今回はスタディサプリの高3生向けの英語講座から「文法編」を取り上げ,レビューしていきたいと思います。
なお,文法編を担当するのは,スタサプ生に抜群の人気を誇る関正生先生なのですが,「神講師」とも称される彼の実力は一体いかがなものなのでしょうか。
本記事では,講義内で扱う英文法の範囲の紹介から始まり,授業の予復習の方法,さらには実際の講義の様子までをまとめていますので,これから英語の学習を本格的に始めるという方は,是非ともご覧ください!
高3英語の文法編と関正生先生について
スタディサプリの名物講師といったら,やはり関正生先生でしょう。
CMを観ていても,彼の授業が取り上げられることは多いですし,実際,私の塾に来ている高校生が最も利用している講座も,この文法編であることがほとんどです。
「あの人,マジですごいっすよね。ほんとわかりやすくないですか?」などと,嬉しそうに話しかけてきてくれるのですが,私自身,その高校生に英語を教えていることもあって,何ともシュールな会話になります(笑)
なお,講座名に「高3」と書かれてはいるものの,高校の英文法というのは高1生でも理解できますし,大体は1年くらい集中して一気に終わらせてしまうものです。
といった意味で,高1・高2生がいきなり関先生の当講座から受講してみるというのも十分にありうる話でしょう。
とはいえ,高校に入ってから英文法をほとんど学んできていないような人であれば,高1・高2生向けの肘井学先生の講座から始めることをおすすめします↓
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高校英語はスタディサプリの高1・高2講座から始めよう!
スタディサプリで高校英語を1から始めようと思った場合,真っ先に取り組むべきは「高1・高2講座」です。 なお,スタディサプリでは高1と高2講座が全く同じ内容であることにご注意ください。 大きく7つの講座がありますが,高3生 ...
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いずれにせよ,英文法というのは今後英文を読んでいく上で非常に役立つものなので,文法編でその理解を十分に行ってから英文読解へと入っていくことが英語学習の王道であることは覚えておいてください。
スタディサプリの高3文法編のレベル設定としては「スタンダード・ハイ・トップ」という3つがあるものの,テキスト内容や学習範囲に大差ありません。
授業で話す内容が多少異なるだけです。
どれを受講すればよいのか悩むのは時間がもったいないので,各自が直感で「これだ」と決めたレベルの講座を完璧になるまで何度も復習するようにしてください。
2つのどちらかで悩んだ場合であれば,下のレベルを選ぶと良いでしょう。
以下は,扱う文法項目についてまとめたものです↓
文法編で扱う内容
時制・仮定法・助動詞・不定詞・動名詞・分詞・分詞構文・受動態・関係詞・比較・冠詞・名詞・代名詞・形容詞・副詞・語法・前置詞・接続詞・文型
ほぼほぼ上の順で高校英文法を学んでいくことになりますが,文型が最後に来ている以外は,受験生御用達の「ネクストステージ」や「フォレスト」といった参考書で扱う内容と大体同じになっていて,極めてオーソドックスな学び順だと言えます。
ところで,そもそも「英文法」と一口に言っても実際はさらに細かく分けることができ,その内容は「文法・語法・イディオム」の3つに分かれることをご存じでしょうか。
このうち,最初の「文法」が,普通みなさんが想像する英文法のことであり,先ほどのボックス内で出てきた仮定法とか不定詞とかになるわけですが,これらはしっかりと頭で仕組みを理解することが大切です。
丸暗記することは極力避け,論理的に答えを導けるようになるからこそ,初見の問題であっても対応できるようになります。
その反面,残った「語法」と「イディオム」の2つは丸暗記で済むので,早く覚えてもどうせ忘れてしまうのだから後回しにしても構わないというのが定説です。
関先生の講義においてもいくつかは後半で登場しますが,これらはそれまでに学んだ文法知識で解ける語法が中心で,ここに丸暗記を嫌う関先生の授業方針がよく表れているように個人的には感じています。
講座のレベルを問わず,講義数はどれも24つ。
そしてテキストは400ページ以上から成り,前編と後編の2冊に分かれています↓
いちいち印刷するのが手間ですし参考書代わりにもなるので,できれば購入してしまいましょう。
文法編の予習と復習について
スタディサプリ高3英語の文法編ですが,学習に費やすべき目安時間が示されており,24ある講義の1つにかかる時間は約4時間です。
つまり,全講義分やり終えるためには100時間程度かかることは予め覚悟しておきましょう。
とはいえ,1日2時間ずつ学習していけば2ヶ月弱で完成することになるので,この講座だけで高校英文法が完璧になるのだと考えれば,実に短期間でマスターできてしまうとも考えられます。
ちなみに,上に挙げた4時間の内訳ですが,
- 予習は最低30分(長くても60分まで)
- 講義は60分
- 復習は「45分・30分・20分・20分・20分」の5回
です。
かなり特殊な時間の割り振りも見られますが,講義を受けている時間帯以外の方が圧倒的に長くなります。
ところで,短期間で何かを学ぼうとすることの強みは,集中することで吸収速度が高まることですが,いったんやり終えて離れてしまえば,途端に忘れて行ってしまうというデメリットがあることも強く認識しておかなければなりません。
「文法講座を全部受けたのに全くできるようになりません!」などと泣きついてくる生徒がいますが,よくよく話を聞いてみると,ただ講義動画を視聴しただけで,それを身に付けるための努力を一切していなかったりします。
予習段階から,関先生の指示通り,きちんとやってください。
テキストの要点に目を通し,問題をすべて解くようにしましょう。
次に動画を観ますが,板書内容はすべてテキスト内に印刷されているので,動画では理解することだけに全神経を集中させるようにしてください。
このときのアドバイスとしては,1つのチャプター(だいたい20~30分ごとの授業のまとまり)ごとに,そこまでの内容を一度立ち止まって復習してみると,授業内容の理解がより深まります。
これは例えば,塾の授業終わりに,その日の内容を振り返ってみることが有効であることと同じ原理です。
1つの講義には,以下のようにチャプターが3つくらいあるので,赤い矢印で示したタイミングで1分程度復習する時間を入れることをおすすめします(現在のものとはレイアウトがやや異なります)↓
文法編では復習に一番重きが置かれていて,「理解(わかる)と定着(できる)は別物だ」と関先生もおっしゃっていますが,実際に自分が持っている文法問題集を,関先生が講義中に行ったように解説しながら解くようにすれば特に効果的です。
友達や家族にスタディサプリをやっている人がいるようならば,お互い,担当する講義を決めて教え合ってみるのも良い方法だと思います(例えば偶数番号の講座を自分が担当し,相手に奇数番号を担当してもらうなど)。
高3英語<文法編>の講義の受け方
それでは,具体的に1つ講義を受けてみましょう!
レベルはハイレベルとしますが,初回のテーマは「時制」です。
要点に目を通す
予習ではテキストの要点を確認して問題を解くようにしますが,実際の講義で語られる核心的な内容はは,テキストに書かれていません。
これはあえてそうしているのだと思いますが,予習段階では「学校だとこんなふうに習ったっけ」程度の根拠で解くようにしてしまって結構です。
とはいえ,要点を読まずに問題を解くのはさすがにやりすぎです。
しっかり目を通しておきましょう。
なお,テキストにはこのような感じで要点が書かれていました↓
もっとも,高校で文法の授業を真面目に受けていなかったり苦手だったりする生徒は,「あ,あの話か!」などと思い出すことはないわけですから,予習段階では「現在形を学ぶときにはこんなふうに習うんだな」くらいの感覚で進んでいけば良いでしょう。
演習問題を解く
次に演習問題を解いてみます↓
正解はそれぞれ1と4になりますが,予習の段階では正解できなくて構いません。
ただし,問題の答えを講義で聞かされる前に自力で予め解いておくことで,「この文法問題のどういうところが難しくて,どこに注目して解くべきなのか」という当事者意識的なものが自分の中で生まれてくることになり,こうした意識が後の学力上昇に大きく貢献するのです。
これは,ただいきなり問題を解説されて,ふーん,簡単そう,とただ他人事のように理解する姿勢では決して得られないものだと思います。
第1講の予習では,問題数にして20題の入試問題を解くことになりました。
講義を視聴する
問題を解いたら,いよいよ関正生先生の講義を視聴します!
実際の授業で先生は,「現在形」のことを「現在・過去・未来形」と言い換え,「現在形は,昨日も今日も明日もするときに使うもの」といった,大変わかりやすい説明をされていました↓
こういった英語における核心めいた事柄を覚え,従来の英文法で習った知識を改めて見返してみると,これまで勘で解いていた問題が,不思議と根拠づけて説明できるようになるわけですから,あなたもきっと驚きを隠せません。
面白いなと思った話や気づいたことがあればどんどん書き込むようにして,自分だけのテキストを作り上げましょう!
復習をする
復習の仕方は,先にも述べた通り,学校で使っている文法書で演習量を増やしたり,テキストを読み直したり,スタディサプリ内に用意された復習テストを解いたりすればOKです。
講義ごとに付いている復習テストの数は5~10題となります↓
ただし,復習テストはテキストに載っているものと全く同じ問題から成るので,必ず全問正解できないといけません。
もちろん,その答えに至った根拠まで言えるようにすることが大切です。
予習の時と異なり,復習時にはなんとなくで解かないようにしてください。
習ってから日数が経てば,忘れていないことを確認するためにこの復習テストを使うこともできます。
私の塾だと,生徒が長期休暇に入る前後に24講全部の復習テストをやらせることもありますが,みなさんの場合ですと,模試の前などにまとめてやり直してみるのはいかがでしょう。
なお,最近は「理解度チェックテスト」という講座も加わり,当講座を4講義進めるごとにまとめテストを1回やってみることで,グッドなタイミングで復習できるようになりました↓
トップレベルには存在しませんが,スタンダードとハイレベルで始めた方は是非利用してみてください。
全26問を解き,8割以上の正解を目指しましょう!
動画はありませんが,詳しい解説があります。
まとめ
以上,スタディサプリで人気No.1の関正生先生が担当する,高3英語の文法編についてみてきましたが,いかがだったでしょうか。
今回の記事の要点をまとめると,
- 1日2時間学習で2ヶ月で終わる量(24講義)
- 扱う分野はオーソドックスな順番
- テキストは買うのがおすすめ
- 予習では問題を必ず解くこと(不正解でよい)
- 復習こそが最も大切
- 関先生の授業では,英語の核心を理解できる
- 復習テストや理解度チェックで定期的に見直す
- 模試前などに一気に復習することも効果大
となります。
周りの高校生に評判だった,関先生の文法編ですが,その魅力は王道を行く英文法学習のスタイルと応用の利く知識を短期間で身に付けられるところだとまとめられるでしょう。
分かりやすく教わった授業内容を,実際の文法問題を使って自分で再現できれば,早稲田や慶應のような難しい英文法問題であっても,そこそこ対応できるようになります(参考までに関先生は慶應大卒)。
ある程度まで理解し終えてしまうと,「自分以上に詳しく英文法を習った人はほとんどいないのだから,自分ができない問題は周りの人もできない」とさえ思えてくるはずです。
特に英文法は,教育改革でアウトプットが増えている近年において,学校で十分な時間をかけて習うことが少なくなった分野と化しました。
英語が話せても,文法知識があまり備わっていない先生も中にはいます。
「あんまり文法できないんだよな」と悩んでいる高校生は,とりあえず関先生の英文法講座を一度受けてもらいたいものです。
長期利用がお得になるキャンペーンコード情報のまとめと,文法編の次に学ぶことになる英文解釈編の記事も是非お読みください↓
最後までお読みいただきありがとうございました!