今回ですが,スタディサプリを使って「中学数学を高速学習する方法」を紹介します。
こうしたオンライン教育サービスを利用する目的は人それぞれですが,長期休暇を利用して必要な予習や復習を短期間で済ませられることが,その1つとして挙げられるでしょう。
ここで一つ,話をさせてください。
むかしむかし,あるところに,これまで真面目に授業を受けた経験がない中学生がいました。そんな彼が何を思ったのか,中2の夏休みに突然数学をひたすら勉強するようになり,なんと中3までの全範囲を一気に学び終えて得意科目にしてしまいました。学校の先生とは最後まで馬が合わず,内申点が最高評価になることはありませんでしたが,高校受験は数学を武器に難なく突破できましたとさ。めでたしめでたし。
「こんなの普通じゃ考えられないよ!」と思われた方は,これまで良い指導者や教材に恵まれなかったのでしょう。
もちろん,あなたが今中学3年生であれば,今後の行動次第で高校受験の合否が決まってしまうわけですから,うまい話に懐疑的になってしまうのもわかります。
ですが,もしあなたが中学1~2年生であるなら,見ず知らずの私に一杯食わされたと思って,1ヶ月の間,当記事で紹介している方法で中学数学を死に物狂いに勉強してみてはいかがでしょうか。
料金は大してかかりませんし,それで本当に数学が得意になるのであれば儲けものです。
当記事ではその具体的なやり方について解説しますが,その前にまずは中学数学の学習範囲について考えるところから始めましょう!
中学数学は何時間で学べるのか
数学といえば,文系出身の大人からは忌み嫌われている存在で,中学受験だと「濃度」や「割合」,高校受験では「証明」とか「関数」が厄介な単元になるかと思いますが,これらの単語を聞いて身震いしてしまう親世代の方は結構います。
ですが,数学が苦手なまま大人になって差し障りがなかったのかと問われれば,決してそのようなことはないと答えるでしょう。
料理をするときに正しく人数分を量ることができたり,レジで500円玉がもらえるようにお釣りをすぐさま計算したりするなど,身近なところでも数学が役に立つ場面はたくさんあります。
そもそも,以下のように大人が振る舞っているのを見て,中学生のみなさんはそれを格好悪いと思わないのでしょうか↓
- 今が3月18日だとして,4月11日になるまであと何日あるのか,指折り数えないと計算できない
- 5%の確率でSSR(大当たり)が排出されるスマホゲームのガチャを20回引いても当たりが出ないことに「信じられない」と腹を立てている
電車内で堂々とするお化粧もそうですが,含羞のない大人が増えている時代に生きていても,私は上のような態度を恥ずかしいと感じられる人間でありたいと思っています。

前者は小学算数,後者は高校数学で学ぶ範囲になりますが,両者とも考え方さえ正しく教えられれば長い間覚えていられる知識で,日々の労力を節約できますし無駄にストレスを溜めることはありません。
さて,ここからは中学数学の話をしますが,大きく代数と幾何の2分野に分かれ,各分野の学習を通して,
- 基礎的な計算能力
- 論理的に答えを導ける力
を獲得できます。
イメージすべきは「素早くかつ正確に物の数が数えられて,スマートに結論を導き出せる人物」で,その対極にあるのは「物の数すら満足に数えられず,論理が破綻した物言いをしてしまう残念な人」ですから,どちらになりたいかは一目瞭然です。
しかも,前者のような人物になるのにそれほど時間がかからないとしたらどうでしょう。
取り組むべきが高校数学であれば内容が一気に難しくなりますし,小学数学であっても中学入試に出てくるような単元だと,ひらめきや空間把握能力がものを言うだけに決して簡単とは言い切れないのですが,こと中学数学に限っては「最も学びやすい教科である」と言っても過言ではありません。
ここで1つ,日本でトップレベルの中学生が集まる某塾の年間予定表を見てみましょう↓
それによると,約11ヶ月にあたる44週間を費やすことによって,代数と幾何の両方を学んでいくスケジュールが組まれています↓
某塾の中1生の年間スケジュール
1~2週:正負の数,3~5週:式の計算I,6~10週:方程式,11週:平行,12~14週:三角形の合同,15~16週:不等式,17~19週:平行四辺形,20~23週:1次関数,24~26週:相似,27~30週:式の計算II,31週~34週:円,35~36週:無理数,37~38週:2次関数,39~40週:三平方の定理,41~43週:2次関数,44週:まとめ
学習内容の詳細について聞かされたところでピンとこないと思いますが,上記は中学校の3年間で習う全数学範囲です。
世の中にはこういった塾の存在すら知らない人も少なくないでしょうし,この塾に通う生徒のために別の塾がその補講を行うことすらあります(いわゆる「塾のための塾」です)。
いずれにせよ,「週に3時間くらいの授業を1年間受けることで中学数学を無理なく学び終えてしまう中学1年生が存在している」という現実を,心に留めておいてください。
ところで,この塾の授業時間を単純に算出してみると「132時間(44週×3時間)」となります。
そして,中学生の夏休みは44日くらいあるので,毎日約3時間勉強すれば同じ時間数に達するわけです。
「同じ時間をかけて勉強するのであれば,短い期間で学ぶ方が効率が良い」という格言は,多くの場合に当てはまりますから,つまるところ,同じ132時間を勉強するなら1年かけてやるよりも1ヶ月で学んでしまう方が頭に入りやすいことになります。
冒頭で述べた「中2の夏に一気に中学数学をやり終えた」という話は,夢物語のようでいて,実は多くの中学生が真似できる内容だったのです。
なお,モデルになったのは私の友人で,彼は公立中学校からとある難関大の附属高校に合格し,その後は一切の勉強をすることなしに大学生活までを終えています。

スタディサプリが中学数学の高速学習に向く理由
勉強法や地頭の良さ,はたまた親の年収の高さなど,色々な要素が学歴社会での成功に関わってきますが,中学数学の高速学習を可能にするために必要な条件は「適切な指導者と教材が揃っていること」です。
学校の先生がろくでもない人間であれば,適切な指導が受けられていないことになりますし,中学3年間の内容を学ぼうと思っても,手元に中1の教科書しかなければ教材が足りていないことになります。
加えて,短期間で一気に学習しようと思ったら,普通は誰も引き受けてくれないであろう「付きっ切りでの個別指導」を,毎日長時間連続して行ってくれる先生を見つけて来なければなりません。
これにはお金がかかりそうですし,自分だけでなく教える側もかなりの覚悟が必要になるでしょう。
が,そんなときこそオンライン学習の出番です!
私はスタディサプリを使った勉強法に興味があるので,今回もそれを例に解説していきますが,中学の全範囲をカバーする講義を24時間いつでもどこでも受けることができます。
さらには,月額2178円で使い放題となり,入会金はかからないときました。
ダメ押しで,授業を担当するのは有名予備校で実績を残した選りすぐりのトップ講師たちなわけで,以下では山内恵介先生の講義を紹介しますが,自分の部屋にいながらスマホやタブレットを使って,以下のような質が高い授業を受けることができます(高校講座の例になります)↓
しかも,数百ページにわたるオリジナルテキストまで利用できてしまうわけですから,高速学習を成立させる条件(適切な指導者と教材)が揃っていることがわかっていただけたのではないでしょうか。
そして個人的に重要だと思っているのが,対人授業ではないのでどのような使い方をしても構わないところです。
お菓子を食べながら受けようが,講義中に自分のペースで休憩を取ろうが,誰の気分も害しません。
AI化が進んだ未来ではロボットの介護業界への参入が期待されていますが,それも同じような理由が大きいでしょう。
介護される側は小言の1つでも言いたくなるでしょうが,相手が機械であれば難なくそれを受け止めてくれます。
次章から,スタディサプリを使った中学数学の学び方と授業の受け方を具体的にみていくことにしますが,早速試してみる方は以下のページから使ってみてください↓
スタディサプリの中学数学にかかる時間
ここではスタディサプリを使って,中学数学を高速学習していく具体的な手順を紹介します。
メインとして使うのは中1から中3までの通年講座です。
教科書ごとに細かく分かれていますが,それらの授業内容に大差はありません。
自分の学校で使っているものがあればそれを選んでもらい,見つからなければ共通版を使いましょう。
学び方は簡単で1から順番にやっていくだけです。
ミッション機能は使わないので,無視するかオフにしてください。
すべて共通版を使った場合ですが,講義数は以下のようになります(「小学講座・高校講座」を利用する場合は中学講座のときよりも講義数が多くなりますが,学ぶ量自体は変わりません)↓
スタサプ中学数学の講義数
中1:全53講義
中2:全43講義
中3:全48講義
短期間でやるには膨大な量のように感じられるかもしれませんが,メインとなる解説動画は長さが平均5分になるように短く調整されていますし,全部の映像を観るだけなら15時間程度です。
慣れてくると1.25~2倍速で視聴することもでき,高速学習を行う環境としては申し分ありません。
動画の黒板に書かれている内容はすべてテキストに載っているので書き写す必要はなく,問題の解き直しや復習に時間を割くことができます↓
そうした視聴外の時間も考慮すると,1講義あたりにかかる時間は50分程度となるでしょう。
よって,中学3年間の全範囲を学び終えるのに必要な時間数は,スタディサプリを使った場合,全部で120時間前後と計算できることになります。
なお,最近のCMでは講義動画の短さが大きく取り上げられがちですが,自分が1日で勉強する時間数までは短くしないようにしてください。
あくまで数学の話になりますが,以前と同レベルの理解が5分でできるようになったと考えているのであればそれは誤解です。
短すぎる勉強時間を小分けにして積み上げる勉強法は高速学習をする上では非効率ですので,1日に最低1講義を目標に掲げて,勉強時間が50分以上になるようにしましょう。
逆に,長時間勉強する際は,続けて3時間も勉強することのないようにしてください。
それほどの集中力は人間に備わっていませんし,多くの方は中学校での授業時間と同じくらいの長さを1回の限度とすべきです。
そして,間に休憩を挟みながら再び数十分間集中し,さらにまた休憩を挟んで勉強を継続するといった具合に,さながら中学校の時間割のような感じで進めていく姿勢が良い結果を生みます。
勉強する時間帯もできれば学校と同じにしましょう。
朝の方が勉強が捗ることは確かで,夜型の勉強はお勧めしません。
ところで,短期間で高速学習する場合の注意点として,学んだ内容を忘れてしまわないように工夫を施す必要があります。

当サイトでは速習に役立つノート術をいくつか紹介していますが,次章では印刷したテキストと情報カードを使った方法を紹介したいと思います↓
情報カードは別にお金がかかってしまいますが,便利なのでお勧めしていて,私はKOKUYO製のものを愛用していますが,上の画像のものはB6サイズです。
また,その他のノート術に関しては以下の記事を参考にしてください↓
スタディサプリ中学数学の学び方とノート術
スタディサプリの中学数学の講義ですが,以下の順番で進めていきます↓
- 講義を受けて問題の解き方を学ぶ
- 確認テストを自力で解く
- 間違えたらカードを作る
講義を受ける
いきなり問題を解こうにも,未習範囲であればやりようがありません。
そこでまずは講義を受けて,テキストにある問題を講師の先生と一緒に解いていきましょう!
どういったところに気を付けて問題を解いていけばよいのか,途中で動画をストップしても構わないので,納得しながら受講するようにします。
視聴中に書く量は少ないですが,気づいたことや板書があった際にはテキストに書き込むようにしてください↓
上で用いたノート術は,
- 図を大きく書く
- 注意点を色分けして書き込む
の2点です。
先ほど紹介した記事において「図の大きさは大きいほどに良い」と述べました。
スタサプのテキストには余白が広く取られているので,ポイントや気が付いたことを書き込むことが簡単にできます(足りなければ白紙に書いてテキストに貼り付けます)。
万一ここでわからないところがあれば,誰かに質問して解決しなければなりません。
その際は,学校の先生や親・友達を頼ってください。
確認テストを解く
動画を観終えたら,確認テストを解くようにします。
講義で行なったものと類問か同一の問題になりますが,何も見ずに自分一人の力でやるとなると,また別の難しさがあることに気が付くものです。
テストを解き終えたらすぐに解答を見て丸付けをし,正解できたことを確認してください。
もしもここで間違えた問題があれば,ただバツをつけて終わりにしてはいけません。
間違えた原因を徹底的に分析し,理解したら再度自力で解き直すようにしましょう。
以下に示した例では,合っていたところまでは赤いカギカッコを付け,間違えた原因を赤の四角で書き込んでいる他,青いカギカッコを用いて解き直しを行い,青で丸付けをし直しました↓

解法カードを作る
確認テストで答えがわからないか間違ってしまったものがあれば,その問題があなたの弱点です。
そこで,以下の方法で解法カードを作るようにしてください。
作り方ですが,先の情報カードに間違えた問題を切って貼るようにします↓
サイズ的にA4で印刷するとピッタリでした。
裏面には簡単な解答を書いておきます↓
ここでは3つのノート術を使ってみました↓
- 途中式は縦に揃える
- 線でスペースを分割する
- タイトルなどを記録する
途中式は必ず残すようにし,イコールの位置を揃えて縦書きにしましょう。
さらに,線を引いて2~3分割することで見やすさがぐっと高まります。
3つ目の技として,どの問題かわからなくならないよう,学年や講義番号などを記入しておいてください。
解法カードを作るメリットは,全部をやり終えた後に集まってきたカードをシャッフルして,簡単に復習テストが作れてしまうところです。
夏休みなどを使って中学範囲を一気にやり終えたら,2学期はこの解法カードだけを解くようにすれば,長期間忘れずにいられます。
もちろん,普段学校があるときから少しずつ作りだめしておくに越したことはありません。
このカードは高校受験が終わるまでずっと使えるので,ある種の財産みたいなものです。
あなたが一度できなかった問題は,この先何度も忘れてしまうことになるでしょう。
スマートな学習がウリのスタディサプリに対して,カードを手作業で作るのは手間だと思いますが,問題パターンや公式を整理する作業というのは,結局のところ効率的な学習に繋がるものです。
保護者のためのノート術
子どもがちゃんとやっているかどうかを保護者がチェックしたい場合,実際にやったテキストを見せてもらってください。
欲を言えば,親の目の前で,子どもに確認テストを解かせましょう。
ランダムに1問を選んで印刷してやらせるようにしますが,過去の経験から何らかのミスが多いことに気づいているのであれば,テキストの一番上に注意点を書き込んでからやらせる技が使えます(例えば,計算ミスに気を付けたり,式を縦に揃えて書かせたりするなど)↓
これだけでも,子どもが問題を解く際に十分な注意喚起を促すことができます。
また,子どもにボールペンで書かせることで,間違えたところを消しゴムで消せなくなり,より実際の様子がわかるようになります。
子どもからしても,消せないという緊張感から,より慎重に問題に取り組むことができるようになるおすすめの方法です。
極めつけに,子どもに解説までしてもらえば,親子のコミュニケーションも取れて一石二鳥でしょう。
まとめ
以上,中学数学を学ぶのに必要な時間数の目安と,スタディサプリを用いて高速学習する方法を中心にまとめてきました。
短期間で学ぶのであればなおさら,講義を受けたときの効果は最大限にまで高めたいものです。
そのためには,忘れないための工夫を凝らすことが必要で,是非今回紹介したノート術を実践してみてください。
解法カードは,自分だけの弱点問題集として末永く使えるように思われます。
枚数が増えてくれば,抜き打ちで友達や親に1枚選んでもらってやってみせるなんてことも可能です。
スタディサプリの中学講座では,学校の試験前になると定期テスト対策講座が使えますし,最終的な総確認として受験対策実践講座を使って力試しをすることもできます。
スタディサプリの中学講座は14日間無料(申し込み日を起算日とする)で,毎日3時間も学べるのであれば1学年分の範囲くらいは終えることができるので,動作確認するのはもちろん,毎日やれそうか,講師との相性はどうかまで含めて細かくチェックするようにしてください。
お得に使える最新のキャンペーンやコード情報についてはこちらからどうぞ↓
最後までお読みいただきありがとうございました。