Z会の通信教育では事前に資料請求することが推奨されていますが,そのメリットは何といっても「おためし教材」がもらえるところでしょう。
これは各学年に即した内容となっており,どういった教材で学習することになるのかを体験できるものです。
実物を収録していて,スケールダウンしていますが意外とボリュームがあるので,申し込む前の判断材料とするのに適しています。
さらに,資料請求や入会するタイミングによってはキャンペーンが併せて実施されていることがあり,思いがけないプレゼントまでもらうことができるかもしれません。
その内容ですが,季節に応じた限定品となっているだけでなく,Z会がかなり力を入れて制作していることが伝わってくるものばかりで,特に中高生向けのコースやプログラミングシリーズにおいてその傾向が顕著です。
とはいえ,キャンペーンの開催頻度は決して高いものではありません。
季節の変わり目によく行われることは確かですが,実施されていないからといって次回開催まで申し込み時期を遅らせるほどではないので,基本的にはお試し教材の利用を最優先に,特典が付いてきたらラッキーくらいに考えておくのが良いでしょう。
今回の記事ではそんな「Z会の通信教育のキャンペーン情報」についてまとめていきたいと思います。
Z会の通信で実施中のキャンペーン
まず最初に,Z会の通信で現在実施されているキャンペーンの概要をまとめますが,このときに参照すべきは,学年ごとに分けられた公式ページです↓
まずは資料請求を行うことでもらえる特典を書き出してみますが,更新時点で以下のようになっています↓
コース | 特典 |
幼児 | おためし教材,ワーク,ポスター |
小学生 | おためし教材,ドリル,クリアファイル,小冊子 |
中学生 | 体験見本,ドリル,小冊子 |
高校生 | 体験見本,小冊子 |
プログラミング | ドリル,小冊子 |

一方,入会特典が実施されている学年は以下のようになっています↓
コース | 備考 |
幼児 | ワークとグッズ |
小学生 | ノートとグッズ |
中学生 | 特になし |
高校生 | 特になし |
プログラミング | Amazonギフトカード贈呈,自由研究補助シート,キット代値引 |
これらキャンペーンのうち,7月中に終了するものは以下の通りです↓
注目
資料請求:高校生コース(31日まで),プログラミングコース(31日まで)
入会特典:幼児コース(31日まで),小学生コース(20日まで),プログラミングコース(31日まで)
上記期間を過ぎてしまうと,プレゼントの配布が終了になったり,はたまた全く別のものに変わったりするのでご注意ください。
それでは詳細について,次章以降でまとめていきましょう!
細かい対象条件(教科数や支払い方法)については公式サイトでご確認ください。
なお,Z会の通信の個別具体的な内容ではなく,一般的な特徴について知りたい方はZ会の通信教育の特徴!勉強が習慣化できて効率的な良教材を,Z会のサービス全般につきましてはZ会の通信教育・映像・教室のメリットとデメリットをどうぞ。
幼児コースのキャンペーン
意外と知られていませんが,Z会は幼児を対象とした通信教育も提供しています。
2010年に誕生してからリニューアルやデジタル教材の追加を続けており,例えば,2024年の4月には年長向けの教材ラインナップが一新しましたし,2025年春からは年少の提出課題が追加され,年中の体験型教材がリニューアルしました。
内容は,よみかきそろばんのような単純なものから,知的好奇心を刺激するような体験型学習まで幅広いですが,基本方針は「ことば,生活と自立,自然と環境,数と形と論理,表現と身体活動」という,知識の根幹を成す技能の習得です。
幼児教育の基本が「子どもと一緒に楽しみながら,興味を持たせるよう働きかけること」だと頭では分かっていても,具体的に何をやらせたらよいかについては手探り状態の家庭も少なくないように思われます。
「ゆくゆくは中学受験で公立中学でも狙ってみるか」とぼんやり考えている親が,年長あたりの子どもに英才教育の一環として本講座を使わせてみるのも良い方法ですが,Z会を親子でコミュニケーションを取るきっかけにするのがおすすめです。
実際,ぺあぜっとに代表される体験型教材は,学びをより楽しくかつ深くすることをモットーに作成されています。
スケジュールは「届いた教材をやる→提出課題を出す→返却されたものを確認する」という流れです。
教材のラインアップは,
- かんがえるちからワーク:思考力を養成できるメイン教材。ワーク形式で月30回(年少)・46回(年中)・48回(年長)の分量があり,1回あたりに必要な時間は5~10分です。
- ぺあぜっと:親子で取り組める体験型教材型。月4回分の教材で,1回あたり10~60分(年少)・15~50分(年中・年長)で取り組みます。
となっており,お試し教材では通常教材で扱う分野を幅広く体験することができます(年少コースでは他に絵本型教材が加わります)。
資料請求分は通常教材の半分から6分の1の分量で,21世紀型能力や総合力を問う出題も確認できるはずです。
そんな幼児コースで現在実施されている資料請求キャンペーンの特典(お試し教材以外にもらえるもの)は,
- まなびのたねワーク:かんがえるちからワークから今解きたい問題をピックアップしたもの(2025年8月31日まで)
- はっけん!いきものポスター:自然が描かれたポスターで,夏の生物のシールを貼ることができる。裏面には生物の豆知識を掲載(2025年8月31日まで)
となっています。
一方,現在の入会特典は以下の通りです↓
- なつのびワーク:夏の学習の良いスタートをフォロー。かんがえる力ワークから厳選した問題を掲載(2025年8月29日まで)
- すっきりポーチ:年少対象。ぞうさんプレートが収納できるポーチ。年少対象(2025年7月31日まで)
- えんぴつ削り:さんかくえんぴつが削れる仕様。年中対象(2025年7月31日まで)
- イーマルまないた:オリジナルキャラクターが描かれた樹脂製のまないた。年長対象(2025年7月31日まで)
詳細は公式サイトを確認してください↓
小学生コースのキャンペーン
Z会の小学生向けコース(タブレットコース含む)のキャンペーンですが,ワークやドリル,そして情報誌のいずれかまたはその複合になることが多いです。
特に春・夏・冬といった長期休暇のタイミングで資料請求すると,それまでの総復習に使える教材が貰えるので役立ちます。
教材ごとの特徴ですが,
- エブリデイスタディ:Z会独自のカリキュラム。算数や国語,理科社会(経験学習)が基本。
- ドリルZ:補助教材で演習中心。
- 添削問題:国語と算数のそれぞれに1回分が用意されている。
- わくわくエブリスタディサポートブック:子どもへのサポートの仕方を学べる。
- デジタル教材:英語とプログラミング学習
となり,タブレット型教材の場合,これらの教材がひとまとめになっているとお考えください。
ちなみに,タブレット上で学ぶメリットはデータのやりとりが早くなり管理が容易なところですが,ペン型のデバイスを使って文字を入力する練習や添削指導も含まれます。
この他,オプション教材を追加することも可能で,具体的には思考表現力講座(小3~4),作文講座(小5~6),公立中高一貫校受検対策講座(小5~6)が利用可能です。
3~6年生講座では1教科からの受講が可能で,プログラミング学習や英語のオンラインレッスン(小5~6)も行われるわけですから,一昔前の教材と比べるともはや別物のように感じられるでしょう。
最近の入試では思考力を問うものや英語の出題が増えており,小学生のように頭が柔らかく時間に余裕がある時期にZ会の良問に触れておくことで,中学でいざ受験勉強を始めたときに成績の伸びが格段に良くなります。
集中力が続きにくい小学生でも飽きないように出題形式を変えていたりイラストを多く使ったりといった工夫が見られる一方,内容的に骨のある問題が多いので,解き終わった暁には自然と賢くなっているはずです。
学習計画に従って計画的に取り組むようにしますが,「メイン教材で学び,提出課題を出して復習する」という主な流れは幼児コースのときと同様になります。
メイン教材であるエブリデイスタディの学習時間は10分(小1)・25分(小2)・30分(小3~4)・40分(小5~6)ですが,これはあくまで1教科のみに注目した場合です。
なので,実際の月間学習時間は,例えば小1なら6時間20分,小2なら10時間などと算出されてきます(経験学習のように月に1回2時間,休日に行うようなものもあります)。

おためし教材は先に挙げた教材の一部となりますが結構な量が送られてきます(タブレットコースの場合はさすがにタブレットを貸し出すわけにはいきませんから,紙の見本教材になります)。
さて,最新の資料請求キャンペーンの特典内容は,
- 復習+αドリル:復習ができるだけでなく,さらなる実力アップも可能(2025年8月31日まで)
- 自由研究・読書感想文のコツまるわかりクリアファイル:A4サイズで夏の課題解決に役立つ内容(2025年8月31日まで)
となっており,入会キャンペーンの実施状況については以下の通りです↓
- Z会オリジナルわくわくノート:B5サイズのオリジナルノートで,一部に学習コンテンツが登場(2025年7月20日まで)
- はかれる動物たちのしおり:読みかけの行や文字までわかり,定規としても使える仕掛け。小1~2対象(2025年8月29日まで)
- Z会オリジナル星座早見:オリジナルキャラクターが描かれた星座早見板。小3~6対象(2025年8月29日まで)
Z会は2019年度からタブレット型学習を導入し,2020年度の教育改革に向けた対策にいち早く乗り出した企業で,世間で騒がれるときよりもずっと前から,思考力・判断力・表現力といった能力を伸ばす講座を開発しています↓
中学生コースのキャンペーン
中学生向けコースの資料請求キャンペーンでは,入会案内書や体験見本の他に,なんらかの復習ドリルや情報誌がプレゼントされる場合が多いです。
情報誌においては「教育改革」や「勉強法」がテーマになっていることが多く,前者はいまだ混乱が見られる昨今の高校入試において1つ指針となるものを提示してもらえて助かります。
後者の勉強法では,Z会の講師陣が豊富なノウハウを惜しみなく提供する1冊に仕上がっているはずです。
高校受験される方であれば,入試に関する理解を深められる情報冊子がもらえるかもしれません。
さて,Z会の中学コースは高校受験組と中高一貫生のどちらにも対応しており,2025年春に大きくリニューアルされました。
具体的に言えばタブレット学習のみの提供となり,紙の教材はなくなったものの,添削指導はペン型のデバイスを用いて行い,カリキュラムはZ会独自のAIが管理するところが特徴です。
動画学習や先取り・戻り学習ができることはもちろん,英語には特に力を入れていて,月に1回のオンラインレッスンの他,普段はAIと会話練習できますし,英検対策教材や年に2回,能力判定テストが実施されます(より難易度の高いAsteria英語に変更することも可能です)。

現在,資料請求することで以下の特典が受取可能となっています↓
- 厳選夏ドリル:1回5分で,1学期に学んだ主要3科目の重要事項を復習可能(2025年8月31日まで)
- 作文マスターBOOK:作文の書き方が学べる小冊子(2025年8月31日まで)
- 東大生の中学からの合格戦略:東大に合格した人が中学でやっていたことを学び意識変革をもたらす一冊。中高一貫校の生徒限定(2025年8月31日まで)
一方の入会特典ですが,
- 特になし
です。
詳細は以下のページから確認してください↓
高校生コースのキャンペーン
高校に入ると,人生に大きな影響を与える大学受験がいよいよ間近に迫ってきます。
とはいえ,焦っているのは親たちだけで本人たちは特に危機感なく過ごしている場合も少なくないため,塾講師をしている私からするとなんとも悩ましいところです。
そのような時には,レベルの高いZ会の通信講座を通して生徒本人に「自分がいかにできないか」ということを知らしめてみてはいかがでしょうか。
「勉強をしないとまずい!」という気持ちに自然と仕向けていくことがポイントです。
Z会の通信教育では,教材のすべてがタブレット内に含まれていて,推薦対策や英検対策まで行うことができます。
一般選抜以外のものに対する年5~6回の情報配信や志望理由書の添削指導(高2~3),はたまた英検対策コンテンツは準1級まで対応可能です(英検に優待価格で受験できたり,有料オプションにオンライン英会話が用意されていたりもします)。
レベルの高いZ回に相応しい内容です。
学校の授業も含めた使い方をするので,基本的には以下のような手順となるでしょう↓
- Z会で予習する
- 学校の授業を受ける
- Z会や学校の教材を使って復習する
- Z会の添削指導を受ける
予習段階では学校で習う範囲を学習する(単元別強化学習)以外に,これまでに高校で習った内容に戻って学習することもできます。
定期テスト期間は「AI速効トレーニング」と呼ばれるものが利用でき,AIが問題を自動で選んできてくれるので効率的です。
この他,特定の時期になると入試に向けて難易度の高い問題を演習(入試演習)することで,一般選抜に向けた対策を行えたりもします。
私も一時,中の人として働いていた添削指導ですが,単元別強化学習と入試演習において用意があり,高1の教科は英数国のみとなりますが,タブレット上で提出から返却までが完結するのが特徴です。

さて,現在のZ会高校生向けコースにおける資料請求キャンペーンの特典内容は,
- 東大・京大入試徹底解剖2025:大学入試を突破する戦略をまとめた他,昨年度の問題から注目の一問を収録(2025年7月31日まで)。
- 「総合型選抜・学校推薦型選抜」の合格戦略:推薦入試制度の種類と特徴をまとめたもの。学年別の対策は必見(2025年7月31日まで)!
です。
資料請求時に「希望された方のみが対象」となっている場合には,チェック欄にマークすることを忘れないようにしてください。
入会特典は以下の通りです↓
- 特になし
最近は日東駒専~MARCHレベルの大学が大変入りづらくなっており,苦手科目があると合格は非常に厳しい状況です。
また高校受験を経験した生徒が誤解しがちなこととして,高校の学習範囲は中学のときより膨大となるため1年程度の勉強ではライバルとの差が埋まらないことが挙げられます。
つまり,早期段階からの勉強なしには難関大の合格は不可能なわけです。
高3生ともなると対策教科の増加に伴い,多くのオプションから必要なものを選択することも必要になってくるでしょう。
特典内容の詳細と併せて,詳しくは以下の公式ページからご確認ください↓
プログラミングシリーズのキャンペーン
Z会のプログラミング講座には,初心者向けのものがある他,ソニーやラズベリーパイ製のキットを用いるもの,さらには高校の情報Iの準備を想定した中学技術活用力講座の3つがありますが,キャンペーンが開始になると,
- プレゼント
- キットの割引
の2つが行われることが多いです。
キットを用いる講座では,Z会プログラミングシリーズの口コミと料金まとめで述べたように,テキスト代に加えてキット代が加わることになりますが,後者があるからこそプログラミング講座が楽しく遊び感覚で続けられるという意見もあります。
また,より気軽に始められるその他講座においても何かしらのプレゼントがもらえることがあり,更新時点で確認できたのは,
- Amazonギフトカード:みらい講座が対象(2025年7月31日まで)
- プログラミングで自由研究バッチリシート:みらい講座とはじめてみる講座が対象(2025年7月31日まで)
- キット割引:中学技術活用力講座が対象。自分専用パソコンが7000円割引(2025年7月31日まで)
です。
ところで,以上の内容は実際に入会したときのものですが,資料請求するだけでも特別な冊子がもらえることがあり,現在の実施状況は以下のようになっています↓
- プログラミングのことがわかるドリル:16ページでドリル形式の冊子です(2025年7月31日まで)。
- 小・中学生のためのプログラミングの学び方:小・中学生の保護者向けの小冊子で,学校教育や内申点対策,大学入試などについて記載。
保護者世代にあまり馴染みのないプログラミング教育だけに,一貫性のあるカリキュラムが組まれているZ会の講座がおすすめです。
講座の魅力について解説するオンラインイベントやコンテストが開催されています。
特典内容の確認を含め,講座の特徴は先に紹介した記事または公式サイトを確認してください↓
まとめ
以上,Z会の通信教育における最新のキャンペーン情報や講座内容について具体的にまとめてきました。
今や中高生以外に幼児や小学生を対象とするコースもあるZ会ですので,人によってはこれから長い間付き合っていくことになるかもしれません。
基本的にZ会の勉強法には奇をてらった裏技的なものはほとんど見られず,ひたすらに王道を行く学習法のみが採用されてきています。
「正しい方法で学ぶ=やれば確実に成果が出る」ので,安心して教材に取り組むことです。
タブレット学習が開始されるまでは,中高生のコース選びが1つ悩みの種でしたが,今はAIが適切な問題を自動で選んできてくれますし,自分の意志で自由に変更することもできます。
もっとも,Z会の「スタンダード」は一般的に言われる標準レベルではありません。
難しいものに取り組む前に基礎的な力を固め,周りができる問題をとにかく落とさないようにすることから始めましょう!
最後までお読みいただいた方,誠にありがとうございました。