今回は,スタディサプリENGLISHのTOEIC対策コースから,メインコンテンツとも呼べる「パーフェクト講義」の概要と実際に使ってみたときの様子についてまとめてみたいと思います。
TOEICを攻略するためのコツを伝授するのがその目的ですが,本当にスコアアップに役立つのでしょうか。
どのくらいの分量があり,どのようなコンテンツがあるのかなど,パーフェクト講義にしかない特徴を中心に解説しています。
パーフェクト講義とは
パーフェクト講義とは,TOEICに向け,実践的な解き方のコツを学べるコンテンツです。
本番と同じ形式の問題をただ解いていくだけでなく,一流講師による講義までを受けることができます。
参考書を使って文字で学んでいくことは退屈でも,黒板を使って解説してもらえるとわかりやすいと感じるでしょう。
1レッスンは10分程度で終えることのできる分量に調節されているので,集中力を切らせずに取り組めますし,本番まで時間がない場合であれば,どんどん次のレッスンに進んでいくこともできます。
ちなみに,パーフェクト講義の全レッスンをやり終えようと思ったら,単純計算しても全部で25時間程度かかるほどのボリュームです。
もっとも,丁寧にやろうと思えばこの2倍の時間がかかることもあるでしょうし,急ぐよりも理解を優先することを心がける必要があります。
ゆえに,例えば毎日1時間のペースで学んでいった場合でも,2ヶ月以上はかかってしまうはずです。
もちろんそれだけ充実していることの表れですが,1つのレッスンの構成をみてみると,
- 解説動画
- 本番そっくりの問題
- ディクテーション
- シャドーイング
- 単語テスト
- 本文の全訳
- 本文の音読
といった内容が確認できます。
スタディサプリENGLISHのTOEIC対策コースでは,公開テストで受験者が実際に解くことになるであろう全ての問題を独自に分析し,それを53個のパターン(ルール)別に分類しているのが特徴です。
そして,これらの問題を解くためのコツについて,レッスンを通して学んでいくというのがパーフェクト講義の目的となります。
講師から教わったコツは,類問を演習することで理解を深めますが,解いた問題はさらにディクテーションや音読をするなど,別の角度から復習することでしっかりと身体に覚えこませていくという,ある意味,体育会系のスパルタレッスンがあるのがスタディサプリENGLISHのウリです。
やったかやらなかったかはしっかりと記録として残るため,ズルはできません。
もちろん,スマホを使うことでゲーム感覚で学べますし,講義も数分間集中するだけで観終わるので,効率的で楽しい学習が体験できるはずです。
例えば,ディクテーションを行うには通常であればノートと紙の用意が必要ですが,アプリを使うとスマホでアルファベットを入力するだけで済みますし,シャドーイングも自分の声を簡単に録音し,お手本と比べるなどができます。
具体的なレッスンの流れ
パーフェクト講義ですが,詳しい内容は以下の通りです↓
- Part1の概要と学習法+5つのコツ(11)
- Part2の概要と学習法+7つのコツ(15)
- Part3の概要と学習法+8つのコツ(33)
- Part4の概要と学習法+8つのコツ(33)
- Part5の概要と学習法+14のコツ(15)
- Part6の概要と学習法+3つのコツ(16)
- Part7の概要と学習法+6つのコツ(25)
カッコで示した数字がレッスン数を表していますが,この他に「はじめに」と「修了チェック」が1レッスンずつあり,計150レッスンとなります。
「はじめに」では,TOEICの全体的な説明と,どのように勉強を進めていくべきかという学習法についての講義を受けることになりますが,スコア600点を境に,学習法は初級者向けのものと中上級者向けの2つに分けられるようです↓
その内容は,パーフェクト講義に限定せず,その他コンテンツにも言及されており,初級者向けでは「パーフェクト講義-英文法編」の学習期間がしっかりと取られていたりもしますが,この動画が作られた当時から,コンテンツがいくつか追加されていることに注意しましょう。
例えば今では,「基礎講座」から始めることもできます。
こういった名称に馴染みのない方は,スタディサプリENGLISHに含まれる学習コンテンツについてまとめた記事も参考にしてください↓
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スタディサプリENGLISHの学習コンテンツをまとめました
スタディサプリENGLISHの学習コンテンツもだいぶ出揃ってきた感があるので,ここで一度まとめておくことにしました。 具体的には, TOEIC L&R TEST対策コース ビジネス英語コース 新日常英会話コース for ...
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さて,話をパーフェクト講義に戻すと,レッスン内容のほとんどはパート別対策になるわけですが,各パートにおいてどのような問題が出され,何に注意して問題を解いていけばよいのか,さらには普段からどういった学習を進めていけばよいのかといった点を中心に解説動画が作られています。
それでは,次章において,Part2対策のレッスン内容を例に,実際のパーフェクト講義の進め方の様子をレビューしてみることにしましょう!
パーフェクト講義を使ってみた感想
ここでは「概要と学習法,例題,演習」の3つについて,それぞれ詳しくみていくことにします。
概要と学習法
まず最初に,概要について解説した動画ですが,
- どのような出題か
- 解く際に気を付けること
の2つを動画で学ぶことができました↓
このパーフェクト講義を担当するのは関正生先生ですが,彼は,毎年公開テストを受け続けては出題パターンを分析し,全ての回において当然のように満点を取る「TOEICのプロ」です。
その分析結果は,彼の解説内容の節々によく表れており,受験生がどのような状況に陥りやすいのか,自身の会場での体験を元に詳しく説明してくれます。
いわば「TOEICのあるある」とでも言いましょうか。
ときには,問題についてではなく,受験生の様子まで観察しているようですから,周囲の様子も知ることができ,受験前から心の準備が整うことで,大変有利な状態で本番に臨むことができます。
例えば,上の動画では,「いきなり音声が流れ始めること」や「ミスを引きずらない」といった2つを解説しており,これらを知っておくのとそうでないとでは,本番での落ち着き具合にだいぶ差が出てくるのではないでしょうか。
学習法についての動画では,「普段からディクテーションするのが有効だ」という結論でした↓
どうしてディクテーションを行うのか。
本番でどのような効果が期待できるのか。
こういった疑問に対し,論理的な解説があるので,受講者は安心してこの後のレッスン(もちろんディクテーションが出てきます)に入っていくことができます。
わけもわからぬまま,「はい,やって」と言われたトレーニングをただ黙々とやらされるわけではなく,「こういう意図があって取り組むから効果的なんだ」と納得した状態で行うことで,取り組む姿勢に差が出るのは明らかでしょう。
さすが名物講師だなぁと,みなさんも感心させられてしまうはずです。
以下の記事は,小中高生向けのスタディサプリの講師陣についてまとめた記事ですが,関先生も出てきます↓
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スタディサプリの講師紹介!気になる先生を見つけよう
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例題
続けて,具体的なレッスンにあたる「例題1」へと進みましょう!
名前が似ているのですが,この例題1の中には「例題」と「例題講義」,さらには「ディクテーション」と「シャドーイング」の4つのトレーニングが含まれます。
TOEICの全問題を53個のパターンに分けた話を先にしましたが,1パターンにつき1つの例題(今回だと例題1のこと)があると理解してください。
まずはそれを解いて,講義動画を視聴しましょう↓
今回は「慣用表現」というパターンについて学ぶ回で,Would you do me a favor?という決まり文句の解説から始まりました。
「V(動詞)の後に「人+物」が来るとき,Vの意味は高い確率で「与える」という意味になるんだ」と,関先生は言います。
ゆえに,提示された訳は「あなたは,私に1つだけいいので親切を与えてくれませんか」となっているわけです。
通常であれば,「ちょっとお願いがあるのですが」という意味をただ丸暗記するだけの表現でも,このような解説と一緒にしっかり理解することで,丸暗記ではすぐに忘れてしまったはずの慣用表現は,より記憶に残りやすい形で覚えられることになります。
さらに,例題で扱った英文は,続く「ディクテーション」と「シャドーイング」のトレーニングで即座に復習するわけですが,スタディサプリENLGISHで前者を行う場合,PCやスマホを使って,聴いた英文の単語を入力するだけなので簡単です↓
わからないときも,一文字ヒントが利用できたり,音声の再生速度を遅くすることも可能ですし,表示されている音声再生マークを押せば,発音を何度も聴く直すことだってできてしまいます。
特に音声については,解き終えた後の確認画面でも同様に聴き直すことが可能で,スピーカーのマークを押すだけです↓
もう1つの「シャドーイング」についてですが,これは影のように,流れた音声に続いて発音していくトレーニング方法です。
このときもスマホを使えば,内蔵されている通話用のマイクを使って,簡単に自分の声を録音することができてしまいます↓
この場合も,速度変更や右下のボタンから字幕の有無が切り替えられ,難易度調節が可能です。
以下は,速度を「遅く」そして字幕を「あり」に変更したものですが,上記画像では空欄だった中央部に,発音すべき英文が出現していることが見て取れるかと思います↓
一般的には両者とも負荷の高いトレーニングで,中上級者以外はお断りとなっていたものを,パーフェクト講義では,こうも簡単に難易度を下げて実践することができてしまうわけです。
録音した後はお手本と聴き比べることで,自己評価ができます↓
深くは触れませんが,間違えてしまった問題は「復習トレーニング」という項目に入れることができ,後でそれだけを復習できる機能もあるので便利です。
演習
これまでは「例題1」におけるレッスンの取り組み方でしたが,これに似た流れで,次の「演習1」も学んでいきます↓
例題で扱ったパターンを,より多くの類問で練習できるもので,関先生の話に出てきたコツ(今回なら「疑問詞」に加えて「助動詞」に注意して練習すること)で,聴き取るべき箇所がより明確になり,得点力がUPしたと感じることができました。
特に難しい問題には,動画が用意されていることもあります。
ディクテーションやシャドーイングも例題の時と同じ調子でやっていきましょう!
学習が終わると,それぞれのトレーニングごとに正答率や勉強時間が自動的に計測され,このように総合結果が表示されてきます↓
短時間の学習であっても,頑張ったことが褒められると案外嬉しいものですよ!
まとめ
以上,スタディサプリENGLISHのTOEIC対策コースからパーフェクト講義をレビューしてきましたが,いかがだったでしょうか。
今回の記事では,リスニングセクションのPart2を中心にトレーニング内容をみてきたわけですが,例えば上記画像で示すように,リーディングセクションの問題においてもスコアアップに役立つコツをたくさん学ぶことができます。
英語の実力があるだけでなく,実戦的なコツまでを学習することで初めてTOEICスコアは大きくアップしますので,TOEIC初心者の方や急遽対策をしないといけなくなってしまった方が真っ先にやっておきたいのが,今回のパーフェクト講義だと言えるでしょう。
試験本番まで全く時間が残っていないような場合であっても,各パートの最初にある「概要と学習法の動画」の内容だけでも,しっかりと観て内容を心に刻み込んでおきたいものです。
関先生の話にもあるように,知っておくだけでたやすく正解できる問題があるわけなので。
なお,パーフェクト講義は,その内容をテキスト冊子にまとめたものも購入できるので,紙媒体で勉強したいという方は是非以下の記事も読んでみてください↓
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実際に例題や演習を解いてみると,「わかる」と「できる」はまったくの別物なのだと思い知らされるはずです。
これをもし参考書などで勉強していれば,難しい問題や解説が出てくると読み飛ばしてしまいたい衝動に駆られるものですが,このパーフェクト講義では,ついついサボりがちになるディクテーションであっても,ズルせずやらないことには完了の印が付きません。
面倒くさいという気持ちに負けず,すべてのトレーニングで合格点を取りましょう!
ちなみに,今回紹介したものは,スタディサプリENGLISHのTOEIC対策コースの一部にすぎません。
他にもたくさんの学習コンテンツがありますので,無駄を省いた効果的なTOEIC対策をぜひ皆さんも体験してみてください。
新規に入会される方であれば,お得なキャンペーンもあります↓
最近はあまり配布されなくなりましたが,確認だけはしてみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。