スタディサプリの中学講座には,定期テストや高校受験対策,さらには英検対策に利用できる講座まで,非常に多くの講座が用意されていますが,普段使いで一番お世話になるのはそれ以外の講座でしょう。
ここでは便宜上「通常講座」と呼ばせていただきますが,いわゆる「学校の授業で習う範囲に対応する講座」のことです。
この通常講座は,復習用にはもちろん,予習段階でも使うことができるため,スタディサプリで早い時期から学べば学ぶほど,周りのライバルたちに差をつけることができます。
今回の記事ですが,前半で「スタディサプリの普段使い」と「テストの点」の重要性について説明し,後半において実際の進め方についてまとめていくことにしましょう。
「これから子どもにスタディサプリを使わせてみよう」と考えている保護者の方や,「普段どうやって学校の予復習に使ったらよいのかわからないよ」という中学生の方まで,参考にしていただけたらと思います。
もくじ
スタディサプリを普段使いする重要性
スタディサプリを普段使いする重要性について理解するためには,現在の中学生が直面している問題について知る必要があります。
以前,渋谷区の学校で「スタディサプリを利用したら勉強ができない子の成績が上がった」というデータについて触れましたが,勉強を「やっていないからできない」状態に陥っていることがほとんどです。
ここで1つ断っておきますが,このときの「やっていない」には「やれない」も含まれます。
折角勉強をしようと思い立っても,一体何から始めて良いのかわからず,学校の授業にすでに遅れてしまっているような子の場合は,戻るべき単元を扱う教科書探しから始めなければならないこともあるでしょう。
本来ならば,順を追って1つずつ説明していけばできるのでしょうが,現実はそうなりません。
この時点で心が折れてしまい,「もうやーめた」と諦めてしまう中学生も多いのですが,もしそこで踏ん張って教科書を開いてみたとしても,ほぼ初めて聞くような内容のことを教師の助けもなく一から理解しないとならないわけです。
結局,時間をかけても勉強が進まないことに絶望し,「やったのにできない」という最悪の経験だけがあとに残ります。
ですが「教科書」とは本来,誰にでもわかる内容だからこそ本になって世の中に出てきているわけです。
ハリーポッターに出てくるような,誰にでもわかるはずもない魔術書などは決して教科書には選ばれません。
少なくとも,誰かにわかりやすく教えてもらえば,どれも理解できる内容なのです。
しかし,例えば変な先生が担任になって嫌気がさしてしまったり,他の面白いことに気を取られてしまうと,学ぶべきタイミングを逃してしまいます。
特に英語と数学で顕著ですが,積み重ねがものをいう科目では,一旦遅れをとってしまうと学校はそれをフォローしてくれません。
これは集団授業ならではの弊害ですね。
またもし試験範囲を「これまでに習った全範囲」などと言われてしまった日には,もはやどれだけ足掻こうとも自分一人の力ではどうしようもないでしょう。
ですが,オンライン教育の強みは短期間に集中して一気に遅れを取り戻せることです。
特にスタディサプリが優れているのは4万本以上の解説動画が利用できるところで,それを一流の予備校講師が教えてくれるわけですから簡単に理解できます。
あらゆる学年の全授業が視聴できるので,中1の内容まで戻って一気にやり直すもよし,途中で疲れたらそのまま画面を閉じることもできてしまうわけで,講師オリジナルのテキストも利用することが可能です。
また,これを逆手にとれば,「うさぎとかめ」に出てくるうさぎのように,一気に先行して学習することだってできてしまいます。
実際,中2の夏休みに一気に中学範囲を終わらせてしまった生徒もいるくらいです(もっとも,彼の場合,有名大学の付属校に入学したため,大学には内部推薦を利用し,「このまま社会人になるまで一切勉強することはないだろう」とまで開き直ってしまいましたが)。
先の人生がどうであろうと,今この瞬間だけでも勉強することに価値があるわけですから,安心してスタディサプリを普段の学習に使ってほしいと思います。
もしも「すぐにでも結果が必要で,のんきに一番最初にまで戻ってやり直す時間はない」という方がいらっしゃるようであれば,個別指導コースも検討してください。
担当コーチが学習プランを作成してくれます↓↓
実際,彼も「人生においてあれほど勉強したことはなかった」と振り返って言うくらいですし,なんだかんだで当時の経験が今現在の自信につながっているのは明らかです。
テストの点にこだわる理由
スタディサプリを普段使いしていくかどうか判断するためにも,「定期テスト」の点数にこだわるようにしましょう。
中学生の学力を測るツールとしては,英検や漢検などの検定試験の他に,各種模試などもありますが,定期テストは同学年の全員が必ず受け,最も身近なものです。
これに勝る影響力を持つ試験は他にないと思います。
内申点にこだわる中3生はもちろん,中学1年生や2年生であっても,定期テストで良い点を取れた経験がある科目というのは,子どもの「好き」という感情にたやすく変わり,実際の高校入試でも大きな武器になりますので,重く考えておきましょう!
私は15年以上,個別指導の塾で中学生に勉強を教えてきましたが,学期最初にある「中間試験」は最も重要視しているテストの1つです。
その理由は,その後の中学生活における「やる気」を左右するからです。
中学生というのは大変純粋で素直な時期にあるので,良い点を取って「自分はやればできるんだ」という自信が生まれてくれれば,「もっと頑張ろう」,「この成績と順位を絶対に維持しよう」と若い活力を発揮して長く頑張ってくれます。
しかも,その自信は勉強だけにとどまりません。
部活や行事といったあらゆる事柄に対するやる気を引き起こしてくれるため,親の期待以上の成長を遂げてくれることも多々あるのが興味深いところです。
さらに定期テストの点というのは内申点にも影響します。
特に女子にあてはまるのですが,男子に比べると本番で逆転できるケースが少ないです。
これが体力的なものからきているのか,その詳しい理由はわかりませんが,希望する高校に入学できた女の子の学力推移というのは,そのほとんどが「先行逃げ切り型」の成長曲線となります。
無論,男子においても内申点の優位さはやはり大きく,受験前から得点に差がある状態で本番に臨めるため,緊張から大問1つ丸々落としても,それでやっと内申点のアドバンテージがなくなる程度です。
もしもその子に得意科目が1つでもあれば,まずその差は埋まりません。
最後に一つ注意点を述べておきますが,主に男子生徒が内申点が多少足りない状態で,本番での逆転に賭けて勝負に出ることがありますが,基本,「高校よりも大学でどこに入るかの方が大事」だということは忘れないで下さい。
高校受験段階での考え方としては,無理してチャレンジ校に挑み,惜しくも不合格になり,中高一貫の私立高校に3年間だけ在籍し,多額のお金を支払う羽目になるなどのリスクを避けたいということです。
高校から新しく募集のある,実力より1ランク・2ランク下の公立を堅実に選ぶ家庭も多いことは覚えておいてください。
本当の勝負はもう少し先に待っています。
前置きが長くなりましたが,以下でスタディサプリ中学講座の進め方についてみていきましょう!
スタディサプリ中学講座の進め方
スタディサプリ中学講座には,科目によっては存在しないものもありますが,
- 各種教科書に対応した通常講座
- 定期テスト向けの対策講座
- 高校受験対策講座
という3種類の動画があります。
このうち普段使いに用いるのは1の「通常講座」であることは最初に述べましたが,それ以外の「定期テスト対策講座」は試験直前期に,そして「受験対策講座」は中3の夏以降の基礎固めが終わった時期に使ってください↓↓
公立中学で使う教科書のほとんどが網羅されており,動画は1講義あたり30分~60分程度で見終われる長さに調整されています。
実際はさらに細かく2,3個のチャプターに分けられているため,5~15分程度の動画をちょこちょこやることも可能です↓↓
ちなみにですが,提供元のリクルートが調査したところ,動画内で講師が黒板を消す作業中に動画から離脱してしまう受講者が多かったようで,そういった無駄な時間は編集にて全てカットされています。
中学英語の場合
スタディサプリの中学英語で特におすすめできる点は,
- 予習が不要
- 単語や重要表現のリストがある
ところでしょう。
板書内容はほとんどテキストに印刷されておりノートはほとんど取る必要がなく,講義を聴いて理解することに集中できます↓↓
加えて,定期テストで対策が不足しがちな「語句や重要表現」がしっかりとまとめられていますので,全部完璧に暗記しましょう↓↓
中学英語に関しては,定期テスト対策本として有名な「教科書ガイド(トレーニング)」とも比較しています。
興味がある方は以下の記事をどうぞ↓↓
中学数学の場合
数学も英語と同様に,教科書別の動画と定期テスト対策講座が用意されています。
意外と知られていませんが,各講座ページの左下に「紹介動画」があるため,まず最初にご確認ください(動画の進め方などが説明されます)↓↓
特にスタディサプリが便利だと感じるのが,問題を解く際に動画を一時停止できる点でしょう。
塾に通った方なら経験するでしょうが,授業時間に演習する時間が含まれていることが多く,実際の授業時間のうち,講義が行われている時間は思っている以上に少ないものです。
1時間に満たない動画でも演習時間などは含まれていないので,得られる情報量としては,2時間塾で学ぶよりもひょっとすると多いかもしれません。
他にもチョークの色使いや,中学生を大いに意識した語り口など,ベテランらしい工夫を凝らした授業が展開されます↓↓
さすが実力講師陣の面々です。
中学数学には,つまづきやすいポイントがいくつか存在しており,例えば,
- 文字の扱い
- 関数
- 証明
は,数学を嫌いになってしまうかの運命を決める分岐点です。
できないまま定期テストを迎えてしまうと,数学に苦手意識が芽生えてしまうことになりかねないので念入りに復習してください。
塾で保護者の方と面談する際に,言うとよく驚かれるのですが,「できない生徒こそ,予習するのが効果的」です。
先にスタディサプリである程度学んでおき,学校で同じ範囲の授業を受けると,より説明が頭に入ってきやすくなります。
学校の授業が良いタイミングでの復習になるわけです。
長期休暇や休日を利用して,是非ともスタディサプリで予習してから学校の授業に臨んでいただけたらと思います。
中学国語の場合
「社会に出て勉強がいったい何の役に立つんだ」というのは,たまに中学生に尋ねられる問いですが,欧米人のものの見方(英語)や物事を数値化して分析できる力(数学)など,「各教科の特性を生かした新しい視点が獲得できる」というのが1つの答えとして言えると思います。
国語においては,担当する今中陽子先生がおっしゃるように,「会話や行動そして状況から,物事を多面的に見られるように」なりましょう!
国語で身に付く論理の力は,日本語で読むことを必要とするあらゆるものに影響してくるため,社会でも大変に役立つ能力です。
細かい言い回しに対する反応性も異なってきますし,例えば英語を日本語に訳した時の理解力の深さも大きく変わってきますよ。
英語や数学と異なり,国語は予習が必要となります(文法や知識の回では不要)。
通常国語では,何度も同じ問題を解き直したり,文章を読み返す必要はないとされますが,スタディサプリの中学講座では,復習が問題を解くこととイコールになっている点がユニークです。
動画内容を正しく理解できていれば,きちんと正解を選べるということなのでしょう。
講義数は英語や数学と異なり少なめ。
中には10分程度の動画1つからなる講義までありますが,先の数学に似て,実際に文章を読む時間は動画内に含まれていないため,情報量が少ないわけではありません。
どんな塾に通おうとも,スタディサプリほど教科書に沿った詳しい内容の講義を受けることは極めて稀でしょう。
大変貴重な授業を受けられるといっても過言ではないと思います。
確認テストは,語句の意味が中心です↓↓
同じ文章を題材にしていても,教える先生によって理解のしやすさが全く異なる場合があります。
また,どちらか1人というわけでなく,ここは中学の先生の方がわかりやすいけど,こっちはスタディサプリの方がわかりやすかったななんてことも起こり得るでしょう。
より理解しやすい方を採用していけばOKです!
なお,国語においてのみ「定期テスト対策講座」が存在しないのは,通常講座で余すことなく解説が済んでしまっているからです。
違った問題で国語力を養成したい場合は,教科書別ではありませんが,笹森義通先生の基礎や応用講座などを用いて進めましょう↓↓
中学理科の場合
スタディサプリ中学講座において,理科や社会といった主要3科目以外の科目については,教科書別の講座は用意されていません。
講義一覧のタイトルを見て,学びたい内容を探して受講するようにしましょう↓↓
中学理科の特徴として,テキストは要点だけがコンパクトにまとめられていることが挙げられます。
講座を観なくとも練習問題と確認問題まで合わせて解くようにすれば,理解が深まることは間違いないです↓↓
塾に通っても,理社の対策が完璧にしてもらえるわけではありません。
科目ごとに専属の先生が用意されているところならまだしも,基本,塾では主要科目以外はあまり重視していないので,理科と社会だけをスタディサプリで独学する中学生も多いです。
さらに言うと,理科や社会はたとえ公立のトップ校を受験する場合においても,「自校作成問題」ではなく他の公立と同じ「共通問題」として出題されることもあり,特別深い知識は求められません。
その分,高得点が前提の勝負となりますので,周りができる問題を普通に解ける状態を目指してください。
理社のような暗記科目は直前に短期間で集中して完成させるのが一般的ですが,「一度覚えたことを思い出す作業」と「覚えていない知識を一から暗記していくこと」ではその大変さが異なります。
これが普段から勉強していることの強みでもあるわけです。
テスト前に必死に覚えた経験は,たとえその後忘れてしまうことになっても,再び学び直したときにより速くそしてしっかり記憶から呼び起こされます。
まるでワクチンを打ったかのように,その効果については後になってわかるはずです。
中学社会の場合
スタディサプリの中学社会においては,地理と歴史と公民の動画が用意されており,教科書別ではない上,全学年で共通の動画しかありません。
これはつまり,学年によらず以下の96講義を視聴したらそれで終わりということを意味します↓↓
地理も歴史も公民においても勉強の進め方は同じで,予習不要のテキストは必要です。
復習する際は何度もテキストを見直して,確認テストを解くことを忘れないようにして下さい(ここを省いてしまう人が多いので注意)。
地理では地図帳,歴史と公民は資料集を手元に置いて講義を受けましょう。
なお,社会の定期テストにおいては,時事的なニュースについて書かされることがあったりしますので,そういった中学独自の評価基準については,試験前に配られる試験範囲表をよく読むことを忘れずに。
多文化の理解は自国文化の理解にも通じますし,ビジネスの世界で成功しようと思った際に必要となる知識が「社会」という科目には多く含まれています。
ニュースを聞く際にも役立つ知識なので,中学生のうちからしっかり学んでおきましょう!
まとめ
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
本記事の最後に,学校の授業とスタディサプリをどのように両立していけばいいかについて,もう一度まとめてみたいと思います。
学習の手順としては,以下の方法で進めるのがおすすめです↓↓
- 学校の授業が始まる前に「通常講座」を使って予習
- 学校の授業を復習代わりに利用する
- 定期テストの直前期には「定期テスト対策講座」を受講
- 学校のワークも含めて見直し,試験本番に挑む
先述したように,1は春休みや夏休みといった長期休暇に行うのもありです。
また,苦手な科目ほど予習する理由としては,学校の授業が復習代わりになり,集中して授業に臨めるようになるからです。
思わぬ副作用として,授業態度が良くなり先生の評価が高くなるかもしれませんし,ワークなどの提出課題も空欄を残さずしっかり埋めて提出できるようになります。
定期テスト対策と言うと,実際の筆記試験がすぐ頭に浮かぶかもしれませんが,実際の勝負は授業中にも行われていることはお忘れなく。
3について,特に3学期では授業で習ってから定期テストまでの期間が長いため,初めの方で学習した内容を試験前にはすっかり忘れてしまっていることが考えられます。
そんなとき,スタディサプリでもう一度問題の解き方を総復習することで,ワークなり定期テスト対策講座の問題演習なりにすんなりと入っていくことが可能です。
また,これまでに説明したのはすべて定期試験に関するものでしたが,高校受験に役立てることももちろん可能です。
定期テストの評定に関して,最後に言いたいことが1つあります。
それは,評定を1上げることでさえ,簡単ではないということです。
「中学1・2年生の成績は内申点に関係ないから」と油断しているご家庭もありますが,中1の成績はその後の学生生活への影響力が大きく,中2のときの評定がオール3の生徒が,中3になって突然オール5になるようなことは通常ありえません。
中学の先生の立場的にも,これまで勉強態度が優れなかった生徒が突然頑張ったとしても気持ちのよいものではなく,成績が4と5のボーダーに乗っかってきた場合,評価は4にされることが多いような気がしています。
これは私の勝手な推測ですが,中学教員の生徒に対する好き嫌いも評定に関わっていると感じざるを得ないことが多いです(例えば課題提出の評価が,同じ内容を書いていても,好かれている生徒と嫌われている生徒で異なっていました)。
周りがみんな頑張っている中で,自分の成績だけがそれ以上に伸びることも考えにくく,「基本的に中2の順位のままで中3の成績は付く」くらいで考えていてもよいかもしれません。
教育改革においては,普段の頑張りが評価されるようになり,一瞬だけ良い点を取ったことによる大逆転が起こりにくくなっていきます。
そうならないためにも,これからを生きる中学生は,学校の定期テストの成績に是非ともこだわっていきましょう!
スタディサプリのような新しい技術をうまく使いこなし,自分の生活にあった効率の良い勉強習慣を身に付けていくことが求められる時代が来たのかもしれません。
是非次回の定期テストから使ってみてください!
「個別指導コース」やお得なキャンペーンコードについての記事は以下にてまとめているので合わせてお読みください↓↓