【天才の育て方】藤井聡太さんに学ぶ「超・没入型」の勉強法と親の接し方

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東大院修了(農学修士)×指導歴20年|教育・Web運営専門家 さんくす

さんくす

指導歴20年。東大院修了(農学修士)。当初は教授に理解を疑われるも,異常なまでの探求心と没頭力が認められ,最後は「数年に一度の秀才」と惜しまれつつ研究室を去る。Webメディア運営10年で確固たる実績(国内最大級ASPにてトップクラスの称号)を築き,企業に忖度しない本音を発信。教育・Web運営の専門家として,最短ルートの勉強法を論理的に伝授します。詳しいプロフィールは運営者情報をご覧ください。

【王道勉強法:才能を限界まで引き出す環境作り】

当記事は,当サイトが提唱する「一生モノの王道勉強法」の重要な要素である,圧倒的な成果を出すための「没入状態(極限の集中)」の作り方と,子どもの才能を最大限に引き出す環境作りのヒントをまとめたものです。

今回は,今を時めく棋士である藤井聡太さんの師匠が書いた「弟子・藤井聡太の学び方」という書籍を基にして,天才の育て方のヒントについて考えてみたいと思います。

ところで「天才」という言葉は使い方が難しく,シューベルトやゴッホのように生前は評価されず後世になってようやく発見されることも多いのですが,当記事においては「遺伝的に備わった能力をいかんなく発揮し,周りよりも明らかに秀でた結果を残す人たち」のことと定義させてください。

2023年11月に史上初の八冠を達成した藤井聡太さんは,その意味では正真正銘の天才です。

まずはそんな彼の資質や能力について学ぶところから始めて,天才を育てた大人たちから子どもへの接し方についても学んでいきましょう!

天才の共通点:才能を開花させる「3つの能力」

弟子・藤井聡太の学び方の表紙

さんくす
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今回題材にする書籍はこちらです:弟子・藤井聡太の学び方(Amazon)

持って生まれた優れた才能を「現実の成果」として花開かせるためには,以下の3つの能力が必須となります↓

負けず嫌いである:自分の限界を突破する「情熱」

天才の原動力は,常に「悔しさ」という強いエネルギーです。

  • 特徴:単なる勝ち負けではなく,「もう少し頑張れば解けそう(善い手が見つかりそう)」というギリギリの境界線で発揮される強烈な執着心を持っています。
  • 勉強への応用:実力差がありすぎる難問は避け,自分の頭が「もう少しで勝負できる」と判断する「適切な難易度の問題」に常に挑戦し続けることが重要です。


さんくすの独り言

思えば人生では競争することが多く,スポーツに限らず勉強でも出世でも,早食いでも落札価格でも,基本的に天才は勝負ごとに勝つことが運命づけられます。

今活躍しているアスリートが,子どもの頃は泣いてばかりいたというエピソードはドキュメンタリーでよく目にする光景です。

藤井聡太さんも例に漏れず,当初はTVで泣いた画ばかりがクローズアップされることが多かったのですが,師匠によれば,誰の目にも負けが明らかだったときには泣かなかったと言います。

確かに,プロ野球選手がサッカーに挑戦するTV番組では,いたって穏やかに時間が流れていくものです。

しかし,逆転された時や悔しく思った日には,それこそ火がついたように激しく泣きじゃくっていたと言い,八冠を達成した場面でも,「そうですね。涙こそ見せませんが,負けた時は同じだけの悔しさがあります。」と述べています。

豆知識として,大泣きしていたのは時期でいうと小学2年生の頃までだったそうで,東海研修会の成績を見ても5連敗する日があるなどそこまでは強くなかったそうです。

負けず嫌いが発揮されたのは将棋のみにとどまらず,トランプのようなカードゲームも対象で,勝つまで止めなかったという面白いエピソードもあります。

 

気持ちの切り替えの早さ:悔しさを引きずらない「心の整理」

悔しさを引きずらず,次の対局(勉強)に向けて気持ちをリセットする能力のことです。

  • 具体的な習慣:藤井聡太さんの「すぐに寝る」という習慣は,頭の中のモヤモヤを完全にリセットし,翌朝にスッキリとした状態で新たなスタートを切るための最高の気分転換になります。


さんくすの独り言

世界一になった野球チームの選手がその日だけは大いに喜んでも,翌日から気持ちを切り替えてストイックに頑張ったり,普段は一般人と変わらない俳優がカメラを向けられた途端別人のように変わったりするのも同様です。

さて,徹子の部屋のTV番組で「負けて落ち込んだ後にどうやって乗り越えていますか?」と尋ねられた藤井聡太さんは,「すぐに寝てしまうことです。」と答えていました。

勉強をしていて答えが出ない夜を悶々とした気持ちで過ごす代わりに,朝すっきりと目覚めて「よし,今日も頑張るぞ!」と思う方がはるかに健全でしょう。

朝日に含まれるUVによる効果やセロトニンの話も聞きますが,どんな化学反応が起きているにせよ,朝は前向きな気持ちになりやすいように感じています。

ただし,他の棋士の方が「悔しくて眠れない。」と嘆いているので,ここでは悔しくても眠れることを天才の資質・能力の一つと定義しました。

 

魅入られる力:好きなことに対する「極限の集中力」

「好き」という感情を通り越し,その対象なしでは生きられないほどの深い没入状態(極限の集中)のことです。

  • 本質:天才とは,特定の物事(将棋,数学,絵画など)と自分自身が完全に一体化し,食事や睡眠といった外部の雑音を完全にシャットアウトして,いつまでも考え続けられる状態を指します。


さんくすの独り言

藤井聡太さんが将棋を指すようになったきっかけは祖母だったようで,彼女は将棋のプロではありませんでした。

その祖母に将棋で勝てたときの嬉しさが彼を将棋の道へと進ませ,大天才を生むことに繋がったわけですから,自分の好きという感情に素直に従って生きることも天才に必須の資質・能力と言えるでしょう。

もっとも,彼の好きという感情の強さについては詰将棋に傾倒する様子などから判断しても生半可なものではないように推察します。

これについては私の親友も同じで,彼は素晴らしい漫画家になりましたがとにかく普段から何かを描かずにはいられない性格で,時間があればずっと絵を描いていました。

高校3年生の時,大学受験のために何泊か私の家に泊まることになったのですが,入試本番の日,「行ってくるね!」と出て行った後の机には,手やら何やらのイラストが描かれていたノートが残されていたことをよく覚えています。

学生の方で「自分が本当に好きなものは何だろう?」と悩んでいる方は心配しないでください。

もしも本当に好きなものに出会ってしまえば,それは今考えている「好き」のレベルをはるかに上回り,「魅入られた」状態になります。

本当に好きかどうかについて悩む暇もなく,していないと生きられないレベルにまで達するため,その道に進むことは至極当然だったりするわけです。

ゲームに熱中したあまりに命を落としてしまう人もいると聞きますが,食事をせずに寝る間も惜しんでゲームする狂気はある意味,本当に好きなことに出会ってしまったからこそ起こり得る悲劇なのかもしれません。

しかし,好きなものに出会うことは基本的には素晴らしいことで,その人自身からすれば,毎日が幸せであることも確かです。

 

 

才能を伸ばす環境作り:子どもを支える周囲のサポート

子どもがどれほど素晴らしい才能を持っていても,それを育む「周囲の環境」が整っていなければ,才能は眠ったままになってしまいます。

空間把握能力を養う「知育玩具」の活用

藤井聡太さんの創造力の土台には,幼少期に夢中になったモンテッソーリ教育や,立体パズル「キュボロ」による空間把握能力の強化がありました。

  • 工夫:言葉で論理的に考える前の「直感的な空間認識」を鍛えることは,後の論理的思考や「ひらめき」のスピードを劇的に上げるための,とても重要な準備運動と言えます。


さんくすの独り言

生物学的な視点で言うと,天性の才能は環境によって目覚めるかどうかが決まります。

藤井聡太さんの空間把握能力(主に角の駒を使う能力)は同年代の棋士の中でも群を抜いていたと杉本師匠は述べており,これには幼少期の経験が影響しています。

その一つの例がキュボロで,私自身,買って遊んでみると空間把握能力や論理的な先読みの力を養うのに,これ以上ない知育玩具だと思いました↓

彼は数字遊びも好きだったということで,Gakken出版の「賢くなるパズル」は6歳前後で推理力を養うのに使ったと聞きます(以下は,実際に藤井聡太さんが当時使ったものを私が再現したものです)↓

賢くなるパズル

このときのルールですが,「縦横で1から7までの数字を必ず1回使う」ことと「+ー×÷のいずれかを用い,青枠内に書かれた数字を作る」です。

例えば左上にある「70」を作ろうと思ったら,7と2と5の組み合わせのいずれかになります(引き算や割り算で左の数字の方が大きくならなければならないといった決まりはなく,また枠内で使える四則演算の種類は1つのみです)。

 

最高の学習相手:AIという「賢者」との対話

才能の可能性を最大限に引き出すには,自分よりも高い思考力を持つ存在との対話が欠かせません。

  • AIの活用:藤井聡太さんは高性能なパソコンを使い,AIという「自分とは異なる賢者の視点」を借りて数億手先まで深くシミュレーションしています。
  • 共に創り上げる:自分一人では決して気づけない新しい発想に,AIとの対話を通じて到達する。これは単に便利な道具を使うということではなく,「自分の思考をより深く,高い次元へと引き上げる作業」そのものです。
さんくす
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これはまさに当サイトでおすすめしている「AIアシスタントの活用」の意義そのもので,一人では気づくのに何年もかかるような深い気づきを,わずか数分で得ることができます。

 

成功体験という「達成感」の演出

達成感に関するエピソード

  • 大人の役割:親や指導者は,子どもが「自力で解けた!」と心から喜べるような絶妙なヒントを出し,達成感という名の「成功体験」を積み重ねさせる環境を整えてあげる必要があります。


さんくすの独り言

将棋自体との出会いがなければ,今の藤井聡太さんはいなかったわけですが,ただ,このとき,祖父母の棋力がそこまで高くなかったために,数ヶ月後には勝てるようになったという事実が重要でした。

不可能と思っていたことができるようになったときの達成感は人を大きく成長させ,これを教育指導に取り入れている中学校は少なくありません(例:巣鴨学園)。

「兄弟子」と呼ばれる,同じ門下の年齢が近い弟子たちを競わせるのにも似たような理由があるようです。

書籍を読んでいて他に感じられたことに,藤井さんの身近にいる大人が独自の教育方針を持っていたことが挙げられます。

例えば,藤井聡太さんが泣いてしまったときに親御さんは「泣くのはみっともない」などと決して口にせず,叱らずに理解してあげようとする姿勢を見せていたそうです。

送り迎えにまつわるエピソードからも,各々が信念を持って見守ってきたことを強く感じさせられます。

杉本師匠も「弟子に迷いがあるときは一緒に落ち込むことはせず,どっしりと構える」ことを推奨されていますし,お母さんは子どもにやりたいことをやらせながら,息子が有名になってからも振り回されずに普段通りの生活を送らせることに全力を尽くしているそうです。

教える立場にあるから何か役に立つようなことを無理に言おうとするのではなく,「自分がやれることに全力を尽くす(母親であれば環境を整える)だけで十分だ。」とする指摘も,師匠の人柄の良さが表れた素敵なエピソードだと感じました。

 

 

実践的な勉強法:集中力を高める「時間制限」のルール

杉本師匠の教えと,当サイトが提唱する「王道勉強法」に共通する,具体的な学習の工夫です↓

実践ルール学習への効果
限定時間での集中ダラダラと勉強するのを避け,短い時間の「制限」を設けることで,極限の集中状態(ゾーン)を意図的に作り出す。
自力発見の原則すぐに答えを見ず,自力で筋道を立てて考える時間を取る。これが「本当の地頭」を鍛え上げる。
捨てる技術ネット上の膨大な情報の中から,自分の成長の邪魔になる「不要な雑音」を遠ざけ,本当に必要な情報だけを選び取る。

タイマーを使いながら勉強することで,試験場での独特の緊張感を作り出せます。

スタートボタンを押す前に,ゾーンに入るための儀式(ペンを見つめる,ストレッチするなど)も行うようにしてください↓

タイマーを使った学習法
【集中力UP】タイマーを使った学習法!ポモドーロ式5つの手順

今回は「タイマーを使った学習法」を紹介します。 タイマーは集中力を増してくれるもので,毎日の勉強に欠かせない方も少なくありません。 その意味ではやる気維持・習慣化に役立つ道具の一つです↓ また,当サイトで推奨している学習 ...

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さんくすの独り言

藤井聡太さんは高校に進学することを選択しましたが,長く活躍するためには広い視点が重要で,高校での学びや将棋以外の友人からの刺激が豊かな人生観を育み,それが結果的に「ひらめき」につながるという意見については,私も大いに共感しました。

困ったときに自分を助けてくれる直感めいたものは,その人の根底から生み出されるだと師匠は言うわけです。

この他,「気に入らない先生は反面教師にした」という師匠自身のエピソードであったり,プロにならなかった弟子たちの現在の様子について語られていたりもします。

なお,杉本師匠が説く『限られた時間での集中』は,実は私が生徒にスタディサプリを使わせる際にも強く言い聞かせているポイントです。

藤井さんが将棋盤の前で発揮するあの深い没入感。

それを日々の勉強で再現するために,私はスタディサプリのスキマ学習に注目したわけです。

1回数分という制約が,生徒の脳を藤井さんのような『ゾーン』へと導いてくれます。

限られた時間の中で集中させることがダラダラと時間をつぎ込むよりも効果的であるという意見は杉本師匠の実体験に基づいており,時間的な制限を決めてその中で最大限集中するという学び方は是非意識的に実践していただきたい方法です。

その他,私は塾で子どもに勉強を教える際,その子の学力レベルより少し難しめの問題を選ぶようにしていて,答えの道筋を子ども本人が自力で発見できるようにヒントを出せることこそが講師の腕の見せ所だと思っています。

この塩梅を間違えてしまうと「太刀打ちできない相手だ」と諦めてしまうことになるわけですから,解けなくて悔しがる程度の問題でないといけないわけです。

なお,現在のネット社会では,有り余る情報の中から捨てるべきものを選ばないといけません

本に書かれていた「中毒性,自分で考えなくなること,個性の喪失」については今後しっかりと考えていかなければならないテーマと言えるでしょう。

もちろん,将棋の反省会のように,負けた後でもしっかりその一日を振り返りどうやったらもっと良くなるのか考えることも勉強全般に通じる態度(試行錯誤や粘り強さに通じる態度)のように感じます。

 

 

まとめ

弟子・藤井聡太の学び方の裏表紙

以上,「弟子・藤井聡太の学び方」という本やメディアで語った内容を題材に,「天才」と呼ばれる棋士の資質・能力から学び方のヒントまで考えてきました。

藤井聡太という天才の輪郭を学ぶ

 

藤井聡太さんの歩みは,単なる奇跡の物語ではありません。

「好きなことへの深い没頭」という最強の才能を,「親や周りの大人が用意した最高の環境」の中で育て続けた結果の必然です。

是非,当サイトが提唱する勉強法を取り入れて,ご自身の(あるいはお子様の)才能を開花させるヒントを掴んでいってください!

-各教科の勉強法