IELTS(アイエルツ)とは?2020年の入試改革に向けた対策を紹介!

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2020年の入試改革の一つとして掲げられたセンター試験の廃止。

また,近年の英語試験の多様化も伴い,独立行政法人大学入試センター(これまでセンター試験を作っていたところ)は2018年の3月に大学入試における英語試験に使える資格・検定試験を公表しました。

当サイトではそれら全ての試験について,理解を深めるための記事を書いておりますが,今回はそのうちIELTS(アイエルツ)という試験について解説します。

IELTSとは

IELTSを「アイエルツ」と読めるようになることが,最初のステップです(笑)

これは International English Language Testing System の略なので,アイイーエルティーエスと呼んでもいいはずですが,愛称的なのでしょう,どこを見ても「アイエルツ」と書かれているのでこちらで覚えましょう。

世界では140を超える国で受験できるメジャーな試験ですが,日本では日本英語検定協会とブリティッシュカウンシルが主に運営しており,現在のところ以下の15都市のみで受験可能です↓↓

札幌・仙台・埼玉・東京・横浜・松本・金沢・名古屋・京都・大阪・神戸・岡山・広島・福岡・熊本

 

次にIELTSには,利用する目的別に2種類の試験があることを理解しましょう。

一つが英語圏の大学などへの留学を目指すための方の『アカデミック・モジュール』で,もう一つは英語圏での海外移住申請がメインの方に向けた『ジェネラル・トレーニング・モジュール』です。

 

大学入試に使えるのは,このうちアカデミック・モジュールの方ですので,気を付けてください。

リーディングとライティングのテスト内容が,各モジュールごとに異なっていますので。

 

アイエルツは4技能がバランスよく判定される試験と言われますが,多くの方に馴染みのある英検やTOEICを基本に考えているとその違いに驚かれるかもしれません(TEAPなどとは似ています)。

以下の詳細に目を通しましょう↓↓

試験内容
リスニング40分+リーディング60分+ライティング60分+スピーキング11~14分の計3時間程度

受験料
23500円(税抜)

受験者数
年間3万人以上(世界だと300万人以上)

試験時間が長い!そしてお高い(実際は補助金制度などあるのでしょうか)!

 

ちなみにスピーキング以外の3技能の試験は,当日以下のような時間割で進みます↓↓

スピーキングテストは同日に合わせて行われる以外に,別の日(前後1週間以内)に行われる場合もあるので受験票をよく確認してください。

また,持ち物については極めて特殊な条件が付加されており,

  • 受験申込時に使用したパスポート
  • 黒鉛筆(シャープペンは不可)
  • カバーを外した消しゴム
  • 無色透明に入った水(水以外は不可)

以外は荷物置き場に置かないといけません。

また,眼鏡もウェアラブルデバイスではないか確認されますし,スマートウォッチの普及によるものなのでしょう,いかなる時計も持ち込みが禁止です。

これがグローバル基準なのでしょうね。

 

範囲は先ほど言った通り,受験生の英語力が英語圏の大学(あるいは院)に入学できるレベルに達しているのかどうかが評価されます。

 

 

IEKTSのスコアについて

結果は1.0から9.0までのバンドスコアで示されます。

各技能ごとにスコアが出る他,最も価値あるものとなるのが『オーバーオール・バンドスコア』という名のいわゆる総合評価です。

上の画像は,そのオーバーオール・バンドスコアに達した受験者の受ける評価となります。

2015年のデータにはなりますが,日本人の平均スコアは,

5.8

でした。

推奨年齢16歳以上の試験で,中でも意識が高い人ばかりが受けているテストなので,スコアとしてはなかなかのもの。

 

IELTSのスコアとCEFRの比較もしておきましょう↓↓

  • C2レベル:8.0以上
  • C1レベル:6.5以上
  • B2レベル:5.0以上

以上の対応関係となっており,英検で言うところの『準1級合格レベル』はアイエルツですと5.5-6.0あたりに相当します。

 

それでは,実際の試験内容について見ていくことにしましょう!

ここでは,ブリティッシュカウンシルの公式HPに載っているサンプル問題を使って,問題の傾向について分析してみることにします。

以下の説明では問題の一部しか載せていないので,適宜上記リンク先を参照してください。

 

 

リスニング問題の対策

  • 時間:約30分(+10分の転記時間)
  • 問題:40問
  • 採点:1問1点の40点満点
  • 日本人の平均バンドスコア:5.9

IELTSのリスニング問題ですが,選択式のものだけでなく記述問題も用意され,文法ミス以外に誤字脱字や語数オーバーも減点対象です。

音声は1度きりな上,訛りありの英語という点が,より難しさを増しています。

メモは自由に取れる他,質問を先読みする時間が与えられます。

 

出題内容ですが4つのセクションから成り,後半に進むにつれて難度が高くなる傾向があるので注意しましょう。

  1. 日常生活における複数での会話
  2. 日常生活でのモノローグ
  3. 教育環境内での複数人の会話
  4. 学術的なテーマに関するモノローグ

 

セクション1

サンプルの最初にある問題は『用紙を完成させる問題』です。

名前や数字,日付や単位,さらには場所など,細かい点に注意して聞きましょう。

 

また,以下のように制限内の語数で答える問題があります。

2語以内か数字1つ,あるいはその両方で答えるように指示がありますね。

質問を先読みし,特に最初の疑問詞に注目しておくのがポイントです。

 

セクション2

Part2の例として載っているのは,『選択肢の中から答えを選ぶ問題』です。

今回の問題はカウンセラーのA~Cの中から適切な人物を選びます。

先読みに加え,問題文と同じ単語は音声にあまり出てこないので,同義語・類語に注意して聴くのがポイントです。

 

次の問題は表を完成させる問題ですね。

空所の語数制限を確認しておきましょう(上の問題では省略していますが2語以内という指示があります)。

セクション2と4では1人の話者がしゃべります。

 

セクション3

セクション3ですが,サンプル問題の一つを見てみましょう。

こちらは『文の空所を埋める問題』になっています。

音声内容に出てくる語句を使用して埋めていきますが,文法的かつ論理的に正しくなっていないといけません(to不定詞の後は原形,原因と結果などの論理関係が正しいなど)。

 

セクション4

最後のセクション4では,掲載されている全ての質問を先読みしないといけないところが特徴的です(途中で中断がありません)。

上の問題は複数ある選択肢から適切なものを選ぶ問題になっていますが,質問にあるキーワード(例えば present-orientated)に下線を引き,しっかり待ち構えて聞きましょう

質問は放送で流れる順番になっていますので,あとは言い換え表現になってないかにだけ気を付けるようにすれば,比較的解きやすいかと思います。

なお今回の問題以外にも,5つの選択肢から2つを選ぶ問題などがありますので,指示に注意するようにしてください。

さらには問題文自体において,図表,フローチャートの完成問題なども出題されることがあるので,最後に紹介する公式問題集などを使って色々なパターンを学習してみてください。

 

 

リーディング問題の対策

試験時間:60分

問題数:40問

採点:1問1点の40点満点

日本人の平均スコア:6.1

IELTSのリーディング問題では,全部で3つのパッセージが出題されます。

パッセージ1と2が13問,最後の文は14問で,難易度的にはパッセージの3が一番難しいです。

時間は均等に20分ずつかけて解きますが,リスニングと異なり,答えを写す時間は設けられていないことに注意しましょう。

 

パッセージ1

文章は長いので,ここでは質問文だけ抜粋しますが,各パッセージに付き1つか2つの問題形式で出題されます。

サンプル問題では上記画像のような『情報を特定する形式の問題』が出題されていますが,真偽だけでなく,「判断できない」という第3の選択肢もあるので気を付けましょう。

 

今回はリスニングにもあった多項選択問題がありますね。

今回紹介したものはどちらも,実際解く際はスキャニングして関連する部分の情報だけサッと掴めると最高です。

 

パッセージ2

これは『特徴マッチング問題』に分類されるもので,パッセージの内容について書かれた文に合致する選択肢を選ぶ問題ですが,質問の順番がパッセージ内の順番通りではないので,各cortexの特徴について理解して答えるようにしましょう(選択肢のAが脱落していますが the reptalian cortexです)。

リーディングには今回のcortex(大脳皮質)のような専門用語も出てきますが,それらの意味を理解しきれなくても設問は解けるようになっています(今回は「脳に関連する何か」と分かれば十分)。

 

パッセージ3

これは『情報マッチング問題』に区分される問題で,各内容が示す機能(例,説明,定義,理由など)についての問題文がどのパラグラフに記述されているか選ぶ問題です。

ちなみに同じアルファベットを2回以上使えるときは,問題に「1回以上使っても良い」と書いてあります。

 

これは『筆者の見解や主張がパッセージの内容と合致するか否か答える問題』です。

真偽問題のところと同じように,「判断できない」という選択肢があるので注意しましょう。

 

サンプル問題の最後は,『要約を完成する問題』です。

このようにパッセージの語句を使って空所を埋める以外に,リストから選ぶ形式もあります。

語数制限や文法に着目すると答えが選びやすくなりますので,各パラグラフの主旨に沿って適切な語句を選びましょう。

 

 

ライティング問題の対策

時間:60分

課題数:2問

採点:4つの評価基準で採点。Task2の方が配点が高い。

日本人の平均スコア:5.3

Task1は約150語であるのに対し,Task2は250語程度以上の制限付きで解答を作成します。

時間はTask1に20分,Task2に40分かけるのが基本。

また,採点は,

  1. 質問に適切に答えている
  2. 論理的な一貫性がある
  3. 語彙力
  4. 文法力

の4つを評価基準とし,1.0~9.0までの0.5点刻みで行われます。

最後にそれらの合計を4で割って平均を出し,それがライティングのバンドスコアになるというわけです。

アカデミック・ライティングのテスト形式の場合,Task1と2で求められるのは以下のようになります↓↓

  1. グラフや図のデータを分析し,文字で説明しますが,与えられた情報の中から重要な情報を選択し,図表を見ていない人にわかるように体系立てて説明する
  2. あるトピックに対し自分の意見を述べるが,英文エッセイ形式で論理的に説明する

 

Task1

まずはTask1のサンプル問題を見てみましょう。

グラフは1つしか表示しませんでしたが,こういった棒グラフの問題は,数値の差を比較しながら説明するのがセオリーです。

いきなり書き始めずに,まずは分析して構成(パラグラフの数やアウトライン)を決めるのに3分。

書くのは15分程度にとどめ,最後に見直しの時間を作るのが原則です。

下線を引いたのが,見えている方のグラフの分析に当たりますね。

構成としては,

トピックの紹介(20語)と要約(30語)の50語で序章を,

ボディーはグラフの数などに合わせて調節して,全部で120語ほどで書き,

結論を最後に書いて完成

です(結論はなくてもよいです)。

 

Task2

Task2は社会的・一般的なトピックが与えられ,何について書くのが明示されているのがわかるかと思います。

その後に指示文が続いていますので,どんな内容を含めるのか把握してください。

今回は「最近における人の価値の判断基準について賛成か反対か明示」した後で,「その理由について,自分の経験などの具体例を挙げながら説明する」ことが求められています。

こちらも書く流れはTask1のときと同じで,

準備(5分)→書く(30分)→見直し(5分)

のように時間を使いましょう。

英文のエッセイの構成も,先の課題1と同様です。

  • イントロダクション(50語)
  • ボディー(100語のものを2つ3つ)
  • コンクルージョン(40語)

注意点としましては,Task2においてはしっかりと結論を書くようにして下さい。

その他,細かいところとしては,

  • I think などの多用をしない
  • 接続詞や関係代名詞のthat などを省略しない
  • そして何より,各パラグラフで言いたいことは1つになる

ように書きましょう。

ライティングの対策としては,学校の先生など,誰か他人に見てもらうのが一番です。

 

 

スピーキング問題の対策

  • 試験時間:11~14分
  • 採点:4つの評価基準
  • 課題:3パート
  • 日本人の平均スコア:5.6

試験官とマンツーマンの面接形式で,テストの内容は録音されます。

こちらもライティングと同じ数の評価基準があり,具体的には,

  1. 流暢さと一貫性
  2. 語彙
  3. 文法
  4. 発音

の4つです。

自分の意見をしっかり伝えることが最も大事ですが,説得力を持たせるためには理由や具体例を続けて会話を広げていく姿勢が必要になります。

試験官が止めるまでしゃべって構いません(止めるのは内容に問題があるわけではなく,各質問ごとに制限時間があるからです)。

とはいえ,簡単な意見を言えれば良いので,わかりやすく相手に伝えることを第一に心掛けましょう。

試験官はこちらの答えによって態度を変えないのが現場のルールなのですが,こちらが笑顔でいるに越したことはありません。

質問の意味がわからなかったら,繰り返してもらうか,違う言い方をしてもらいましょう。

見当はずれな答えを返してしまっては点数になりません。

 

Part1

part1では,家や家族,勉強や趣味,日課や子供の頃にしたことなどが問われます。

「はい」と「いいえ」だけでなく,少なくとも2文はサポートセンテンスを加えましょう。

理由や具体的な経験を付け加える以外に,冗談を言うのも立派なコミュニケーションです。

 

Part2

パート2では試験管からトピックカードと書くものを渡されるので,1分間かけて喋る準備をします。

メモを見ながら2分程度話ますが,終わるとスピーチに関する質問が1つか2つあります(上記画像のRounding off questionsがそれです)。

メモの作り方ですが,トピックを書き出した後で,You should say:の後に書かれた5W1Hに関する答えを簡単にメモっておきます。

1分しかないので,単語くらいしか残せません。

上の例ですと,

  • トピック:important things
  • Where-from my parents
  • Whenーmy 12 birthday
  • What forーto play
  • Whyーto be relaxed,forget my problems

などとメモしておくと,以下のような回答ができるかと思います↓↓

最後の質問は,これまた2,3分程度で15秒弱で答えます。

 

Part3

Part3は抽象度が高い質問で,難易度が高いです。

試験官は受験者の答えを聞いて,発言内容に応じたディスカッションを展開します。

 

特に質問文自体の文法や構文が難しいことが多いので,よく理解してから話始めることを忘れないで下さい。

大体1問に30秒,50語が目安になります。

 

トピックとしては,part2で聞かれたものをさらに発展させたものになり,例えばPart2で『最近観た面白い映画』について聞かれたら,Part3では『映画が私たちの生活で占める位置について』であったり,『映画鑑賞の変化について』聞かれることが予想されます。

自分の意見をまずはしっかりと述べて,その理由や具体例を続けて答えましょう

比較する場合も,「今と昔」のように時間的な対比を持ち出す他,「ある人はこう言うけれど,自分はこう思う」といった比較の仕方もあります。

 

その他の評価基準についてですが,語彙はともかく文法面では時制や3人称単数-s,冠詞に注意することです。

簡単なようにみえますが,意外と間違って話してしまうことが多いですので。

発音もそうですが,スピーキングにおいては普段から英文に触れ,とにかく話す練習を積んでいることが大切です。

 

 

まとめ

以上,入試改革が進むにつれてますます注目が高まる英語資格・検定試験の中から,IELTSについて詳しく解説してきました。

試験対策については,まずは公認問題集を使って練習を積み,それでも足りなければ追加購入していくのが現実的です。

また,リスニングやリーディング以外のライティングやスピーキングに関しては,普段からの対策が立てにくいところでもあるので,ライティングはアカデミックなエッセイの書き方について学んだ後で,自分の書いたものを誰かに見てもらうことが重要だと結論付けました。

試験ではその型に倣って書いてしまえば,意外と点数が取れるはずです。

 

そして最後のスピーキングに関しては,ある程度の時間をかけなければ正しい発音が学べませんし,何より話す練習は日ごろからしておかないと,すぐに口をついて英語が出てくるなんてことはありません

とはいえ練習相手を見つけるのは大変ですので,『スタディサプリENGLISHの日常英会話コース』などを利用して,自分でロールプレイをし,アプリで録音した自分の声を実際に聴いてみるトレーニングが役立つはずです。

参考記事:スタディサプリENGLISH【日常英会話コース】の評判について

 

しっかりと対策して,良いスコアを残しましょう!

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