当記事では「小1~小3生がスタディサプリを使うときの注意点」をまとめてみたいと思います。
なお,小1~小2講座と小3講座で多少使い勝手が変わりますが大差はなく,多くの塾で中学受験の準備が開始となるのが早くても小4であるところからもわかるように,小3までは勉強する習慣を身に付けたり学びを楽しいと思えたりすることを重視すべきです。
今回の記事の結論は「多少なりとも親のサポートが必要」ということになりますが,以下ではまず,小1~小3という時期の特徴やスタディサプリの小学講座の概要をみていくところから始めて,続けて教科ごとの注意点を個別にみていくことにしましょう!

小1~小3という時期とスタディサプリの特徴
基本的に,小学校低学年(ここでは幼児や小学3年生も含めます)という時期は,小学校高学年の勉強に繋げるための準備期間だと考えられています↓
具体的には,いわゆる「読み書きそろばん(最近はこれに情報も加わります)」に分類される基礎学力を高める必要がある他,学ぶことの楽しさに気づいたり学習習慣を身に付けたりといった意識改革も含まれるため,実際は大学入試の結果を左右するほどに重要な時期かもしれません。
もしも,あなたの周りに難関大に合格した知り合いがいれば,その方の小学校時代の成績について尋ねてみてください。
多くは「良い成績を修めていた」と答えるでしょうし,そうでなくても何らかの特殊な才覚を発揮していたはずです。
例えば,何か特別なものに並々ならぬ興味を示していたとか,やたらと記憶力が良かっただとか,何も勉強していないのに特定科目の成績だけは群を抜いていたなどが挙げられます。
その原因は様々で,例えば,小4の1年間で小学内容をすべて学んでしまったことによりものかもしれませんし,小学校に入学する以前の幼児教育が影響したのかもしれません。
いずれにせよ,小学校で好成績を修めるためには,態度を含めた勉強の基本能力が備わっていることが必須であり,それは算数や社会のような教科に限らず,ゲームだったりスポーツだったり,はたまた生活全般におけるパフォーマンスだったりも高めてくれることになるでしょう。
ゆえに,どの道に進むにしても小1~小3生に勉強のイロハを教えることは重要で,最近はAIを搭載した個別最適化学習を含めてICT機器に触れることが多くなっていますから,スタディサプリに代表されるオンライン教材を早期のうちから積極的に導入することについては検討しておくべきでしょう。
ちなみに,中学校受験をする生徒の場合,小4または小5から塾に通い始めることが多いですが,低学年の授業内容と高学年の授業内容は大きく異なります。
高学年の授業は,令和の時代においても知識の詰め込みがいまだ有効で,頭の柔らかさを問う問題ですら「柔軟な思考力を養う方法」的なものを多くインプットしておくことで対応可能です。
遊ぶ時間を犠牲にしてまで勉強することが100%良いことだとは言いませんが,それでも,難関中学校に合格する力のある小6生の学力というのはそこらの中3生を凌駕していて,ある分野において高3生をも上回る学力を身に付けてしまうことも普通にあります。

とはいえ,年齢差にしてみれば高々6年です。
現実世界では,大学生以降,学力がひたすら低下するだけの大人も存在するわけですから,学生レベルでそうなっていたとしても驚くほどのことではないでしょう(ずっと年上の上司が,自分よりも学力的に劣っていることはよくあることです)。

ミッション機能
さて,スタディサプリの小学講座に話を戻すと,細々とでも長く使っていく方法がおすすめです。
なお,小1~小3講座は2023年9月から2025年4月にかけてリニューアルを行ない,ミッション機能が追加されたことで独学がしやすくなり,1日15分を目安に,日々の勉強習慣を簡単に身に付けられる教材となりました↓
特に小1・小2講座は大きく変貌を遂げ,無料で2年間使えてしまう0円コースも登場しているので,是非使ってみてください。
ミッション機能が登場するまでは親のチェックが必須であり,学年が変わるタイミングや長期休暇での総復習,はたまたテスト前のような短期利用を勧めていたものです。
1ヶ月の間だけでも毎日ミッションをこなすようにすれば,どのように勉強していけばよいのかが自然とわかってくるものです。
とはいえ,親のサポートが全く要らなくなったかと言われれば決してそのようなことはありません。
詳しくは後述しますが,いずれはミッション機能を離れた使い方もできるようになるべきです。
登場キャラクター
スタディサプリの小1~小3講座に出てくるキャラクターは3人で,それぞれイヌとペンギンとクマの姿をしています。
名前はそれぞれ「きくまる・まかろに・ささくませんせい」と言い,前2人を生徒役として,3人の会話形式でレッスンが進んでいくのが特徴です↓

ただし,アニメーション動画の用意があるのは小1~小2講座に限られ,小3講座はドリル形式のみであることに注意してください。
また,先取りや戻り学習でリニューアル前の算数講座(小1~小3算数)を利用することもあるかと思いますが,基礎レベルの解説動画に登場してくるのは,鳥のような見た目をした「ヨリー」と呼ばれるキャラクターです↓

スタディサプリ小1~小3講座と親のサポート
スタディサプリの小1~小3講座は学校の復習用として使うことがメインとして想定されていて,先述したようにリニューアル後のものはより独学しやすくなりました。
とはいえ,決められたペースで学習ができているかやちゃんと理解できているかどうかは,親の方で定期的に確認しておきたいところです。
完璧にできていた場合であっても褒めることができますし,どんな内容のことを学んでいるのか把握しておけば,食事中の話題にも出しやすくなります。
わが子が気を良くして自己肯定感が高まれば勉強が好きになるかもしれませんし,少なくともやる気は高まるでしょう↓
ここでは,
- 状況を確認する
- 積極的に干渉する
という2つのやり方を紹介します。
学習状況を確認する
毎日でなくて構わないので,「まなレポ」を1週間単位などで確認して,出来と学習した範囲を確認しておきましょう(メールで速報が送られてくる他,サポートWebまたは学習Webの設定から,まなレポを確認できます)↓
詳しい活用法はスタディサプリで親の管理は必要?まなレポを使った指導法に書きましたが,この機能を利用することで「ちゃんと勉強しているの?」などと子どもに尋ねずに済みます。
実際は頑張っているのにそのような疑いの目を向けてしまえば,子どもとの信頼関係が根本から揺らぎかねません。
継続的に勉強できているようであれば,必ずそれを褒めるようにしてください。

勉強することが当たり前とは決して思わず,しっかりと褒めてさらなる努力をさりげなく促すことが,小学校低学年の子を指導するときのコツです。
積極的に関わる
スタディサプリを予習代わりに使う場合や,そもそも学校の授業がわからなくて導入する場合には,親ができるだけ時間を作って,子どもの勉強に干渉するようにします。
1回目にバツがたくさん付いてしまうことで,学習意欲が削がれてしまう小学生も少なくないでしょう。
特にアニメーション動画が存在しないレッスンは,ドリルを解いたときの解説だけを頼りに理解していかなければなりません。
それが心もとないと思うのであれば,ひとまず親が子どもの隣で簡単な講義をし,その確認として,問題を解かせてみてください。
まなレポをみていて正答率が悪い単元があれば,再度子どもと一緒にやってみるのが良いでしょう。
特に問題がなさそうでも,復習ドリルやまとめ用の問題を抜き打ちテストとして使ってみるのも優れた方法ですし,本屋で市販のドリルを買ってきて解かせてみるでも構いません。
特に算数と国語は,知識の抜けがあると学習効率が落ちることになるため,スタディサプリを使い始めたばかりの頃は,その日に学んだ一番最後のレッスンを親の前で解いてもらうのも良い方法だと思います(この目的では以下のようなリニューアル前の講座の方が使いやすいように思います)↓
できればその際,子どもに「これこれはこうだからこうなる」などと説明してもらうようにすると,子どもの伝達能力も高められて一石二鳥です。
子どもが苦手な教科や単元が明確であるときには,親が一緒になって解決しましょう!
例えば,漢字の問題であれば,子どもが間違えたものを書き留めておき,後でまとめて出題してやるだけでも大変有意義な復習になります。
その他,時計の問題で躓いたようであれば「今何時?」などと積極的に声掛けができる他,時計の形をした知育玩具を使って実演して見せるのも良いですし,インターネットで良さそうな動画を探してくることもできるでしょう。
わからなければChatGPTに尋ねてみるでも構いませんし,理科や社会に関しては週末に動物園に出かけてみるとか,スーパーに出かけたときに話題に出してみるなど,親の方でやれることはたくさんあるはずです。
頻度は少なくなりますが,週末にはスタディサプリで体験できないこと(旅行や博物館や工場を訪れることなど)を行うようにし,子どもの好奇心を刺激することを忘れないようにしましょう。
なお,有効とされる声掛けとして,これまでにスタサプ運営が話していた内容を以下にまとめてみました↓
- ミッション1つだけならすぐできるからやってみよう
- アニメ開始まであと15分あるからもう1つやってみない?
- 今日のレッスンが終わったら一緒にゲームしよう
- 何問間違えてもOK。勉強で大事なのは解き直しだからね
目標を設定するのであれば,できるだけ具体的な内容にすること,そしてルールを決めたのであれば子どもの目の届くところに貼っておくことがコツです。
しばらく試してみてダメそうであれば修正しますが,「何分間勉強しようか」ではなく,やる量(ページ数)を定めてしまう方が良い結果に繋がります。
例えば,「15分は勉強しなさい」の代わりに「1レッスン終わらせよう」と声掛けします。
ついでに,毎日必ずすること(食事や入浴に睡眠)の前後に勉強時間を設けるようにすると習慣化しやすいはずです。
次章からは,教科ごとの注意点をみていきましょう!
スタディサプリの小1~小3国語を使うときの注意点
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スタサプ小1~小3国語の使い方
スタディサプリの「小1~小3国語」では文字と言葉を中心に学ぶことができます。 各学年で覚えるべきとされる平仮名や漢字の他,文章を正しく読む際に必要な句読点の処理だったり,言葉の持つ意味や役割だったりの理解を深めることが可 ...
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スタディサプリの小1~小3国語ですが,基本的には知識として持っておくだけでよいので,解説せずとも繰り返し学ばせることが重要ですが,最初は親が一緒になって解くようにして,2回目から子ども1人でやらせてみるでも構いません。
内容については上の記事で詳しく説明しましたが,書く・読む・話す・聞くという,まるで英語の4技能のような能力を鍛えられます。
スタディサプリの小1~小3講座にはテキストが存在せず,文字を書く機会が少ないので,記述問題の対策は学校の勉強に一任するなどと割り切りましょう。
もっとも,リニューアル後は漢字の問題を中心に一部文字を書く作業が含まれるようになりましたし,令和時代らしいレッスンも増えました。
このとき,タッチペンがあると書く作業が捗りますが,最悪指やマウスでも文字は書けるので,わざわざ新しく買う必要があるかどうかは各自で判断してください(値段は2千円~2万円と各社で開きがあります)。

別にノートを用意して学ばせる場合,「間違えた漢字だけを10回書かせる」などと決めておくと,長期休暇や週末などに,これまでに間違えた漢字(ノートを見直せばわかります)を親が口頭で質問して解かせてみることが容易になります。
この他,小学生に漢字を教える方法のところで紹介した方法を使うことで言葉に対する意識が変わってくるでしょうし,漢字検定も小1から受けられるので挑戦させてみるのもありです。
聞くと話すに関しては親とのコミュニケーションがそのまま良いトレーニングになるため,前章で述べたような意志疎通を図ってみてください。
スタディサプリの小1~小3算数を使うときの注意点
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スタサプ小1~小3算数の使い方
2022年3月に新しくスタディサプリの仲間入りをし,2023年9月から2025年4月にかけて講座のリニューアルが行われた小学校低学年向け講座ですが,中でも算数は特に充実した内容となっています。 今回は「小1・小2・小3算 ...
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次に小1~小3算数講座の注意点についてみていきますが,スタディサプリの小学校低学年向け講座が最も力を入れているのが算数で,難易度が異なる問題が用意されている他,アニメーション動画が存在します。
基本的には手を動かす必要はなく,小学校で普段からドリルをやらされていると思うので,家では気楽に学ばせる方針を採用するで構いません。
ただし,内容的には計算や単位を扱うことになるため,これらを正確に理解しておくことは今後の学習を助ける意味で重要です。
学校のドリルを見て,出来が悪いところをスタディサプリで学ばせることもできるでしょう。
算数が得意な小学生は,どんどん上の学年の講座に進んでしまって構いません。
数学検定とその受検目的についてで紹介した算数検定の方を是非検討してください。
スタディサプリの小3理科・社会を使うときの注意点
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スタディサプリの小3理科は興味深いドリルが魅力!解き直しも簡単
2022年3月,スタディサプリに「小3理科」講座が新しく追加されました。 その時までに既にあった小学校4~6年生向けの講座と比べると,本講座が扱う内容は範囲が狭くて得られる知識量も少ないですが,身の回りにある自然や物がテ ...
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スタディサプリの小3社会!学びを通して町や暮らしに意識が向く
普段通っている小学校において2年生までは生活科として学んでいた事柄が,3年生になると社会や理科の中に再登場してきますが,5年生までの内容はあくまで基礎固めという位置づけです。 なので,国語や算数と比べて,その重要性は劣り ...
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スタディサプリの小学校低学年向け講座の中で,理科や社会は小3講座から始まり,小1~小2向けの講座(小学校では「生活科」と呼ばれます)はありません。
小4講座からは講師による本格的な講義が行われるようになるスタディサプリですが,小3の理社講座で学ぶ際は,調べる習慣を身に付けさせるのと同時に,発展的な内容に誘導していくことを意識してください。
ドリルはカラフルで視覚に訴えかけてくるものではありますが,理科だと例えば小学館の図鑑を与えてみたり,博物館や科学館に出かけてみたりすることが考えられます。
社会では自然とまちが主なテーマなので,地図を片手に探検させてみたり地元の史跡を訪れてみたりするのがおすすめです。
歴史という科目が登場するのは小学5年生になってからですが,歴史マンガであれば低学年からでも導入できますし,国語の勉強にもなります。
スタディサプリの伊藤賀一先生も講談社のものを推薦していました。
ちなみに,最近の歴史マンガは大学受験に使える本格的な内容なので長く使うことができますし(入試に使えるレベルとするなら高校入試まで),親が学び直しとして読んでみるのにも適しています。
それ以外として,トイレに小学生用の学習ポスターを張ってみるなど,様々な工夫を凝らしてみてください。
暗記科目はオリジナルの教材を作るのが有効で,語呂を子どもと一緒に作ってみるのは良案です。
まとめ
以上,スタディサプリの小学講座から低学年向けのものを使う際の注意点をまとめてきました。
ここまで読んできて,スタディサプリだけでもかなりの程度,満足のいく学習を行うことができることがわかっていただけたのではないでしょうか。
とはいえ,小1~小3は「読み書きそろばん」を教え込む大切な時期であるため,親は子どもに積極的に干渉してはともに学んでいく姿勢が大切です。
そのため,スタディサプリは子どもよりも親の方のスケジュールやメンタル面に余裕がある時期を見計らって導入することをおすすめします。
親のサポートとして「褒める・話題に出す・積極的に指導する」ことを主に挙げました。
1点目に関して補足すると,子どもに求めるレベルを自分(親)が期待するよりも下の位置にあえて設定することによって,多くの褒めポイントを生み出すことができます。
特に,小3の理科と社会は急いで学ばせるようなものではありませんので,子どもの実世界の見方を変えるためのきっかけ作りとして学ばせてみてください。
スタディサプリを上手く使って勉強習慣が身に付けば,小4以降も使い続けられるでしょうし,本格的な中学受験のための塾に通うことになっても対応しやすいでしょう。
ひょっとすると,高校3年生になってもスタディサプリを使い続けるような長い付き合いになるかもしれません。
スタディサプリはそれだけしっかりしている教材です。
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最後までお読みいただきありがとうございました。