2020年度から,小学3年生以上はプログラミング授業を必ず受ける運びとなりました。
とはいえ,それが悪い試みなのかといえばそんなはずはなく,そもそもプログラミング授業を行う意味というのは,「子供たちの論理的思考や創造力を高め,AIに取って変わられる人材ではなく,使う側の人間になるために必要な能力を育成すること」でした↓
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小学生のプログラミング教育とその後の学びについて
2020年の4月から,小学生のプログラミング教育が必修化されました。 「プログラミング」などと聞くと,なかなか複雑そうなことを勉強するように聞こえるかもしれませんが,高度なプログラムを組む(パソコンで難しい英数字を打ち込 ...
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これは,文部科学省が教育改革で実現したい大きな目標の1つであり,大変期待されているものです。
今やコンピューターの演算能力に人間が簡単に負けてしまう時代ですから,今の大人が獲得していない能力のうち未来を生きる子どもが身に付けるべきものは少なくないでしょう。
とはいえ,教育現場ではまだまだプログラミングに不慣れな教員も多く,必死にスキル習得に励んでいる最中です(特にPC文化で育っていない高齢の教員やスマホ中心でPCに慣れていない教員はキツそうです)。
コロナ禍でスケジュール通りに学習が進まないリスクもふまえ,最近では「学校の授業開始を待つのではなく,こちらから率先して我が子に学習環境を提供しよう」と思うような,高い意識の保護者も見かけるようになりました。
そこで今回は,小学生向けのプログラミング教室を大々的に始めた「ヒューマンアカデミーこどもプログラミング教室」の評判について取り上げ,他のスクールと違う魅力をまとめてみたいと思います。
ヒューマンアカデミーについて
「ヒューマンアカデミー」とは,教育を中心に,保育やスポーツ,ITなどの事業を複数展開するヒューマングループの1つです。
そして,そのヒューマンアカデミー内に以下のようなサービスが存在します↓
- ヒューマンアカデミー(資格取得)
- 総合学園ヒューマンアカデミー(専門学校)
- たのまな(通信講座)
- ヒューマンキャンパス高等学校
- HABS(ビジネススクール)
- ヒューマンアカデミーSTEAMスクール
これらは一例にすぎず,幼児教室からカルチャースクール,ダンススクールに日本語学校やオンライン英会話,はたまた旅行やe-Sportsまでと多岐にわたります。
こうして多く手を広げることは一見まとまりがないように見えますが,ある分野で培ったノウハウを他分野に役立てられるという相乗効果もあるわけです。
1985年に誕生し,これまでに数多くの卒業生や修了者を輩出してきたヒューマンアカデミーですから,多くの方の支持を受けてきたことがわかりますし,知名度も高く,みなさんもどこかしらでその名前を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
さてここで表題のテーマに話を移しますが,そもそもプログラミング思考が学べる場としては,「ヒューマンアカデミーロボット教室」が2009年の段階からすでに存在していました。
しかし,そちらのメインはロボット制作であったため,2020年のプログラミング教育必修化に向けて,より特化する形で「こどもプログラミング教室」が2017年の6月に開始となったわけです↓
公式サイト
後者のニーズに関しては,2015年頃から「ロボット教室でプログラミングも教えて欲しい」という要望が出てきたことと,教育改革の話題が世の中に浸透するにつれてさらに問い合わせが増えたことがあります。
歴史のあるロボット教室は全国に1500以上ありますが,このプログラミング教室もすでに300教室以上が存在し,世間の関心度の高さを伺い知ることができます。
いよいよ次章から,こどもプログラミング教室の魅力について述べていこうと思いますが,大きく以下の3つに分けてみていくことにしましょう↓
- カリキュラムの質
- 教材の信頼性
- 学習環境
こどもプログラミング教室のカリキュラム
「プログラミング教室」と聞くと,パソコンに向かってひたすら小難しいプログラミングコードを入力していくように考えてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが,それは大きな間違いです。
というのも,小学生のプログラミング教育必須化で学ぶべき内容として,「簡単なプログラミング技術の習得」の他に「プログラミング的思考の育成」が掲げられているからです。
さらには,プログラミング授業のテーマを子供たちが興味を持てる内容(例えば動画やゲーム作り)にすることもありますし,最低でも数学や国語の授業内容の一環としてプログラミング授業が行われるので,まったく独立した教科ではありません。
しかし,学校では1人1人が深く学べる時間は取れないでしょうし,教員もほとんどがその道の専門家ではないわけですから,習い事としてプログラミング教室を利用する方も多いというわけです。
ヒューマンアカデミーのこどもプログラミング教室の実際のカリキュラムですが,学習期間として3年が予定されており,教育改革をしっかり意識した能力(アクティブラーニングや思考力・判断力・表現力)の育成が掲げられています。
1年目(ベーシックコース)のカリキュラムですが,
PC操作の理解→プログラム作成→プログラムの改造→発表
というサイクルを3ヶ月ごとに計4回繰り返し,着実に学んでいくことが可能です。
先の話になりますが,PC操作は入社するときにも役立ちますし(普段スマホやタブレットばかり使っていてPCを操作したことのない大学生も多いと聞きますし),発表を通してコミュニケーションスキルも身に付くところも魅力的に思います。
題材は毎回異なり,小学校の授業よりも濃い授業が受けられるのは確かです↓
ちなみに2年目(ミドルコース)は,1年目で培った基礎力を応用することで,自分たちで考える機会がより多くなりますし,3年目(アドバンスコース)ではPCの機能を生かしたプログラミングを学ぶことで,さらに高度な知識・技能が身に付きます。
こどもプログラミング教室の教材
こどもプログラミング教室の教材を監修しているのは鳥井雪氏ですが,どこかで聞いた名前だと思えば,「ルビィのぼうけん」シリーズの翻訳者の方でした。
この本は「プログラマー的な思考方法」について子どもに教えるための知育絵本であり,プログラミング教育ではバイブル的な扱いを受けている必読本です↓
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ルビィのぼうけんでプログラミングを学ぼう
2020年に小学校でプログラミングが必修化されるにあたって,積極的にロボットやソフトウェアに触れる体験が必要になりますが,それ以外に「アンプラグド」と呼ばれる教材を用いることで,実際の授業にスッと入っていけるようになりま ...
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そんな名著の翻訳を担当した方なわけですから,プログラマー界では名が通った信頼の置ける方だということに疑いの余地はないでしょう。
なお,ヒューマンアカデミーで使うプログラミング学習ソフトは,小学校で使われることが確実視されている「Scratch」となっている点についても汎用性があって魅力的です↓
Scratchは中学生になってからも使える,本格的かつ奥の深いソフトですので,夢中になれればドップリと浸かれる教材ですし,そこで得たスキルというのは他のソフトを扱うときにも応用できます↓
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小学校のプログラミング教育で使われる教材
2020年に小学校でプログラミング教育が必修化されましたが,使用される可能性のある教材については,文部科学省の運営するサイトにおいて,いくつかの有名ソフトウェアや基板,ロボットなどの教材がまとめられています。 授業が開始 ...
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もちろんそれだけではありません。
扱う題材はオリジナル教材なので,市販のテキストと比べると問題が意図的に多く登場してきたり,指導する側もテキスト内容を熟読していることもあって効率良く学べてしまう点も魅力です。
PCをあまり使ったことのない子供でも,まるでゲームをする際のチュートリアルのように,必要なPC操作が身に付くようテキストが工夫されているので心配は要りません(「謎解き」と呼ばれるものです)。
ちなみに,私の周りにロボットで日本一になった生徒がいますが,小学生のときはScratchで動画作成に明け暮れていたと言います。
いったん好きになると子どもはとことん熱中しますので,親の想像以上の結果が得られるかもしれません。
こどもプログラミング教室の環境
最初の方で,サービス内容が多岐に渡ることによる相乗効果について触れましたが,ヒューマンアカデミ―のプログラミング教室では,「理科実験教室」や「ロボット教室」のノウハウが生きています。
例えば,1クラスに最大で8名と設定されていることで,指導側の目が行き届きやすくなっていますし,講義時間を短く実践の時間を多く取ることで,小学生が飽きないように工夫しているとのことです。
1回の授業時間は90分で,月に2回の受講が基本となっていますが,小学生の教育では集中力が続く30分を引き出せれば大正解なわけで,十分に余裕を持たせた時間設定だと思われます(私も塾で小学生に教える際は,2時間の授業時間のうち1時間は,一緒に遊んで信頼感を築いたり,一瞬の集中力を引き出すための準備時間に充てています)。
その他,目にとまった点は教室の外観でしょうか。
一般的にパソコン教室といえば少し入りづらくて,操作や用語についての予備知識を持っておかないとならなさそうな印象を受けがちですが,こどもプログラミング教室の対象者は小学生で初心者がほとんどな上,保護者もICTやプログラミングについて知識がないのが当然だということです。
知識がないことを気にすることなく学んでいけるという点で,通わせる側の気も楽になります。
私の家の近所にもヒューマンアカデミーのロボット教室が2件ほどありますが,見た目が大変フレンドリーな佇まいをしており,誰でも気軽に入っていける雰囲気がありました(もちろん,外観は堅苦しくても中に入ってみると,良い意味で思っていたのと違う場合もあるので,一度中に入ってみないことには詳しいことはわからないのも確かですが)。
いずれにせよ,2020年以降,世の中のプログラミングへの意識はより高まり,ますます多くの子どもたちでこういった教室は賑わってくることでしょう。
まとめ
以上,ヒューマンアカデミーのこどもプログラミング教室の魅力についてみてきました。
今後の社会に役立つスキルが身に付くプログラミング教育ですが,「楽しい!」と子供が認識すれば,その子の一生を左右することになりうる体験にもなります。
ヒューマンアカデミーのこども教室の魅力についてまとめると,
- 信頼できる講師と監修者によるしっかりとしたカリキュラム
- 汎用性があり,飽きのこない工夫が施されたテキスト
- 少人数制で,学校の授業よりもずっと深いスキルが身に付く
ことが主なものです。
なお,料金は,1万円前後の入会金と授業料(月謝)の他,教材費などが別に数百円程度かかります。
詳細な料金の他,教室の雰囲気は校舎ごとに変わるので,確認する上でも体験授業は必ず受けるようにしましょう。
オリジナルテキストによるカリキュラムがしっかりしているので,どこか特定の校舎がおすすめというわけではありませんが,通いやすさを第一に,身近なところでプログラミングが受講できる教室を探してみてください↓
探し方ですが,ページ上部の「体験授業受付中」をクリックし,教室の詳細をみてみましょう。
このようなページが出てくる校舎であれば,体験授業や個別相談の申し込みができます↓
上記校舎のように,体験授業で数千円の参加費がかかる教室も中にはありますが,入会金と相殺されるなどの配慮がされています。
最後になりましたが,結局のところ年を重ねた人間が判断基準として利用できるのは,経験に裏付けされた「論理力」しかないように思います(ここで「直感」を持ち出すような人は,危なっかしくて見ていられません)。
プログラミングを通して,生きるための論理力を身に付けた子どもというのは将来安泰だとしみじみ思う今日この頃です。
最後までお読みいただきありがとうございました。