現役生の塾選びの基準ですが,最も注意したいことは,効率的に学べる仕組みが整っているかどうかです。
現役生は浪人生とは異なり,普段は学校があるので,行事や部活動などの影響で予定を頻繁に変更せざるを得ない状況に陥ります。
そのため,そういった環境下でも勉強を継続できるように工夫したり,逆に完全にオフの日があれば,1日中勉強に打ち込むといったような,メリハリのついた勉強をすることこそが,学力を伸ばすために必要となるわけです。
今回の記事では,駿台の現役生向けの「高校生クラス」を取り上げるわけですが,簡単な紹介をした後,無駄のない効率的な学びを可能にする仕組みについてみていくことにしましょう。
すでに駿台の浪人生向けコースについては記事にしていますが,毎日朝から晩まで安定して勉強できる彼らと現役生とでは,大学受験予備校に求めるサービスが大きく異なることに注意してください。
駿台の高校生クラスとは
駿台の高校生クラスは,現役の高1~高3生を対象としたクラスで,本格的な受験対策目的の他,学校の授業に付いていくような目的でも使うことが可能です。
とはいえ,複数の教科をセットで受講する義務はなく,自分の欲する教科だけを受講できるので,例えば,たくさんの授業を同じクラスメイトが同じ教室で一緒に受けるようなことにはなりません。
授業は主に4つのレベルに分けることができ,呼び名については一定していませんが,2022年度は以下の通りとなっています↓
選抜:東大,京大,医学部
難関:東工大,一橋大,阪大,早慶上智,難関国公立
標準:国公立,GMARCH,関関同立
基礎:その他
もっとも,実際,これらの講座は自分の意思や志望校によって自由に選ぶようなものではありません。
あくまで現在の偏差値に合わせて受講することに注意してください↓
認定レベル | 参考偏差値 |
選抜~難関 | 60~62 |
難関~標準 | 50~52 |
基礎 | 40~42 |
なお,上の数字を見て低いと感じる方には,これらはあくまで「駿台の全国模試」における偏差値だと付け加えておきます。
受けてみるとすぐにわかるのですが,偏差値40を取るにもなかなかに骨が折れる模試で,中学時代に他社の模試で70くらいの偏差値が出ていた生徒でも,高校生になって全国の猛者が集う駿台模試では60を切ってしまうこともざらにあることを知っておいてください。
なお,駿台模試をこれまでに受験したことがないような方は,診断テストを受けて,認定トライアルに挑戦することもできます。
進学校に通う生徒の中には,「普段,周りが自分よりもできる子ばかりで疲れてしまう」といった理由から,敢えて1つ下のクラスを選ぶような子もいますが,そういった特殊な事情がなければ,成績通りのレベルで大丈夫です。
逆に,選抜や難関だけが駿台の魅力ではなく,基礎や標準レベルのクラスに在籍しつつ,実際難関大への合格を果たす先輩も多くいますので,勉強ができないから駿台は向かないなどと考えることがないようにしましょう。
後述するように,やる気や勢いに任せてどんどん学べる仕組みが整っているので,基礎クラスに在籍しながらであっても十分に学力を伸ばしていくことができます。
将来,最高峰の大学を目指したいといった場合,ドラゴン桜のドラマ内であれば東大専科に入る必要があるのですが,駿台においては今の実力に合ったところが最適なクラスです。
そこは3大予備校と呼ばれる実績を信じることにして,安心して学んでいきましょう!
駿台が現役生に向く理由
先述した通り,現役生は勉強の時間が取れないことが普通なので,塾選びの際,「勉強の効率」については特に目を光らせておくべきです。
例えば,学校が忙しくて授業を欠席せざるを得ないとき,駿台であれば,普段受けている授業を録画したものが利用できます。
これは「OD欠席フォローシステム」と呼ばれるもので,例えば前期の途中で駿台に入塾するような場合であっても,これまでの授業を最初から映像で学べるので,知識漏れが発生しないことも特徴の1つです。
なお,定期テストや大会前後は忙しい反面,突然まとまった時間がポンと発生することもあります。
コロナ禍では臨時休校もありますし,折角時間に余裕が生まれた際には,そのチャンスを生かしたいものです。
駿台では学習コーチングの一環で,声掛けや状況確認が行われる他,保護者会や三者面談が設けられ,勉強内容に困ったときは,クラスリーダー(駿台出身の現役大学生かつクラス担任)に相談したり,自宅から,「manabo」というアプリで質問を写真に撮って送って聞くこともできたりします。
加えて,AIを搭載した学習システムの中で一番使えると評判のAtama+は駿台でも利用可能で,問題に正解できなければどんどん課題が追加されていく特徴は多くの学校の支持を受けていますし,医学部受験生のために,各種面接対策指導やそのための資料をいつでも利用することが可能です。
勉強場所として自宅が苦手な現役生も多いでしょう。
駿台であれば,1つ1つ区切られた個別ブースか,そういった区切りを取り払った教室タイプの自習室を利用することが可能です。
なお,実際に授業を受けるようになると,しっかり成績が伸びているかどうかを,理解度確認テストなどを使って診断してもらえます(面談の際にも利用されます)。
こういった愛情教育は駿台の信念そのものです。
説明会でチェックしたいこと
そんな駿台ですが,通う校舎の雰囲気については事前に知っておくべきでしょう。
これまでに色々と良いところを述べてきましたが,あくまで本人や保護者が肌で感じたものが真実であるわけで,本人がやる気にならない限り,どんなに周りに勧められようとも,通うべきではありません。
まずは資料請求や動画など,雰囲気を掴むのに利用し,できれば説明会に参加してみてください。
タイミングにもよりますが,基本的には,駿台の特徴についての説明や体験授業があったり,個別相談や校舎見学ができるはずです。
今回紹介しなかったPLATON(週ごとに実戦問題を解いたり,英会話や各種資格・検定試験に対応したオンライン教材)やバイリンガルの教えるSpeaking Trainingについて質問してみてもよいですし,校舎見学ではフロンティアホール(食事休憩のできるスペース)の様子も確認してみてください↓
体験授業は保護者の方も参加でき,私の教えている塾でも最近は,子どもに体験授業をしながら保護者に「これはこのような意図で行っています」などと説明するような形式でお願いされることも増えてきました。
特に自分が受ける志望校が決まっているのであれば,今の自分と同じような状況から合格した前例はあるのか,また,どのような伸び方をして合格まで至ったのかなどを質問してみるとよいでしょう。
なお,資料請求や説明会に参加するだけで30000円の入学金が半額になるなどしますので,単純に時給1万円以上のバイトだと思って向かうでも構いません。
最新の実施状況については公式サイトでご確認ください↓
まとめ
以上,駿台の高校生クラスの特徴と,現役生が利用するに値する魅力,そして,最後に説明会で聞くべきことなどをまとめてきましたが,いかがだったでしょうか。
ここ数年で,社会全体はより効率化を重視する方向にシフトし,これまでに手間をかけていたこと(例えば実際に会って話し合うなど)が,実はもっと楽にできたことに気づき始めています。
駿台もその波にしっかりと乗れているように感じますし,ICTを活用した自学自習のための仕組みは,これからの時代にこそ役立つ場面が多くなっていくことでしょう。
休校などの影響で高等学校における授業時間が減った場合であっても,勉強時間は逆に増えているというのが,今成績を伸ばしている生徒に共通する特徴です。
忙しいからこそ,必要なときに必要なものがすべて揃う環境が,現役生の勉強では求められます。
もちろん,駿台のような予備校であれ個別指導塾であれ,どこも工夫を凝らした内容で良いサービスの提供に努めているのは確かです。
ただし,相変わらず到底実現不可能なことを目標に掲げているところもあるので,実際に説明会などに行ってみるようにしてください。
言っていることとやっていることが違うかどうかはすぐにわかるはずです。
効率的に学べる環境が周りにない高校生は,いち早く,信頼できる塾を見つけるようにしてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。