今回はZ会プログラミング講座の教材を例に,LEGO Educationを使った学びについてまとめてみたいと思います。
その順序ですが,まずはどのような学びが可能になるのかから始めることにし,身に付く資質・能力や,上手に利用するためのヒントまで考えてみることにしましょう。
これまでは理系のイメージが強かったプログラミング教育ですが,これからの時代においては,文理問わず多くの分野で役立つ内容となります。
小学生のうちからしっかりと学んでおくことで,中学や高校の学びに繋げていきましょう!
Z会プログラミング講座の学び方
Z会プログラミング講座ですが,毎月1冊届くワークブックを通して学んでいきます。
大きく分けて2つの内容からなっており,それぞれで別のキットを組み立てることができます。
全12回の講座ということで,理論上24個のキットを作ることになるわけですが,必要な分のパーツがその都度送られてくるわけではありません。
Z会のLEGOを使ったプログラミング講座にはベーシック編と標準編の2つがありますが,前者ではSPIKEベーシック,後者だとSPIKEプライムという教育用LEGO(LEGO Education)を最初に購入します。
そして,そこに含まれているキットのみを使って,上の24個すべてのキットを作ることができてしまうという意味です。
以下は,現行のSPIKEベーシックの前身にあたるWeDo 2.0のセット内容になりますが,多種多様なパーツが含まれていることがわかるでしょう↓
先ほど24個といいましたが,子どもの創造力次第でずっと多くの数のキットが作成できますし,さらに言えば,キットを作ってからが本番です。
普通のLEGOであれば組み立てて終わりでしょうが,LEGO Educationは違います。
自分で作成したプログラミングで動作を命じることまでできるので,自由自在に動かせてしまうところが大きな魅力なのです。
さて,本講座で基本的に学習者が行うこととしては,「組み立てる」ことと「プログラミングする」こと,そして「動かす」ことの3つになりますが,ここではベーシック編(厳密には,その前身にあたる基礎編)のものを使って具体的にみていきましょう!
LEGOを組み立てる
一見,普通のLEGOのようですが,注目すべきはスマートハブを中心とした,モーターと各種センサーからなるパーツ群となります↓
ここにiPadから命令を送るのですが,センサーがある場合は周りの情報を読み取って,モーターがその命令通りに動くわけです。
詳しくは後述しますが,まずはこういったパーツ群に普通のLEGOをくっつけて,生き物であったり乗り物であったり,はたまた装置のようなものを作ることから始まります。
例えば一番最初に作るコーディーのように設計図なしで見て作れてしまうものもありますが,マイロのように29もの手順を必要とするものもあるので,LEGO好きの小学生も満足のいく組み立て体験ができるでしょう↓
ただし,組み立て作業はあくまで準備段階にすぎません。
お楽しみはこれからです!
アプリでプログラムを書く
LEGO Educationでは,iPadにインストールしたアプリを使ってプログラムを記述しては,Bluetooth経由でその命令をスマートハブへと伝えることができます。
このアプリはZ会の会員でなくても使うことができる上,無料でかなりの作品例について知ることができるものです。
実際,Z会の講座で扱うものもかなりの数が含まれているのですが,あくまで指導する人がいることが前提となっています。
本講座では,ワークブックが存在するからこそ,正しい手順でプログラムを書くことができるのだと覚えておいてください。
例えば以下の写真はコーディーの尻尾を振るプログラムになりますが,再生ボタンを押すと左向きにゆっくりと4回クルクル回る様子が観察できます↓
小学生を対象とした教材らしくプログラミングブロックを用いて行うため,ドラッグ&ドロップで簡単にくっつけたり並び替えたりすることができ,数値の変換もタップするだけなので大変わかりやすいです。
LEGOを動かす
それでは,そのプログラミングを用いて,作ったLEGOを動かしてみましょう!
コーディーのキットからは犬が尻尾を振る様子が伝わってきますし,マイロは探査機らしく力強く動くはずです。
とはいえ,動きは1パターンではありません。
ワークブックでは数値を変えたり,プログラミングブロックの順番を変えるよう指示されるはずです↓
LEGO本体ではなく,アプリ上の入力数値を変えることで,動きに変化が出たことを学んでください。
プログラムを書いて動かすわけですが,一回切りで終わってしまうものではありません。
試行錯誤について学ぶということで,プログラムを修正して動かしては何度もチェックしていきましょう!
Z会プログラミング講座で学べること
それでは次に,Z会プログラミング講座で学べる能力や資質についてみていきましょう!
組み立てることで設計図を読み取ったり,空間把握能力が鍛えられるのは確かですが,LEGO Educationを使う以上,もっと教育的な価値があるわけです。
特にZ会では数学と理科がテーマになっていることが多く,例えば上で紹介した4月号のワークブックからは以下の分野について学ぶことができました↓
プログラミング講座を通して,その他教科の知識を深めることは,学習指導要領にも書かれた目的の1つでもあるわけです。
純粋なプログラミング教育として考えれば,各ブロックに役割があることを理解することが大切で,今回のワークブックでは向きや速さ(強さ)であったり,モーションセンサーの扱いに詳しくなれました。
まずはこうしたもの1つ1つについてスモールステップ方式で理解を深め,発展的な内容として一連の動作として再生することになります。
以下で紹介したのは,プログラミングスキルの中で「順次」と呼ばれるものですが,小学校のプログラミングで大切な「反復」や「分岐」の概念についても,あとでしっかりでてきますので安心してください↓
WeDo 2.0のプログラミングの例です。基本的な順次実行を行っています。 pic.twitter.com/BefjAVhc9r
— スタディサイト (@studysite_info) March 18, 2021
スキル以外にも,観察力や想像力といった力も育つはずです。
なお,ワークブックの最後には「さいごのミッション」と呼ばれる問題が載っていました↓
結果を予想したり役割について答える問題ですが勉強している感じはありませんし,保護者用の解答・解説冊子も付いているので,出題の意図はそちらを見ればバッチリ確認できます。
上手に学ぶためのヒント
以上が大体の流れになりますが,Z会のプログラミング講座を上手に学ぶためにはどのような工夫が考えられるかについて,最後考えてみることにしましょう。
ワークブックはオールカラーで印刷されていますし,Dr.Ido(先生的な存在)やカズキ,ナナといったキャラクターが登場してきては会話形式で話が進んでいくことから,楽しく学ぶことを最優先にすることを忘れないでください↓
小学生の学習指導要領にも書かれていますが,苦手意識を付けないことが大切です。
さらに保護者は,褒められるポイントを見つけては遠慮なしに褒めちぎるようにしてください。
プログラミングする際にどのような工夫をしたのか子どもに説明してもらうことで,コミュニケーション能力を育てることもできます。
既存のレゴとも互換性がありますので,違うパーツをくっつけて遊んでみるでも構いません。
自由に遊ぶことで創造力が育っては,興味を持った分野の理解が深まっていくはずです。
なお,Z会の受講者専用ページに行くと「今回のチャレンジ」というコーナーがあります。
ここでは他者の作品を見ることができるので,協働性を身に付けたり,唯一の正解がない世界で自分なりの答えを導き出す能力を育みましょう。
次の教材が届くまでの間に,是非取り組んでみてください。
レゴを組み立てるだけでも構いませんが,理想としてはプログラミングと動かす動作を中心にハマってくれることを期待します。
ちなみに,本講座のあらゆるミッションはテストではありません。
たとえ答えを間違えたからといって落ち込む必要はありませんし,反省して改善することの方がずっと重要です。
なお,チャレンジ課題に取り組むと保護者にメールが届くようになっているので,子どもを褒めるきっかけの1つに役立ててください。
まとめ
以上,Z会プログラミング講座からベーシック編の前身となる教材を中心に,学び方から身に付く資質・能力,さらには上手に学ぶためのヒントめいたものを紹介してきましたが,いかがだったでしょうか。
スモールステップ方式で1つずつ着実に学んでいけば,1年間でこれだけの内容を学ぶことができます↓
数多くのキットを組み立てては,愉快なキャラクターたちによるLEGOワールドを楽しむところからまずは始めて,プログラミングが社会を制御していることを学んでは,どうすればよりリアルな動きになるのか,数値条件を変更して研究してみるところまで,1年後には到達できているはずです。
それにより,世の中の社会問題に対し,もしも自分だったらどうやって解決するのかといったところまで,考えが及ぶようになることが予想されます。
そのような成長に価値を感じる方は,是非Z会で学んでみてください↓
また,講座全体の口コミや料金については以下の記事にまとめてあります↓
最後までお読みいただきありがとうございました。