昨今,入試改革やコロナで混乱続きの教育界ですから,誰もができれば現役合格をしたいと思っていることでしょう。
ですが,大学入試においてどうしても妥協できない気持ち,負けたままで終われるものかという情熱に突き動かされては浪人という道を選ぶのも,これからの長い人生を考えれば十分に意味のある選択だと認めざるを得ません。
というのも,受験結果は人生のゴールでもある「就職」に大きな影響を及ぼすだけでなく,全員が同じ土俵で勝負できる最後のチャンスでもあるからです。
もちろん,親の年収が子の学力を決めている世界ですし,環境で生き方に差がついてしまっているのは事実でしょう。
それでも,同じ内容のテストを学歴や性別に関係なく,誰もが平等に受けられるということは貴重な機会なのです。
その後の就活では,大学のランクや性別などの色眼鏡で見られる上,「面接」という主観の入りやすい手段で評価されることになります。
落ちた場合であっても自分の点数を知ることすらできないのです。
そんなわけで,浪人という生き方を選んだからには,この1年間(正確には4月になった時点ですでに共通テストまで10ヶ月を切っていますが)を実りあるものにしてほしいわけで,そのために選ぶ予備校としては「駿台」がおすすめとなります。
以下で,その理由についてまとめていくことにしましょう。
駿台は教育の質が特に高い
みなさんは駿台に対してどのような印象をお持ちでしょうか。
これまでに模試を受けたことがある方は,そのときの感触を思い浮かべてみてください。
例えば以下は同じ時期に受けた駿台と河合の記述模試の結果になりますが,上段に示した駿台の方が偏差値にして10くらい低く出ていることがわかります↓↓
英語の偏差値は駿台の62に対し河合だと71,数学の場合,52に対して64です(この子は理系なので国語は無視してください)。
問題が難しいということは点数が取りづらいことを意味し,逆に言えば本当に理解していると偏差値も驚くほど高く出るのです(知っている中では100超えもあります)が,実際受けた人のほとんどはその難しさに多少の焦りを覚えるでしょう。
もっとも,最近の駿台は河合の模試と難易度が変わらなくなっているところもあり,特にマーク模試となればどちらもほとんど偏差値的には変わらなくなります。
とはいえ,この場合も純粋な得点(換算得点ではない)自体は駿台の方が低く出る傾向にあり,例えば英語の偏差値が駿台67.8の河合67.9(ほぼ差がない状態)であっても,得点は前者が171点,後者だと188点といった具合です。
さて,そんな模試の雰囲気そのままになんとも敷居の高そうな駿台ですが,浪人生は是非とも挑戦してみるべきです。
田舎の柔道部の選手が顧問以外に相手もいないため毎日2人で練習した結果,難なく全国優勝を果たしたという話がありますが,浪人生は普段からそのレベルの模試を当たり前に受ける環境に身をおくべきだというのが1つ目の理由になります。
なお,レベルの高い模試を作れるということは,それはつまり質の高い指導ができるということです。
このことは駿台の実績にも良く表れていて,東大や京大の合格者数は文句なしのNo.1でしたし,早稲田に4,028人,慶應にも3,019人が受かっています。
ただし,何人合格したかというのはあくまで目安で,「その大学に受かるだけの実力は付くんだな」程度の確認にしか使えません(現に各予備校の合格人数をすべて足すと定員をはるかに上回ります)。
加えて,浪人生の場合,「英語は○○塾の××先生,国語は●●塾の△△先生」といった具合に厳選して受講する必要性は少ないです。
それよりかはむしろ,自習室がしっかり使えて,勉強のペースを乱すことなく,平均して質の高い教育をじっくり受けて勉強することに専念する方が良い結果となります。
次章からは浪人生が注意すべき事柄について詳しく説明してみることにしましょう。
浪人生クラスは基礎から学べる
塾で教えていて思いますが,浪人生が失敗する原因は「高望み」にあります。
もちろん,「浪人するからには難関大に合格するぞ!」と勉強のモチベーションに変えるのは構いません。
ですが,例えば早稲田にどうしても入りたいからと昨年度の偏差値が50にも満たない状態から「EX早大文系演習コース」の授業を取ったらどうなるでしょうか。
基礎力もないのに,早稲田に向けた応用や対策ばかりをやることになり,ほぼ毎回何もわからず,しかも教わった解法を必死に丸暗記したところで,他の大学でそれがそのまま出題されることはほぼありません。
ゆえに,そういった勉強法をしてしまうと来年もきっとまた上手くいかないはずです。
特に浪人生でこれまでEかD判定しか出ていない大学を受けようと思う人は,基礎クラスから始めるようにしてください。
名前は「プレミアムサポートクラス」と言うようですが,こちらであれば苦手科目があることを前提にカリキュラムが組まれているので,しっかりと実力を高めていけることになります。
ちなみに教育を行う側になって初めて気づいたことですが,実際塾で成績を上げるのが難しいのは「できない浪人生」の方です。
不合格AやBでギリギリ落ちたような「できる浪人生」は勝手に一人で勉強して余裕で合格していきますが,MARCHに全滅した子を相手に1年でそのレベルにまで持っていくのは極めて難しいと言っておきましょう。
なお,基礎となる対策は難なく理解できる分,なるべく早く進めてしまいたいものですが,そのためにプレミアムサポートコースで重宝するのが,速習に向いたICT教材と学習コーチングです。
GIGAスクール構想により,まもなくすべての生徒がタブレットを1人1台持つ社会になりますが,駿台においても「1年間のタブレット貸与」についての記載がありました。
個別最適化された学びは効率が良いだけでなくデータの管理もしやすく,講師やクラス担任のサポートが授業中に受けられます。
加えて,家で勉強していてわからなかった問題については「manabo」というアプリを使って質問でき,使い方としてはわからなかった問題を写真で撮ってチューターに送るだけです。
講師室まで質問しに行くというのは精神的なハードルが中々に高くて気が引けてしまっても,自分よりちょっと年上のお兄さんやお姉さん的な人(大体が駿台の卒業生です)なら気兼ねなく聞けるでしょう。
基本的に浪人生は勉強する時間がたくさんありますので,山の下から登り始めることになったとしてもどんどん上がっていけますし,しかもその頂上は駿台の場合,他の山より高い位置にあるのです。
ともかく本気で勉強してみないことにはわかりませんが,才能があれば基礎クラスから始めても頂上にたどり着けるはずです。
精神面のサポートが充実している
前章では自分の実力を買い被ってしまう点を指摘しましたが,浪人生が最も注意すべきは精神面での崩壊です。
最初はまだやる気に満ちていて良いのですが,少し経つと早速気が緩んできます。
なまじできる人ほど,中途半端に良い成績が出てしまい油断してしまうのです。
自分が高3だったときを思い出してみてください。
夏前にはまだやり終えていない分野があったはずです。
謙虚な現役生は,夏の時期は学校が長期にわたって休みになることもあって,別人のように勉強し始めますから,浪人生はそんな勢いに気圧されて,秋以降伸び悩みの時期を経験することになります。
模試では,落ち着けばできるのに一人勝手に焦って自滅していく。
そんなときには精神的な支えが必要で,駿台の浪人生クラスにはその準備があります。
結果に一喜一憂せず,淡々と勉強するためにはクラス担任によるコーチングを利用してください。
具体的には,模試の成績やアンケート結果などを総合的に分析し,学習方法や計画についてアドバイスをしてくれます。
対面での面談はもちろん,2021年度からはチャット的なコミュニケーションツールも使えるようになるということで,自宅からでも相談できるのは駿台ならではの強みです。
また,私が個人的に気に入っているのは座席問題が解決されているところで,自習室は自動座席システムを利用できますし,授業を受ける席ですら指定されています。
名物講師の授業を最前列で受けるため,開始前から教室の扉の前に並んだ方は,それは現役生までだと考えを改めましょう。
浪人生は,先述の通り,質の良い授業を安定して受け続けることが大切ですから,席探しに時間や神経を使ってはいけないのです。
また,人間とは不思議なもので,何も気にせずに生活していると勝手に夜型へと変わっていきます(かつての人類が肉食動物の恐怖に怯えながら夜型生活を強いられたからでしょうか)。
そうならないためにも,決まったメンバーで構成されるクラス(駿台における自分の居場所)を高校の延長として活用し,現役の時と同じリズムを維持するように努めましょう。
HRやLHRもあるので,模試を受験する意義であったり,最新の入試情報を知ることもできます。
私も色々考えて不規則に生活してみましたが,結局,早寝早起きが一番パフォーマンスを発揮できることに気づきました。
まとめ
以上,駿台の浪人する魅力について,教育の質,基礎重視のカリキュラム,そしてメンタル面でのサポートという3つの観点からみてきましたがいかがだったでしょうか。
模試については,MARCHに合格した生徒であっても,夏の全国判定模試では英語の偏差値が37といった悲劇的なものになることも往々にしてあります。
ですが,それもまた良い反省の機会と捉えて再度突撃の気合に変えられるメンタルの持ち主になってください。
そもそも駿台の理念は「愛情教育」にあり,今から100年以上も前の創立時から「生徒1人ひとりに対する愛情がなければ真の教育はできない」と言いながらここまで続いてきたのが駿台という予備校なのです。
それが2021年度からはICTを味方に付け,これまでにしたことのなかった全国CMすら行うまでに変わろうとしています。
これから数年間においては変革の結果が問われるわけですから,客側としては特に充実したサービスを受けられることでしょう。
考え方によっては,現代において「駿台」という選択ができるのは幸運でもあります。
私がずいぶん昔に浪人した予備校では,クラス担任はいたものの最初の授業で挨拶したきりで,あとは見ることも話すこともありませんでした。
もちろん私の方から手を伸ばせば何らかのリアクションが期待できたかもしれませんが,そこまで余裕のある精神状態ではなかったのです。
「合格まで,手を離さない。」というのはTVCMのキャッチコピーですが,当時の自分に必要だったのは向こうから働きかけてくれる愛情教育だったのかもしれませんね。
今回紹介できなかった講師や教材の質については,説明会に参加してチェックするようにしてみてください↓↓
最後までお読みいただき,誠にありがとうございました。