今回はキットやツールを用いたZ会のプログラミング講座の評判についてまとめてみましょう。
レゴ,Scratch,Sonyといった有名どころがラインナップし,通学する必要なしで通信教育で学べるところが特徴ですが,最短1年で完結するカリキュラムにはどのような特徴があるのでしょうか。
利用者の口コミや料金についてもこちらからどうぞ!
Z会の通信との混同にご注意ください↓↓
もくじ
Z会のプログラミング学習の特徴
自宅でプログラミング教育を学べる
教育改革にいち早く乗り出したZ会が,小学生のプログラミング的思考(創造力・論理的思考・問題解決能力)の育成にぴったりなサービスを始めたのは2019年のことです。
公式サイト
まだまだプログラミング関連に注目が集まっていない段階から,習い事で忙しい現代の小学生に向けたサービスを開始したわけですから,さすがの英断でしたね。
とはいえ,Z会では古くから「通信講座」の形態をとっていますから,全く新しい事業というわけではありません。
独自のノウハウも数多くあります。
所要時間にして約4時間で終了する課題は,土日を利用して毎週1時間(または隔週2時間)取り組むだけでOKで最近の小学生事情に配慮していますし,基本1年で完結するカリキュラム(ソニーのものは3年続けることも可能)で「プログラミング教育を一通り学ばせた」と言えるところもわかりやすいのではないでしょうか。
本格的にプログラミングを学ぶとなればもはや学校の授業では対応しきれないので,子どもがZ会で興味を持ったらロボット教室に通うという流れを踏むのがおすすめです。
なお,後述するようにコースは3つあり,LEGOやScratch,またはソニーのKOOVのいずれかが教材として選択できます。
LEGOブロックで学べる
おもちゃで有名なLEGOですが,世の中には「教育版LEGO」というものもあり,これはプログラミングを学ぶために開発されたものです。
普通のブロック以外に,各種センサー(ジャイロセンサー,超音波センサー,カラーセンサー,タッチセンサー)やケーブルの類も封入されており,ソフトウェアも使いやすいため,遊んでいるうちに複雑なアルゴリズムまで作れるようになります。
学校でのプログラミングソフトとしてはScratchなどを使って授業を進めることになるでしょうが,やはりレゴを触って組み立ててプログラミング教育を学ぶときの面白さは別格です。
私の周りにロボットの大会で日本代表に選ばれたチームの生徒がいますが,やはり彼も幼少期はLEGOのマインドストームで学んでいたものです。
Scratchで学べる
Scratchは以下の記事でも言った通り,多くの小学校のプログラミング教育で導入されているツールになります↓↓
多くの学校が採用している教材なので,もし同じものを使うとなったときに安心感がありますし,その他コースと異なりキット代金がかからないので最も安く利用できるところが特徴です。
ワーク形式で課題に1つ1つ答えていくだけで,自然とプログラミングスキルを身に付けることができますが,開始のタイミングがいつであっても,それから全12回(1年間)で終了となります。
Sonyのキットで学べる
ソニー・グローバルエデュケーションのKOOVというキットを用いて21世紀型能力の育成を目指すことも可能です。
こちらもプログラミング的思考の育成を目指すものですが,3年かけて学べるカリキュラムは全コース中最長となっていて,扱うテーマは身近なものから抽象的・社会的なものへと1年ごとに変わっていきます。
最初のLEGOコースから約1年後に満を持して登場し,国産のそれもSONYのキットがコースに加わったことを喜ぶ方もいらっしゃるかもしれません(KOOV自体は数年前から販売されています)。
キットは3年間同じもので学ぶので,1度購入してしまえばあとは受講料だけで済みます(料金については後述)。
Z会プログラミング講座のコース紹介
Z会プログラミング講座の以下3コースについて,より詳しく説明を加えましょう!
- with LEGO Education
- with Scratch
- with ソニー・グローバルエデュケーション
なお,全コースともに対象は小学生推奨で説明もこの順番でまとめています。
LEGO Educationコース
「Z会プログラミングwith LEGO(R) Education」は小学生向けの講座であり,「基礎編」と「標準編」の2コースがメインです。
本来はこれに「発展編」も加えた全3コースの展開だったのですが,やや内容が発展的だったせいか2020年7月末で終了することが決まっています(一応どのようなものか紹介しておきますね)。
確かに,通信教育で小学生がプログラミングを学ぶ場合は「基礎編」までで十分なのでしょう。
ちなみに小学生は理解が早いので,いきなり「標準編」から始めても構いません。
基礎編
小学1~4年生を対象とし,1年間(全12回)で完結するのが基礎編です。
こちらのコースで扱うキットの種類は『レゴ エデュケーションWeDo2.0』となり,型番45300で市販されているものと同一になります(対象年齢7歳~,280パーツ)↓↓
スマートハブを中心に,パワーモーター,モーションセンサー,チルトセンサーが入っていますので,傾きや動き方に関するプログラミングができることがわかります。
以下は基礎編のテキストの例ですが,モーションセンサーを使ったロボットを花ブロック付近で止めて,音で教えてもらうためのプログラムを作成するものです↓↓
このロボットはセンサーの前にあるものとの距離を測ることができるので,「距離が遠いと追いかけ,近くなると止まる」,そんなルールを遊びを通して学んでいきます。
標準編
標準編は小学3年生以上を対象にした全12回(1年間)のコース。
こちらは先ほど触れた「Scratch」というソフトウェアをベースにしているので,学校の授業で使うようでしたら相乗効果が期待できます。
型番だと45678と同一ということで,プログラム制御ハブを中心に,モーターやセンサーを挿し込むことが可能です。
距離センサーやカラーセンサーなど,基礎編よりも面白く高性能な付属品が揃っていますね。
発展編
発展編は小学4年生以上を対象に,2年間(全24回)で完結する講座です。
使用するキットは『レゴ マインドストームEV3(型番45544)』のもので,541パーツから成ります。
パーツ数は基礎編の2倍近く,インテリジェントEV3ブロックに加え,サーボモーター,各種センサー(ジャイロセンサー・超音波センサー・カラーセンサー・タッチセンサー),充電バッテリー,ケーブルが入っています。
センサーの種類が多いので,複雑なアルゴリズムの構築が可能です。
以下は発展編のテキスト例ですが,こちらは超音波センサーを使った番犬ロボットの例。
目の前に現れたものに近づいて,吠えてから後ずさるプログラムを作成します。
ちなみに基礎・発展編ともに保護者用のテキストも存在し,そちらの方ではより詳しい注意書きや課題意図の説明などを確認することが可能です↓↓
保護者用としては,Monthly report上でも,学習課題への取り組みに対する評価や感想を確認できるので,「ちゃんとやれているのかしら」といった悩みは解消されます。
Scratchコース
Scratchコースには難易度による違いはありません。
毎月テキストが送られてくるので,書かれた課題を1つ1つこなしていきましょう。
4人のキャラクターと共に,身近な問題を発見し,自分の手で問題を解決していく姿勢を身に付けます。
前半はアニメーションやゲームを作り,自分や家族で楽しみますが,後半になると時計やカレンダーなど家族や地域の役に立つ作品作りで,ものづくりの楽しさややりがいに気づくことが目標です。
保護者用ガイドも一緒に届くので,親と子が一緒に取り組むことができます(小学1・2年生は特に推奨)。
毎月の学習の流れですが,
- プログラミングのスキルを身に付ける
- 自由に作品を表現する
- 作品をZ会共有する
となっておりますが,まずはこのように,各ブロックの意味やアルゴリズムについて学んでいくわけですね↓↓
上の例は「繰り返し」についての考え方になりますが,ここで学んだ内容を使って花火の作品例を作っていくのが2段階目の内容となります↓↓
オレンジ色で示されているところに繰り返しの考え方が出てきていますし,花火の形を作る際に,角度の考え方が使用されていました。
これまで学んだ内容も総合的に問われる上,学習が進めば進むほど,独自のアイディアが反映される余地がたくさん生まれ,複雑な作品が作れるようになります。
折角作った作品ですから,多くの人に見てほしいと思うでしょう。
本コースでは会員の間で作品を共有でき,コメントできる他,他人の作品に感化されてさらに高度な作品を作れるようになるかもしれません。
SonyのKOOVコース
テキストとなる「みらいワーク(by Z会)」とロボットの「KOOV(by Sony)」の2つを併用しながら問題解決能力を身に付けます。
テキストはスモールステップに段階的に学べるZ会オリジナルの教材ですので自学できる内容ですが,保護者ガイドも付いていて,学習のねらいやアドバイスの仕方を学ぶことも可能です。
KOOVのロボットやアプリのイメージについて理解を深めるために,以下の動画を観てみてください↓↓
この他,本コースでは本当にプログラミングの力が付いているのかを診断するためのテストが全2回実施されますので,客観的な評価が受けられるところも評価できるでしょう。
Z会プログラミング講座の料金
Z会プログラミング講座の「料金」についても,ここでまとめておきましょう。
キットの値段がかかるコースだと通信教育にしてはちょっと高くなりますが,その分,組んで遊ぶ楽しさが得られるのは言うまでもありません。
使い方を学べば,Z会の課題に関係なく遊べるようになるのも良いところですよね。
受講料自体は毎月払いも可能で,すべて税込み表示とします。
with LEGO Education
基礎編
- 受講料は12ヶ月一括払い51942円
- キット価格は27951円
トータルで8万円弱ですので,毎月6500円ちょっとで利用できる計算になります。
標準編
- 受講料は12ヶ月一括払い59160円
- キット価格は50380円
全部合わせて109540円ですが,その半分をキットが占めているのは内容を考えるとしょうがないですね。
月額にすると9000円ちょっと。
1年間をこのレゴと共に過ごせると考えれば,十分検討に値する価格でしょう。
with Scratch
12ヶ月一括払いで35759円は月額2980円に相当します。
本コースは唯一,キット代がかかりません。
毎月払いにすることもできますが,その場合3506円となり割高になります。
支払いはクレジットカード払いです。
with KOOV
12ヶ月一括払いで44880円で,キットは52272円ですので,合わせて97152円です。
来年度からはキット代はかからず,最初の受講料のみとなります。
受講者の口コミ
ここでは,プログラミング講座を受講している数人の評判についてみてみましょう。
東京都の小1
レゴがプログラミングで動くことに驚きました。たくさんのギヤやピースを組み合わせて多くの動きができるのが楽しく,面白い動きをどうやって作ろうかとワクワクしています。
千葉県・小2
これまで見たことがないレゴに大興奮!ワークブックに載っているプログラミングを終えると,他にも何かできないかと,とりあえず触ってみるの精神で頑張っています。作ったロボットに名前を付けていてもう立派なお友達のようです。
愛知県・小3
親としては,「おぉー!」という声が隣から聞こえてくるたび,きっと新しい発見や驚きがあったのだなぁと嬉しい気持ちでいっぱいです。たとえ思った通りに動かせなくても失敗から学ぶことが多いのもプログラミングの魅力。1年後にはさまざまな思考力が身についていることを期待します。
発展編・小4
あっという間に組み立てて2つ上の兄と2人で工夫しながら難しいプログラミングに挑戦しています。外出できない日にも取り出して遊ぶほどに楽しんでおり,今から次の教材がくるのが楽しみです。
Z会のプログラミング講座では,課題に取り組んだ様子をコンテストという形で動画投稿することもでき,以下のページでは受講者の自信作が並びます↓↓
まとめ
以上,「Z会プログラミング講座」の特徴やコース紹介,さらには料金や評判についてまとめてきました。
やや高価な教材にはなりますが,レゴを使って学べるというのが特に魅力的で,小学生の指導要領にあるプログラミング的思考が1年で完成できるのは,どんな教育をわが子にさせてやればよいのか悩む親にとっては大変わかりやすいでしょう。
それに通信講座の性質柄,キット込みで月額6500円~9500円程度で利用できるというのは,どこかの教室に通学した場合と比べればそれでも安いものです。
また,説明書を読み解いて,創造力を働かせて新しいものを作り出すというのは,他人に頼らず独力でやらないといけないところも含まれています。
学習指導要領に記載されているプログラミング的思考の重要性については,以下の記事で確認して下さい↓↓
資料請求することで,より詳しい内容を知ることができます↓↓
最後までお読みいただき,ありがとうございました!