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英検1級の受かり方!とんでもない語彙力と高い英語4技能が必要

今回ですが,「英検1級に受かる方法」について考えてみたいと思います。

TOEICとは異なり,1回合格してしまえばその資格は未来永劫失われないのが英検の魅力ですので,英語を頑張って学んできた証明として,是非目指しましょう!

もちろん,そう簡単には受からせてはもらえないテストなのですが,英検1級の勉強をしている間にも,自分の英語力は伸び続けていくので,努力過程もきちんと身になります。

英検1級の合格に求められる語彙力

卒業証書

英検1級ですが,これ以上の目標が存在しないということもあって,英語4技能のすべてにおいて高いパフォーマンスを示すことが求められます

英検は,上の級を目指すほどに1つ下の級とのギャップが大きくなることがよく知られていますが,1級と準1級との差は実に大きいです。

合格するにあたって習得が期待される単語数をみても,

  • 英検1級は10000~15000語
  • 英検準1級は6000~8000語

が目安となっていて,両者の間には約2倍の違いがあります。

語彙数に関して比較に使えるデータをさらに加えると,

  • 高校を卒業するまでに学ぶ語彙数=4000~5000語
  • TOEICで必要な語彙数=スコア×10語(TOEIC800点なら8000語)

とされていて,もし周りに高校3年生で準1級に合格できた人がいるのであれば,学校の勉強の他に大学受験のための勉強成果が加わって,なんとか8000語くらいにまで到達できたと考えられるわけです。

なお,受験業界で昔から語彙レベルが高くて有名な一橋大学の英語ですが,すべての語彙を理解するためには10000語を習得していないといけません。

TOEICで900点以上取っても同じくらいのスコアですので,どれだけ英検1級の語彙レベルが高いかがわかっていただけたかと思います。

もちろん,語彙力だけが高くても不十分で,ある程度の文法・読解・英作能力が身に付いている他,社会問題に対して意見できる「知性」が必要です。

日常生活では目にしないような単語の意味を知っていることに加えて,社会に対する問題意識も持ち合わせていなければならないということで,学者や社会人でない限りは基本的に不利な立場からのスタートとなります。

記憶力の高さに物を言わせて英検の1次試験を見事突破した高校生が,2次試験で不合格になってしまう確率が高い裏側にはそうした事情が存在しているのでしょう(英作文では文法力や論理性なども考慮されるため,なんとか突破できるようです)。

なお,英検の公式サイトをみると,出題の目安は以下のように説明されていました↓

大学上級程度で,広く社会生活で求められる英語を十分理解し,また使用することができるか審査する。2次試験では2分間のスピーチとその内容への質問がなされるが,合格の鍵は英語の知識のみでなく,相手に伝える発信力と対応力である。世界で活躍できる人材の英語力を証明する(参考①参考②)。

大学に入ると,世界の経済状況に関して議論をしたり,社会学や人文学などの専門書を読むこともあったりしますが,英字新聞に出てくる記事の中にも,英検1級に使われる文章レベルに近いものは確認できるでしょう。

余談ですが,大学に通っていたときに,英語のバイリンガルだった友人が英検1級の単語帳を眺めては,「こんな単語,普通に生活してたらほとんど目にしないよ」と言っていましたが,大学で英語学習を免除された人が驚くレベルです。

棕梠,耽溺,韃靼,帷幄。

唐突で申し訳ありませんが,これらはすべて漢検の1級で出てくる単語となります。

日本語を母語とする我々がこれらに抱く感想と,ネイティブから見た英検1級の単語に対するそれは似ているのかもしれません(日本の新聞に上のような漢字は滅多に出てこないので,違ったらすみません)。

 

 

英検1級の問題構成

構成要素のイメージ

英検1級のテストにおいて語彙力が特に問われることになるのは第1問ですが,その他の問題を含めた構成は,そもそもどのような感じになっているのでしょうか。

テストごとに問われる能力についてまとめたので確認してください↓

  • 筆記試験=語彙力,読解力,作文力
  • リスニングテスト=聴解力
  • スピーキングテスト=会話力

英検ではこれらのうち上2つが1次試験として行われ,会話力のみが2次の面接試験で問われることになります。

英語4技能のうち,スピーキング以外の3つの能力は1次試験で一気に測られるというわけです。

それでは,1次試験を構成する「筆記試験」について,さらに詳しくみてみましょう↓

筆記試験の構成(100分)

  • 第1問(語彙問題)=25問
  • 第2問(読解問題①)=6問(AとBのパッセージがあり,問題数は各3問)
  • 第3問(読解問題②)=10問(A~Cのパッセージがあり,AとBは3問,Cは4問)
  • 第4問(英作文)=1問

英検の得点についてですが,各技能ごとに850点満点となるので,リーディング力に関わる上3つを合わせて850点,そして英作文は1問のみですが850点満点の計1700点となります。

同日に続けて行われるリスニングテストも同じく850点満点ですが,問題形式の違いに注目して4つのパートに分けることが可能です↓

リスニングテストの構成(35分)

  • パート1(会話)=10問
  • パート2(長めの文章①)=10問
  • パート3(長めの文章②)=5問
  • パート4(インタビュー)=2問

英語4技能が1日で受けられる新形式のもの以外であれば,1次試験の合格者のみが後日(約1ヶ月後に)行われる2次試験へと進むことができます。

本番の流れとしては以下の通りです↓

スピーキングテスト(10分)

  1. 自由会話
  2. スピーチ
  3. 質疑応答

2次試験も850点満点ですが,1次試験の出来に関係なく,このスコアのみで2次試験の結果つまりは英検1級の合否が決まってしまいます。

1次の合格発表を受けてから対策するほど悠長にはしていられません。

英検1級を目指すと決めた時からスピーキングも含めて練習を積みましょう!

なお,以下から勉強法について紹介しますが,手元に過去問を用意しておくと理解しやすいので,公式サイトの方でダウンロードしてみてください↓

 

 

英検1級リーディングの勉強法

大問1の指示文

To complete each item, choose the best word or phrase from among the four choices. Then, on your answer sheet, find the number of the question and mark your answer.

ここからはしばらく,技能ごとの勉強法についての内容が続きます。

受験する順番通り,まずはリーディングの勉強法からまとめてみることにしましょう。

筆記試験の大問1

1級の難しさを実感するには,筆記試験の第1問を解いてみるのが1番です。

  1. Did the chair person say why he was resigning?
  2. No, he refused to(     )the reason.

という,AさんとBさんのやり取りがあったとして,カッコ内に入る単語を選ぶことになるわけですが,そのときの選択肢が「shun・elude・condone・divulge」という4択問題です。

1級を受ける人であれば,上の対話の意味がわからないことはないでしょう。

なんなら,why以下が過去進行形になっている理由についても文法的な説明ができるはずです。

選択肢に目を向ける前に,どのような意味の単語が入るか推測してみましょう。

この場合は「言う」系の単語になるでしょう。

しかし,stateのような簡単な動詞は選択肢にはなりません。

選択肢になっている4つの単語の意味はすべておわかりでしょうか。

これが英検1級の単語レベルです。

準1級レベルからのスタートだと,勉強を開始した時から5000語を新しく覚えないといけないことになりますが,このレベルの単語をずっと相手にしてやっていくことになります。

ほぼすべてが知らない単語になるのが普通ですので,単語帳の出来が悲惨なものとなることは覚悟しておきましょう。

以下に示したのは準1級にようやく合格できた生徒の1級の単語帳の様子ですが,先ほどの問題の答えであるdivulgeがしっかりと登場してきています(下から2つ目)↓

使い古した英検1級の単語帳

余談ですが,このようにいきなりバツなどを付けてしまうと見た目にも精神的にも良くないので,全部わからないような時は,ある程度理解が進むまでは何もチェックしないように指導しています(間違えた単語にすぐアクセスできることが大切なので,全部に付けて目立たないことがないようにします)。

大問1の勉強をしていく上で,単語と熟語の勉強ができる教材を最低でも1つは使うようにしてください。

1冊完全に覚えきれば2000語前後は語彙力を増やすことができるはずです。

単語に関してはここまでやったら完璧とはならないのが歯がゆいところですが,単語帳の他に勉強していて知らない単語に出会うたびに書き留めていけば3000語くらいにはなるので,そこまでいったらひとまずはそれで良しとしましょう。

なお,教材の選び方としては「難しいものを選ぶ」で構いません。

英検1級の過去問を見て,選択肢になっている単語ができるだけ多く含まれているものを買いましょう。

たとえ20年前の古い単語帳であっても英検1級のものであれば十分に用をなしてくれます。

 

筆記試験の大問2と大問3

大問2の指示文

Read each passage and choose the best word or phrase from among the four choices for each blank. Then, on your answer sheet, find the number of the question and mark your answer.

※大問3は下線部がanswer from among the four choices for each questionとなっています。

筆記試験の大問2と大問3はどちらも読解問題で,前者は語句空所補充,後者は内容一致の形式を取るなどの違いはあるものの,正しく文章が読めていれば特に問題なく正解できるはずです。

それ以外にもいくつか違いがありますが,とりあえず,大問2は15分,大問3は40分という時間をオーバーしないようにだけ気を付けて,できるだけ素早く読むようにしてください。

文章は大問2は400語くらい,大問3に入ると500~800語くらいなので,計2500語強を50分くらいかけて読んでいくペースです(問題を解く時間を5分と計算した場合)。

ちなみに,問題を解くのにあたって余計な文はほとんど存在しないので全文を読むことにはなりますが,問題文の先読みだったり,スキミングのようなテクニックだったりは役立ちます。

数多くの問題を解きながら,これらの手順について確認し,時間内でどこまでの作業が可能になるかについても確かめておきましょう。

私の場合,全部読んでから問題を見ると,再度読み直す羽目になるので問題の先読みは必須でしたし,スキミングをするだけの時間にゆとりがあることがわかりました。

一方で,正誤問題を解く場合は,答えを決めてから選択肢を見るようにしています。

問題を解き終わって復習する際には精読し,問題の答えに至るまでの思考のプロセスについてしっかり確認したら,知らない単語のチェックと音読練習を行ってください。

 

 

英検1級ライティングの勉強法

大問4の指示文

  • Write an essay on the given TOPIC.
  • Give THREE reasons to support your answer.
  • Structure: introduction, main body, and conclusion
  • Suggested length: 200-240 words
  • Write your essay in the space provided on Side B of your answer sheet.

ライティングは筆記試験の大問4にあたります。

最低でも200語以上書くという指示ですが,30分くらいの目安時間の中ではその語数に満たないこともしばしばです。

それでも,それ以外は指示通りに書くことができれば最低ラインはクリアできます。

指示については問題文に長々と書かれていますが,毎回変わりありません。

なので普段通りに書くようにしましょう↓

  • テーマを守る
  • 3つの根拠を提示する
  • 構成は序論・本文・結論の3部構成
  • 200~240語が望まれる

語数が足りない点についてはやむを得ないことで,変に水増ししても採点官はわかるので逆に不利です。

お洒落な物言いはできなくても構わないので,時間をやや早めに切り上げては時制のミスだったりスペルミスだったりがないことを確認します。

これらがあると高確率で減点対象となるので気を付けてください。

評価対象になるとされる要素についてまとめると,以下の4つです↓

  • 流暢さ
  • 内容
  • 語彙力
  • 文法

なお,英検1級を受けるような方であれば,アイディアが浮かびさえすれば,下手な答案を作成することはないでしょう。

そういった意味で,書く練習を重ねることはあっても,わざわざ他人に採点してもらうまでのことは必須ではありませんが,私は過去に自分の英作文を採点してもらったことがあります。

英検1級対策を仕事にしているネイティブでしたが,以下に,その際の採点方法と貰ったバッドコメントをまとめておくので,これらもまた対策に役立ててみてください↓

採点項目 得点(計14点)
3つの根拠 3点
3つの構成 3点
流暢さ 2点
内容 2点
文法 2点
語彙 2点

減点されたときのコメント

  • Message stated, but not clearly explained.
  • More substance needed.
  • Higher level vocab needed.
  • Points stated, but often get repetitive.
  • Awkward use of grammar and vocabulary in places.
  • Fatal errors in the conclusion.
  • Please use paragraphs to help structure.
  • Spend more time to write a full, complete paper.

減点がある時は1ヶ所につき1点を引きますが,各項目がマイナスになることはありません(最低0点)。

なお,これは実際の採点方法を保証するものではないのでご注意ください。

 

 

英検1級リスニングの勉強法

リスニングの指示文

There are four parts to this listening test.

Part 1. Dialogues: 1 question each

Part 2. Passages: 2 questions each

Part 3. Real-Life: 1 question each

Part 4. Interview: 2 questions

英検1級のリスニングについては,まずはその特有の形式に慣れましょう

パート1

例えば,パート1では,9問目と10問目が長いことに加え10問目は例外的に3人での会話であることと決まっています。

解いているうちに,10秒の解答時間を肌で感じ取ってみたり,質問のタイプがいくつかに分かれていたりすることもわかってくるはずです。

通常であれば,過去問を解いた後は本文しか聴き直さないように思いますが,最初のうちは質問文についても復習しておきましょう

それにより,文頭に注意することの重要性や,implyが使われるときの推測問題の難しさに気が付けるかと思います。

 

パート2

パート2は多くの方が難しいと感じるはずで,何らかのトピックについて一方的に説明が行われますが,ジャンルが様々なので,馴染みがあるものとそうでないものの間で正答率に大きく差がつくはずです。

私は医療や自然科学の問題はOKですが,歴史的な内容や政治の話を苦手にしています。

ですが,そのことに気が付けたおかげで,苦手そうな話題の場合であっても「要点だけはなんとか聞き取ろう!」と気持ちを切り替えることに成功しました。

 

パート3

パート3は実際に自分が何らかの説明を受けるような場面が想定されていて,次に何をすればよいかが問われていることが多いです。

具体例としては,カード会社に電話して,新規発行ならA,使用額の確認はB,それ以外はCを押すといった場面を想定してみてください。

 

パート4

パート4は長めの文章を聴きますが,ニュース番組で専門家を呼んではインタビューをしているのを傍から聴くような内容です。

もちろん,聞き取り能力が高いことが前提ですが,質問文が読み上げられる前に選択肢を読んでおくことが大切で,最初は解答時間の短さに驚くでしょう(これまでのパートと変わらず10秒です)。

こうしたことを押さえたら,後は数をこなすしかありません

問題に慣れるという意味で,1度学習した原稿の意味をわかった上で音読するようにすると,パートごとの特徴に慣れやすいように感じます。

 

 

英検1級スピーキングの勉強法

英検バーチャル二次試験1級の様子

5つのトピックから1つを選び,1分間で準備をしますが,このとき,自分が対策した経験があるものを選ぶことが大切です。

的中なんて起こらないと思われるかもしれませんが,話すテーマを選べない場合(例えばライティングの課題について,話すように言われた場合を思い浮かべてください)と比べてみれば,当たる確率は5倍になります。

たとえ準備したものの中に,トピックが見つからなくても,理由を2つ言えそうなものを選べばよいので,不利な条件は見当たりません。

とはいえ,2分間というスピーチ時間は中々に長いので,なんらかの教材を使って英語にする練習をしておきましょう。

このとき,トピックを選べないようにしておくと,より厳しい条件の練習となるため,本番が少し楽に感じるはずです。

普段から日本語で要点を書き出してから英語に変える練習をすると,2次試験の対策にもなるでしょう。

ただし,本番はメモを取れないので,その点には注意してください。

とはいえ,2次試験で自分が話すことになる内容は,1次試験で流れる英文と似たアカデミックな英語になるため,使えそうな表現を増やすことに繋がるはずです。

こちらも英検の公式サイトから「バーチャル二次試験」を使って,試験の流れを確認できるので,一度見ておくと本番の流れがわかりやすいと思います。

 

 

英検1級の攻略法について

英検1級用の市販対策本

ここまでは勉強法をメインにまとめてきましたが,本章ではどのような戦略で合格を引き寄せれば良いかについて考えてみましょう!

出来については満点に近い得点であればあるほど良いに決まっていますが,6~7割できて平均くらい,8~9割取れると上位に入ることができます。

弱点を無くすことが最も手っ取り早いので,まずは4技能のすべてにおいて平均を目指し,その上で,得点力が期待できるものに絞って伸ばしていく戦略を採用するのがおすすめです。

なお,ライティングやスピーキングについては他人に採点してもらうこともできるので,オンラインの添削サービスの利用やスクールに通うことも検討してください。

筆記試験

まずは時間配分です。

リスニングやスピーキング試験については時間配分は決まっているので変えようがありませんが,筆記試験については自分の好きないように過ごすことができます。

とはいえ,意味を知らない単語を前にしてどれだけ時間をかけてみたところで正答率に変わりはありませんので,時間をかけるべきところに時間を残そうとする心がけが大切です。

目安時間としては以下の配分が王道ですが,その日の問題によっても差は出るものなので,かかりすぎている分野があれば勉強法を見直すくらいに考えていてください↓

問題番号 時間の目安 得点の目安
筆記大問1 15分 13-14/25
筆記大問2 15分 3-4/6
筆記大問3 40分 7-8/10
筆記大問4 30分 7-8/14

得点の目安の見方ですが,例えば大問1のところは25問中13問~14問くらいは正解したいという意味で,もちろん得意な方は20点くらい取る猛者もいますし,年度によって難易度は変わるので,あくまで平均的にはこのくらいだという目安です。

目安時間についても,これより早く解けるに越したことはありません。

余った時間は見直しに使うことができるので,特に大問の2や3の読解問題で正解の根拠を見つける作業であったり,大問4の英作文でのケアレスミス探し(文法ミスやスペルミスが多い)だったりに残り時間を投入すると良いでしょう。

おすすめ教材

英検1級単語・熟語問題,Pass単熟語,英検1級リーディング問題,英検1級ライティング問題,1次試験対策講座など

 

リスニングテスト

英検1級のリスニングですが,基礎的なリスニング力に差がある場合が多いので,例えばTOEICのリスニングセクションで余裕で495点満点が叩き出せるような方は別段熱を入れて取り組む必要はありません。

逆に,自信がないような方であれば,毎日リスニングして聞き取り能力を上げる必要があるでしょう。

このときの教材としては,英検1級対策本の他,過去問のリスニング問題が使えます。

もはや学習方法についても自分なりの方法が確立しているかと思うので,シャドーイングでもディクテーションでもロールプレイでも構わないので,念入りにやるようにしてください。

なお,リスニングが得意な方であっても,新しく学んだ単語に関しては音を聴いてから意味がわかる(イメージが頭に浮かぶ)までに時間がかかると思うので,語彙力アップの教材に付属している音源を聴くことは必要です。

おすすめ教材

英検1級リスニング対策,英検1級の過去問,英語ニュースなど

どのくらい得点できればよいかについてですが,実際の採点はパート3と4だけは1問2倍で計算されるなどはあるでしょうが,練習時においては問題数で数えて,問題によって多少の波はあっても,以下くらいの正解数を目指しましょう↓

パート番号 得点の目安
パート1 7-8/10
パート2 6-7/10
パート3 3-4/5
パート4 1-2/2

大体6~7割取れると良いです。

 

スピーキングテスト

英作文が上手く書ける人であればスピーキングも簡単にできるかと言えば,そうはなりません。

時間をかけずに返答できる「瞬発力」が問われるのがスピーキングです。

加えて,日本語で聞かれても答えにくい質問もあるわけなので,問題の数をこなしながら自分なりの型を決めることも重要になってきます。

私は1つの質問に対して2つの根拠を考え,それらを詳しく説明し,話しているうちに新しく浮かんだ根拠があれば最後のまとめの前くらいにちょっと付け足す形で考えていますが,急いで早口になるよりかは,やや遅めでも感情を込めながら一定のペースで話し続ける方が評価されるのは確かです。

声の高い方は低くしゃべると良いと言われるのも,落ち着きを示せるという理由からでしょう。

いずれにせよ,準備すればするほど本番の的中率や落ち着きは変わってくるものです。

質問に対しては自分1人ではどうしようもありませんが,1つのトピックに対して話すことは1人でも十分にできます。

不安な気持ちを逆に利用して,時間を測って毎日取り組む活力へと変えてしまいましょう!

おすすめ教材

オンライン英会話,日米口語辞典,2次試験対策コースなど

 

 

まとめ

前向きな学習者

私が英検1級を初めて受けたのは20年前のことですが,問題の難易度はさておき,当時とほぼ問題の構成は変わっていません。

これだけ確立してしまっているというのは,実に驚くべきことです。

ちなみに,使われている語彙のレベルにも大きな変化はないため,当時の勉強法は今でも十分に通用します(むしろ,20年前よりも問題文の指示は細かくなっているので,方針もその分,立てやすくなったように感じています)。

逆に,残念に思うのは市販教材の方で,内容が簡単になりすぎて本試験に太刀打ちできないレベルのものが増えてきてはいないでしょうか。

再度確認しておきますが,英検1級は難しい試験です。

それに向けた勉強をしなければ受からないのは絶対で,しかもその学習分野は一部に偏ることなく,語彙力のアップを始め,リーディングやリスニングにライティングやスピーキングの勉強すべてにおいて,効果の高い(大きな努力を要する)勉強法を実践していかなければなりません。

もっとも,英検1級を取ったからといって,それはスタートラインでしかないことも多く,語学の道は追求すれば果てしないなぁなどと感じるわけですが,ネガティブな気持ちになる要素は一切ありません。

というのも,冒頭で述べたように,英検1級の勉強をすることで自分の英語運用能力が伸びることは誰の目にも明らかだからです。

英検1級を受ける方の中で,英語が嫌いという人は少ないでしょう(勉強すること自体は嫌いかもしれませんが)。

ゆえに,時間をかけて学ぶほどに自分の語彙力が増えて,聴ける英語の数が増えていくという体験ができるわけですから,英検1級は私たちにとっては格好の目標です。

試験は受けずに教材だけ購入して,「なんだか英語力が衰えてきたな」と感じたときのリハビリにも使えるので,長い時間をかけて楽しみながら学んでいくというのも十分にあり得る選択でしょう。

当記事の内容がみなさまのお役に立てることを願って,締めの言葉とさせていただきます。

ありがとうございました。

  • この記事を書いた人
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スタディサイトの管理人

通信教育の添削や採点業務に加え,塾や家庭教師を含めた指導歴は20年以上になります。東大で修士号を取得したのははるか昔のことですが,教授から「ここ数年で一番の秀才」と評されたことは今でも私の心の支えです。小学生から高校生にまで通ずる勉強法を考案しつつ,気に入って使っているスタディサプリのユーザー歴は6年を超えました。オンラインでのやり取りにはなりますが,少しでもみなさまのお役に立てれば幸いです!

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