今回ですが,スタディサプリENGLISHの講座内に登場する「サマー・レイン先生」について調べてみました。
その結果見えてきたのは,日本のことが大好きで語学に熱い情熱を注ぎ続けているという人物像です。
後述するように,サマー先生は執筆やYouTube活動も行っており,多くを英会話上達に役立てることができます。
スタディサプリの魅力の1つは講師との出会いです。
先生に興味を持たれた方は,是非今回の記事を参考に学びを深めてみてください。
スタディサプリとサマー・レイン先生
私自身,サマー・レイン先生について初めて知ったのは,スタディサプリENGLISHの基礎リスニングがきっかけだったわけで,以下の記事で述べたように,英文を発音するときに生じる音声変化について,数時間かけて学ぶことができました↓
単に解説動画を観て終わりとはならず,ディクテーションやリピーティングといったトレーニングを行うところにスタディサプリならではの魅力を感じたわけですが,同じくらいサマー先生の解説内容が良かっただけに,もっと学びたいと思わされるのは私だけではないでしょう。
以下の先生の言葉に対しては,多くの方が共感できることと思います↓
大事なのは,音声変化という現象があるということを知り,少しずつでもいいので,変化した音に耳を慣らしていくことです。生の英語を聞き取れるようになるには,同じ単語やフレーズでも発音は変化するということを常に意識して,多少違う発音をされても認識できるようにしていくことが必要です(ENGLISH JOURNAL ONLINEより2022年3月26日取得)
「訛りが有る無しに限らず,話す個人のバックグラウンドによって,同じ英文であっても違って聞こえる」という指摘に私は思わずハッとさせられ,英語ネイティブながら日本人の英会話事情にも詳しそうな先生だけに,基本的な母音や子音についても教えてもらえないかなどと考えたりもしました。
そんな矢先に,後述する「なりきり音読BOOKの連動動画」があることを知り,これはいいぞと思って今回の記事を書くことにしたわけです。
とはいえ,視聴した感想について記述する前に,まずはサマー先生の人となりからみていきましょう!
サマー・レイン先生の略歴
サマー・レイン先生はアメリカのシアトル出身です。
スペルはSummer Raneと綴り,Last nameはRainではありませんのでご注意ください。
ワシントン州はアメリカの北西部に位置しますが,属するシアトル市の大きさは369.2km2ということで,東京都23区(627.5km2)の半分よりちょっと大きいくらい,横浜市(438.0km2)よりも少し小さいくらいです。
サマー先生が日本に興味を持ち,本格的に日本語を勉強するようになったのは高校1年生のときで,17歳のときに初来日しました。
その後,
語学において留学に勝るものはない
という思いから国外で学ぶ決意をし,2008年のときに再び来日しては早稲田大学に入学,2012年に国際教養学部を卒業しています。
在学中から英会話講師を行い生計を立ててきたとの話ですが,2014年には「笑っていいとも!」の番組に出演し,発音王というコーナーにおいて講師を務めました。
常人であればこのような番組に呼ばれることはないわけで,当時から注目を集めていたことをうかがい知ることができます。
そしてその2年後からは,PRIME ENGLISHという教材の監修をしたり,電子書籍を販売したりと活動の幅を広げていきますが,2017年にはスタンフォード大学大学院(言語学)に入学するなど,知識欲や行動力は十分なようです。
研究を行う傍ら,2019年には「世界一受けたい授業」に出演したり,好感度UPのシンプル英会話というタイトルの著書を出版したりもしています。
学ぶことと経済活動を同時進行で行うことの大変さについては想像もつきませんが,能力溢れるサマー先生であればきっと博士号も取得されることでしょう。
なお,2020年3月に出版された「なりきり英語音読」という書籍は大変に評判が良く,最初に触れたスタディサプリの基礎リスニングの内容を補うのにもぴったりです。
次章ではその内容について紹介します。
なりきり英語音読BOOKについて
こちらは正確には,『12週間で「話せる」が実感できる魔法のなりきり英語音読』というタイトルの本になりますが,こちらは,
- 基礎文法の解説
- 音声変化トレーニング
- 練習問題
の主に3つからなります。
年齢や職業にとらわれず普遍的に使える英語のみを収録し,相手に自分の言いたいことを伝えつつも不快にしない表現について学んでいくことになりますが,扱う文法項目はせいぜい中学2年生までに習う内容です↓
本書で扱う文法
be動詞,一般動詞,命令文,現在進行形,過去形,未来形,There is~の文,不定詞,比較,前置詞など
実は難しい文法をやらないことには理由があり,サマー先生が日本人に英会話を教えている中で,難しい単語を知っていても簡単な内容のことすら英語で言えないことを日ごろから疑問に思ってきたことが根幹にあります。
難しい単語は,会話の中で英語ネイティブに「英語ではこれを何と言いますか」と尋ねるだけで解決できるものですが,それを尋ねるときの英語表現(How did you say it?など)を知らなければどうしようもありません。
そこで,上に挙げたような文法に限って全60回のレッスンを通して学んでいくわけですが,本の内容に対応した動画解説も同じ数だけ用意されており,これは購入者以外であっても自由に視聴することができます。
なお,文法以外に発音の仕方について学びたいと考えたら,こちらではなく,サマー先生のメインチャンネル(サマー先生と英会話)の内容を観ればOKで,それにより,スタディサプリを利用していて補足したかった部分がちょうど埋まることになるわけです。
母音と子音の発音方法や,日本人が間違えやすい似た発音の違い(lとr,bとv)など,テーマ自体は古くから取り上げられることが多かったものではありますが,スタディサプリで先生自体に馴染みがあり,先ほど紹介した人となりまで知ってから学ぶことで,より素直に受け入れられるようになります。
余談ですが,動画内で音声変化を起こした英文をサマー先生が発音してくれるのですが,それをAIの自動文字起こし機に読み込ませてみると当然正しい英文が出てくる一方で,発音が苦手な人が同じ英文を読むと,まったく違うスペルの英文に変換されてしまう話が非常に興味深かったです↓
(サマー先生の文)I'm a salesman at an electronics company.
(発音が苦手な人)I am a salesman and then there's Tronics company?
こんな動画が無料で60本も用意されていることに驚きます。
残念ながらその後の更新はありませんが,貴重な内容をタダで(実際は広告収入がありますが)公開するのは悪い面もあるわけで,その分リスニングセミナー(例:2024年8~9月)を行ってくれてもいますので,興味がある方はそちらを利用しましょう。
まとめ
以上,スタディサプリENGLISHの有料コース(for KIDSは除く)に共通して存在する基礎講座から,基礎リスニングの講師をしているサマー・レイン先生についてのまとめでした。
ネットに公開されている教材は玉石混合ということで,真に良いものに巡り合うのは難しいと一般的にはされていますが,サマー・レイン先生のように,すでに実力の裏付けが取れている方が発信している内容であればそこに嘘偽りはありません。
もちろん,教材としてみた場合,好き嫌いや価格と内容のバランスをよく考える必要がありますが,なりきり音読の動画に限っては無料ですし,より多くの方に受け入れられるコンテンツになっていると判断できます。
スタディサプリの内容と被ったり邪魔になったりするような内容でもないですし,先生のHPで不定期に実施されるセミナー等も合わせて,各自の興味に応じて長くお世話になることもあるでしょう。
良くも悪くも,スタディサプリに出てくる先生というのは,別の教材を手掛けていることが多く,気に入った先生が見つかれば,それを機にさらなる学びを追い求めることが可能です。
今回のサマー・レイン先生もその1人であり,私も早速学んでみることにしたわけですが,多くの学びに繋がりました。
別の記事で,新日常英会話コースを担当するスティーブ・ソレイシィ先生について記事にしましたが,みなさんも,お気に入りの先生を見つけたらとことん学んでみるようにしてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。