大学入学共通テストとは?センター試験と何が違うの

大学入試センター試験に代わる新しいテストですが,2017年に正式名称が決定し,以降は「大学入学共通テスト(共通テスト)」と呼ばれることとなりました。

その後,数回の試行調査が行われ,難易度の調整が必要なこと以外は順調かと思っていた矢先,2019年には同じく入試改革の目玉であった「大学入試英語提供システム」の実施が見送りとなり,さらに翌月にはこの共通テストの記述式問題の導入を見送ることが決定してしまったわけです。

もっとも,共通テスト自体は無事に行われ,新しい出題のされ方については試行調査の記事で語ったような内容が,いまだ判断材料として使えるように思われます↓↓

そこで本記事では,従来のセンター試験と共通テストの違いや,文科省のHPで発表になっている内容のうち役立つと思われるものを中心にまとめてみました。

情報については実施されたものも合わせて随時更新中ですので,たまに当ページを見返していただき,変更がないか確認するのに使っていただけたら幸いです。

大学入学共通テストとセンター試験の類似点

教壇に置かれた筆記用具

共通テストは,2020年度(2021年1月)に第1回目が実施された,これまでのセンター試験に代わる新しいテストです。

2021年の4月以降に大学生になりたい方であれば,この共通テストを受験することになります。

とはいえ,従来と全く別のテストに変わってしまうわけではありません。

ここではまず,センター試験との類似点について見ていきましょう!

以下に要点を簡単にまとめますと,

  • 日時にほぼ変更なし
  • 科目にほぼ変更なし
  • マーク式主体に変わりなし
  • 英語も読むと聴く試験があることは変わらず

となっています。

「入試改革」と聞くと劇的に変わるような印象を受けますが,そこまでではありませんのでご安心を。

もう少し説明を加えていきましょう!

実施日時に変更はなく,これまでと同じ1月中旬(正確には13日以降の最初の土日)に行われます。

ただし,コロナの影響でそれ以外の日程も登場したのは相違点です(後述)。

なお,科目については「2024年度以降,新学習指導要領を前提にさらに改革が進む」とのことですが,まだ数年間は猶予があります。

ちなみに試験料についてもこれまでと変わらず,3教科以上18,000円,2教科以下は12,000円です。

次にテスト内容ですが,数学Iと現代文(国語総合)には記述式が入る予定でしたが,見送りとなったので完全マーク式のままとなっております。

気になる共通テストの英語の試験方式についてですが,書きと話すは測定されません。

特に「話す」能力を測定したいがために民間の検定試験が導入される予定だったわけで,共通テストの英語試験はいずれ廃止になるのが当初の予定だったわけです。

今後については2021年の発表待ちとなっています。

なお,ここで言う「共通テストの英語試験」は「大学入試センターが作成した英語試験」を指し,民間の検定試験とは「大学入試英語成績提供システム」によって運用される英検やTEAP的なテストのことです。

 

共通テストとセンター試験との相違点

次に従来のセンター試験からの変更点についてですが,簡単にまとめると,共通テストには以下のような変更点が含まれます↓↓

  • 記述式問題が登場し,試験時間が増える
  • 英語は外部検定試験がメインになる
  • 英語の出題内容にあった「筆記」が「リーディング」になる
  • 英語の配点がこれまでと異なる
  • リスニング重視となり,1回しか読まれない問題も登場
  • 思考力・判断力・表現力が問われる問題が加わる

まず,問題形式が記述式になるという話については,数学Iと現代文(国語総合)の2科目で導入される予定でしたが見送りとなりました。

この後どうなるかはわかりませんが,そもそもの話では2020年度に国数,2024年度から地歴公民や理科において導入されるとの噂でした。

数学①(IとIA)についてのみ,試験時間が全部で70分に変更となり,これまでのセンター試験より10分だけ長くなっています。

ちなみに共通テストの英語試験においては,その出題内容が従来の「筆記・リスニング」から「リーディング・リスニング」となった上,リスニングが50点→100点満点,リーディングは200点→100点満点に変更となり,聴く能力に対する配点のウエイトがより高まりました

リスニングは1回読みの問題が混ざるようになり,大問数にして4つが1回読みです。

理科系の科目(物理,化学,生物,地学)では選択問題は出題されません。

問題の質についても変更があります。

センター試験では知識や技能のみを問われていましたが,共通テストではその2つに加えて,思考力・判断力・表現力が追加されました。

これまで以上に思考力・発想力・論理力・要約力などを問われる出題内容に変わるのは間違いありません。

実際の出題を受けての解き方については以下でまとめています↓↓

 

2021年度の共通テストについて

デスクに置かれたパソコンとスマホ

これまでの内容と被るところもありますが,【2021年度】の実施要項をまとめておきましょう!

  • 受験案内:2020年9月1日より開始
  • 検定料の払込期間:2020年9月1日~10月8日
  • 出願期間:2020年9月28日~10月8日
  • 料金:18,000円(3教科以上),12,000円(それ以外)
  • 試験日:2021年1月16日~17日,1月30日~31日(学業の遅れor追試験)

補足としまして,2020年10月下旬に確認ハガキ,12月中旬までに受験票や成績請求票表などが届きます。

また成績通知は800円で2021年4月1日以降に届くとのこと。

2021年の2月13日~14日には特例追試験(2021年1月30日~31日の追試)が行われます。

時間割

第1日目:地歴公民(9時30分~11時40分。1科目なら10時40分~11時40分),国語(13時~14時20分),外国語(15時10分~16時30分,英語リスニングは17時10分~18時10分)

第2日目:理科①(基礎科目2つで9時30分~10時30分),数学①(11時20分~12時30分),数学②(13時30分~14時30分),理科②(専門科目は2つだと15時40分~17時50分。1科目なら16時50分~17時50分)

特例追試験は数学①が60分で英語の配点は筆記200点,リスニング50点で出てくる他にもいくつか違いがあります。

特に試験場が東日本(東京芸術大学)と西日本(神戸大学)の2ヶ所しかないので,多くの人が遠距離の移動をしなければなりません。

公表になった志願者数は53万5,245人です。

気になるニュースとしては,マスクに書かれた企業名の英語は問題ないとの回答でした。

なお,追試験を受けるには受験票に記載されている問い合わせ大学に電話連絡し,医師の診断書と受験票をその大学に持参し申請することになります(診断書が間に合わない場合は無しでOK。もちろん持参は代理人の方が行って構いません)。

その場合の申請日は1月12日~17日までです。

なお,本章の内容については,以下の文部科学省による情報を中心にまとめました↓↓

 

まとめ

高大接続改革の目玉のような位置づけの「センター試験の廃止と共通テストの導入」ですが,これまで以上に論理力や思考力などが求められる内容になっているのは明らかです。

苦手な人が多いと思いますが,初見の問題において問題文を正確に読む力は特に求められることになります。

全体的に受験者の負担は増えることになりますが,現在の生徒をみると,ただ知識を丸暗記しているけれど,それをどのように現実社会に応用すればいいのかわからない子どもが多いのも事実です。

そこでこのように思考中心のテストが出てくれば,否が応でも頭を使う必要が出てきて,真の意味で賢い子が評価されるようになるわけですから,社会的には悪いことではありません。

今やインターネット上に知識は転がっていて自由にアクセスできる時代なわけですから,現代人は,「知識として持っている量が多い」ことよりも,どこにアクセスすればその知識が素早く得られるのか知っていたり,その知識をどうやって使うかといった「知識を使うための知識」が必要になります。

読む力を高め,論理的に順を追って理解できるようになれば,さらに「丸暗記した知識も忘れにくく」なるはずです。

もちろん,この共通テストがそういった能力を正しく評価できるのかということについてはいくつか懸念材料があり,実際にそれが露呈してしまったのが記述式の導入見送りにつながったのですが,プレテストの結果や有識者の意見をもとに,しっかりと整備されていくことを心から望みます。

共通テストの実施にまつわる当初の予定については,以下を参考にしてください↓↓

最後までお読みいただきありがとうございました!

-入試改革

  • この記事を書いた人
blank

スタディサイト管理人

都内の塾運営にかかわってから,講師歴も15年以上になりました。小学生から高校生まで学校の定期テストから大学入試まで幅広く教えています。最近の関心事は「教育改革」で,塾に入ってくる情報に加え,セミナーや書籍,信頼のおける教育機関より得た情報をWebにまとめてみました。ネットを介したやり取りにはなりますが,少しでもみなさまのお役に立てたらと思います。
twitterLINE

© 2021 スタディサイト