長い歴史があるZ会の通信教育ですが,親世代が一般的に抱いている「手書き添削一辺倒なイメージ」はもはや存在せず,ここ数年で何回かのリニューアルを経て,今や様々なアプローチでもって学力上昇を目指せる教材に変貌を遂げています。
それこそ,独自AIによる個別最適化学習を始め,タブレットにタッチペンを使って書く作業があったり,オンライン英会話で外国人講師と話したりといったアプローチが多くのコースで可能となっているわけです。
当然ながら,学習指導要領に沿ったカリキュラムになっていますし,指導方法も現代らしいアプローチが取り入れられています。
その1つがすぐ下で紹介する勉強時間なのですが,子どもの発達段階や各自が置かれた状況に合わせて,Z会の誇る良質な教材でもって学んでいきましょう!
対象学年ですが,一番下は幼児コースから始めることができ,上は高校生以外に,大学生や社会人の方が英語を学べる講座まであるほどです。
今回の記事では,そんな「Z会の通信教育の特徴」について扱うことにしますが,同時に最近の幼児や小中高生の学習スタイルについての話もできたらよいなと思っています。
Z会の通信教育は勉強の習慣化に役立つ
Z会の通信教育ですが,勉強時間の設定に工夫が見られます。
これは勉強習慣を身に付けることを助けますが,月初めに自分で計画を立て,それ通りにやることで自主性・自立性を育むことができるものです。
例えば小学生コースではシールを貼って楽しくスケジュール表を作成することができますが,平日に一定時間,必ず学ぶことが習慣化できれば,その後の飛躍に大きく貢献してくれることでしょう。
幼児コースでもその学びを「あと伸び力」と称して,近い将来,学びの芽となって開花すると述べているわけです。
また,本教材における勉強時間は,集中力の持続時間や現代の子ども特有の忙しさを踏まえて設計されています↓
勉強時間の目安
幼児コース:平日は5~10分,祝日は15~50分の学習
小学生コース:日曜以外,小1は15分,小2は25分,小3~4は30分,小5~6は40分学習
中学生コース:平日に毎日60分学習
高校生コース:英数国1教科につき1ヶ月で計240分学習(理社は120分)
年に数回行われる模試などの特別企画を除き,1回あたりの学習時間が30分を超えることはまずありません。
これはつまり,一度に長い時間を取られずに済むことを意味し,結果的にちょっとした空き時間を見つけて学びやすくなります。
勉強時間についてはいまどきの高校生の進路と勉強時間の目安という記事をすでに書いていますが,学校で学ぶ時間(宿題も含む)以外に自宅で週60分間余計に学習できるとひとまずは安心です。
ただし,ここでの「週60分」というのはあくまで1教科についてなので,特に中高生が将来受験することを考慮すれば,主要3科目を週に60分×3=180分勉強することが必要になります。
とはいえ,これを1日当たりに換算してしまえば30分弱ですから,そこまで大した時間ではなさそうです。
それにもかかわらず,毎日30分間欠かさずに勉強している生徒というのを自分の塾で見かけることはほぼありません(最高学年の生徒は別ですが)。
この理由について解説しましょう。
先述した通り,上で言う「30分」はあくまで学校の宿題をする時間を除いた数字であるわけですが,多くの小中高生は部活動または習い事をしていることが多く,家に帰ったらヘトヘトで勉強をするための体力が残っていません。
学校の宿題くらいはどうにかやることはできるでしょうが,基本的にそれで手いっぱいです。
また仮にすき間時間が作れたとしても,スマホなどの電子機器が持つ魅力には抗えないもので,大人だってそうなのですから,免疫のない子どもがそれらの誘惑に負けてしまうのも仕方ないことでしょう。
とはいえ,休日にまとめて勉強しようと思うと,貴重な休みの結構な時間を持っていかれてしまいます。
そもそも,勉強を習慣化するのに,次の2つのどちらが適しているでしょうか↓
- 平日に毎日30分間勉強する
- 週末の1日に3時間勉強する
これは運動習慣の形成にも当てはまるように思いますが,答えは前者です。
まさか「勉強に割く時間が無くなるから部活に入るな」などと言うわけにもいきませんから,Z会の通信を日課にすることで習慣化を実現させましょう!
コツは無理なく少しずつです。
Z会の各種コースには毎月の提出課題もありますから(ただし年少コースは除く),そちらも役立てるようにしてください。
Z会の通信教育は効率的
Z会の通信教育のキャッチコピーに「凝縮」という文字を見つけることができましたが,これは「効率良く学習できる」ことや「同じ時間でより高い学習効果が得られる」ことを意味しているように思われます。
最初は
良質な問題を解くことができるからなあ
などと考えていましたが,小中高生にとってみればあまり関係のない話です。
当の本人は「この問題は良問だな」などとしみじみと味わいながら解くわけではありません。
それよりも,彼らにとって重要なのは学校の成績であり,資格・検定の合否結果なのです。
なので,そういった身近な目標以外に向けて小中高生が勉強することはかなりの精神的抵抗を生み,場合によっては「無駄な努力」のように結論付けてしまうかもしれません。
その点,Z会の通信教育は学校の定期テストに適していることを大々的に謳っていて,もちろんそれは以下のような機能によって可能になっています↓
- AIを用いて必要な問題だけを解いて学んでいける
- 学校の進度にあった教材で副教科も対策可能
Z会独自のAIは間違えた問題には簡単めの問題を,できたときには難しい問題を勧めてきてくれるので自ずと正しい手順で学んでいけますし,定期テスト本番の副科ではZ会がカバーできない内容も出題されるでしょうが,それでも,副科対策がない教材も多いことを考えると有用です。
メインとなる5教科も,学校で習うのとは別の切り口でもって学ぶことになるため,理解が深まりやすくなります。
逆に,小学コースはZ会オリジナルのカリキュラムで進められ,学校で習うよりも多くの問題を解くことによって基礎から発展レベルまでを突き進んでいくイメージです。
この他,新形式になって4技能が問われる英検に関しては結構な熱の入れようで,例えば中学生コースで受けるテストの結果は「英検の〇級に相当する実力です」といった言い方をされるので意識せずにはいられませんし,実際,4級から準1級までの対策講座が利用できる他,受験料の割引制度もあります。
入試が近かったり,小学校から中学校に変わるようなタイミングだったりにおいては,また別の必要な内容を学ぶことが可能です。
幼稚園の年長さんであれば小学校に入ってから役立つ内容を学びますし,中学受験コースや小論文対策講座が選択できたり,高校生コースは大学のレベル別に逆算したカリキュラムがウリの1つとされています。
おまけにこれらは添削や各種サポートまで含まれた教材でもって学ぶことになる他,料金は塾に通う場合と比べてリーズナブルです。
教材については次章でみていきますが,料金についてはZ会の通信教育・映像・教室のメリットとデメリットをお読みください。
Z会の通信教育はデジタルとアナログのハイブリッド
ここではZ会の通信の教材内容についてみていきます。
形態としては「タブレット」を使って学ぶコースと「テキスト」を用いるコースがありますが,中学や高1~2コースでは後者は廃止となっていますし,アナログではAIの魅力は生かされません。
その一方で,幼児コースでは親子が紙の教材を通して触れ合う経験が重要とされていますし,扱う内容が難しい東大コースや国語の記述式問題など,紙の教材の方が適しているものに関してはタブレットを使用せずに行うことがあります。
なのでここはひとまず,
Z会のノウハウが正しいと言っているスタイルで学ぶことになる
と納得するようにしましょう。
ただし,小学生コースではどちらか片方を選ぶことになります。
紙のテキストで学ぶコースが廃止となったコースでは,タブレットになったおかげで添削課題のやり取りが容易になり,返却までの速度が3~4日後に短縮された他,利用料金が安くなりました。
タブレットを使って学ぶこと自体が楽しいと言う生徒も多いですし,ちょっとした遊び機能や学年を跨いだ教材が利用できるなど,デジタルだからこそ可能になった学びがあります。
なお,教育範囲は保護者などの周りの大人にも及び,幼児コースでは子どもと触れ合う時間を増やしては充実したものに変えてくれますし,教材に書かれた「おうちのかたへ」やサポートコンテンツからは入試に役立つ情報を得ることが可能です。
例えば,幼児コースナビには親子時間の過ごし方のヒントが多数載っていましたし,絵本紹介も参考になるでしょう。
年中や年長コースの提出課題は親からZ会への連絡帳のように機能しますし,小学生コースでは毎週Z会から子どもの取り組み状況が送信されてきます。
教材に関する質問もできますし,最新の入試情報をまとめた冊子が不定期に発行されたり,Z会の公式HPの方にもそういった教育情報をまとめたページがあったりするので定期的に覗いてみましょう。
詳しい教材内容,はたまた最新のキャンペーン情報につきましては,以下の記事を忘れずに確認しておいてください↓
まとめ
最後書いていてふと思ったのですが,私自身,特にZ会をやっていて親にサポートをしてもらった記憶がありません。
おそらく,今になって問いただせば
「すべて1人で理解してしまうだろうから親が何か言う必要はなかった」
などと言われてしまうでしょう。
ですが,もし仮にそうであっても,親に同じ問題を一緒になって考えてもらったという経験があれば,もっと楽しくそして得られるものもきっと多かったように感じます。
とはいえ,その分,添削問題に思いのたけをぶつけていたわけで,物凄い量を書きこんでは提出し,当時の添削担当の方にたくさんお世話になったものです。
Z会の通信教育は,自分が受験生だったときから良い合格実績を誇っていて,今でもそれは続いています。
「添削指導」というものは考えてみれば非常にユニークなサービスで,添削業界では赤ペン先生とZ会以外にほとんど名前を聞いたことがありません。
それはおそらく,あまりにこの2つが強大過ぎて,他に参入しようとする企業がいないからだと思います。
今回の記事内容をまとめますと,Z会の通信教育は最近のリニューアルによって,より昨今の小中高生事情をくみ取ったものへと進化しました。
学年が上がって本格的な受験勉強が始まる前に,Z会の通信が自分の子どもに有効かどうか,早いうちから見定めておくのが良いと思います。
時の流れは速いもので,私の姪っ子がついにZ会を始めたということで,今では「それをベースに私が指導しては,希望する中学や大学に入れられやしないか」と思案中です。
最後までお読みいただきありがとうございました。