これが2030年「未来の教室」!EdTechの活用がポイント!

更新日:

前回の記事で,『課題を発見し解決する力』が今後の社会では必要になり,それを伸ばすための教育では,学習効率を最大に上げて,真に重要な能力開発に時間を割く余裕を作る必要があると述べました。

『50センチ革命』×『越境』×『試行錯誤』が今後の教育に必要

 

今回は,経済産業省が発表した『「未来の教室」とEdTech研究会の第1次提言』を再び題材に,2030年頃の「未来の教室」について,学んでみることにしましょう!

 

 

「未来の教室」に必要な4つの要素

Free-Photos / Pixabay

10年先の「未来の教室」は,以下の4つの要素からなります。

それは,

  1. 『EdTech』
  2. 『教室空間』
  3. 『学習内容』
  4. 『先生』

のようになりますが,この1つ1つの要素については,以下でもう少し説明の方,加えていきたいと思います。

 

『EdTech』とは

まず初めに『EdTech』という言葉について学びましょう。

これまでの日本の教育現場を振り返ってみると,『EdTech』を活用している学校はあまりなかったと考えられています。

この言葉は省略しないで書くと,Educational Technologyとなりますが,それが意味するものは,

テクノロジーを活用して,教育に変革をもたらすサービスや技法

のことです。

 

例えば,AI・講義動画・電子書籍・VR・オンライン会話・プログラミングソフトといった,学習の「ツール」になるもの全般が『EdTech』に含まれます。

 

『教育空間』に含まれるもの

「未来の教室」というと,この『教育空間』が最も大切なように思われますが,今回紹介する4つの要素すべてが揃って初めて未来の教室になることは忘れてはいけません。

『教育空間』の例としては,学校や塾を始め,研究施設や,最近耳にするオルタナティブスクールの他,社会課題の現場であったり,自宅でさえもそれに含まれます。

これらをまとめると,「未来の教室」における『教育空間』とは,

学びが生まれる場所全般

のことを指し示す言葉だと言えます。

 

余談ですが,最近は,地域の学習支援の場も増えてきており,ボランティアという形式で,市町村の管理する団体でバイトする大学生も周りに多くいます。

利益重視というより,社会貢献的な要素が強いですし,自分自身がそういった場所で育った生徒が,恩返しの形で教師として戻ってくることも多いようです。

 

『学習内容』とは

「未来の教室」に必要な3つ目の要素は『学習内容』です。

ここで特筆すべきは,STEAMと呼ばれる分野でしょう。

STEAMとは,

  • Science(科学)
  • Technology(技術)
  • Engineering(工学)
  • Art(芸術)
  • Mathematics(数学)

といった『文系理系にとらわれない分野』のことで,このSTEAMを探求することは,文理横断の探求と同値です。

その他,もちろん各教科の単元自体も,この『学習内容』に含まれます。

 

日本では総合大学と呼ばれる大学であってもArt(芸術)の学科が含まれていることが少ないのが,非常に残念です。

芸術の学問的価値は,追及するに十分な内容を含んでいると思いますし,海外の総合大学には芸術学部が欠かせません。

 

未来の『先生』はどういう人?

「未来の教室」の『先生』は,どういう人がそれに含まれるでしょうか。

教員や塾講師の他,研究者,そして企業であったりNPOの人も『先生』ですし,友達や先輩も立派な『先生』だというのが,見過ごしそうですが,忘れてはいけない大切な要素です。

 

「未来の教室」とは

さて,この4つの要素が,上の図のように,学習者を取り巻く環境に配置され,その人が最も最大の効率で学べる状態を作れるように学びを最適化すること,つまり,経済産業省が言うところの,

学びの生産性の最大化』を可能にする社会システム

こそ,「未来の教室」と呼ばれるものです。

 

未来の教室の例

ここで,2人の中高生の例を見ていきましょう。

中学生のAさん

スマホで観た「音楽のイノベーション」に興味を持ったAさんは,近くの音楽大学で,AIやプログラミングを用いたSTEAMの探求プログラムが開講される情報を知り,思い切って参加してみることにした。

オンライン会話を通し,YAMAHAやゲーム会社のエンジニアや大学の研究者が何か難しい議論をしていたが,音楽やDTMの知識がないAさんにはちんぷんかんぷんではあったが,不思議と眠くはならなかったし,むしろ,楽しかったと言える経験だった。

家に帰ってきたAさんは,早速DTMの講義が学べる講義動画を検索し,さらにはAIの内蔵されたEdTechでわからなかった知識を補完する。

音楽の授業や情報の授業まで,興味にあった教材が提示されるので,どんどん自分の知識が効率良く増えていくのがわかる。

わからないところは,先ほど見た講義の講師にチャットで質問もできる。

『先生』は自分の住んでいる田舎から,遥か離れた都会に住んでいるそうだ。

今では,さらなる好奇心や向上心のせいだろうか,これまで退屈だと感じていた音楽や情報の授業が全くもって楽しい。

 

続けてもう一人の例ですが,

高校生のBさん

午前中は,学校の図書館でパソコンでカリスマ塾講師の講義を視聴する。

この後のクラスでのディスカッションに備えるためだ。

学校が終わり,午後になると将来の夢である「獣医学」に関連した探求テーマを進めるため,最新の知見に関する大学のセミナーに参加する。

ちょうど共同研究している海外の研究室とオンライン会話ができたので,日頃オンライン英会話で鍛えられている自慢の英語で会話に参加してみる。

帰宅後,動物の体の構造について学ぶため,VR(バーチャルリアリティ)を使って解剖の疑似体験をする。

さらには,MOOCsを使って海外の授業内容も視聴して,多くの刺激を受けた毎日を送っている。

 

どちらの例においても,これまでに紹介した4つの要素(『EdTech』・『教室空間』『学習内容』『先生』)が,学習者の周りに最適な形で配備され,データ化された学習者のこれまでの学びのデータ履歴から,個別最適化された学習が大切なことがわかりますね。

このうち,『EdTech』は残った3要素をつなぐメディア(介在者)の役目を果たすので,やはり,『EdTech』無くして,「未来の教室」の実現は難しいのではないでしょうか。

 

以下の章では,そんな『EdTech』の秘めたる実力について,いくつかの可能性をまとめていきます。

 

 

EdTechを使った新しい学びの利点

vivecaselander0 / Pixabay

本章では,EdTechの提供する新しい学びの利点についてまとめます。

 

場所や学年を問わずに学べる

EdTechはオンラインサービスの形を取っているので,良質な学習コンテンツが,離島や山奥であっても,家の経済状況も関係ないほどの安い価格で教育を受けることができます。

もちろん,各自の興味に従って,いつでもどこでも,そして誰でも受講できるのが魅力の1つ。

 

好奇心を芽生えさせ,社会課題を発見し,最良の先生が見つかる

オンラインによる検索やマッチング機能を使うことで,到底出会えなかったような,遠く離れた場所にいる『先生』にさえ出会うことが可能になります。

特に,自分が将来なりたい職業に就いている先人の話は,実際の現場をイメージするのに最適で,現時点でどのような準備をしすればよいか考える良いきっかけになるでしょう。

また,世界の最先端の研究ではどのようなテーマが問題になっているのか,科学者の論文を読むことで,高い論理的思考の獲得すらできるかもしれません。

 

講義動画やMOOCs,そしてAIを使った効果的学習

教育産業が提供するオンライン講義動画であったり,MOOCsという公開無料動画により,誰でも一流かつ先端の講義が,自宅で視聴できるようになりました。

そして,AIのアルゴリズムは,学習者の出来に従って,復習べき単元を自動で分析してくれるので,個別に最適な復習教材を提供することができます。

また,個人の学習履歴が残るので,学習者の勉強習慣の改善であったり,本人のやる気向上の一助にもなりえます。

数年にわたる学習者の成績の推移は,2020年の入試改革でも利用されるでしょう。

 

実際,EdTechの内在した教材であるスタディサプリを使った都内の中高でも,AIによる解析が行われ,以下のような実績も出ています↓↓

スタディサプリの評判!個別最適化の結果!

 

 

まとめ

GDJ / Pixabay

以上,「未来の教室」に必要な4つの要素について整理した後で,これまであまり上手く活用されてこなかった『EdTech』が持つ,学びに対する利点についてみてきました。

 

最後,「未来の教室」で行われるであろう,これまでにない学びの例をさらに付け加え,まとめの言葉に代えさせていただきます。

  • 幼児期から「身近な課題解決」の体験を通して,好奇心やその他能力を伸ばせる
  • ICTの活用で,保育士や教員の働き改革が進む
  • 「きっとできるから,もっとやってみよう」×「こんな面白いことやっている人がいるから会ってみない」×「それじゃだめだよ」といった声に触れることが,『50センチ革命』を伸ばすきっかけになる
  • 単独教科の学習にとどまらず,その先の専門分野を意識できる学びを提供することで,探求と勉強が融合し,興味を失わずに済む
  • コアタイムの常識(毎日決まった時間学校にいないといけない)が崩れ,より多様な学びが生まれる(毎日午前授業など)
  • 天才が育ちやすい教育土壌ができる
  • 先生の役割が,一斉講義から,個別指導的なものに変わる
  • 学校に地域社会や企業の課題を持ち込み,生徒と社会人が入り混じって探求することも
  • 学校という場所が,これからの社会でそのまま通用する力を身に付ける実践の場になる

2030年までの10年間は,大きく教育が変わることから目が離せません!

最後までお読みいただきありがとうございました。

本日の人気記事

1

スタディサプリEnglish のキャンペーンコードですが,『無料体験期間を1週間から1か月に延長できるコード』である, TRY2016 が使用可能です。 なお,当サイトの限定ページから申し込んで頂くと ...

2

2019年2月1日から2019年3月31日までのほぼ2ヶ月にわたり,『スタディサプリの小学講座・中学講座のキャンペーンコード』を掲載していましたが,たくさんの方のお役に立てたようで大変嬉しく思います。 ...

3

前回,スタディサプリENGLISH(イングリッシュ)の「英会話コース」についての評判を分析しました↓↓ スタディサプリENGLISH【英会話コース】の評判はどう? しかし,スタディサプリイングリッシュ ...

4

今回は,App Storeの『教育カテゴリランキング』において,何度もトップセールスを記録している,今,最も勢いのある人気アプリの一つ, スタディサプリENGLISH【日常英会話コース】 の評判につい ...

5

スタディサプリENGLISHは月額980円から使用できるオンライン学習サービスです。 その学習効果については,私を含めて多くのユーザーに支持されるものであり,リクルートが実施したアンケート調査でも,約 ...

6

FirmBee / Pixabay 前回の記事で言った通り,噂の未来型学習アプリを登録してみました! 早速いくつか講座を視聴しましたが,思った以上に使い勝手の良いアプリですね。 今回は,そんなスタディ ...

-教育改革
-,

Copyright© スタディサイト , 2019 All Rights Reserved.