現役生の塾選びの基準ですが,最も注意したいことは「効率的に学べる仕組みが整っているかどうか」です。
現役生は浪人生とは異なり普段は学校があるので,行事や部活動の影響で予定を頻繁に変更せざるを得ない状況にあります。
そのため,そういった環境下でも勉強を継続できるように早朝に勉強をおこなったり,逆に完全オフの日があれば1日中勉強に打ち込んだりといったメリハリのついた学習を行うことが学力を伸ばすために必要となってくるわけです。
今回の記事では,駿台の現役生向けの「高校生クラス」を取り上げますが,簡単な紹介をした後,無駄のない効率的な学びを可能にする仕組みをみていくことにしましょう!
すでに駿台の浪人生向けコースについては記事にしていますが,毎日朝から晩まで安定して勉強時間を確保できる彼らと現役生とでは予備校に求めるサービス内容が大きく異なることに注意してください。
駿台の高校生クラスとは
駿台の高校生クラスは現役の高1~高3生を対象としたクラスで,本格的な受験対策の他,学校の授業に付いていく目的でも使うことが可能です。
今では選抜方式も種類が豊富になっているため,早期から内申点の評価を高めておくことや得意科目を作っておくことも入試での選択肢を増やしてくれます。
現役生向けのコースは複数の教科をセットにして受講する義務はなく,自分の欲する教科だけを受講できるので,例えば複数の授業を毎回同じ仲間たちと同じ教室で一斉に受けるようなことにはなりません。
それこそ,突然の用事が入った際には別の校舎で受けたりすることも考えられます。
駿台の授業は主に4つのレベルに分けることができ,呼び名については年によって変わることもありますが大体以下のようなものとなっています↓
レベルと目標校
選抜:東大,京大,医学部
難関:東工大,一橋大,阪大,早慶上智,難関国公立
標準:国公立,GMARCH,関関同立
基礎:上記以外
もっとも,これらの講座は自分の意思や志望校によって自由に選ぶようなものではありません。
あくまで現在の偏差値に合わせて受講することに注意してください↓
認定レベル | 参考偏差値 |
選抜~難関 | 60~62 |
難関~標準 | 50~52 |
基礎 | 40~42 |
なお,上の数字を見て「低いのでは」と感じられた方には,これらはあくまで「駿台の全国模試」における偏差値だということを付け加えておきます。
受けてみるとすぐにわかるのですが,偏差値40を取るにもなかなかに骨が折れる模試です。
中学時代に他社の模試で70くらいの偏差値が出ていた生徒であっても,中高一貫校で早期から大学受験を視野に入れて学んできた全国の猛者が集う駿台模試では60を切ってしまうこともよくあることを知っておきましょう。
駿台模試をこれまでに受験したことがないような方の場合,診断テストを受けて認定トライアルに挑戦することもできます。
進学校に通う生徒の中には「普段,周りが自分よりもできる子ばかりで疲れてしまう」といった理由から敢えて1つ下のクラスを選ぶ子もいますが,そういった特殊な事情がなければ成績通りのレベルで大丈夫です。
逆に,選抜や難関だけが駿台の魅力ではなく,基礎や標準レベルのクラスに在籍しながら難関大に見事合格を果たす先輩も多くいますので,「勉強ができないから駿台は向かない」などといきなり決めつけてしまうことのないようにしましょう。
後述するように,同校にはやる気や勢いに任せてどんどん学べる仕組みが整っているので,基礎クラスに在籍しながらであっても十分に学力を伸ばしていくことができます。
将来的に最高峰の大学を目指したいといった場合,ドラゴン桜のマンガであれば東大専科に入る必要がありましたが,駿台においては今の実力に合ったところがベストです。
そこは3大予備校の一角である駿台の実力を信じて,安心して学んでいきましょう!
駿台が現役生に向く理由
先述した通り現役生は勉強の時間が取れないことの方が普通なので,塾を選ぶ際に「勉強の効率」についてよく目を光らせておくべきです。
例えば学校が忙しくて授業を欠席せざるを得ないとき,駿台であれば普段受けている授業を録画したものが利用できます。
これは「OD欠席フォローシステム」などと呼ばれるもので,例えば前期の途中で駿台に入塾するような場合であってもこれまでの授業を最初から映像で学ぶことができるため,授業進度の遅れが発生しないところが特徴です。
なお,定期テストや大会前後が忙しくなる反面,突然まとまった時間がポンと発生することもあります。
またいつコロナ禍のときのように臨時休校になってもおかしくありませんし,折角時間に余裕が生まれた際にはそのチャンスを生かしたいものです。
駿台では学習コーチングの一環として声掛けや状況確認を行ってもらえる他,講師や進路アドバイザーにクラスリーダー(駿台出身の現役大学生かつクラス担任)がいたり,最近では苦手分野をAI教材で学べたり,自宅から「manabo」というアプリで画像を送って質問することができたりもします。
AIを搭載した学習システムの中で一番使えると評判のAtama+は駿台でも利用が可能で,問題に正解できなければどんどん課題が追加されていく特徴は多くの学校から支持されていますし,医学部受験生のために各種面接対策指導やそのための資料をいつでも利用することが可能です。
勉強場所に自宅を選びたくない現役生も多いでしょう。
駿台であれば1つ1つ区切られた個別ブースかそういった区切りを取り払った教室タイプの自習室を,授業日以外でも利用することが可能です。
なお,実際に授業を受けるようになると,しっかり成績が伸びているかどうかを理解度確認テストなどを使って診断してもらえます(これは保護者との面談の際にも利用されます)。
こういった愛情教育は駿台の信念そのものだったりするのですが,それに触れるのは高卒クラスの記事に譲りましょう。
駿台の説明会でチェックしたいこと
そんな駿台ですが,通う校舎の雰囲気については事前に知っておくべきです。
これまでに良いところばかりを述べてきましたが,あくまで本人や保護者が肌で感じたものこそが真実で,本人がやる気にならない限りは,どんなに周りが勧めようとも通うべきではありません。
まずは資料請求や動画などを雰囲気を掴むために利用し,できれば説明会に参加してみてください。
タイミングにもよりますが,基本的には駿台の特徴についての説明や体験授業が行われたり,個別相談や校舎見学ができたりもするはずです。
場合によっては自習室を使うことができたり,人によってはフロンティアホール(食事休憩のできるスペース)の様子を確認したいと思うこともあるでしょう↓
どの塾に通うことになっても自分の居場所を見つけることは重要です。
ところで,体験授業は保護者の方も参加できます。
特に自分が受ける大学が明確に決まっているのであれば,今の自分と同じような状況で合格した前例はあるのか,どのような伸び方をして合格まで至ったのかなどを質問してみても良いでしょう。
なお,資料請求や説明会に参加するだけで3万円の入学金が半額になるなどもしますので,単純に時給1万円以上のバイトだと思って向かうでも構いません。
最新の実施状況については公式サイトに情報が出ています↓
まとめ
以上,駿台の高校生クラスの特徴から始めて,現役生が利用するに値する魅力そして説明会で聞くべきポイントまでまとめてきましたがいかがだったでしょうか。
ここ数年で社会全体はより効率化を重視する方向にシフトし,これまでに手間をかけていたこと(例えば実際に会って話し合うことなど)が実はもっと楽にできたことに多くの企業が気づき始めています。
駿台もその波にしっかりと乗れたように感じていますが,ICTを活用した自学自習のための仕組みは,これからの時代には特に役立つ場面が多くなるでしょう。
コロナ禍では休校が影響して高等学校の授業時間が減ったとニュースになっていましたが,実際の勉強時間(特に難関大を志望するような生徒)は逆に増えているというのが私を含めた塾業界の共通認識です。
繰り返しになりますが,忙しい現役生だからこそ必要な時にすべてが揃った環境が求められます。
もちろん,駿台のような集団塾であれ私が教える個別指導塾であれ,どの塾も独自の工夫を凝らした内容で良いサービスの提供に努めていることは確かです。
もっとも,見回してみれば到底実現不可能なことを目標に掲げているところもあるにはありますので,実際に説明会に行ってみるようにしてください。
話しているスタッフの口ぶりや表情をよく観察すれば,言っていることとやっていることが違うかどうかは一目瞭然です。
効率的に学べる環境が周りにない高校生は,いち早く信頼できる塾を見つけるようにしましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。