昨今は入試改革や不安定な世界情勢で先行きが不透明な時代ですから,誰もができれば現役合格をしたいと思って入試に臨んでいるはずです。
ですがその一方で勝負は時の運でもあり,合格できる実力に達していても試験問題との相性が悪くて不合格になってしまうこともあります(別の回の試験問題だったら受かっていると思います)。
特に偏差値の高い大学を志望すればするほど,自分だけが合格最低点より圧倒的に高い点数を取ることが難しくなってくるわけで,確実に受かろうと思ったら突出した能力を身に着けるか浪人時代を過ごす必要があるわけです。
今回の記事では「駿台予備校の高卒クラス(浪人生クラス)」についてまとめていきますが,まず最初に浪人する意味についてみていくところから始めましょう。
浪人するという選択の持つ意味
令和時代において学歴の価値は確かに低くなっていて,本人の能力さえ高ければ多様なアプローチでもって望む人生を叶えやすくなっているように感じています。
しかし,特定の学部を備えた大学の卒業資格なしに就けない職業(医学部・獣医学部など)は相変わらず存在していますし,大学時代の環境の違いは卒業時に結構な差となって表れてくることも確かです。
中高一貫生はもちろん,小学校から私立に通っていたような生徒からずっと公立で過ごしてきた生徒までもが「大学入試」という大きなふるいにかけられ資質・能力別に分けられた状態での学生生活は非常に影響力の多いものとなります。
そのときにより良い環境(多くの場合,偏差値が高い大学と同義)で学ぶ方が大きな実りがあることは疑いようがありません。
大学受験は人によっては人生のゴールともなりうる「就職先」に大きな影響を及ぼすだけでなく,全員が同じ土俵で勝負できる最後のチャンスでもあるわけです。
なので,
「自分の人生で妥協したくない」
「負けたまま終われるか」
といった強い気持ちに突き動かされて浪人する道を選択することが,これからの長い人生を考えて英断となり得る可能性は十分高いと感じています。
親の年収が子の学力を決めている側面もないわけではなりませんが,生まれた時点で平等でないことはそもそも当然のことですし人によっては独学で東大に入ることもできるわけですから,同じ内容のテストを学歴や性別に関係なく誰もが平等に受けられることはやはり希少で貴重な機会でしょう。
その後の就活においては大学のランクや性別などの色眼鏡をかけて見られることになり,同じ「面接」であってもその客観性は大学入試の総合型選抜のものとは別物ですし,入社試験の筆記で不合格になっても自分の得点を知ることすらできないわけです(大学の一般選抜には成績開示制度があります)。
そういったわけで,今後の人生を見据えたときに「浪人」という選択は十分にあり得るわけですが,その生き方を選んだからにはこの1年間(4月になった時点ですでに共通テストまで10ヶ月を切っていますが)を実りあるものにしてほしいわけです。
そして,そのときに通う予備校として当サイトは「駿台」を勧めているのですが,以下でその理由を紹介します。
駿台は教育の質が特に高い
みなさんは駿台に対してどのような印象をお持ちでしょうか。
これまでに模試を受けたことがある方は,そのときの感触を思い浮かべてみてください。
例えば以下は私の生徒が同時期に受けた駿台と河合の記述模試の結果ですが,上段に示した駿台の方が偏差値にして10くらい低く出ていることがわかります↓
英語の偏差値は駿台が62であったのに対して河合塾は71と出ていて,数学の場合,52に対して64です(この生徒は理系なので国語の結果は無視してください)。
問題が難しいということは点数が取りづらいことを意味し,逆に言えば本当に理解している人の偏差値は驚くほど高く出てくるものなのです(知っている限り100超えもあります)が,実際に受けたほとんどの受験生はその難しさに多少なりとも不安や焦りを覚えたことでしょう。
もっとも最近の駿台は河合模試と難易度的に変わらなくなったとも言われており,少なくともマーク模試ではどちらもほとんど偏差値的に変わらないように感じています。
とはいえその場合も純粋な得点(換算得点ではない)自体は駿台の方が低く出る傾向にあり,例えば英語の偏差値が駿台67.8の河合67.9と僅差であっても,得点は前者が171点,後者だと188点といった具合になっていることが多いです。
そんな模試の雰囲気そのままになんとも敷居の高そうな駿台ですが,浪人生は是非とも挑戦してみるべきと当サイトが感じる理由は何なのでしょうか。
田舎の柔道部の選手が顧問以外に対戦相手がいなかったがために毎日2人で練習し続けた結果,難なく全国優勝を果たしてしまったという逸話がありますが
- 浪人生は普段から駿台レベルの模試を当然に受けられる環境に身をおくべき
というのが1つ目の理由になります。
レベルの高い模試が作成できるということは,それはつまり質の高い指導ができるということです。
このことは駿台の合格実績にも良く表れていて,東大や京大の合格者数はおそらく今年もNo.1でしょうし,早稲田や慶應にも毎年3000~4000人が受かっています。
もっとも何人合格したかというのはあくまで目安であり,「その大学に受かるだけの実力は付くんだな」程度の確認にしか使えませんし,各予備校の合格人数をすべて足すと定員をはるかに上回ってしまいます。
ところで浪人生の場合,「英語はA塾のX先生,国語はB塾のY先生」といった具合に,厳選して受講するメリットは少ないです。
その代わり自習室がしっかり使えて,勉強のペースを乱すことなく平均して質の高い教育をじっくり受けられる塾で勉強することが良い結果に繋がります。
圧倒的な学力差でもって勝利するのが浪人生の勝ちパターンです。
次章からは,浪人生が注意すべき事柄を中心に説明してみることにしましょう。
浪人生クラスは基礎から学べる
普段塾で教えていると強く思うのが,浪人生は高望みをしすぎということです。
もちろん,「浪人するからには難関大に合格するぞ!」とそれを勉強のモチベーションに変えるだけであれば構いません。
ですが,例えば早稲田大学にどうしても入りたいからと,昨年度の偏差値が50にも満たない状態の生徒が「EX早慶大文系演習(レベルが高いコース)」を取ったらどうなるでしょうか(実際は一定の学力があることを示す必要がありますが,それでも数が限られる浪人生だけに認定はされやすいです)。
基礎力もないのに早稲田や慶応の過去問を用いた応用や対策ばかりをやることになり,講師の言っていることがほぼ毎回のように理解できず,しかも教わった解法を必死に丸暗記したところで,他大学でそれがそのまま出題されることはありません。
ゆえに,そうした勉強法に終始してしまえば,来年もきっとまた上手くいかないはずです。
特に浪人生でこれまでEかD判定しか出ていないような大学を受けようと考えている人は,基礎クラスから始めましょう。
名前は「プレミアムサポートクラス」となりますが,こちらであれば苦手科目があることを前提にカリキュラムが組まれているので,しっかりと実力を高めていけることになります。
ちなみに,指導する立場になって初めて気づいたことですが,塾で成績を上げるのが実際に難しいのは「できない浪人生」です。
不合格AやBでギリギリ落ちたような「できる浪人生」は勝手に一人で勉強して余裕で合格していきますが,MARCHに全滅したような生徒相手に1年で合格レベルにまで持っていくのは極めて難しいことは,ここではっきり伝えておきましょう。
なお,基礎知識は難なく理解できてしまうのでなるべく早く終わらせることにしたいものですが,その際に重宝するのがプレミアムサポートコースにあるICT教材と学習コーチングの2大サポートです。
ICT教材は各所での評価が高い「atama+」に加え,駿台が独自開発した「S-LME」も用意があるということで,私は後者に関して使ったことはありませんが,パンフレットを読む限りだと期待できます。
GIGAスクール構想によりすべての生徒がICT端末を1人1台持つ時代になりましたが,駿台の高卒クラスにおいても「1年間のiPad貸与」が無料で受けられ,個別最適化された学びは効率が良いだけでなくデータ管理もしやすく,講師やクラス担任のサポートにも反映されるわけです。
加えて,家で勉強していてわからなかった問題は「manabo」というアプリを使うなどして質問ができ,使い方もわからなかった問題を写真で撮ってチューターに送信するだけだったりします。
講師室まで質問しに行くというのは精神的なハードルが中々に高くて気が引けてしまう人も,自分よりちょっと年上のお兄さんやお姉さん的な人(大体が駿台の卒業生です)なら気兼ねなく聞けることでしょう。
基本的に浪人生は勉強する時間がたくさんありますので,山のふもとから登り始めることになったとしてもどんどんステップアップしていけますし,しかもその頂上は駿台の場合,他の山よりも高いところに位置するのです。
正確なところは本気で勉強してみないことにはわからないのですが,浪人生は基礎クラスから始めても十分頂上までたどり着けるだけの時間は残っています。
精神面のサポートが充実している
前章では自分の実力を買い被ってしまう危うさを指摘しましたが,浪人生が最も注意すべきは精神面の崩壊です。
浪人生活を始めて間もなくはやる気に満ちていて良いのですが,少し経つと早速気が緩んできます。
もちろんリラックスする時間はあってしかるべきですが,なまじできる人が中途半端に良い成績が出てしまって油断してしまうことだけは避けてください。
ここで自分が高3だったときのことを思い出してみましょう。
夏前にはまだやり終えていない未習範囲が多くあったはずです。
現役生にとって夏という時期は学校が長期にわたって休みになることもあって,何かに取りつかれたかのように勉強して成績を伸ばせる時期となりますから,浪人生はそんな勢いに気圧されて秋以降に伸び悩みを経験することが運命づけられています。
落ち着けばできる問題であるにもかかわらず,試験で一人で勝手に焦って自滅していく。
そんな未来が容易に想像できてしまうわけです。
なので,もし仮にそのような状況に陥ってしまった際にはすぐに精神的な支えを得る必要があり,実際,駿台の高卒クラスにはそのためのサポートがあるのでクラス担任を中心とした先のコーチングサービスを大いに利用するようにしてください。
具体的に何をするかは各人の状況によって変わりますが,例えば模試の成績やアンケート結果などを総合的に分析し,学習方法や計画についてアドバイスをしてもらえます。
対面での面談はもちろん,いまやAI(駿台の場合,Monoxerなど)が学習計画を作成してくれる時代ですし,2021年度から導入されたチャットアプリを使えば自宅からでも相談できるのは駿台の浪人生クラスならではの強みと言えるでしょう。
私が個人的に気に入っているのは座席の争奪に伴う問題が解消されているところで,自習室は自動座席システムを利用できますし,授業を受ける席ですら指定されているほどの力の入れようです。
名物講師の授業を最前列で受けるため開始前から教室の扉の前に並んだ経験がある方も,それは現役生の特権であると考えを改めるのが良いかもしれません。
浪人生は,先述の通り質の良い授業を安定して受け続けることが大切ですから,席探しに時間や神経を消費してはならないのです。
また,人間とは不思議なもので,かつての人類が肉食動物の恐怖に怯えながら夜型生活を強いられたからでしょう,何も気にせず生活していると勝手に夜型に変わっていきます。
なのでそうならないためにも,決まったメンバーで構成されるクラス(駿台における自分の居場所)を高校の延長的な校舎として利活用し,現役の時と同じリズムを維持するよう努めてください。
HRやLHRもあるので,模試を受験する意義であったり最新の入試情報を知ることもできるでしょう。
まとめ
以上,駿台の浪人する魅力について,
- 教育の質
- 基礎重視のカリキュラム
- メンタル面のサポート
という3つの観点からみてきましたがいかがだったでしょうか。
駿台模試の結果については,MARCHに合格して浪人を選んだ生徒であっても,夏の全国判定模試で英語の偏差値が37のような悲劇的なものになることも往々にしてあります。
ですが,それもまた反省のための好機と捉え,再度突撃の気合に変えられるメンタルの持ち主になってください。
そもそも駿台の理念は「愛情教育」にあります。
今から100年以上も前に創立された時から「生徒1人ひとりに対する愛情がなければ真の教育はできない」と言いながらここまで続いてきたのが駿台という予備校なのです。
それが今やICTをも味方に付け,これまでにしたことがなかった全国CMすらをも行うまでに変わっています。
AIの台頭や学習指導要領の変更などに伴い,これからも教育改革は広範囲に影響を及ぼすことになりますが,時代に合わせられる柔軟性を持ち備えた駿台ですから充実したサービスを受けられることに疑いはないでしょう。
考え方次第では,浪人時代に「駿台」という選択ができることは幸運でもあります。
というのも,私がずいぶん昔に浪人した予備校では,クラス担任はいたものの最初の授業で挨拶したきりで,あとは見ることも話すこともなかったからで,もちろん私の方から手を伸ばせば何らかのリアクションが期待できたのでしょうが,そこまで余裕がある精神状態ではなかったわけです。
上の画像で示した「合格まで,手を離さない」というのは駿台のTVCMで流れていたキャッチコピーになりますが,当時の自分に必要だったのは向こう側から働きかけてくれる「愛情教育」だったのかもしれません。
今回紹介できなかった講師や教材の質については,説明会に参加するなどして自分の目でチェックしてみてください(私のような見ず知らずの他人の言葉を簡単に鵜呑みにしてはいけません)!
以下のページから申し込むことで入学金の割引も受けられるようです↓
最後までお読みいただき,誠にありがとうございました。