ポケット語学を使って一気に中学英語を完成させてしまいましょう!

内容的にラジオ番組とまったく同一というわけではないのですが,アプリなだけに音声を再生したり問題を解く作業が容易になります↓

ポケット語学のレッスン例

確かに,音読練習の際に声は出せませんが,マスクしながら口を動かすことはできるので,通勤中にレッスンできてしまうのは大きいです。

自宅で学ぶ際には自分の声を録音してお手本と聞き比べることもしましょう!

公式サイトはこちら

 

 

まとめ

以上,NHKの基礎英語のレッスン内容を中心に,料金やメリット,最後にポケット語学についても触れてきましたがいかがだったでしょうか。

ラインナップとして,小学生から中高生までの4講座があり,それぞれ異なるCEFRレベルに設定され,Can Doリストの提示や新学習指導要領の内容に沿った基礎英語は,英語4技能を明確に意識した現代的な学習コンテンツに仕上がっています。

魅力としては質と値段のコスパの良さが光りますが,周りを見渡すと意外と続かない子が多いのが不思議なところです。

とはいえ,月ごとに購入できるわけですから,まずは様子見で1ヶ月,スケジュール的に余裕がなければ,長期休暇にポケット語学や復習号を利用して一気に聴いてみると良いように思います。

それで続くようになれば万々歳ですし,たとえ続かなかったとしてもダメージとしては痛くありません。

中学英語をマスターすれば,英会話のほとんどが不自由なくできるようになると言われます。

基礎英語を頑張るメリットはとても大きいので,勉強に集中できる学生時代に是非頑張って学んでみてください!

最後までお読みいただいた方,誠にありがとうございました。

-英語

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スタディサイトの管理人

都内の塾運営にかかわり,講師歴も15年以上になりました。小学生から高校生まで幅広く教えています。最近の関心事は教育改革で,塾に入ってくる情報に加え,信頼度の高いものをまとめてみました。ネットを介したやり取りにはなりますが,少しでもみなさまのお役に立てたら幸いです!