今回ですが,スタディサプリにおける「中学国語の学び方」を紹介したいと思います。
用途別にいくつかの方法が考えられますが,メインとなるのは以下の3つでしょう↓
- 定期テスト対策
- 文法学習
- 読解力向上
なお,スタディサプリの中学国語講座は対応している教科書の数が少ないところに弱点がありますが,そこは国語という教科の特性上,工夫して使うことによってマイナスの影響を抑えるようにします。
当記事では,まず最初に,存在する講座の種類と内容をまとめ,その後,先の3つの学び方について詳しくみていくことにしましょう!
スタディサプリ中学国語講座のラインナップ
スタディサプリの中学国語は全2講座となります↓
中学国語講座のラインナップ
- 光村図書
- 共通版(その他教科書)
中身が学校の教科書に完全対応しているものは1つだけということで,他教科と比べると,ラインナップが貧相に感じられるでしょう。
書店で売られている教科書の準拠問題集をみると,他の教科書に対応したものが多く売られているので,光村図書以外の教科書を使っている方がスタディサプリで定期テスト対策をするのは不向きです。

もう1つの共通版の方はどうなっているのかというと,前半で文法や漢字について学び,後半で文章を扱います。
古典や詩・短歌の講義もあるので,国語の実力自体を伸ばすことが目的であれば,学校の問題とスタサプの問題の2つを解くことができ,単純に倍の量を学べて満足できるでしょう。
ちなみに,スタディサプリの中学国語では全部で3人の講師を確認でき,山下翔平先生が文法と漢字を,それ以外を今村陽子先生(中1)と宮田泰三先生(中2~中3)が担当しています↓
それでは,各講座の内容を詳しくみていきましょう!
スタディサプリの光村図書対応講座の内容
こちらの講座は光村図書が出版している国語教科書に対応しており,中学校の授業で学ぶことになるであろう重要部分が網羅されています(対応する教科書のページについても具体的に確認できます)。
ほとんどの講義に動画が用意され,例えば中1国語だと全87講義中75講義がそうです。
ざっと全体の8割強に動画の用意があると考えてください(参考までに,中2講座は全92講義,中3講座は全75講義です)。
動画の長さは様々ですが,数分で終わるよう,長いものは複数のチャプターに分けられていました。
特に文法の講義は,学校の授業で解説をあまりしないところもあるので,有用に感じるでしょう。
なお,動画が存在しないのは重要語句の講義で,以下のようなクイズ形式です↓
英語の単語テストのような感じで,基本的には暗記することになるので,動画は不要でしょう。
145~177ページからなるテキストが用意されていますが,画面右上にある3つの点のメニューからダウンロードする以外に購入することもできます。
解答冊子は別でダウンロードできるものの,解説は講義で行われるため記載されていません。
動画では文章の要点が解説され,「次へ」を押すと,以下のような確認テストを解くことになります↓
テキスト内容からの出題となりますが,記述問題がないことに注意してください。
つまり,難易度的には学校で使うワークには劣ります。
しかし,普段学校で習っている先生と異なる講師による解説は新鮮で学ぶことが多く,学校を休んだ日の代用とすることも十分可能です。
スタディサプリ中学国語の共通版の内容
続いて中学国語の共通版の内容に移りますが,光村図書以外の教科書の方はこちらを使用することになります。
なお,光村図書対応のものとは構成が大きく異なり,前半で国文法的な内容を一気に学び,後半で読解方法を学ぶことになるのが特徴です。
以下に学習テーマを書き出しておきましょう↓
中学国語の共通版が扱うテーマ
言葉,文法,漢字,現代文読解法,古典,詩(短歌または俳句も),現代文実践(説明的文章),現代文実践(文学的文章),現代文実践(随筆)
それぞれの大テーマに対して何個の講義が用意されているかは様々ですが,上の構成自体は学年が上がっても変わりません。
最初の3つ(言語~漢字)は予習不要で1から国文法を学ぶことができるところが魅力で,手順としては,講義を視聴して確認テストを解いていくことになります。
逆に,4つ目の現代文読解法以降は,テキストの文章を読み,さらには例題も予め解いた状態で動画を観るようにしてください。
つまり,予習が必要になるわけですが,日本語のネイティブである私たちだけに,誰かに習わずとも,最初からある程度解けてしまうでしょう。
古典や詩,そして随筆など,初見では難しい単元もありますが,それでも,難しいということを知ってから講義を受けるのとそうでないのとでは,授業態度に大きな差が生じるものです。
多少辛い時間を費やすことになりますが,それに見合うだけの効果はありますので,是非とも予習を頑張りましょう!
講義数は中1が30,中2が29,中3が26個となっていて,すべてに動画が付いていますが,重要語句のチェックテストはありません。
スタディサプリを使って定期テスト対策をする方法
ここからはスタディサプリの中学国語を使った学び方をみていきますが,まず最初に,定期テスト対策目的で使うことが考えられます。
これは普段,学校で光村図書版の教科書を使っている方におすすめの方法となりますが,試験前は教科書を開いて本文を読み直し,テキストの問題を解いてみましょう。
実際,定期テスト対策講座の厳選予想問題では,このようにタイマーが登場してきて本文の読み直しを促されます↓
とはいえ,学校で授業を受けてから時間が経ってしまって忘れていることもあるでしょうし,開始時期によっては,スタディサプリの通年講座(前章までに紹介してきた講座)を終えていない人もいるでしょう。
定期テスト対策講座には動画解説がないため,理解不十分の場合には通年講座を用い,動画を観てから確認テストを解くようにしてください。
テスト前には学校のノートも開き,スタディサプリで新しく学んだ知識を書き足してみたり,動画内で傍線を引いて解説されたところを中心に予想問題を作ったりすることをおすすめします↓
一方で,普段教育出版や東京書籍や三省堂の教科書などを使っている中学生の方々は,スタディサプリで定期テスト対策を行うことはできません。
試験範囲となっている国文法や,詩や古典の読み方をスタディサプリで学ぶことは応用が利く有益な知識となりますが,実際の授業で扱った文章について学ぶことも必要であるため,教科書内容の準拠教材(教科書ガイドや教科書ワークなどと呼ばれる)を使いましょう↓
ちなみに,中学国語以外であれば,スタディサプリが対応している教科書の種類は多いので,定期テスト対策に問題なく用いることができるはずです↓
スタディサプリを使って国文法を網羅的に学ぶ方法
スタディサプリの共通版を使うことで,国文法を網羅的に学ぶことができます。
私の塾に来ている生徒の例で言いますと,夏休みなどの長期休暇に国文法を一通り学んでおきたいと考える中学生は意外と多いです。
とはいえ,そこらにある塾で,国文法を詳しく説明できる講師は少ないでしょう。
すると,どうしても教科書的な説明になってしまい,あとは薄い問題集を生徒に1冊渡して繰り返しやらせるだけになってしまいがちです。
それならば,スタディサプリで独学する方が内容的にも料金的にもずっと良いですし,担当の山下先生は大変気さくな方で,記憶に残りやすい教え方をしてくれます。
ただし,この時の取り組みには多少の注意が必要で,例えば動画内で問題を解くように指示があった場合にはしっかり動画を止め,自分の頭を使って答えを先に出しておくようにしてください↓

また,問題を解く際,ただ正解を選んで終わりにしてはいけません。
例えば,以下の問題を解くときのことを考えてみましょう↓
この時の答えはアになりますが,成績があまり伸びない生徒というのは,答えだけを選んで丸を付けたらすぐに終わりにしてしまいます。
もしこれが塾であれば,イ・ウ・エがどのような表現技法の説明であるかまでしっかり確認させているはずです。
ここまで徹底的に行うことで,アだけ選んで満足した生徒であれば「反復」のことだけしか確認できなかったところを,後者の生徒は「省略・倒置・体言止め」を加えた4つの知識を得られることになります。
共通版の国文法だけを普通にやるだけであれば,3~4時間かければ1学年分が終わってしまうでしょう。
しかし,ここではより時間をかけ,スピードを競わずに,あらゆる内容をしっかり理解することを念頭に置いて取り組むようにしてください。
なお,一通り解き終えたものを復習する際には,動画は飛ばしてすぐに確認問題を解くようにします。
ところで,全問正解していったん王冠のマークが付いてしまった問題は,2周目以降で間違えてしまった場合でも表示が変わることがありません↓
実際に開くと前回の結果が不十分だったことがわかるのですが,この仕様は他教科においても同じで,最後の結果が表示されるわけではなく,これまでの最高の結果が表示されてしまうことに注意しましょう。
つまり,緑のチェックマーク(まだ完璧ではない単元を示す)には戻らないので,たとえ以前,満点を取れていた単元であっても,ある程度の時間が経過した場合にはすべて解き直すようにするのが無難です。
この他,テキストを読み直してはまとめ部分(ことわざとか重要語句の意味が一覧になっているようなもの)をチェックペンで消して覚えてみるのも良い方法でしょう。
スタディサプリを使って読解力を高める方法
最後に,純粋な読解力を高める方法について解説しますが,これには普段使っている講座と異なるものをあえて用いるようにします。
つまり,学校の教科書が光村図書のものであれば共通版を,逆にいつも共通版で学んでいる方は光村図書版の講座を使うというわけです。
この時に知っておくべき事柄として,国語という教科においては「同じ問題の解き直しは基本的にしない」ということがあります(ただし,これは文章読解の話であって,文法や漢字などは除きます)。
一度解いた問題ですから答えをなんとなく覚えているものです。
そのため,読む力を付けたいと思ったら,学校の授業で扱っていない文章に数多く触れる必要があり,そのときには手つかずの講座が有用となります。
動画を視聴するところから入らず,まずはテキストを開いて問題を解くことで,テスト形式での演習が可能です↓
線を引きながら読みますが,記憶にない方は小学国語を復習してください↓
間違えたときはその原因をノートに書き出しておきましょう。
読んでいて思った感想でも構いません。
何らかの思い出を書き残しておくことが重要です。
この他,気に入った作家さんの文章があれば図書館などで本を借りて読んでみるのも良いでしょう。
ここまでする生徒は少ないでしょうから,逆にそこまですることによって周りとの差を広がられます(これは私が塾で行っている秘密の指導法の1つだったりします)。
普段使っている教科書とは違うものであっても,学習指導要領に記載されている「基本的なねらい」は全国共通です。
なので,学年が同じであれば問題から得られる知識は同等のものとなるわけで,以下に光村図書の教科書における中1国語の年間指導計画例を載せておいたので参考にしてください↓
自分が使っている教科書のものを読んでみれば指導内容に差がないことがわかると思いますし,教科書の出版元の公式サイトを訪れてみても様々な教育事例について確認できるでしょう↓
先述したように,私たちは日本語のネイティブなので,なんとなくで国語が解けてしまうことが多々あるわけですが,学ぶべき内容を適切な時期に吸収しないままでいると,大学入試の国語を解く際に「得点が安定しない」と後々焦ることになるものです。

スマホ社会においては漢字を書く機会も少なくなりましたが,本講座で書く練習もしっかり積んでおきましょう!
まとめ
以上,スタディサプリの中学国語講座を使った学び方の紹介でした。
定期テスト対策目的でみた際,ただ1つの教科書にしか対応していないのは残念ですが,国文法を短期間に学んでみたり,読解力を高めたりすることは可能ですし,そのことで間接的に学校の成績が上がることも十分に考えられます。
共通版を使って2週間も集中的に学べば,中学範囲の国文法の全知識を学び終えることも可能でしょうし,定期テストで授業で扱わなかった文章が出されることも少なくありません。
模試で国語の成績が悪い人は応用力が足りていないわけで,学校の勉強をいったん離れて,基礎力を高めるところから始めてください。
なお,表現技法の解説動画の中で山下先生が語っていたように,スタディサプリの中学国語講座で学んだ内容は中学はおろか高校のテストにおいても問われ続ける内容ですし,身に付けた知識はあらゆる言語活動の基礎となり,生きている限りずっとお世話になることでしょう。
普段話したり書いたりする言葉に意識が向くようになると,今後の人生はより深いものに変わるはずです。
是非ともスタディサプリの中学国語を使って,そのための準備をしてください!
無料体験が常時可能ですが,お得な情報がないかチェックすることをおすすめします↓
最後までお読みいただきありがとうございました。