大学入試や資格試験で英作文が出題される場合,ただ英文を書けるだけでは高得点につながりません。
大切なのは,採点者がどこを見ているのかを知った上で,減点されにくい英文を書くことです。
英作文では,内容が問いに合っているか,論理の流れが自然か,文法や語彙を正しく使えているかが総合的に評価されます。
つまり,単語や文法の知識だけでなく,「答案としての見せ方」も点数に関わってくるわけです。
この記事では,英作文で意識したい4つの採点基準と,答案を書くときに避けたいNG表現を整理しました。
後半では,添削やAIを使った勉強法も紹介するので,これから英作文対策を始める方は参考にしてください。
英作文が英会話(スピーチ)と違うところ
いわゆる「書き言葉」と「話し言葉」の違いに注目することで,英作文で何をしてはいけないかが見えてきます。
英作文では,英会話よりも「読み手に誤解なく伝えること」が重視されます。
会話であれば,相手の表情を見ながら言い直したり,身振りで補ったりできるでしょう。
しかし,答案用紙に書かれた英文ではそれができません。
そのため,大学入試の英作文では,話し言葉よりも客観的で,論理の流れが分かりやすい表現が好まれます。
もちろん,自分の意見を述べる問題では I think や in my opinion を使うこともあります。
ただし,同じ表現を何度も繰り返したり,話し言葉のように書いたりすると,答案としては幼く見えてしまうものです。
以下の例で確認してみてください↓
話し言葉:Many students do not read books because they are busy.
書き言葉:One reason many students read fewer books is that they have little free time.
会話と異なり,文章では目の前に相手がいないため,リアクションを確認できません。
そのため,背景知識がない相手にもしっかり伝わるよう,論理的に説明する必要があります。
とはいえ,大学の論文のように何度も推敲する大作が求められるわけではありません。
基本的には,以下の事柄に注意するだけでグッと英作文らしい文章になります↓
今すぐ直せる!英作文の減点回避チェックリスト
- 疑問文を多用しない:"Why does it happen? It is because..." などと語りかけず,「~が原因でそのようなことが起こる」と平叙文で断言してください。
- 特定の接続詞で文を始めない:because, but, and, so から始めるのは避け,This is because や However, Therefore などに置き換えるのが無難です。
- 不可算名詞に-sを付けない:代表的なものは water, advice, equipment, information, homework, vocabulary などです。
- 日本語固有の言葉には説明を補う:ローマ字で書く場合は,必要に応じて簡単な説明を加えます(例:sento, or a public bath)。
- 短縮形は避ける:didn't は did not,they're は they are と書きます。wanna や gonna などの口語表現もNGです。
- I think や you の多用を避ける:あなたの答案である以上「I think」は自明です(「自身の経験を基に」などの指示がある場合を除く)。
- 単純な単語を連続で使用しない:big や famous などを繰り返すと語彙力がないと思われます。同義語で言い換えてください。
- 性別を決めつける表現を避ける:policeman より police officer,he の連続より they や students などを使うと,より自然で配慮のある英文になります。
以上のことを踏まえた上で,次章では大学入試における英作文の採点方法についてみていきましょう!
英作文の採点方法(4つの評価項目)

英作文の採点方法は大学や試験によって多少異なりますが,多くで共通している評価項目は「内容・構成・文法・語彙」の4つです。
それでは,4項目ごとに注意すべきポイントを解説していきます。
内容(Content):最も配点が高い重要項目
「内容」は,英作文において最も重要な採点項目です。
大学や試験によって配点は異なりますが,内容面の評価が大きな比重を占めるケースは少なくありません。
「問題の指示にずばり答えられているかどうか」で評価が決まるため,質問内容を勘違いして的外れなことを書いてしまうと,文法や単語が完璧でも高得点は期待できないです。
極端に言えば,別の過去問の模範解答を暗記して正確に書けたとしても,今回の設問に答えていなければ評価は伸びません。
内容が大きく外れている答案で,構成・文法・語彙だけが高く評価されることは考えにくいため,まずは「何を問われているのか」を外さないことが最優先です。
そこでまず,自分の書いた英作文が以下のポイントを押さえているか確認してください↓
- 質問内容に真っ直ぐ答え,問題の指示を守っている
- 説得力がある理由や具体例が書かれている
- 話が脱線していない
細かい文法はともかく,採点官が通して読んだときに,書かれた論理に納得できるかがカギです。
8割の受験生が思いつくようなありきたりな意見であっても,論理が一貫していれば高評価を得られます。
構成(Structure):テクニックで確実に点を取れる
「構成」は,内容とは異なりテクニックでカバーしやすい部分です。
最たるものが「語数」と「形式」です↓
- 語数制限:「~語程度で」とあれば,指定語数の±1割に収めるのが鉄則です。なお,数字は 100,000 と書けば1語,one hundred thousand と書けば3語として数えるのが一般的です。少なすぎても,語数稼ぎの無意味な反復も大きく減点されます。
- 形式の遵守:Eメール形式の指示であれば,冒頭の「Dear...」や結びの「Sincerely,」なども忘れずに書きましょう。
- 構文のバリエーション:"He went to... Then he went to..." のように,同じ主語・動詞から始まる単調な英文の連続は避けてください。
さらに,firstly や however, therefore といった「論理展開を示す語句(ディスコースマーカー)」を適切に使うだけで,構成の評価は簡単に高くなります。
構成面で迷ったときは,以下の4点を確認してください↓
- 指定語数に対して短すぎないか
- 話の流れが「主張→理由→具体例」の順になっているか
- however, therefore, for example などの語句で論理関係を示せているか
- 同じ表現や同じ文型を不自然に繰り返していないか
文法(Grammar):守りに入りすぎず挑戦を
ミスを防ごうと「知っている簡単な中学英語」だけで書こうとする人がいますが,それだけでは高い評価は得られません。
普段の学習から,様々な文法事項に挑戦することを心がけてください。
例えば,単に "Many students use smartphones." と書くだけでなく,"Smartphones are used by many students as learning tools." のように受動態を使ったり,"If students use smartphones properly, they can study more efficiently." のように条件文を使ったりすると,表現の幅が広がります。
ただし,複雑すぎる文章を書いて意味が伝わらなくなっては本末転倒なので,接続詞のthatは省略せずに書くなど,読み手への配慮も忘れないでください。
語彙(Vocabulary):文脈に合う語を正確に使う
最後は「語彙」です。
ここでは,難しい単語を無理に使うことよりも,文脈に合った語を正確に選べているかが見られます。
もちろん,basic や good ばかりに頼るより,important を essential,bad effect を negative effect のように言い換えられると,表現の幅は広がります。
英作文の得点を上げるための実践的なコツ

ここまでの採点基準を踏まえ,得点力を高める王道パターンを改めてまとめます。
「主張 → サポート」の王道パターンを徹底する
まずは自分の意見(主張)を述べ,その後にサポート(理由や具体例)を2文ほど繋げます。
長く書く必要がある場合は,最後にまとめの段落を設け,主張を別の言葉で言い換えて締めくくります。
接続詞(ディスコースマーカー)を使いこなす
howeverやbecauseだけでなく,whileやon the other hand(一方で),firstly(第一に)などを意識的に使ってください。
結論部分では In conclusion(結論として)などが有効です。
あえて難しめの文法を使う
分詞構文や仮定法が難しければ,付加疑問文,so...that構文,比較表現などを上手く取り入れましょう。
CEFRレベルの高い語彙を含める
CEFR-Jのサイトなどを活用し,自分の使う単語のレベルを一段階引き上げる練習をしてください↓

【番外編】最近増えている「要約問題」の解き方
英作文の一環として,長文の「要約」が出題されることもあります。
近年は,英検などでも要約問題が出題されるようになっており,大学に入って論文を書く際にも必須のスキルです。
要約問題の解き方はシンプルで,以下の手順に従うだけです↓
- 各段落に「一番言いたいこと(トピックセンテンス)」は1つしかないと思って読む
- 最初の段落(特に冒頭と結びの文)に全体を通してのテーマが含まれる
- 具体例や詳細な説明は思い切って削り,論理展開に従って繋げる
実際に読むときは,いきなり英文でまとめようとせず,まず日本語で段落ごとの役割をメモしてみると整理しやすくなります。
例えば,4段落構成の文章であれば,次のように書き出します↓
- 1段落目:全体のテーマ提示
- 2段落目:筆者または専門家の主張
- 3段落目:具体例や補足説明
- 4段落目:結論・筆者の最終的な見解
このように段落の役割を分けてから,具体例を削り,主張と結論を中心につなげると,要約の骨組みが作りやすくなります。
英作文のおすすめ勉強法(AIの活用)
英作文対策では,以下の2ステップが有効です↓
- 練習問題を解いて書き方を学ぶ(最初は50語,次に100語程度を目安に)
- 他人またはAIに添削してもらう
最初から本格的な自由英作文に取り組む必要はありません。
慣れないうちは,
- 自己紹介を書く
- 写真やイラストの場面を説明する
- メールで用件を伝える
- 身近なテーマについて賛成・反対を書く
といった順番で練習すると,無理なくステップアップできます。
「英作文は英借文」と言われるように,和文英訳で頻出の構文を暗記してストックしていくのが上達の近道です。
特に,答案の型や頻出表現を先に身に付けたい方は,スタディサプリの英作文講座の使い方も参考にしてください。
また,書いた英文は必ず第三者の目でチェックしてもらう必要があります。
学校の先生にお願いするのがベストですが,難しい場合はAIをフル活用しましょう↓
英作文学習に役立つAIツール
ただし,AIの添削結果は必ず正しいとは限りません。
特に入試対策で使う場合は,AIを「答えを決める先生」ではなく,「ミスを発見する補助役」として使う意識が大切です。
生成AIを勉強に使う際の基本ルールや注意点は,以下の記事で詳しくまとめています↓
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また,毎晩寝る前に「今日あった出来事を英語で3行だけ日記に書く」習慣をつけるのも非常におすすめです。
Neighbors greeted me in the morning
や
I took a morning walk on my day off and was impressed by the beautiful flowers along the river
など,少し高度な単語を交えて書いてみてください。
毎日続けることで,自分なりの「書きやすい英語の癖や定番パターン」が身につきます。
まとめ:提出前のセルフチェックを忘れずに
以上,英作文での評価基準となる4つの項目と,得点を上げるための勉強法について解説しました。
以下のポイントを少し意識するだけで,あなたの答案は見違えるように良くなります。
書き終えた後は,必ずセルフチェックを習慣づけましょう↓
英文を書いた後のチェックポイント
- 質問に正面から答えていて,論理の流れは適切か
- 問題の指示(語数や指定された形式など)を守っているか
- 論理展開を示す語句(ディスコースマーカー)を正しく使えているか
- 単純な文構造の繰り返しを避け,少し高度な文法を組み込めているか
- CEFRレベルの高い語彙を意識的に含めているか
英作文の対策は,根本的な文法力や語彙力の底上げがあってこそ生きます。
苦手な人は,まず高校の英文法を総復習するところから始めてみてください。
基礎が固まったら,次はいよいよ実践編です。
よりレベルが高いとされる「自由英作文の出題タイプ別解き方」については以下の記事をどうぞ↓
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【実践編】自由英作文の書き方!5つの出題タイプ別に解き方と表現を解説
大学入試や資格試験で出題される英作文の中でも,特に対策が難しいのが「自由英作文」です。 自由英作文では,英文法や語彙の知識だけでなく,質問に対して自分の立場を明確にし,理由や具体例を筋道立てて書く力が求められます。 ただ ...
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最後までお読みいただき,ありがとうございました。

