今回はスタディサプリから「中学国語の学び方」について紹介します。
全部で3つの方法が考えられますが,具体的には
- 定期テスト対策
- 文法学習
- 読解力の向上
のいずれかを目的としたものです。
スタディサプリの中学国語は,他教科と比べて対応している教科書が少ないのですが,国語という教科の特性上,工夫して使うことでマイナス面をかなりの程度までカバーすることができます。
以下では,存在する講座の種類についてまとめた後で,上記3つの学び方をみていくことにしましょう!
スタディサプリの中学国語について
スタディサプリの中学国語には2種類の講座があります↓
- 光村図書版
- 共通版(その他の教科書)
完全対応している教科書は光村図書のみということで,他教科と比べると貧相なラインナップです。
また,共通版の内容はと言えば,実際は文法のみを扱う講座となっており,漢字や文章問題は一切出てこないことにご注意ください。
全部で3人の講師が在籍しており,山下翔平先生が文法と漢字を担当し,残りを今村陽子先生(中1)と宮田泰三先生(中2~3)が担当します↓
続いて,各講座の内容を個別にみていきましょう!
光村図書版
光村図書版の国語教科書に対応した構成となっており,メインとなる重要部分は網羅されています。
ほとんどの講義には動画が存在し,数にすると中1が27,中2が30,中3が27個となりますが,1つ1つの講義に含まれる動画の数は様々で,文章の解説動画であれば多めですが,漢字や文法のものはやや少なめな印象です。
145~177ページからなるテキストが用意されていますが,ダウンロードする以外に購入することもできます。
一気にダウンロードしたい場合は,リニューアル前のWebページから行うようにしてください。
動画の内容ですが,要点をまとめたものと確認テストの2つからなり,前者では文章の解説の他,重要語句のチェックもできます↓
基本的には学校の復習に使うことになりますが,普段習っている先生とは異なる講師の解説は参考になることが多く,テキストを先に読むようにすることで,実力テストのような形式で解くことも可能です(後述)。
共通版
続いて共通版の内容に移りますが,光村図書以外の教科書を使っている方が使うのはこちらになります。
ただしその内容は,完全に文法のみとなり,テキストは存在しません。
とはいえ,予習不要で1から国文法を学ぶことができるところが魅力で,手順としては講義を視聴し,確認テストを解いていくことになります。
講義数は中1と中2のものが7つずつ,中3が4つということで,上の光村図書版とは大きく異なりますが,そのコンパクトさを生かして短期集中的に学習することもできるので,詳しくは次章で紹介する学び方をお読みください。
読解力を高める目的で,あえて光村図書版を選択する方法についても紹介しています。
スタディサプリの中学国語を使った学び方
定期テスト対策したい方
スタディサプリの中学国語を使った学び方ですが,まず最初に,定期テスト対策目的で使うことが考えられます。
これは普段,学校で光村図書版の教科書を使っている方限定の方法になりますが,教科書を開いて本文を読み直したら,動画を観て確認テストを解きましょう。
その際,学校のノートも開いて,スタディサプリで新しく学ぶことになった知識を書き足したり,動画内で傍線を引いて解説されたところを中心に予想問題を作ったりもできるはずです↓
その一方で普段,教育出版や東京書籍や三省堂の教科書を使っている中学生も多いかと思いますが,その方々の場合,スタディサプリで定期テスト対策を行うことはできません。
もちろん,文法問題が試験範囲に含まれるようなときは,共通版にある該当箇所の講義を観ておくことが大変参考になりますが,その他内容に関しては完全準拠の教科書ワークなどを使って学ぶことをおすすめします↓
もっとも,スタディサプリの国語以外の教科であれば,対応している教科書の数も多くなるので,定期テスト対策に問題なく用いることができるでしょう↓
文法について網羅的に学びたい方
共通版では,文法について網羅的に学ぶことができるのが強みです。
担当の山下先生はカッチリした教え方ではないため,気楽に視聴して学んでいけます。
私の塾に来る生徒の例で言いますと,「夏休みの時期に,一度文法を学んでおきたい」と思う中学生は意外と多いのですが,その場合,専門的に学んだ講師は少ないので,どうしても教科書的な説明になってしまい,あとは問題集をひたすら繰り返させる形になってしまうことが悩みの種です。
それならば,スタディサプリで独学する方が料金的にずっと安く済みますし,記憶に残りやすい教え方をしてくれていることもあって,大変学びやすいと思います。
ただし,その取り組み方には注意が必要で,例えば,動画内で問題を解くように指示があった場合は,しっかり動画を止めて,自分の頭を使って解くようにしてください。
概して予備校講師というのは,難しいことを簡単そうに見せる技術に長けているので,中学生が自分1人の力でやってみると難しいことに気が付くはずです。
また,問題を解く際,ただ正解を選んで終わりにするだけではいけません。
例えば以下の問題を解くときのことを考えてみましょう↓
この時の答えはアになりますが,成績があまり伸びない生徒というのは,答えだけ選んで丸を付けたらすぐに終わりにしてしまいます。
もしこれが塾であれば,イ・ウ・エがどんな表現技法の説明であるのかまでしっかり確認させているはずです。
こうすることで,アだけ選んで満足した生徒が「反復」1つについてしか確認できない一方,後者の場合は「省略・倒置・体言止め」を加えた4倍の知識を得られることになります。
共通版を普通にやるだけでしたら,1学年分であっても3~4時間かければ終わる分量ですが,スピードを競うよりもあらゆる内容をしっかり理解することを念頭に取り組むようにしてください。
なお,全てを一通り解き終えたものを復習する際には,動画を観るのは飛ばして,すぐに確認問題を解くようにします。
このとき,全問正解して王冠のマークが付いてしまった問題は,2周目以降で間違えてしまった場合でも王冠のままのはずです↓
緑のチェックマーク(まだ完璧ではない単元を示す)には戻らないので,たとえ以前満点を取れていた単元であっても,ある程度の時間が経過した場合は解き直すようにしてください。
これは他教科においても同じですが,最後の結果が反映されるわけではなく,これまでの最高の結果が表示されているにすぎません。
読む力を付けたい方
続いて純粋な読解力を高めたい方の学び方について解説しますが,これは普段,光村図書以外の教科書を使っている方のみが実践でき,共通版ではなく光村図書版をあえて使うという方法です。
ところで,国語という教科では,特に文章問題を解く際に,類問を解くことをしません(ただし,文法や漢字の問題は除く)。
一度解いた問題ですから答えは覚えているでしょうし,線を引くなどの書き込みをしているのが普通です。
そのため,読む力を付けたいと思ったら,学校の授業で扱った以外の文章に触れる必要があり,そのときに有効となるのが光村図書版ということになります。
定期テスト対策で語った手順とは異なり,まずはテキストの方を開いて問題を解くようにすることで,テスト形式での演習が可能です↓
普段使っている教科書とは違う文章だとしても,基本的なねらいは共通だという点がポイントです。
以下に示したのは,光村図書版の教科書を使った中1国語の年間指導計画例になりますが,他の教科書を使う公立中学と指導内容に大差ありません↓
光村図書のサイトを訪れると様々な教育事例を確認することもできますが,難易度を変に操作された参考書よりも,教科書内容で学ぶことの良さを感じ取ることができました。
私たちは日本語のネイティブなので,なんとなくで国語が解けてしまうこともあるわけですが,学ぶべき内容を適切な時期に吸収しないでいると,大学入試の国語を解く際に得点が安定しないと焦ることになるはずです。
スマホ社会においては漢字を書くことも少なくなりましたが,本講座で書く練習もしっかりと積んでおきましょう。
まとめ
ここまで,スタディサプリの中学国語講座を使った学び方について紹介してきました。
定期テスト対策は複数の教科書に完全対応していませんでしたが,唯一の光村図書版は読解力を高める目的で用いることも可能でした。
一方の共通版の方は,文法を独学するのに向いていて,それこそ2週間でも集中して学ぶようにすれば,中学範囲の全部を学び終えることができてしまうはずです。
なお,表現技法の解説動画の中で山下先生が語っていたように,本講座で学んだ内容は,中学はおろか高校のテストにおいても問われ続ける内容ですし,ここで身に付けた知識はあらゆる言語活動の基礎となり,生きている限りずっとお世話になることでしょう。
普段話したり書いたりする言葉に対して意識が向くようになると,今後の人生はより深いものへと変わるはずです。
スタディサプリの中学国語で,是非,そのための準備をしてみてください!
無料体験の他,配布中のキャンペーンコードについては以下でまとめています↓