読書習慣の身につけ方!芦田愛菜さんに学ぶ本選びと親の関わり方

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執筆・運営者:さんくす
執筆・運営者
さんくす
東大院修了(農学修士)・指導歴20年。個別指導,家庭教師,Z会の英語添削などの経験をもとに,勉強法を一生モノの「学習OS」として整理しています。詳しいプロフィール

今回は,芦田愛菜さんの著書『まなの本棚』やインタビューで語られた体験を手掛かりに,子どもの読書習慣を育てる方法を考えます。

芦田さんにとって読書は,特別な勉強ではなく,歯磨きや入浴と同じように生活の中へ入り込んだ習慣でした。

刊行当時には,年間100冊以上読む読書家として紹介されています。

ただし,同じ読書量をすべての子どもに求める必要はありません。

大切なのは,子どもが自分で本を選び,短い時間でも楽しんで読める環境を整えることです。

当記事で紹介する芦田愛菜さんの発言やエピソードは,特記がない限り,著書や公開インタビューの内容を筆者が要約・言い換えたものです。原文をそのまま引用したものではありません。

子どもの読書習慣を身につける6つの方法

PARENT GUIDE

子どもの読書習慣を身につける6つの方法

① 手の届く場所に本を置く
リビングなど,日常生活の中で自然と本が視界に入る環境を整えます。

② 読む本は本人に選ばせる
年齢や安全面に配慮しつつ,マンガやゲーム攻略本も含め,できるだけ本人の選択を尊重します。

③ 最初は短い時間から始める
1日5〜10分程度で構いません。少しずつ生活のルーティンに組み込みます。

④ 耳からのインプットも活用
文字を追うのが難しい時期は,読み聞かせや朗読音声を活用します。

⑤ 読んだ後はテストをせず,感想や疑問を対話する

❌ NGな関わり方(テスト化)
「作者が一番伝えたかったことは何?」
「主人公の気持ちを正しく説明して」
→ 正解を求められる緊張感で,読書嫌いになりかねません。

⭕️ OKな関わり方(対話)
「あの場面ハラハラしたね!〇〇ならどうする?」
「次のページはどうなると思う?」
→ 正解のない感想を言葉にすることが,自分の考えを整理する練習になります。

⑥ 音読で読み方と内容の理解を確認する

❌ NGな関わり方(音声化のみ)
「つっかえずに読めたから完璧!」と終わらせる
→ 止まらずに読めることと,内容を理解していることは別物です。

⭕️ OKな関わり方(内容の確認)
「誰が何をしたお話だった?」
「気になった言葉や,その行動の理由は?」
→ 読み間違いだけでなく,内容を理解できているかも確認できます。

 

 

まなの本棚の概要

まなの本棚の表紙

基本データ

  • 書名:まなの本棚
  • 著者:芦田愛菜
  • 対談収録:山中伸弥氏,辻村深月氏
  • 出版:小学館
  • 発売日:2019年7月18日
  • ページ数:240ページ
  • ISBN:9784093887007
  • 発売時定価:1,540円(本体1,400円+税)

発売から年数は経ちましたが,電子書籍版も刊行されており,紹介されている本の多くは図書館でも探せます。

本書の価値は,書籍の紹介だけでなく,芦田さんが本とどのように向き合い,読書を通して何を感じてきたかを本人の言葉で読める点にあります。

子どもの読書習慣を考える際に,長く参考にできる一冊です。



本書を読むと芦田さんがクラスメイトのように感じられる

『まなの本棚』は,本の情報を一方的に並べたブックガイドではありません。

芦田さんが「この本のここが面白かった」と,教室の隣の席から話しかけてくれているような距離感があります。

読み進めるうちに,おすすめの本を教え合うクラスメイトになったような気持ちになれる点も,本書の大きな魅力です。

 

 

学習の土台作り:一番最初の「親の役割」

子どもが自分から本を読むようになるまで,親が用意する環境や日頃の関わり方は,読書を身近に感じるきっかけになります。

芦田愛菜さんの母親が,娘の読書スピードの速さを心配して「内容を正しく理解できているか」を確認したエピソードは,まさに学習の土台作りの象徴です。

親にできる工夫はいくつかあります。

本を購入するだけでなく,図書館や古書店も利用すれば,子どもが実際に本を手に取れる機会を増やせます。

親はそばで対象年齢や内容に目を配りつつ,興味を持った本はできるだけ本人に選ばせましょう。

読後も内容を試験のように問い詰めるのではなく,「どこが面白かった?」などと対話しながら理解を確認します。



すぐに読まない本も残しておく

年齢や内容に問題がない範囲では,親の好みだけを理由に「読んではダメ」と否定しないことが大切です。

子どもが興味を示した本を用意することは,その選択を尊重しているというメッセージにもなります。

一方で,子どものために本を買い与えても,その場ですぐに読んでくれないケースが珍しくありません。

すぐに読まなくても責めず,後から興味を持つ可能性も考えて,本棚に残しておきましょう。

 

 

文字を読む前は読み聞かせや音声を入口にする

まだ文字を十分に読めない時期は,読み聞かせを通して物語に触れる方法があります。

親の声を聞きながら絵や物語を楽しむことで,「本は楽しいものだ」と感じるきっかけを作れます。

芦田愛菜さんの場合,親が声色を変えて感情豊かに読んでもらったおかげで言葉が持つ雰囲気を感じ取ることができたそうです。

毎日の読み聞かせが難しい家庭では,オーディオブックや朗読音声も補助として使えるでしょう。

ただし,音声を流すだけで終わらず,気になった場面について短く話し合うのがポイントです。

こうすることで,内容を理解できているかを確認しやすくなりますし,それをきっかけに文字に興味を持つ可能性があります。

芦田愛菜さんは,読書を通して3歳で平仮名が読めるようになったと述べています。

その後は手紙を書いたり,芝居の台本を読んだりするようになり,文字に触れる機会が増えていきました。



本が好きということ

芦田さんは,本を読んでいないと落ち着かなくなることもあり,仕事場や電車では読まないというルールを設けていたそうです。

私が指導していた小学生にも,授業の短い休憩時間に文庫本を開く生徒がいました。

読書好きにとって,本を読む時間は勉強ではなく,休息や楽しみそのものなのでしょう。

芦田さんの「本屋さんで布団を敷いて眠りたい」「本の帯もデザインの一部として残す」という感覚からも,紙の本そのものへの愛着が伝わってきます。

 

 

音読で読み方と理解を確認する

子どもが声に出して読むと,漢字の読み間違いや,文の区切り方の不自然さに気づきやすくなります。

ただし,止まらずに読めることと,内容を理解できていることは同じではありません。

音読後に,

  • 誰が何をした話だったか
  • 気になった言葉は何か
  • 登場人物はなぜその行動をしたのか

などを確認すると,音声化だけで終わらない練習になります。

芦田さんも,小6の時に年下の子どもたちに読み聞かせをすることが良い経験になったと述べています。

音読で読み方と内容を確認した後は,以下の記事を参考に,文章の根拠や構造を整理する練習へ進みましょう↓

4色ボールペンと要約ノートを使った読解力の勉強法を表すアイキャッチ画像。線を引いた書籍と運営者のプロフィール画像
読解力の勉強法!4色ボールペンと要約ノートで正確に読む力を鍛える

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短い読書時間を生活の中に組み込む

読書習慣がない段階では,毎日5~10分程度,本を開く時間を決める方法があります。

ただし,読書量やページ数を厳しく管理したり,興味のない本を指定したりすると,読書そのものが負担になりかねません。

読み続けたい日は延長し,集中できない日は数ページで終えて構いません。



朝の読書時間が苦痛だった理由

私は学生時代,朝の読書時間が苦痛でした。

それは「自分で選んだ本」ではなかったからです。

もし当時の自分にアドバイスするなら,「友達と同じ本を読み,感想を共有する機会を作れ」と言います。

自分一人では気づけない視点や感想を友達が得ていることに驚く,それこそが読書の本当の醍醐味です。

本を開く,決まった椅子に座るといった動作を読書の開始ルーティンにすることで,習慣にしやすくなる子もいます。

実際,芦田さんも栞を抜く動作がスイッチになると述べています。

開始ルーティンの作り方は以下の記事を参考にしてください↓

勉強のやる気を維持して習慣化するための開始ルーティンを表したイラスト
勉強のやる気維持と習慣化のコツ!学習OSの開始ルーティン

勉強で一番難しいのは,参考書を選ぶことでも,難問を解くことでもありません。 毎日,机に向かい始めることです。 どれだけ良い教材を用意しても,スマホ通知に気を取られたり,失敗を引きずったり,孤独感で気持ちが折れたりすると, ...

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本選びでは子どもに選択権を渡す

まなの本棚で紹介された子ども向け書籍の例

物語,図鑑,伝記,マンガ,ゲームの攻略本など,最初のジャンルを狭く決める必要はありません。

芦田さんも,本は他人に勧められて無理に読むものではないという趣旨を述べています。

書店や図書館で背表紙を見ていると,本に呼ばれるような感覚になることがあるようで,ジャンルや作者,受賞歴にこだわらず,表紙や帯にひかれて選ぶこともあったそうです。

新品か中古かにもとらわれず,自分の興味や直感を大切にする姿勢が一貫しています。

読書の入口に,ジャンルの優劣を設ける必要はありません。



同じ本を読み返す面白さ

犯人を知ってしまったミステリー本を再度読むことに一見意味はなさそうですが,芦田さんによれば,むしろ違う発見があって楽しいそうです。

答え合わせの感覚で,作家が仕込んだ伏線に気づくことができるからでしょう。

テレビゲームを複数回プレイしたり,同じ映画を何度も観返したりするのも全く同じ理由からです。

 

 

読書は他者理解や進路を考える材料になる

読書を通して,自分とは異なる時代,地域,職業,立場や価値観に触れることができます。

小説であれば,文章を手掛かりに場所や人物の様子を想像し,その行動や感情を自分なりに理解していきます。

それだけで将来を正確に予測できるわけではありませんが,自分が経験していない選択肢を知り,物事を複数の視点から考える材料にはなります。

また,物語や科学の本をきっかけに,特定の分野や職業へ興味を持つこともあります。

子どもが本を通して関心を示した分野があれば,関連する本,施設,体験活動へと学びを広げてみましょう。



将来の進路と本の影響力

芦田愛菜さんが,本を読む時の知的活動を「プロデュース」と表現していたのが印象的でした。

また,本書収録の対談では,山中伸弥氏がSF小説や科学の本を好み,研究者という仕事に関心を持ったと述べています。

 

 

読後の疑問を大人やAIと話し合う

本を読んで生じた疑問や,自分とは異なる解釈を知りたい場合は,保護者や教師,生成AIと対話する方法があります。

家族で同じ本を読む機会があれば,夕食時などに感想を共有できるでしょう。

同じ本でも,読む人によって印象に残る場面や受け取り方が異なります。

その違いについて話すことが,自分以外の視点に触れる機会になります。

さんくす
さんくす
後になって「あの時,自分の親が言っていたのはこういうことだったのか」とわかることもあります。

また,読後にAmazonなどのレビューを読むことも,ほかの読者との対話に近い行為です。

自分とは異なる感想や,読み落としていた場面への言及に触れることで,同じ本を別の角度から見直せます。

さんくす
さんくす
ただし,レビューは正解ではなく,あくまで一人の読者による解釈です。評価の高低だけで判断せず,自分の感想と比較する材料として読みましょう。

生成AIには,

  • この場面を別の登場人物の立場から説明して
  • 自分の感想に論理の飛躍がないか確認して
  • この本と関連するテーマを3つ挙げて

などと尋ねられます。

生成AIを使う場合は,各サービスの年齢条件や保護者同意の要件を事前に確認してください。対象年齢に達していない子どもに単独で利用させることは避け,利用規約の範囲内で,保護者が内容を確認しながら活用しましょう。

なお,AIは作品内容を誤って説明したり,原文にない情報を加えたりすることがあります。

回答は本文や信頼できる資料と照合しましょう↓

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まとめ:読書習慣は本を選べる環境から始まる

子どもの読書習慣を育てるうえで大切なのは,多くの本を無理に読ませることではありません。

手の届く場所に本があり,興味を持ったものを自分で選び,短い時間でも安心して読める環境を作ることが出発点です。

まだ文字を十分に読めない時期は読み聞かせや音声を利用し,読めるようになった後は音読や感想の対話を通して,内容を理解できているか確認しましょう。

親は理解度を試す人になるのではなく,本との出会いを用意し,子どもの選択や感想を尊重する伴走者でいることが重要です。

まずは図書館や書店へ出かけ,子ども自身が気になった1冊を選ぶところから始めてみてください。

当サイトでは,芦田さんと同年代である藤井聡太さんの学び方についても解説しています。

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東大院修了(農学修士)・指導歴20年の教育メディア運営者。個別指導,家庭教師,Z会の英語添削などを通じて,小学生から浪人生まで幅広く指導してきました。Webメディア運営歴10年,累計執筆量200万文字以上の経験をもとに,勉強法を一生モノの「学習OS」として体系化し,受験・通信教育・英語学習に役立つ情報を発信しています。

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