英語は得意な科目にした方が良い。
英語がもっとできるようになりたい。
中学生や高校生のときにそう強く思っていた生徒であっても,大人になるにつれて英語がどんどん苦手になっていく現象は別段珍しいものではありません。
しかしその時期がいつ訪れるかが肝心で,最悪高校受験まで,できるなら大学入試までは持ってほしいという親の願いとは裏腹に,中高生のときからすでに英語が苦手となってしまうと大変です。
昨今の教育改革も含め,今後ますます英語は様々な評価基準に用いられていくことになります。
読解問題ではより多くの量を素早く読まされることになりますし,聞く・話す・書くの配点はこれまで以上に高くなるでしょう。
そこで今回は,過去にGMOが実施したアンケート結果を元に,中学生や高校生がどのタイミングで英語に苦手意識を持つのかについて理解し,今後どういった英語対策を行っていけばよいのかについてまとめていきたいと思います。
英語に関する意識調査について
2017年の9月,GMOリサーチ株式会社から「英語に関する意識調査」という内容の調査結果が公表されました。
対象としたのは中学生や高校生を中心とする未成年とそれ以上の成年で,彼らの英語意識を調査しては比較したものとなります。
具体的な調査内容については以下の通りです↓↓
本記事ではこのうち,中高生の結果を中心に考察していくことにしましょう。
英語を得意・苦手とする生徒の割合
中高生(未成年)のうち,英語が「得意」または「やや得意」と感じている生徒の割合は全体の30.8%を占めており,大人の13.2%に比べると2倍以上となっていることがわかりました↓↓
つまり,中高生は約3人に1人が英語を得意だと感じていることになります。
一方で,英語を不得意だと考える生徒はそれ以上で,実に全体の半分である50.3%を占めていました。
成人はもっと多くなっており,先述したような傾向は確かにあるようです。
さらに別の質問の結果によると,中高生で英語が苦手だと思う人の割合が62.4%いることがわかりました。
確かに得意な人も一定数いるのですが,苦手であったり不得意な中高生の方がずっと多いことになります。
このような生徒が英語を苦手だと感じ始めるのは一体いつ頃なのでしょうか。
英語が苦手になる時期について
次の表は,小中高生や大学生が英語を苦手だと感じ始めた時期に対しての回答をまとめたものです↓↓
この表によると,最も多くが英語に苦手意識を持つようになったのは「中学1年生の時」だということがわかります。
その次に「高校1年生の時」が来ており,さらに「社会人になってから」と続きました。
偶然ではないと思いますが,小学校から中学校に入学したり高校生になった時のように,大きく環境が変わるときに苦手意識が芽生えると言えそうです。
その原因として最大のものは,教育課程が変わって一気に難度が高くなるからではないでしょうか(これが小中接続や中高接続の大切さに繋がってきます)。
例えば英検では,3級と準2級のようにたった1つ級が変わっただけでも問題の難しさが断然異なってきますが,進学における勉強内容の違いというのは,この変化に似ているわけです。
入試ももちろん影響しているでしょう。
というのも,小学校や中学校あたりまでは周りに色々な学力レベルの仲間がいますが,受験することで一定の学力レベル以上の生徒がふるいにかけられてくるわけで,多くが自分以上にできるように見えてしまうからです。
中高生が英語を苦手とする理由
それでは中高生がどうして英語が苦手になったのかについて,実際に対象者の理由を聞いてみることにしましょう。
「そもそも英語を使う機会が少ないから。」という意見も多かったのですが,より具体的なその他回答として,
- 文法がわからないから
- 単語が覚えられないから
- 英文読解ができないから
という順番で,大人の我々にも馴染みのある回答が続きました。
特に文法がわからなくなってしまったがために,英語に苦手意識を持ってしまったようです。
私の講師経験を振り返ってみても,ネイティブスピーカーによる授業があって,使う教科書はイギリスで使われているものをわざわざ取り寄せて授業をしている名門校の生徒でさえ,ナチュラルイングリッシュは学べても英文法の方はさっぱりだという相談が多く寄せられました。
こういった実践的な英語を中心に授業が行われるようになると,文法は授業とは別でしっかり独学する必要がでてきますが,「一体何をどうしていいのかわからず,途方に暮れてしまっています。」と嘆く保護者の方は多いのです。
もちろんそういった子に,一貫した学習計画に従って一つずつ授業で説明してあげればちゃんとわかるわけですから,周りに教えられる人がいないから「もういいや。」と諦めてしまう現実についてはしっかり向き合わないといけないように感じます。
単語については通学の間を縫うなどして,10分程度の勉強を数回行えれば解決できるものです。
長文の勉強を電車やバス内でするのは集中力が途絶えるので難しいですが,すぐに学習を終えられる単語はこういうときにやるに限ります(他には寝る前など)。
対策について
現代の生徒の特徴としては何かと忙しく,時間が取れるのは通学時と週末くらいだったりすることも珍しくありません。
特に運動系の部活に入っている子であれば,真面目な子であるほど頑張って部活動に取り組むわけで,平日は学校の宿題だけやる体力しか残っておらず,終えたらすぐに寝てしまうことがほとんどです。
そういった背景を踏まえると,やはり少しでも楽に,そしてちょっとした合間にでも勉強できるように,スタディサプリのようなオンライン教育を導入するのが現実的でしょう。
特に先に挙げた英文法や単語,英文読解については,トップ講師による動画で無駄なく楽しく解説される他,学年を問わず見放題なので高校生が中学の内容を復習することも容易ですし,通学時のすき間時間はもちろん,週末や長期休暇を利用して集中的に学習することもできるわけです。
是非,以下のページを参考にしてみてください↓↓
おまけで大人の英語事情についても触れておきますが,文法だけでなく,リスニングやスピーキングができないことが苦手意識へとつながってしまっています。
そもそも発音記号なんて,中学1年生のときにわずかに習ったものの,それ以降一切触れられなかったのではないでしょうか(指導する側ができない場合すらあり得ます)。
また,リスニングやリーディングはできてもスピーキングやライティングができないのが成人の多くに共通に見られる傾向ですが,よりによって社会で必要になってくるのは「話す・書く」能力の方だったりするわけです。
センター試験が共通テストに変わったことで,後者の能力が重要視されるようになったのは良い傾向ですが,今度は中高生も同じような悩みを抱えるかもしれません。
リスニングもそうですが,上のようなアウトプット型の学習は,毎日少しずつでも英語に触れることが必要です。
こちらに関してはスタディサプリENGLISHが対応し,ビジネス英語や英会話など,今の環境に一番近いもので選ぶとうまくいくように思います↓↓
まとめ
ここまで,中高生における「英語意識のまとめとその原因と対策」について言及してきました。
環境が大きく変化する際は特に注意するようにして,英語学習が順調かどうかに目を配らせるようにしてください。
オンラインで学ばせる際は,子ども1人に学ばせるだけでなく大人も一緒に学ぶ姿勢を見せることで,より積極的に取り組んでくれるようになるはずです。
英文法を中心に,単語や読解,はたまたリスニングやライティングなどにも学習範囲を広げてください。
「小学生には,英語を教える前にまず国語だろう。」
このような意見も昔は多かったように思いますが,結局今では小学5~6年生で英語の学習は教科化され,小学3年生から英語教育が行われています。
そんな時代だからこそ,早い段階から毎日15分程度の英語学習を習慣化してみてはいかがでしょうか。
良いものであることがわかれば,現代の子どもたちはすぐに受け入れてやってくれるはずです。
最後までお読みいただき,誠にありがとうございました。