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センター試験に代わるテストは「共通テスト」に決定!

大学入試センター試験に代わる新しいテストの名前がようやく決定しましたね。

その名も,大学入学共通テスト(略して「共通テスト」)です!

本記事では,従来のセンター試験とどのような違いがあるのかについてであったり,最新の関連ニュースについて,文部科学省のHPで発表になった内容をまとめています。

随時更新していくので,気になる方は是非ともブックマークに登録していただけたら幸いです。

大学入学共通テストとは

Skitterphoto / Pixabay

共通テストは,2020年度(2020年4月~3月期)から開始される,これまでのセンター試験に代わる新テストの呼び名です。

2021年の4月から大学生になりたい方から,このテストが適用されます。

ここでは,従来のセンター試験と比較しながら,どのような類似点や違いがあるのか見ていきましょう。

 

センター試験との類似点

センター試験との類似点ですが,まず要点だけまとめますと,

  • 日時に変更なし
  • 科目に変更なし
  • マーク式主体に変わりなし
  • 英語もリーディングとリスニング試験の2つがあることに変わりなし

となっています。入試改革だと言ったところで,劇的に変わるわけではありませんのでご安心を。

もう少し詳細についてみていきましょう!

実施日時に変更はなく,これまでと同じ1月(13日以降の最初の土日)に行われます。

また科目についても,「倫理&政治経済」という「倫理」と「政治経済」を総合した科目が誕生したことを除いてほとんど変更はありません(これまでの「倫理」だけ,または「政治経済」だけの科目も別に存在します)↓↓

共通テストの科目2020

もっとも科目については「2024年度以降,新学習指導要領を前提にさらに改革が進む」とのこと。今後の情報を待ちたいと思います。

試験料については,英語で外部の検定試験が導入されることもあり,そちらでの負担増を鑑みて,共通テスト自体の料金はセンター試験に比べてやや安くなるかもしれません。

が,記述式問題の採点に専用スタッフが用意されるなどの手間が色々と増えるため,大差ないかもしれないとも言われています(採点者は民間事業者を有効に活用していくとのこと)。

 

次にテスト内容ですが,数学Iと現代文(国語総合)を除いてマーク方式のテストであることに変わりはありません(が後述するように,マークテストの問題内容はこれまでと異なり,答えが一つとは限らなくなるといった変更はあります)。

気になる共通テストの英語の試験方式ですが,従来と変わらず「読む」能力と「聴く」能力を問う問題ですが,外部の民間検定試験を導入する関係で,共通テストの英語はいずれ廃止になる予定(現時点では2023年度以降廃止される予定)です。

なお,上で言う『共通テストの英語試験』というのは『大学入試センターが作成した英語試験』のことを指し,民間の試験(いわゆる英検2020とかTEAPとか)は『大学入試英語成績提供システム』によって運用されることになります(外部にゆだねるしかなくなった背景にあるのは,英語の「話す」と「書く」能力は一斉に多くの受験生が集まる通常の共通テスト形式で行うのは不可能だという見解のため)。

そちらの成績も入試センターで一括管理されますが,試験の詳細含め,興味のある方は以下の記事をご参照ください↓↓

大学入試英語成績提供システムについてまとめました!

民間の試験に完全に置き換わるまでの間は両方の試験が利用できる状態がしばらく続くというふうに理解しておきましょう(入試で外部検定試験の結果だけを使うのか,それとも共通テストだけを使うか,はたまた両方とも使うのかは大学側が自由に決められることになっています)。

 

センター試験との相違点

次はいよいよ旧来のセンター試験からの変更点についてですが,簡単に言うと以下のような変更点があります。

  • 記述式問題が登場し,試験時間が増えた
  • 英語は外部検定試験がメインになる
  • 共通テストの英語の配点が変化
  • 思考力などを問う問題に変わる
  • 従来とは異なるマーク方式

まず,問題形式が記述式になるということについてですが,これはまず,国語と数学の2科目おいて2020年度の共通テストからいち早く導入されます。その後,2024年度から地歴公民や理科においても導入されることが決まっています。

わかっていることを詳しくまとめてみましょう。

国語の記述問題ですが,これはあくまで現代文における出題に限ります(古文や漢文の問題において記述式が採用されるわけではありません)。

80字~120字の記述が1問,それ以下の字数で2問の計3問が記述式となりますが,マーク式の出題もこれまでどおり行われる関係上,記述式問題の大問はマーク式の問題とは別に出題されます。

これまで大問は,現代文2題・古文1題・漢文1題だったのですが,それにもう1つ記述用の問題が追加になる感じです。

そのために時間は20分伸びて,合わせて100分で解くことになります。

次に数学ですが,これは数学Iを含む科目,つまり「数学I」と「数学IA」の科目において,数式や問題解決の方略などを書かせる問題が3問出題されます。

最初自分は,「証明問題なんて時間ばかりかかってしょうがないよな」と思っていましたが,複数の解法があるような証明問題は出題されないとのことで,あくまで計算式であったり,誘導のある証明問題の一部分を書いて埋める感じです(なお,初年度は短文は見送られ,数式を書かせるだけの出題に変更になりました)。

こちらの問題は大問の中に混在されるため,国語と違って記述用の大問が別に用意されるわけではありません。

とはいえ時間は全部で70分に変更となり,これまでのセンター試験より10分だけ長くなっています。

 

3つ目の英語ですが,先ほど言ったように,共通テスト以外の外部検定試験が併用されます。

比較しやすいように『CEFR』という一定の基準が設けられ,試験の種類が異なってもどのくらいのレベルなのか判断されることとなりました。

これまでは「私は英検準1級取得したから,TOEICだと750点相当かな」といった会話が,今後は「私の英語力はB2レベル」と簡単に言えるわけです(A1・A2・B1・B2・C1・C2といったレベル分けになります)↓↓

CEFRとは?英語4技能のレベル比較と教育改革におけるメリット

外部試験案とCEFRの基準は,以下の表を参照してください↓↓

TOEICは申し込みを取り下げたので注意してください(すでに受験した方は例外措置あり)!

 

CEFRと民間試験対照表

この外部試験ですが,1年間(4月から12月の間)で最大2回受けることができ,その結果は大学入試における「出願資格・試験免除・得点加算・総合判定の1要素」のいずれかに使われます。大学によって,足切り点として使われたり個別試験の英語の得点に加点されたりするわけですね。

また,民間試験に完全に置き換わる前の,『大学入試センター作成の英語』では,リスニングが50点→100点満点,リーディングは200点→100点満点と変更になり,より聴く能力に対する配点のウエイトが高まりました

 

最後に一つ。選択問題のについても変更があります。

これはどういうことかというと,これまでのセンター試験では,ほとんどの問題が4択から1つを答えとして選んでマークするものでした。

それが2020年度以降の共通テストでは,マークで正解が複数あったり,数値や記号をマークすることが多くなるということで,従来のセンター数学でそういう問題を解いた方もおられるかもしれません。

ですが共通テストではあらゆる科目において,問題の内容自体がこれまで以上に思考力・発想力・論理力・要約力などを問われるものに変わります。

ここまでの内容につきまして,文部科学省による『全科目の一覧』と『共通テストの問題作成方針』を以下に載せておきますので,宜しければどうぞ↓↓

共通テスト出題教科・科目の出題方法

共通テスト問題作成方針

 

 

大学入学共通テストのまとめと今後の予定

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以上,高大接続改革の目玉のような位置づけの,『センター試験の廃止と共通テストの導入』についてまとめてきましたが,これまで以上に論理力や思考力などが求められる内容になっているのは明らかです。

苦手な人が多いと思いますが,初見の問題において問題文を正確に読む力は特に求められることになります。

全体的に受験者の負担は増えることになりますが,現在の生徒をみると,ただ知識を丸暗記しているけれど,それをどのように現実社会に応用すればいいのかわからない子どもが多いのも事実です。

そのため,このように思考中心のテストになれば否が応でも頭を使う必要が出てきて,真の意味で賢い子が評価されるようになるわけですから社会的には悪いことではありません。

今やインターネット上に知識は転がっていて自由にアクセスできる時代なわけですから,現代人は,「知識として持っている量が多い」ことよりも,「どこにアクセスすればその知識が素早く得られるのか知っていたり,その知識をどうやって使うか」,言うなれば知識を使うための知識が必要になります。

参考記事:詰め込みだろうとゆとり教育であろうと勉強法はいつの時代も同じです!

読む力も高めて論理的に順を追って理解できるようになれば,さらに「丸暗記した知識も忘れにくく」なりますよ。

 

もちろん,この共通テストがそういった能力を正しく評価できるのかということについてはいくつか懸念材料があり,プレテストの結果や有識者の意見をもとに,しっかりと整備されていくことを望みます。

共通テストの実施にまつわる予定については以下を参考にしてください↓↓

プレテストの結果と分析については以下の記事をどうぞ↓↓

教育改革の目玉!プレテスト(試行調査)の実施と結果まとめ

 

 

おわりに

Hermann / Pixabay

思考力や発表力のようなものがこれまで以上に問われる共通テスト,さらに直接の関係はないですが,大学における個別入試でも記述式問題の数が増えることが予想されますので,「文章を書く練習・人に伝える練習」はより時間をかけて対策していかないといけません。

ただ受け身で授業を聞いているだけではそういった能力は育ちにくいですし,塾業界においても,集団授業から個別指導への転換期が訪れることとなるでしょう。

 

また,入試で勝利のカギを握る「英語」という重要科目についての対策ですが,4技能のうち,「話す」・「聴く」・「書く」能力に関しては対策が非常にしにくいです。

「聴く」ことは「話す」能力に深く結びついているので,これまでのセンター対策のように「リスニングの対策は皆無でもいいや」ということにはならないでしょう。

そうなるとリスニング能力を伸ばす必要がありますが,英語耳を作るためには毎日少しずつでも英語を聴くことが必要になってきます。

そこで私のような古参講師に浮かぶのはラジオ英会話。

ですが,例えば基礎英語を中学時代まじめに聴いてきた生徒は何人いるでしょう?

残念ながら私の教えている塾ではほとんどいませんでした。毎日聴こうとしても,半分寝ながらただ聞き流しているだけだったりもしますし。

ネイティブのいる個別指導塾もよいのですが,部活や塾で時間も予算も限界なのが現状である以上,ネット社会の強みを生かし安価にいつでも学べる「スタディサプリ」のようなアプリで学べるオンライン学習サービスを利用するのが良いと思います。

その他,私の考える「大学入試改革に強い塾」をいくつか挙げていますので,以下の記事の内容を参考に,自宅付近で似たような塾がないか探してみてください↓↓

おすすめ!2020年教育改革に強い塾

 

最後までお読みいただきありがとうございました!

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