今回は「3色ボールペン」をどのように勉強に用いるかについてまとめたいと思います。
近くのスーパーに行ってみると,3色パンや3色団子に3色丼などをついつい手に取ってしまう私ですが,勉強の世界においても,3色を使い分けることで対象をより魅力的にすることが可能です。
ここでは,3色ボールペンを使う魅力の他,各色の持つ意味や使い方を中心にみていくことにしましょう!
3色ボールペンで学ぶ魅力
3色ボールペンを使って勉強する魅力はたくさんありますが,ここでは「ボールペン」と「3色」のそれぞれに分けて考えてみたいと思います。
ボールペンであること
ボールペンならではの魅力としては,まず,その見やすさと書きやすさが挙げられるでしょう。
太さが一定になりますし,力を入れずに濃い線を書くことができ,芯が折れることもありません。
インクを消費するので,確かに黒鉛よりもコストパフォーマンスは悪くなりますが,空っぽになったリフィル(カートリッジ)を目にすることで,これまでの勉強量を実感できるので,受験生の方はノートと同様,使い終わったボールペンをぜひ取っておいてください。
山のように積み上げられたリフィルを,大切な試験前やモチベーションの下がってきたタイミングで見返せば,「これだけ頑張ってきたのだから」などとやる気が回復します。
ボールペンのインクと一口にいっても,種類によって以下のような違いが生じるので,用途別に使い分けてみても良いでしょう↓
インクの種類と特性
油性インク:乾きやすく,にじみにくい。長期保存に向き,しっかりと書ける。
水性インク:発色が良く鮮やか。スケッチや速記に向く。
ゲルインク:水性インクにゲル化剤を混ぜたもので,インクの出が良く安定している。塗りつぶしや仕上げにも用いる。
とはいえ実際は,油性インクと水性インクを一定の割合で混ぜ合わせたエマルジョンインクのようなものも存在するくらい,インクの種類の境界が曖昧になっていることもあるため,最終的には自分が気に入ったものを好きに使うのが一番だと思います(布やガラス,金属に書けるペンもあるくらいです)。
ただし,消せるボールペンに関しては,字が熱で消えてしまいますし,ボールペンならではの魅力を損なってしまうのでおすすめしません。
例えば,ボールペンが消せない(失敗が許されない)ことで,書きこむ際の集中力が増すことは大きな魅力です。
3色を使い分けること
3色ボールペンを用いて色を使い分けることは楽しいという感情を呼び起こします。
「受験勉強に楽しさを持ち込まない」と効率を重視した意見があることも知っていますが,私は,楽しめるところは大いに楽しんでほしいと言う立場です(もちろん,無理強いはしません)。
なお,色の付いたボールペンで書かれた文字というのは,黒で書いたものよりはっきりと頭の中に印象づけられます。
ちなみに,色によって右脳が刺激されるイメージがありますが,同時に文字を書いている以上,左脳も刺激されていることは確かです↓
右脳と左脳の違い
右脳:感覚やイメージを司る芸術的な部分。記憶量は膨大だが大まか。
左脳:言語や計算,文字など論理的な思考を支える。記憶量は少ないが具体的。
後述しますが,赤と青で重要な部分に線を引く作業をすることで,文脈やキーワードに気を払うことになり,左脳的な活動をしていることになりますし,自分の興味に任せて緑を使って線を引いたりイラストを加えれば,それは右脳的な活動をしていると見なせるでしょう。
ちなみに,3本のボールペンを個別に使い分けるのではなく,1本に3色(場合によっては4色)が入ったものを使うことになりますが,その心は,カチカチと色を切り替える作業によって,これら右脳や左脳を切り替えるためのスイッチ,または集中力を入れるスイッチになるからです。
本章の内容をまとめると,消さないボールペンを用いてはさらに色を使い分けることで,適度な緊張感が加わり,さらに何色を使うべきかを自問自答することで,ぼんやりと流し読みをせずに勉強できることが3色ボールペンの持つ大きな魅力であると結論付けることができます。
それでは次章で,各色の持つ意味と実際の使い方についてみていくことにしましょう!
赤と青と緑が持つ特徴と勉強法
ところで,当記事において「3色」とは「赤と青と緑」を指すことにご注意ください。
ボールペンによっては黒・赤・青を3色と見なすものもありますが,黒は印刷されている文字と被るので色的に区別しにくく,青色でも代用できるという理由から3色には含めないことにします。
以下でこれら3色の特徴についてみていきましょう!
赤色
赤色を見たときに人が抱く印象として言われているのは以下のものです↓
赤色の特徴
元気,暖か,パワフル,注意
勉強の観点でみると「注意を喚起する」点が特に大きいため,3色ボールペンを使う場合,最も重要だと思われるものに赤線を引くことになります。
例えば,国語の教科書で,授業中に先生が引用した文章には赤い線を引いておくと,自然と注意が喚起し,何がポイントだったかについて考える回数が増えるのでおすすめです。
英文読解の授業であれば,最も重要な構文に赤を入れます。
その他,暗記すべき重要語に赤を引いたり,勉強スケジュールで最も外せない要件を赤で囲って目立たせることができるでしょう。
通常の読書であれば,最も共感・感心したところに赤を付けることができます。
青色
続いて青色についてみていきますが,与える印象としては以下のようなものがあります↓
青色の特徴
冷静,論理的,涼しげ,さわやか,優しい,自然,繋がり
青色はリンク先を示す際の色としてネット社会で使われることが多く,英単語を青色で書いておくと,どのような意味なのか知りたくなると説く書籍もあるほどです。
計算する際にボールペンを使う場合に,青一色で書く生徒も多く,先述の通り,黒と同じように使うこともできるため,赤ほどではないが重要な部分に線を引く際に多用される他,赤線を引いた単語の意味を解説した部分や理解すべき事柄に青線を引く人も多いように感じます。
本を読む際,わからなかったり知らなかったりする部分に青色を用いるのもおすすめです。
さて,ここまでの2色だけを使って,学習した内容を要約することができます。
英文ですと,各段落につき1つの要旨が存在するのがお決まりですが,それらには自らの手で青線または赤線が引かれていることがほとんどなので,それらをただ繋げてまとめるだけでも立派な要約になるわけです。
その他,本の目次を利用して,余白に青や赤線を引いた内容を書き加えても要約が出来上がるのですが,いずれにせよ,「理解していれば自分の言葉で必ず説明できる」ことを忘れないでください。
緑色
赤と青の2色で済ませてしまう人が多い中,私が好きなのは緑色で,昔に読んだ齋藤孝氏の書籍では,主観的に大切だったり面白かったりしたものに緑線を引くようにと書かれていました。
これまでの赤と青がどちらかと言えば客観的で左脳(論理的)を刺激する色とすれば,緑には右脳的な曖昧さを感じ取ることができます。
勉強のスケジュールを決めた際,休んだり気分転換をする時間帯も生じるかと思いますが,趣味や遊びの項目を緑色で目立たせるわけです。
緑を引く箇所は他人と被ることは少ないですが,それが自分の個性を形成していくことになるので,赤や青のときとは別の意味で重要でしょう。
この他,黒色や黄色を含めた4色を使い分ける人も中にはいるでしょうが,私はこの3色のバランスが一番良いと思っています。
まとめ
以上,3色ボールペンの魅力と各色の特徴と使い方についてまとめてきましたが,いかがだったでしょうか。
最初は色の使い分けに戸惑うこともあるかもしれませんが,いったん身に付けてしまえば,深い理解を必要とするあらゆる学びに応用することができるので,早いうちから慣れ親しんでおくことをおすすめします。
確かに,黒一色でも囲ったり区切ったり,ずらしのテクニックを使ったりして意味を分けることは可能でしょう。
ですが,色を使うことで,より深い意味付けが可能になるのは確かです。
そのときの色は,黒を除いた赤青緑の3色にするのが基本で,確かにGoogleのロゴやゲーム機などにもこれらは使われていますね(実際は黄色も含まれていますが,文字にすると目立たないことが多いため私は使いません)。
もっとも,ティファニーブルーじゃないですが,同じ青であっても,細かくみれば様々な色があったりするもので,赤色の代わりにピンクを使えば,マークした跡が桜の花びらのように見えて美しいですし,今やスタイルフィットのように,10色を優に超えるインクの中から自由の好みで3色ボールペンをカスタマイズできる時代になりました↓
かつて赤と緑色だったチェックペンは,今やピンクと青色に変わっていますし,あくまで赤と青と緑は目安にすぎないということです。
目的が明確になっているのであれば,文房具店に出向いて,自分の感覚に訴えかけてくる色を探し求めるのもまた一興です。
中高生向けの英語ノート作りの記事でも述べたように,自分なりのルールを作ってそれに従うことが最も大切で,赤色で構文に線を引き,青色は前置詞や副詞,緑色はイディオムに線を引くなどと決めたら,これから取るノートは是非そのルールに従って書いてみてください。
書けば書くほど,自分の中でそれぞれの色の印象が強まり,より強く意味付けが行われるようになるはずです。
色の持つ魅力に共感できる方は,マインドマップの記事もどうぞ。
最後までお読みいただきありがとうございました。