学習指導要領

CEFRとは?英語4技能のレベル比較と教育改革におけるメリット

これからの大学入試では,英語の4技能をバランスよく伸ばすことができると,他人よりも有利な条件で勝負に臨むことができます。

ですが,自分の4技能の実力をどうやって知ることができるのでしょうか。

今回は,教育改革で英語4技能の評価に使われる『CEFR』という指標についてと,実際の大学受験においてどのようなメリットがあるのかについて,いくつかの大学の例と共に考えてみたいと思います。

英語の4技能とCEFRについて

geralt / Pixabay

2020年に向けた教育改革の目玉の一つである大学入学共通テストですが,英語の4技能(読む・聴く・書く・話す)が評価の対象とされることが決定しているものの,その際に用いられる民間試験については,英検であったり,TEAPまたはTOEFLであったりと多岐に渡ります↓↓

参考記事:大学入試英語成績提供システムについてまとめました!

そのため,そういった試験すべてに通じる共通の指標としてCEFR(セファール)という物差しが存在するわけです。

CEFRとはCommon European Framework of Referenceの頭文字の略で,

言語能力を評価する国際指標

のことです。

なお,"ヨーロッパ"とありますが,もはや全世界に通じる指標とされています。

このCEFRを用いることで,各種試験のスコアを,CEFRの定める6つのレベルのいずれかに置き換えることが可能になるというわけです。

例えば,以下の表を見ると,「英検準1級」や「TOEIC L&Rの800点」というのは,CEFRで言うところの,同じB2レベルに相当することがわかります↓↓

新学習指導要領では,英語4技能の1つ1つにおいてCan-doという到達目標が設定されており,参考までに教育の各段階において到達したいとされるCEFRのレベルをまとめると,

小学校~中学2年生:A1レベル

中学3年生~高校2年生:A2レベル

高校3年生~大学生:B1レベル

大学生以上:B2レベル

となっています。

 

「中学生は英検3級を取得せよ。高校生は準2級~2級に合格せよ。」

というのをどこかで耳にしたかもしれませんが,CEFRのレベルに置き換えた,

「中学生でA2,高校生でB1に達せよ」

というのが,これからの具体的な目標として変わってくることでしょう。

なお,センター試験に代わる共通テスト(正確には,その前段階におけるプレテスト)のリスニング問題では,実際にA1~B1レベルの問題が出題されました↓↓

教育改革における共通テストのプレテスト,実施と結果報告

 

しかし現状は残念ながら,国公立高校に通う高校3年生の7割以上が,CEFR基準でいうところのA1レベルに相当するという結果も出ています(2014年度に実施された調査)↓↓

英語の授業に結構な時間数をかけても,到達レベルとしては国の教育目標の最低基準だとすると,抜本的な改革が必要になるのは当たり前なのかもしれません(ちなみに80%の日本人はA1~A2レベルに入ります。)。

もちろん「英語なんて今後の人生に必要ない」と予想する方も多くいらっしゃるかと思いますが,教育改革の流れ的には,「来たる世界のグローバル化に備え,ツールとして英語を扱える人材を増やしたい」という国家レベルの戦略があるわけです。

 

なお,CEFRのC2レベルともなると,もはやそれは,英検やTOEICでは測れないレベルになるわけで,それもまたリアルに感じられますよね。

 

 

大学入試とCEFR

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2020年の教育改革の対象となる学年の子たちは,その多くが大学入学共通テストを受けることになり,英語の運用能力で高いレベルに到達することは,自身の大学合格のチャンスを高めることに役立ちます。

ですが,今すぐにでも4技能が測定可能な試験を受けてみれば,高校生と思しき子たちと多く出会うはずです。

というのも,個別入試では,もうすでに英語の4技能の入試への活用が始まっているからです。

文科省が10月25日に公表した,2018年度の国公立大学入学者選抜の概要によれば,AO入試(書類審査と面接)を実施する大学の数が過去最高になりました↓↓

全国公立に対してAO入試を実施している割合は50.3%と半数を超え,推薦入試においては95.9%と,どちらも過去最高を更新!

書類審査の中に英語の4技能を評価に入れる大学も年々増えてきています。

 

高校生において,CEFRで言うところのB2レベル以上に達していれば,推薦入試に限らず一般入試においてまでも有利に受験を進めることができます。

例えば,昨年度の立教大学志望の生徒で,英語が得意でないけれど,国語と数学が得意な子がいたのですが,彼女は英検2級を持っていたために,グローバル方式による2教科受験(英語以外の国数で勝負できる試験方式)を視野に入れた計画が選択可能になりました。

早稲田大学においては,英語4技能テストを利用する方が一般で受けるよりも有利な倍率で受験できます↓↓

他にも,英語力がある一定のレベルに達していることが証明できれば,センター試験の英語が免除になったり,または満点扱いになるなど良いこと尽くしです。

なお,英語の4技能が利用できる大学については,以下のサイトで調べることができますので,参考にしてみてください。

4技能試験情報サイト

 

 

まとめ

StockSnap / Pixabay

以上,CEFRの説明と各種検定試験とのレベル比較に加え,英語の4技能をバランスよく伸ばした際の教育改革におけるメリットについてみてきました。

大学共通テストでは,CEFRで言うところのB2レベルに達していると,受験を有利に進めることができそうですね。

もちろんその先の就職や昇進においても,英語ができるとかなりのアドバンテージになること間違いなしです。

 

これまでの大学受験制度を見直してみると,『入試で問われるものしか勉強しない』というのが基本の態度であり,学校の英語の授業において,例えば外国人教師による英会話の授業や発音の授業などは,悲しくも無駄な時間の一つとみなされてしまっていました。

質が悪いことに,実際に受験で勝利してしまう子というのは,そういう無駄な勉強を極力排斥し,自分の受験に関係ない教科は内職にあてて,学校に頼らず塾の勉強に徹した受験生であることが多いように思います。

その結果,英語4技能のうち文法や和訳の能力だけが高く,「聞く」と「話す」能力が低い大学生が生まれてしまいました。

これが「受験英語は使えない」などと言われる理由に繋がってくるわけですが,教育改革が宣言され,その実施が近づくにつれ,従来のCan-Doリストが見直されたりと,ようやく4技能が評価される時代になってきたわけです。

英語教育は小学校から導入されることで,高校での到達レベルも上がります↓↓

特にグローバル化の対応に力を入れている大学であれば,入学前だけでなく入学後においても,英語の各種資格や検定試験は評価の対象になりますし,将来英語力が問われる仕事に就きたい人にとってみれば,この時代の流れは大いに歓迎されるものではないでしょうか。

 

最後に,英語はコミュニケーションのツールでもあるわけですから,やはり実際に英語で他人と意思疎通をはかることも重要なわけです。

そのコミュニケーション能力が受験で問われるというならば,より一層,「聞く」や「話す」能力はその必要性を増すわけで,学校の会話の授業も意味のあるものとされ,授業に耳を傾ける生徒が増えることにつながるのではないでしょうか。

もっとも,従来の日本の詰め込み教育の良い部分が失われてしまうという意見もありますので,その問題も考慮に入れて,しっかり話し合って意見を出していかなければいけない問題でもありますが。

いずれにせよ,切り替わり時期というのは色々と後手後手に回るものです。

幸運にもスタディサプリENGLISHなどのスマホアプリを使うことで,独力での勉強はしやすくなっています↓↓

CEFRアップに有効!スタディサプリENGLISHの評判と利用法

早めに4技能すべてのCEFRレベルの方,高めておきましょう!

  • この記事を書いた人

スタディサイト管理人

都内で塾運営にかかわってから,講師歴も15年以上になりました。小学生から高校生まで,英数を中心に学校の定期テストから大学入試まで幅広く教えています。最近の関心事は「教育改革」で,塾に入ってくる情報に加え,セミナーや書籍,信頼のおける教育機関より得た情報をまとめています。すぐに実践できる勉強法やオンライン教育サービスを利用した学習戦略も意欲的に掲載。ネットを介したやり取りにはなりますが,少しでもみなさまのお役に立てたらと思います。

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