今回ですが,スタディサプリENGLISHの数ある学習コンテンツの中から「ビジネス英単語・熟語」を取り上げ,詳しくレビューしてみたいと思います。
これはビジネス英語コース限定のコンテンツですが,ビジネス目的に限らず日常的な英会話に使えるものまで,幅広い語句をカバーしているところが魅力です。
スタディサプリENGLISHに用意がある単語帳としては,他にTEPPAN英単語(TOEIC対策コース限定)や日常英単語(新日常英会話コース限定)などが知られていますが,こちらはちょうど両者の中間に位置するような単語帳であり,実はシリーズ内で最大となる収録語彙数を誇っていたりします。
それでは,早速レビューしていきましょう!
ビジネス英単語の概要

まずはビジネス英単語の概要からみていきますが,歴史的には後出しの形で加わったコンテンツです。
当初は単語のみの展開でしたが,今ではビジネス英熟語についても学べるようになりました(後述)。
冒頭で述べたように,ビジネス英語コースで有料契約した場合にのみ利用することができます↓
公式サイト
詳しい使い方は次章で扱うことにして,ここではその収録内容に限ってみていくことにしましょう!
収録されている単語は,難易度の違いによって「Basic」と「Advance」の2つに大きく分けられ,わずかに重複がみられますが,
- Basicの1450語
- Advanceの792語
の計2242語を習得することができます。
これを多いとみるか少ないとみるかですが,手元にある英検準1級の単語帳の収録数が1800語,3級のものだと1300語程度となっているので,量的にはなかなかのものだと判断できるでしょう。
むしろ,他コースのTEPPAN英単語が1500語,日常英単語は1450語しか収録していないので,ひときわ充実していると言えるくらいです。
学習方法について,TOEIC対策コースのように特別な動画が用意されていることはありませんが,TEPPAN英単語・熟語の使い方で述べた方法を踏襲するのがおすすめで,毎日100語ずつのペースで進めていきましょう!
推奨ペースで学んでいくと23日で一通り終わる(1周できる)計算になりますが,繰り返し学習して定着させる必要があるので,1周しただけで終わりとはなりません。
3ヶ月かけて4周くらいやることも普通にあります。
とはいえ,ビジネス英語コースの最高レベルであるLv.4で求められる英語力はTOEIC860点以上なので,多くの方にとって,Advanceレベルに属する単語の多くは難しいと感じられるでしょう。
ゆえに,Basicをさっさと完成させてしまい,残った時間をAdvanceレベルの単語学習の周回に費やす使い方もありだと思います。
ところで,「繰り返しやりましょう」などと簡単に言ってはいるものの,私が塾で教えている生徒をみていて,同じ単語帳を5周も繰り返しやることはあまりないです。
たいていの生徒は,その回数に達する前に止めてしまいます。
ですが,どんな苦手なものでも少なくとも3周,できれば5周ほど繰り返すことができると,1周目とは見違えるほどにできるようになるものですし,簡単な単語帳であっても繰り返しやることで解くスピードまで上昇することについては,その恩恵を含めてほとんど知られていません。
ビジネス英単語の使い方

ここではビジネス英単語の具体的な使い方についてみていきますが,BasicもAdvanceレベルも出題形式に変わりなく,基本的には,単語を綴りと音声で確認し,その意味を複数ある選択肢の中から1つ選ぶようにします。
制限時間は5秒ですが,できれば3秒以内を目指しましょう。
前章で,1日に学ぶ単語数は100語を目安にすべきだと言いましたが,これまでの経験的に,多いと感じられた方は少なくないはずです。
ですが,スタディサプリENGLISHにおける単語学習において,これくらいの量はかなりの速さでもって学び終えることができてしまうので安心してください。
そもそも,1日で100語を学ぶといっても,1回で100語全部を学び終えなければいけないわけではありません。
特に最初のうちは,すきま時間を見つけるたびに,10語単位で数回に分けてやっていくのが良い方法です。
実際,1つのレッスンは10語ずつのトレーニングに細かく分けられています↓

慣れてくると10語やるのに1分もかからなくなるため,驚くような速さで100語を終了することができます(ただし,これまでに例文や発音などの確認が十分に済んでいることが前提です)。
Basic
ここでは,Basicのレッスン1を使ってみましょう!
記念すべき最初のトレーニングで登場した単語は,
Basicの1~10語
might,include,state,provide,government,issue,against,though,result,offer
の10語です。
アルクの「標準語彙水準SVL12000」で調べてみると,難易度はレベル2の単語(初級)が中心となっています。
とはいえ,すべてがこのレベルからの出題ではなく,例えばBasicの最後のトレーニング(1441~1450語)では「reckon(計算する),density(密集度),module(機械を構成する単位)」といった,レベル6~8(中・上級)に該当する単語も出てきました↓

正解以外の選択肢に惑わすものが含まれているため,Basicレベルと言えども油断はできません。
上のmoduleは,日本語でカタカナ読みした時とアクセントの位置が異なったりもするので要注意です。
なお,10語を終えたタイミングでまとめのページが表示され,例文を音声付きで確認できる他,チェックを入れた単語だけを「復習トレーニング」に追加する機能があります↓

この使い方については次章で説明しますが,ビジネス英単語を何周かしたら,マンネリ化を避ける意味でも,復習トレーニングだけをひたすら学ぶ日を設けてみるのが良い方法です。
Advance
続いて,Advanceレベルの単語の様子をみていきましょう!
Basicと比べて難しめの単語がだいぶ増えますが,最初の10語からして
Advanceの1~10語
portfolio,inventory,transaction,lease,distribution,premium,client,impact,authority,obtain
のような顔ぶれになり,先のアルクの水準で言うと,レベル6~9の単語が中心です。
つまりは,最初から最後までずっと中~上級レベルの単語を相手にすることになるわけですが,かといってBasicと比べて劇的に難易度が変わったように感じることはないでしょう。
ここに達するまでに,それなりの実力が付いています。
なお,出題時の設定を変更することによって,クイズとしての負荷をより高めることができます↓

例えば,選択肢を非表示にしたり,単語を見ずに音声だけを頼りに意味を答えたりする出題形式に設定することで,さらに難易度を上げられては実践的な練習を積めるわけです。
とはいえ,初期設定のままであっても,問題画面の選択肢の方に集中しながら聴く(上部に表示されている単語は見ない)ようにすればリスニングの対策になりますし,逆に,選択肢を最初は見ないで,答えを頭に浮かべてから選択肢をみるようにするなどと工夫することもできます。
設定を頻繁にいじるのが面倒な方におすすめの方法です。
ビジネス英単語を通しで学んでみた結果

私は週末の1日を丸々費やして,ビジネス英単語を最初から最後まで一気にやってみたことがあります。
時間にして2時間ちょっとかかりましたが,2242語を1日で学び終えられると達成感もひとしおです。
おまけに,長時間学習して判断力も鈍る中,頑張って問題を解くことで,集中力の方も普段の時以上に鍛えられたように思います。
ところで,わざわざこのように通しで学んでみたのは,自分が苦手とする単語の洗い出しをしたかったからです。
investとinvestigate,principalとprincipleなど,形が似た単語は普段よく間違えていますし,「stuffの意味を(物;説明;従業員;客)の中から数秒以内に選べ」と迫られたら,途端に戸惑ってしまうでしょう。
なお,今回のような集中トレーニングで間違えてしまった問題やパッと意味が出てこなかったものは,まとめページでチェックを付けておくのがコツで,こうしておくことで,翌週単語学習をする際,復習トレーニングだけに専念することができます↓

私が通しでやってみたとき,チェックが付いた数は全部で150問だったので,これらを一通りやっても10分くらいしかかかりません。
これらはこれからも何回か間違えてしまうであろう単語たちなので,そういったものだけをまた別に集中的にトレーニングすることは,大変効率的かつ効果的な勉強法と言えます。
ビジネス英熟語の紹介

ビジネス英語コースには「ビジネス英熟語」というコンテンツも存在し,こちらは5題ずつの問題セットを解いていくことになります。
扱う熟語の数は300ですが,基本的には知っていないと正解できないため,1問目から早速洗礼を受けるかもしれません↓

全部でレッスン数は80ありますが,以下では1回分に行うトレーニング内容についてみていきたいと思います。
理解度チェック
問題を解くにあたって,英文中の空欄に入るのにふさわしい英単語を選択肢から選ぶようにするのですが,上で示した画像はまさにこの理解度チェックの結果でした。
問題をすべて解いてからまとめて解答を表示させることもできますが,以降に紹介するトレーニングで同じ熟語の理解を深めることができるため,この時点で完璧にしなくても問題ありません。
英熟語チェック
こちらは英熟語をみて日本語を答えるもので,理解度チェックとは逆方向の学びになります。
とはいえ,ビジネス英単語のときと同じ形式なので,こちらの方がお馴染みのはずです。
ただし,問題数は5問となります。
音読
他にない,独特の形式を持ったトレーニングで,表示された英文を音読するようにしますが,このとき自分の発音を録音することができるので,後でお手本と聞き比べてみましょう↓

このとき,発音内容を自動で評価してもらえる機能は搭載されていないので,バツマークは自己申告である(「できなかった」を選択する)ことに注意してください。
設定のところから,読み上げる速度を0.6倍速から1.6倍速までの6段階で調整することができました。
ディクテーション
最後はディクテーションを行います。
完全に一文丸々打ち込むことになるので大変です(省略形など自動入力されるものもあります)が,数が少ないので頑張りましょう。
入力の判定はシビアで,複数回聴き直すことは許されるものの,1文字でも誤入力してしまうとExcellentの評価はもらえません。
英熟語復習
これと次に紹介する2つは,ある程度レッスンが進むと登場する「まとめレッスン」のトレーニングです。
具体的には15個の英熟語を学んだタイミングでこれまでの総復習を行うことになるのですが,先に紹介した英熟語チェックを解き直すことになります。
まずは最初の5題分を復習しますが,英熟語復習は全部で3レッスンあるので,合計すると5×3=15題となるわけです。
瞬間発話プラクティス
こちらはビジネス英語コースのメインレッスンにおける同名のトレーニングと同様のものとなります。
熟語を使った例文を考えるだけで済みますが,一度に3問もやることになりますし,使用する場面を想像しながら行うので実践的です。
いずれにせよ,自然と良いタイミングで復習ができるようにカリキュラムが組まれているため,1周やってみるだけでも2回は学んだことになり,身に付きやすいように工夫されていることが伝わってきました。
まとめ

以上,スタディサプリENGLISHのビジネス英語コースにある「ビジネス英単語・熟語」という学習コンテンツについて,中身の紹介から効果的な使い方までをまとめてきました。
時間にすると数分で1つのトレーニングを終えることができるので,1日のスキマ時間の合計が30分にも及べば,100語というノルマは十分達成できるでしょう。
ミスが少なくなってくると10分くらいで終了できますし,通勤の行き帰りに,朝起きてすぐや寝る前など,時間の捻出方法も次第にわかってくるはずです。
収録語の中にはTEPPAN英単語と同じものも見られましたが,そうでない単語も多く,話者は母語が異なる複数人が担当しています。
もっとも,スタディサプリENGLISHでTOEIC対策コースとビジネス英語コースの両方を契約するような方は稀でしょうから,このビジネス英単語・熟語で出会う2542語に集中し,相手が話している内容をより深く理解しては,自分の言いたいことを英語で即伝えられるように頑張りましょう!
実際,ビジネス英語のメインレッスンで学んでいると,本単語帳で学んだ単語がたくさん出てくるわけで,本コンテンツですでに学んだ単語であれば,会話における使われ方に大変合点がいくはずです。
今回挙げた中では復習トレーニングの使い勝手が際立っていて,単語帳内で紹介される例文を,自分の口を動かして読み上げてみると,より単語を習得しやすくなりました。
似た意味で,英熟語に含まれる瞬間発話プラクティスの利用価値が高いです。
学ぶ際は,視覚だけでなく,なるべく多くの感覚を使うことを意識しましょう(電車の中などで口パクするだけでも効果があります)。
ビジネス英語を身に付けることができると自己肯定感が高まり,仕事のパフォーマンスに良い影響を与えてもくれます。
是非,スタディサプリENGLISHを使って,充実した毎日を過ごしてください!
これから申し込まれる方は,不定期で開催されるキャンペーンが利用できる可能性があるので,以下の記事をお見逃しなく↓
最後までお読みいただきありがとうございました。