スタディサプリENGLISHにある「実戦問題集」と呼ばれる学習コンテンツですが,アプリ上だけでも充実したトレーニングが行えることは確かですが,テキストを購入することにより模試として使うことができるようになります。
試験時間が長きにわたるTOEICでは,最後まで集中力を切らさないことが重要ですが,そのための体力は,休憩を挟まずに模試を解くことでこそ培われるものです。
いくらオンライン学習が進化したとはいえ,実際の試験でマークシートに鉛筆でマークする必要がある以上,アプリだけではどうしてもカバーしきれないところが残ります。
具体的には,実戦問題集のテキストを何冊か購入し,アプリでの学習とは別に,2時間ぶっ通しで解く練習を積み重ねる必要があるわけです。
実際,それによってスコアの平均が高くなることが知られていますが,今回の記事では,私が「実戦問題集のテキスト」を購入したときの様子をレビューしています。
スタディサプリENGLISHの有料会員の方はもちろん,TOEICの模試をできるだけ安く手に入れたい方も是非参考にしてみてください。
実戦問題集のテキストについて
実戦問題集ですが,元々はアプリが先に存在しており,後になってその内容がテキストに書き起こされて,いよいよTOEICの模試として使えるようになったという過去があります。
アプリ版の実戦問題集についてはすでに記事にしましたが,その内容は完全にスタディサプリENGLISHオリジナルのもので,全20回分という問題量は業界でもトップクラスです↓
なお,テキストも同じ冊数が存在しますが,アプリ版と一緒に使うことで相乗的な効果を生み出します。
例えば,テキストを用いて問題を解き,復習の際は解説を読んだり単語の意味を書き込んだりして終わりとはせず,同じ範囲のアプリ学習も行うことが考えられるわけです。
これについては興味深いアンケート結果が出ており,実戦問題集のテキストを購入したユーザーは,未購入だった人たちと比べると,平均で30点以上スコアを伸ばすことに成功しています(2018年5月スタディサプリENGLISH調べ)。
テキスト内容の詳しいレビューは次章以降で行いますが,以下に概要をまとめておきましょう↓
実戦問題集のテキスト概要
内容:実戦問題集アプリの問題,解答・解説を文章化したもの
構成:問題と解答・解説以外にマークシートや点数換算表あり
音声:ダウンロードすることが可能
ページ数:240ページ前後
シリーズ:無印10冊とNEXT10冊の計20冊
アプリでは利用できないマークシートや点数換算表,さらにはリスニング問題の音声データが付いてきて1320円(送料込)というのは安いです。
類似商品は,Z会が2016年に出したものくらいしか知りませんし,TOEICの開発元が作成した公式問題集は最近のものだと1冊3300円します。
もっとも,これらは紙面サイズがより大きいなどの違いがある他,後者においては1冊に模試2回分が収録されているわけですが,試験本番までの残り時間を考えた際,模試は1回解けば十分という方も少なくないでしょう。
そんなときはこの実戦問題集のテキストの出番です。
ここで,
どうせ有料会員にならないとテキストは購入できないのでしょう?
と考えた方は安心してください。
この実戦問題集は,スタディサプリENGLISHの無料会員も購入することが可能です。
次章でその方法についてみていきますが,同時に有料コンテンツの方も無料体験できるので,テキストを解く前に全体の出題傾向を把握してみたり,模試を解いた後の復習だったりに是非使ってみることをおすすめします↓
実戦問題集の購入方法
スタディサプリにログインしたら,画面を下にスクロールしてみてください。
すると,パーフェクト講義を始めとする学習コンテンツが並んでいることがわかるかと思います。

実戦問題集のところに目をやってみると,以下のようなテキスト販売ボタンが確認できるので,クリックしてみてください↓

この時,リクルートIDを使ってログインする必要があります。
入力を済ませて商品選択画面に移ると,セット売りの下の方に「実戦問題集シリーズ」という文字を見つけられるはずです。
書名をクリックすると詳細を確認できます↓
ページ数が巻によって多少異なりますが,収録形式に差はありません。

「この商品を注文する」のボタンを押すと,届け先を入力するページに進みます↓
このとき,支払い方法がクレジットカードのみであることに注意してください。
ページ下にあるボタンから注文内容の確認ページに移動してみると,実際に到着するまで約1週間程度かかるといった文面が見つかるはずですが,私が注文した時は土曜日の21時過ぎに注文して,その5日後の木曜日には届いていました。
比較的早く到着しがちなように思いますが,TOEICの本番まで残り1週間しかない人が注文するのはおすすめしません。
実戦問題集のテキストが到着した時の様子
実戦問題集のテキストはやや固めの厚紙に入れられ,ゆうメールで届きました。
とはいえ,注文時期や購入量によって配送方法が変わることが普通で,多く頼んだ際はゆうパックかつ普通の封筒に入って届いたこともあります。
いずれにしても,開封してみるとテキストと送付状が入っていました↓
テキストはかなりしっかりした作りで見た目にも良いものです。
スマホとサイズの違いを比べてみました↓
テキストはA5サイズということで,外出時に持ち歩く用にも適しています。
それでは中身の方,見ていきましょう!
問題と解説の配置ですが,問題部分と解説部分が前後でしっかりと分けられていました↓
ざっくり言うと,最初の70ページくらいが問題で,その後,解答と解説が170ページくらい続く感じになります。
この構成により,解答や解説を挟むことなしに最初から最後まで一気に問題を解いていくことが可能となるわけです。
解答だけを分冊にできればより良かったのかもしれませんが,そこまで分厚いテキストではないので不便だとまでは思いません。
なお,目次をめくった次のページからいきなり問題が始まるようなことはなく,音声ダウンロードページのURLや本書の効果的な使い方についての記載がありました。
確かに,再生すべき音声データがなければ,リスニングセクションを解き始めることはできませんね。
早速,指定されたダウンロードページに行って音声データを取得してみると,以下のようなトラックが入っていました↓
問題とは関係のないDirections(指示文)の音声も入っていますが,本番に近い環境にするためには必須です。
この時間は,先読みに費やすというのが常套手段なのですが,アプリ版にはDirectionsの収録はありません。
なので,最初から最後までを全選択して,通しで再生するようにしましょう。
次章では,テキストの見た目がどのような感じになっているかをみていきますが,問題を解くにあたって,マークシートとタイマーの用意を忘れないようにしてください(タイマーは75分に設定して,リーディングセクションを解く際に使います)。
テキストの問題部分のレイアウト
テキストになると,どのようにレイアウトが改善されるのか確認していきますが,Part1の写真描写問題は以下のような見た目です↓
最初に断っておきますが,スマホを使って学習する際の写真は小さくなるものの,スコアに悪影響を及ぼすほどではありません。
とはいえ,テキストに印刷されたものはそれよりもずっと大きくて鮮明ですし,後で見直しをしようと思った際に簡単に戻ってこられるのは,テキストを使って学習しているからこそです。
続けて,Part2とPart3のレイアウトになりますが,見開きで以下のようになります↓
Part2は質問文しか印刷されていないので,本番においても英文に目をやることはありませんが,Part3となれば話は別で,前の問題の音声を聞きながら先読みすることが必要です。
一応断っておくと,アプリ版の実戦問題集においても先読みの時間は設けられます。
しかしその場合,無音状態で先読みすることになるので,本番と同じ状況だとは言い難いです。
その点,テキストを使えば,より本番に近い環境を作り出すことができます。
画像は紹介しませんが,Part4も同じ見た目です。
さて,リスニングが終わると本番ではリーディングセクションがすぐに開始となるので,自らの手でタイマーを75分にセットすることを忘れないようにしましょう(さすがに,75分間無音のトラックまでは収録されていません)。
Part5のレイアウトは以下のようになっていました↓
文法問題は選択肢を見た瞬間に答えが決まる問題も多く,上の写真で右下に見えている106番の問題はまさにそれです。
こういった問題は即座にマークシートを塗らなければなりませんが,テキストを使っているとその練習を簡単に行うことができます。
Part6やPart7においてもテキストの恩恵は大きく,クロスリファレンス問題(2~3つの文を行き来しながら答えを決めるもの)はアプリだと画面を切り替えるのが大変ですが,テキストであれば目線を移動するだけで苦も無く解答できるでしょう↓
最後に巻末のマークシートを紹介します。
本番のものと比べてやや小さめですが,自分なりのマーキングテクニックを磨くためにも絶対に使用してください↓
マークシートを塗る時間というのは,200問も行うとなると意外と無視できない長さになりますし,マークに関するテクニックも,TOEIC攻略のコツの1つとして真面目に取り上げられるほどです。
テキストの解説部分のレイアウト
最後に,実戦問題集テキストにある解説部分のレイアウトについてレビューしていきましょう!
ページをめくってみて驚いたのですが,素晴らしいページが出てきました。
左のページはTOEICの換算スコア表で,右は正解一覧です↓
このようなスコア表が付いているとスコア予想が簡単にできるので,やる気に良い影響を及ぼしてくれます。
多少正確さが劣ることになるものの,幅で表示せずに具体的に何点と教えてくれるところが好みです。
アプリ版では丸付けまでを自動で行ってくれますが,予想スコアまでは計算してくれませんでした。
一方,テキストを使ってマークシートに記入した場合は自分で丸付けをしないといけなくなりますが,その際には右ページに見えている正解一覧が役立ちます。
解答・解説の例として,リスニングセクションからPart3のものをみてみましょう↓
ここでまず注目していただきたいのは,左上に見えている国旗です。
リスニングセクションの解説では,このように話者の国籍が印刷されていることが普通で,TOEICが新形式に変わってますます聴き取りづらくなった国別の訛りも,この国旗を頼りに集中的に学ぶことができます。
次にリーディングセクションですが,まずはPart5の解答解説をみてください↓
以下は,右ページにおいて青字となっている部分を箇条書きにしたものです↓
- 定型表現は一瞬で解く
- 全体を読んで文意をつかむ
- 空所前後の関係を見抜く
これらを聞いてピンときた人は,パーフェクト講義で関先生に教わったことをしっかり復習できています。

青字内容に注目することで,他書を使っていれば難しいはずの弱点分析までをも簡単に行えてしまうあたり,実戦問題集のテキストがスコアアップに役立つとされる由縁と言えるでしょう。
以下はPart7の解答・解説になりますが,英文と全訳を見比べながら誤解があった文がないか探していると,テキストがあって本当に良かったと思うはずです↓
書き込みもできるので,単語の意味や意味のまとまりごとにスラッシュを入れて学ぶなどしてください。
TOEIC公式問題集をきれいなまま使って後で中古で売るような人も見受けられますが,私はテキストは汚してなんぼだと思っています。
スラッシュリーディングを実践したり,正解の根拠に線を引いてみたり,単語の意味を書き込んでは音読し,その回数を書いておくのもスコアアップに有効とされるテクニックです。
まとめ
以上,スタディサプリENGLISHのTOEIC対策コースより,実戦問題集のテキストについて,注文方法からレイアウトまでをレビューしてきましたがいかがだったでしょうか。
実際にテキストを手にしてみると,見た目の良さやコンパクトさはもちろん,本番さながらの問題演習ができることに加え,PCやスマホのアプリでは得られなかった情報や音声データが追加されていることに満足できました。
当記事の最初のところで,テキストを購入した人とそうでない人のスコアに差が出たという話をしましたが,上述したような違いが,本番を想定したシミュレーションの精度を少しずつ高めることになり,それらが積み重なって30点上昇という大きな差となって表れるのでしょう。
TOEICの模試としてみれば1冊1320円と比較的安く手に入りますし,しかもその料金で本番の30点を買えるとあれば,購入を躊躇する理由は基本的に見当たりません。
もちろん,実戦問題集のアプリだけ,もしくはテキストだけを使ったとしてもそれなりの学習効果が期待できることは確かですが,是非両方とも使って,相乗効果を体感していただけたらと思います。
世の中のTOEIC受験生のほとんどは,後者の性質しか備えていない書籍のみを使って対策しているわけですから,復習段階において,実戦問題集との差が開くことになるわけです。
もしも月単位で勉強するのであれば,スタディサプリENGLISHの有料会員になって熱心に学んでみてください。
当サイトではお得に利用できるキャンペーンコードやテキストセールの情報についてもまとめています↓
最後までお読みいただきありがとうございました。