スタディサプリENGLISHは,数ある語学アプリの中で評判が特に良いものの1つです。
その高い学習効果は多くのユーザーから支持されており,例えばマクロミルが2022年に実施した調査では利用者数やTOEIC対策の項目でNo.1に輝いた実績がありますし,App StoreのTOEIC対策コースには1.8万件以上のレビューが寄せられ,星の数にして4.6/5個を獲得しています(2024年10月調べ)。
さて,今回の記事ですが,英語力アップのためにスタディサプリENGLISHを利用したときにかかる料金を,塾に通ったり教材を買ったりした場合と比較してみることにしました。
もちろん,これらが異なるサービスを提供している以上,コスパが高いか低いかを一概に決めることはできないのですが,限られた予算内で対策を決める際の参考にはなるかと思います。
それでは早速,スタディサプリの基本的な料金から紹介していきましょう!
スタディサプリENGLISHの料金一覧
スタディサプリENGLISHには全部で4つの有料コースが存在するわけですが,1つのコース内に複数のプランが用意されているものもあり,その場合,同じコースであっても料金が異なることにご注意ください↓
コース名 | プラン名と通常月額 |
TOEIC対策 | ベーシック 3278円 パーソナルコーチ 24933円 |
ビジネス英語 | ベーシック 3278円 英会話セット 7128円 |
新日常英会話 | ベーシック 2178円 英会話セット 6028円 |
for KIDS | 1980円 |
当記事では,Webページにアクセスしてクレジットカード決済で申し込んだことを前提に解説を進めていきます。
ところで,これらのサービスは別途テキストを購入したり一括払いを行ったり,キャンペーン期間中に申し込んだりすることによっても料金が変わってくるのですが,次章以降でカッコで示した料金が割引価格です。
なお,実施されていない時期においては一番最後に行われたときの内容を掲載することとし,最新状況はスタディサプリのキャンペーンコードまとめから確認可能なので是非チェックしてみてください!
その他,料金関連で伝えておくこととして,パーソナルコーチプランにおいては返金制度が利用でき,残り月数によって決まった額を返金してもらえますが,定率などについては公式サイトによる回答ページが詳しいです。
TOEIC L&R TEST対策コースの料金
まず最初にスタディサプリENGLISHのTOEIC対策コースの料金をみていきますが,基本となるベーシックプランから始めて,続いて上位版のパーソナルコーチプランをみていきましょう!
ベーシックプラン
ベーシックプランの料金は,以下のようになっています↓
月額 | パック料金(割引価格) |
3278円 | 6ヶ月:18348円(15720円) 12ヶ月:32736円(26160円) |
なお,本コースでは別途テキストが購入可能です。
その内容はアプリ内のコンテンツをわかりやすく編集したものになりますが,例えば実戦問題集を模試代わりに使う場合や講義内容をパッと見返したいときにテキストが役立ちます。
具体的な価格としては実戦問題集が1320円,パーフェクト講義が2冊2420円ですが,数冊をセットにして購入することで幾分安く入手でき,例えばパーフェクト講義4冊と英文法編の2冊をセットにすると6578円で購入することが可能です(別々に買うと7128円以上です)。
こちらに関してもテキストセールなるものがありますが,先に紹介したまとめ記事で述べているのでここでは省略します。
市販されているTOEICの公式問題集などを別に持っていなければ,実戦問題集を購入しないと後で困りますので,最低1320円は余計にかかることを覚悟しておきましょう。
十分なトレーニングを積むためには毎日2時間の学習を3ヶ月,または毎日1時間の学習を6ヶ月継続する必要があります。
通常期間中に申し込み,両プランとも実戦問題集を1冊買ったと仮定して計算したときの結果は以下の通りです↓
利用料金の目安
3ヶ月利用:11154円(3278円×3+1320円)
6ヶ月利用:19668円(18348円+1320円)
パーソナルコーチプラン
短期間でTOEICスコアを大幅に上げたい人におすすめなのが,スタディサプリENGLISHのパーソナルコーチプランです。
ベーシックプランで受けられるサービスにきめ細かなコーチングが加わるため,自ずと料金は高くなってしまいますが,その分充実した英語学習を行うことができます。
設定されている期間ですが,3ヶ月か6ヶ月のどちらかを選択してください↓
プログラム | 利用料金(割引価格) |
3ヶ月 | 74800円(68800円) |
6ヶ月 | 107800円(98800円) |
当サイトのおすすめは「3ヶ月プログラム」で,短期間に集中して学ぶため,やる気も続きやすいでしょう。
同じ勉強時間になる場合は,期間が短い方が効果が高くなることもわかっています。
なお,支払い方法は一括前払い以外に,分割払いも選択可能です。
ちなみに,本プランでは無料で8冊のテキストが付いてくるので追加料金はかかりませんが,人によってはさらに練習量を増やすため,実戦問題集の買い増しやパーフェクト講義-英文法編のテキスト,または市販本をコーチから勧められることもあります。
ビジネス英語コースの料金
続いて,スタディサプリENGLISHのビジネス英語コースの料金をみていきますが,ベーシックプランとオンライン英会話セットプランがあります。
ベーシックプラン
ビジネス英語コースのベーシックプランは月額3278円で利用できますが,一括で前払いすることで割引を受けられたり,キャンペーンが利用できたりするようになることを覚えておきましょう。
月額 | パック料金(割引価格) |
3278円 | 6ヶ月:18348円(15720円) 12ヶ月:32736円(26160円) |
TOEIC対策コースと異なり,テキスト代はかかりません。
なので,3ヶ月間利用すると3278円×3=9834円と計算することができ,6ヶ月利用の場合は上の表にある通りの料金になります。
英会話セットプラン
ビジネス英語コースの英会話セットプランでは外部委託しているネイティブキャンプ社のオンライン英会話を利用することが可能です。
ただし,スタディサプリの教材を使用したレッスンになるため,講師にあれこれ状況説明を行うことなしに,学んだキーフレーズを使った練習が積める点が強みと言えるでしょう。
料金は以下の2つになります↓
月額 | パック料金(割引価格) |
7128円 | 6ヶ月:39468円(33060円) |
キャンペーン期間は6ヶ月パックのみ新規入会特典が適用されてお得になりますが,とりあえずやってみる場合でも3ヶ月は続けるようにしましょう。
他のコースにも言えますが,多くの方が効果を実感するのに必要とされる期間の目安が「3ヶ月」です。
そして,その場合の利用料金は合計で21384円(7128円×3)となります。
本コースにも紙のテキストは存在しておらず,オンライン英会話では印刷できる内容も一部ありますが,追加料金を請求されることはありません。
新日常英会話コースの料金
スタディサプリENGLISHの新日常英会話コースも,用意されているプランはビジネス英語コースのものと同様,
- ベーシックプラン
- 英会話セットプラン
の2つです。
ベーシックプラン
新日常英会話コースのベーシックプランの料金は,スタディサプリENGLISHのサービス内で比較的安価なものとなっています。
for KIDSが幼児または小学生用であることを考慮すれば,社会人が利用するコースとしては最安です。
テキスト代もかからないため,長期間継続して英会話力を底上げする用途に向いています↓
月額 | パック料金(割引料金) |
2178円(999円) | 6ヶ月:11748円(10140円) 12ヶ月:20856円(16800円) |
純粋にリスニング力を高めたい方はとりあえずこちらのコースから始めてみるのがおすすめです。
キャンペーンを利用せずに3ヶ月間利用する場合,料金は6534円(2178円×3)になります。
英会話セットプラン
新日常英会話コースにおいてもオンライン英会話がセットになったプランがありますが,ビジネス英語コースのものよりも安価です↓
月額 | パック料金(割引料金) |
6028円 | 6ヶ月:32868円(27540円) |
英語力に全く自信が持てない場合は本プランを利用せず,ベーシックプランで学び始めることもおすすめですが,レッスンで学んだ知識を実践で試してみたい方は積極的にセットプランを使ってみてください。
初心者でもレッスンの流れが明確なので何とかなります。
英検のように面接試験があるものの対策用としても使うことができて,3ヶ月利用したときの料金は18084円(6028円×3)です。
for KIDSコースの料金
対象年齢が3~8歳という異色のスタディサプリENGLISH for KIDSコースですが,週に30分の学習時間を定期的に設けられるのであれば1年以内に修了することができます。
月額 | パック料金(割引料金) |
1980円 | 6ヶ月:10560円(9960円) 12ヶ月:18960円(16560円) |
リリースされたのが最近とあって,教材としての完成度は極めて高く,自分が子どもだった時にあったら是非利用してみたかったです。
使い方の記事を書くために1ヶ月で全レッスンをやってみたのですが,親が子どもを指導をしやすくする工夫も見られ,特にリスニングとスピーキング能力が伸びやすいように感じました。
英検の5級や4級の対策にも使えるはずです。
英語塾に通った場合の料金
次に,英検やTOEIC対策ができる塾に通った場合の料金について考えてみましょう!
私は個人塾で講師をしている関係で業界の色々な闇を知っていますが,1つ注意点を挙げると,料金がHP上に明記されていないところは論外です。
これは自社のサービスに対して明確な価値基準が定まっていない発展途上の塾に多く,そういうところに限って,必要でもない授業を余計に取らされたり,教材を自社販売している教材を別に買わされたりすることが多い傾向にあります。
加えて数万円の入会金がかかるのが普通ですから,当初想定していた見積もりより料金が高くなってしまうことがほとんどです。
英検対策講座
ネット上で料金が確認できた塾の英検対策講座としては以下のようなものがありました↓
ECCジュニアの例
英検3~5級コース:20810円(全8回,1回40~60分)
英検準2級コース:31810円(全10回,1回60~80分)
レッスン時間はそれぞれ5~8時間と10~13時間程度のコースです。
集団授業として考えると良心的な値段設定で,塾生はもっと安くなるようですが,バイリンガル講師を採用していたり,教材費や面接レッスン込みで,キャンペーンによっては入学金がかからないところに大手の塾らしさを感じました。
カリキュラムも明確化(マニュアル化)されていて実績もあるのでしょう。
オリジナル教材があるところも好印象です。
通塾する場合,ディスカッションによるスピーキングの直接指導やライティングの指導を受けられるメリットがあります。
その一方で,基本的なカリキュラムがすでに組まれているとあって,回数を少なくしたり日時変更がしにくかったりするなどの融通が利かないところは弱点です。
TOEIC対策講座
次にTOEIC対策を行っている塾について調べてみると,社会人を対象としていることもあってサービス内容と料金は校舎ごとに様々でした。
TACの例
TOEIC750点目標コース:36000~50000円
この予備校の受講期間が4ヶ月となっていたので,やはり3ヶ月前後というのが一般的なのだと思います。
授業時間は28時間となりますが,L&RはSpeakingやWriting対策が含まれていない分,価格が抑えられるのでしょう。
通塾する以外に映像やWebでの授業もあるのがいまどきです。
28回の講義とオリジナル教材以外に,Z会のeラーニングも追加できるということで,最近は一部業務を別会社に委託する形式も増えてきています(他には添削だけをZ会に任せるような予備校もあります)。
授業は大体週に2回ペースということで,それ以外の日は自分の強い意思でもって学習しなければならず,決められたカリキュラムのために早回しできないこと(3ヶ月で終わらせるなど)を納得した上で申し込みましょう。
一方,物凄く親身になってくれるけれど高価なサービスも存在しており,例えば「本格的なTOEIC対策を施し,結果を必ず出します!」などと最低保証まで謳っている塾の場合だと,3ヶ月で60万円以上することもあります。
誤解してほしくないのですが,目に見えないサービスにはお金がかかるものです。
例えばピアノのレッスンが良い例ですが,自分が支払うことになる料金が,提供されるサービスに見合うかどうかで判断するようにしてください。
特定の期日までに結果を出さなければならない方は,高額な塾がベストな選択肢になることも十分考えられるでしょう。
本章の最後に,通塾するメリットをまとめておきます↓
- かけた時間に対する学習効果が高い
- 集中できる環境で会話や質問が可能
- 会社から給付金が出る場合もある
逆にデメリットとしてよく耳にすることは,
- 通塾するために時間を空けておく必要がある
- 講師との相性がわからない
- 環境がストレスになる可能性がある
- 費用がかかる
といった声です。
市販の英語教材の料金
通塾する以外に自宅で独学することも当然考えられますが,その際,市販の英語教材を購入しない方はいないでしょう。
書籍に限らずラジオ英語や通信教育を利用することもあると思いますが,ここでは市販されている英検の過去問とTOEIC関連の書籍そしてアルクの教材を例に,それらの料金をまとめてみたいと思います。
英検の過去問
旺文社のものですと,過去問が全6回分収録されていて5級から1級までの値段はそれぞれ異なります↓
英検○級過去6回全問題集:1320~2970円
昔はCDが別売りされていましたが,最近は音声ダウンロードがセットされた形で販売されるので,値段は多少抑えられます(CDが1枚無くなるだけで150円くらい安くなります)。
他に同じ旺文社の「英検○級総合対策教本(1210~2750円)」というタイトルの本も試験の傾向を知るのに向いているので,私も塾で指導する際によく使っていました。
TOEIC公式問題集
公式問題集:3080~3300円
公式のTOEIC問題集は1冊あたり練習問題を2回分(400問)収録しており,予想スコアを計算することができます。
独学する場合,毎月1冊のペースで仕上げていくと考えて,最低でも3冊は必要です。
新形式の問題集は2024年7月に11冊目が発売されましたが,安いからと旧形式のもの(2016年以前のもの)を買わないように注意してください。
出題形式や難易度が現在と大きく異なるので役に立ちません。
また,できれば最新のものを買う方が難易度的に本番に近くなるのでおすすめです。
公式からはリスニングやリーディングに特化したトレーニング本も出ています。
ラジオ英語
テキスト冊子(1冊):450~500円程度
リスニングCD(1ヶ月分):1700円程度
ラジオ英語はある程度のまとまった期間を通してカリキュラムが組まれており,仮に1年通して全部聴くとすると冊子だけで約6000円,CDも合わせると26000円を超えます。
とはいえ最近はストリーミングがあるために聞き逃しにくく,短期間で集中的に聞くことはできないながらも利用しやすくなったことは確かです。
アルクのTOEIC教材
ヒアリングマラソンで有名なアルクですが,自社のオンラインサイトで販売していたTOEIC対策コースは「スタディング」というサービスに移行しています。
コースは以下の2つです↓
600点コース(42900円)
800点コース(49500円)
標準期間は3ヶ月であるものの買い切り型なので,かけられる時間が多ければ早く終わらせることができますし,自分のペースでゆっくり学習することも可能です。
TOEICでは最終目標が何点であるかにかかわらず,今の実力から100点アップ以内を目先の目標に設定してください。
元々はアルクの教材ですから質は高く,スタディングならではの使いやすさと頻繁に開催されるキャンペーンが魅力です。
英語学習にかかる料金のまとめ
以上,スタディサプリENGLISHの各コースの料金から始まり,塾に通う場合であったり市販教材を使う場合の料金だったりをみてきましたが,細かな数字ばかりが並んでなかなか読むのが大変だったかもしれません。
そこで最後に,本記事で紹介したすべての料金を対策別にまとめてみることにしましょう!
まずは英検対策からです↓
英検対策
スタディサプリ:6534~18084円
大手で安価な塾:20810~31810円など
市販の参考書:1320~2970円
続いてTOEIC対策の料金目安は以下のようになります↓
TOEIC対策
スタディサプリ:11154~74800円
標準的な塾:36000~50000円
eラーニング:42900~49500円
公式問題集:9240~9900円(3冊)
このように並べてみると,スタディサプリENGLISHでは料金を抑えつつも,市販本以上かつ通塾に匹敵する英語学習を行える魅力があることに気が付きます。
とはいえ,最初に断った通り,各人の置かれた環境によって最適解は異なると思いますので「絶対にこれじゃないといけない」ベスト教材であるとまでは言いません。
ただし,語学学習のポイントが細々とでも毎日続けることにあるとすれば,スキマ時間にいつでもどこでも学習できるスタディサプリENGLISHには他サービスにはない魅力が備わっているはずです。
もちろん,ずっと1つの教材を使い続ける必要もありませんし,アプリで基本的な会話表現やリスニング力を身に付けてから通塾するといった戦略も考えられます。
是非,今回の記事内容を参考に,自分に合った勉強方法を考えてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。