スタディサプリENGLISHの「ビジネス英語コース」と「新日常英会話コース」ですが,タイトルから学習目的こそ明らかではあるものの,その内容までは実際に使ってみないことにはよくわかりません。
具体的にどのような学習コンテンツが存在し,毎日のトレーニングを行っていくことになるのでしょうか。
各コースには他のコンテンツもいくつか含まれますが,今回の記事では,行う頻度が最も高い「メインレッスン」を取り上げ,その使い勝手について詳しくレビューしていこうと思います。
なお,おまけ扱いとなっている(旧)日常英会話コースについてはまた別に記事を書いているので,以下を参考にしてください↓
メインレッスンのストーリーとレベル
ビジネス英語コース
ビジネス英語コースのメインレッスンですが,全部で4つのレベルから自由に選択することが可能です。
始めから全部やってみるのが理想ですが,TOEICスコアによる難易度の目安が表示されていて,
- 海外出張編:TOEIC400点~
- PC事業部の危機編:TOEIC600点~
- 新商品開発編:TOEIC730点~
- グローバル進出編:TOEIC860点~
といった具合に,最低でも400点(英検準2級プラス程度)の実力があれば理解でき,Lv.4ともなれば860点以上を狙う方に対応しています。
ちなみに私はLv.2の「PC事業部の危機編」から始めましたが,しばらく学んでいると,ストーリーの内容がすべてのレベルで繋がっていることがわかってきました。
なので,期限を設けて学習するなどの特別な事情がない限りは,黙ってLv.1のレッスン1から始めるのがベストだと感じています。
とはいえレッスン数は各レベル240個ずつと膨大で,ストーリーが用意されたレッスンだけでも200個あることを覚えておきましょう(残りの40個は復習用です)。
こちらもスタディサプリの特徴になりますが,ストーリーは名だたる脚本家が書き下ろしており,ビジネス英語コースでは稲葉一広氏がビジネス交渉における闇の部分を大変リアルに描写しています。
登場人物とあらすじに関しては以下の記事に詳しいので,話の途中から開始される方は参考にしてください↓
新日常英会話コース
続けて新日常英会話コースのメインレッスンについてみていきますが,難易度はビジネス英語コースと同じ4段階が設定されているものの,こちらは英検が受講レベルの目安となっています↓
- ニューヨークでシェアハウス:英検3級~
- 気が抜けない海外生活:英検準2級~
- トロントでの成長:英検2級~
- 新しい日々へ:英検準1級~
こちらのストーリーの脚本は江頭美智留氏の手によるもので,職場やプライベートでの人間関係の描写に定評がある方です。
舞台はニューヨークで,ホテルのコンシェルジュとして研修に勤しむナオの日常をお楽しみください↓
レッスン数はビジネス英語コースのときと同様,各240レッスンが用意されているので,全部に取り組もうと思えば,計960レッスンを行うことができます。
英会話では継続するのが肝要となるだけに,これは朗報と言えるはずです。
メインレッスンの学習ペース
これら有料コースのメインレッスンを1日にどれくらいのペースで進めていけばよいかについては,多忙な現代人を主に対象としているからでしょう,公式の説明によると,スキマ時間を利用して十分にこなせる分量である「1日1レッスン」が目安となっています(全難易度共通)。
一つ学習例を記載してみると,
一週間の勉強の進め方
月~金:レッスンを毎日1つずつ計5つ進める
土~日:オンライン英会話やReviewを行う
といった内容になるわけです。
平日は無理なく継続できるよう,数十分の学習時間で終わるように計画し,土日でその週の重要表現を復習することを基本としますが,英会話セットプランを受講している方は,人間相手にアウトプットの練習をすることができます。
余裕がある方は平日にオンラインレッスンを受講することも可能ですが,詳しくは以下の記事をお読みください↓
ちなみに,先ほどのペースが維持できると,一つ決めたレベルのレッスン(240個)をすべて終えるのに40週がかかることになり,これは約10ヶ月に相当します。
これが全部で4レベルあるので,もしすべてをこなすなら単純に40ヶ月分と計算できますが,実際のところ,簡単なレベルのレッスンは早く進められますし,逆にもう少しゆったりと進めるようにしたり(旧)日常英会話コースの学習も含めるようにしたりすればもっと長い期間楽しめるでしょう。
もしもあなたが大学生になったばかりであれば,ちょうど就職活動が始まるまでにそのくらいの時間が残されていますし,中学生が高校を卒業するまで使い続ければどのくらいのレベルに達するものなのか興味があります。
もちろん,会社勤めの方であっても,通勤や昼休みを使って時間を捻出して勉強時間を確保するようにすれば,十二分に会話能力を高められることになるはずです。
突然会社から英語力を測るテストを受けるように言われても,動揺せずに立派なスコアを叩き出せるでしょう。
まとまった時間が取れる方は,オンライン英会話を毎日行うようにすれば,数ヶ月後に見違えるほど英語を話せるようになっていても全くおかしな話ではありません。
いずれにせよ,語学は何かを学び終えたら初めてレベルが上がるようなものではないため,今日よりも明日,明日よりも明後日の自分が少しでも理想の自分に近づいているよう,毎日着実に学習時間を確保して頑張っていきましょう!
メインレッスンのトレーニング内容
ここでは,メインレッスンに含まれる以下のトレーニングについて,1つずつレビューしていくことにします↓
- 会話理解クイズ
- 単語・イディオムチェック
- ディクテーション
- 会話文チェック
- シャドーイング
- キーフレーズチェック
- リード&ルックアップ
- 瞬間発話プラクティス
会話理解クイズ
まずは会話理解クイズからですが,話の内容を聞き取ってあらすじを掴むようにしましょう。
理解できるまで何度も聴き直して構いませんが,わからないところは回数を重ねても難しいと感じるはずです。
リスニング作業を終えたら,内容に関する3つの質問に答えます↓
90秒の時間制限があるので,テキパキと解いていかなければなりません。
終わるとすぐに丸付けが行われます。
解答と解説がある他,会話文の内容もチェックしましょう↓
不正解となる選択肢にもすべて和訳が付いているので,意味を別に調べるようなストレスを感じることなく学習することが可能です。
会話文の確認は英文と和文のどちらも可能ですが,後で会話文の内容を学習し直すことになるので,すぐに次のトレーニングに進む場合は,軽くチェックしておくだけでも構いません。
単語・イディオムチェック
上で学んだ英文に出てきた単語とイディオムのチェックをしていきます。
形式的には,スタディサプリENGLISHの単語帳でよくみられるクイズ形式です。
1つの単語につき5秒以内に答えましょう↓
単語の発音は何度も聴き直せる他,「わからない」という選択肢が用意されているので,勘で答えるくらいならこちらを選びようにしてください。
なお,上記は初期状態の出題画面になりますが,設定を変更することで,解答の選択肢表示を無くしたり,出題順番を変えたりすることが可能です。
さらには単語を非表示にして,音声だけで単語の意味を当てる問題に変えてしまえば,純粋にリスニング問題として解くこともできます。
簡単だという方は,そういった具合に難易度を調整してみてください。
なお,全問(6問)を終えるとそれまでの単語が一覧形式で表示され,実際の例文付きで確認することができますが,これも各種単語帳にある機能と同じです↓
復習トレーニング機能もあるため,間違えた単語にはチェックを付けておき,後でまとめて復習するようにしましょう!
ディクテーション
3つ目のトレーニングとしてディクテーションを行います。
これはリスニング力をアップさせるトレーニングとして欠かせないものですが,通常は紙と鉛筆を必要とするのに対し,スタディサプリENGLISHではフリックまたはタイピング入力するだけで済んでしまうところが大きな特徴です↓
数にして8~10問ほどですが,難易度が高い英文ほどディクテーションの量が多かったりして骨が折れるかと思います。
ですが,飛ばして省略してしまうようでは実力は付かないので,1つ気合を入れて臨むようにしましょう。
何度か間違えて入力すると不正解扱いになりますが,どうしてもわからないときは左下にある1文字ヒントを使うか,パスを押すことで降参することもできます。
どれも実際の会話で使う言い回しが多いもので,聴いて内容を理解する程度ならまだしも「一字一句を違わずに書き出せ」と言われると,スペルの問題もあってなかなかに手ごわく感じるでしょう。
会話文チェック
くどいと感じるくらい,同じ教材に対して複数の角度から練習を繰り返すのがスタディサプリENGLISHの学習方針です。
会話文チェックのトレーニングでは,最初に聴いた英文を再び聞いて,単語の意味を再度確認します↓
最初のクイズと異なり,英文と日本語訳が同じ画面上で確認でき,さらには語注までを利用できるので,わからない部分がなくなるまで徹底的に学習しましょう。
上はビジネス英語コースの画面ですが,transfer(異動)やdepartment(部署)のような重要単語が見受けられます。
これが新日常英会話コースの場合だと,promising place(候補地)やhidden gem(隠れた宝庫)などが出てくることになるので,目的に応じたコース選びが重要だということがわかるはずです。
シャドーイング
5つ目のトレーニングはシャドーイングで,お手本を聴きながら,それに被せる感じで英文を読み上げていくわけですが,とにかくすごい練習量で,Lv.2だと10文ちょっとなのですが,これがLv.4ともなると30文近い分量になったりもします。
とはいえ,メインレッスンにシャドーイングが含まれるのは,ビジネス英語コースの他にはTOEIC対策コースだけですので,貴重なコンテンツだと思って練習しましょう(先述したように,新日常英会話コースには含まれません)!
スマホであれば内蔵マイクを使って簡単に自分の声を録音できるので,それを後でお手本と聞き比べるようにしては,理解できていなかった部分を発見しやすくなります。
なお,この際,イヤホンを付けて行わないと,自分の声だけにとどまらず,お手本の音声まで一緒に録音されてしまうことに注意しましょう。
影のように手本を真似て読み上げることで,アクセントやイントネーションが身につく有益なトレーニングですが,詳しいやり方についてはアプリ内の動画からも確認することができます。
初心者の方であればまずは字幕をONにし,それを頼りに練習しますが,それでも難しいときは音声スピードを「遅い(0.8倍や0.6倍)」に設定してみてください↓
始めたばかりの頃であれば,あえて最初は軽めの負荷にすることで,長く続けるためのモチベーションを維持しやすくできるでしょう。
こちらも単語・イディオムチェックのときと同様,終わりに一覧形式で結果を確認することができるので,お手本と自分の発音を聞き比べては,自己評価が曖昧でなかったかを確認してみてください。
キーフレーズチェック
キーフレーズチェックというのは,動画とテキストを使い,その日に出てきた重要表現の理解をより深めるためのトレーニングです。
もっとも,テキストと言ってもメモ程度のものが数ページあるだけなのでわざわざ印刷する必要もありませんが,唯一ダウンロードできる教材でもあります。
ただしこれはPCのみの機能なので,スマホからだと利用できません。
やり方ですが,Pickupキーフレーズの右上にある矢印のマークをクリックするようにしてください。
内容についての感想ですが,ちょっとした工夫を施すだけで会話の丁寧さが増すことを教えてもらい,実際の会話において相手の受ける印象が変わることに気が付きました。
その他,シャドーイングのトレーニングで疲弊した際には,このトレーニングが癒しの時間のように感じられたものです。
時間にしてわずか1~2分程度の短い動画にはなりますが,ネイティブのマシュー先生やソレイシィ先生が話す内容は大変刺激的で,「こんなふうに話せるように頑張ろう」と,毎回,前向きな気持ちにさせてもらえました↓
マシュー先生にtake care of~を使った表現を解説してもらったときの例です↓
こうした解説は,日本人講師だとあまりできない内容なので,知っているのと知らないのとでは大きな差が出てきますし,スタディサプリでしか聞けないと言っても過言ではないでしょう。
リード&ルックアップ
7つ目のトレーニングはリード&ルックアップです。
前のトレーニングで出てきたキーフレーズが登場してくるので,また違う英文を使って練習していきましょう!
詳しいやり方や効果については動画で確認できますが,手順としては以下の3つです↓
- キーフレーズを覚える
- キーフレーズを含んだ文を音読する(read)
- 英文を見ずに和文だけ見て暗唱する(look up)
覚えた文を暗唱できるようになることが目的で,実際の画面を使って説明すると,キーフレーズを覚えた後,日本語と英文のどちらも表示された状態で音読します↓
続けて日本語だけが書かれたページが表示されるので,直前の記憶を頼りに英語を暗唱しましょう!
このとき「ヒント」というところをクリックすれば重要表現や単語の意味を確認できます(以下はヒントが出ている状態です)↓
なお,このときの自分の解答を録音できるのですが,自分の発話内容をAIが分析して自動で文字に書き起こしてくれます(自分の実際の発音も聴けます)。
正しく発音しない限りは,何回繰り返そうとも違うスペルで表示されてくるところが容赦なくて面白いです。
なお,週末にはこれまでの復習を兼ねて「重要表現チェック」というトレーニングを行うことになるのですが,これも形式的にはリード&ルックアップと同じです。
もっとも,週の初めに学んだ内容を中心に記憶が薄れがちになるので,出来は散々なものになることも少なくなく,「結構忘れてしまった」と感じるようであれば,前のレッスンに戻って復習してみるのもよいかと思います。
瞬間発話プラクティス
平日のトレーニングのラストを飾るのは「瞬間発話プラクティス」というトレーニングです。
ある状況が与えられた状態で,指定された問題に答えていきます。
これは実践的で大変挑戦し甲斐があるもので,つまるところ大変難しいです。
以下の例では「Can I help you with something?」と問われた状況を仮定して,会議室の掃除を相手に頼む返答をしてみましょう↓
学んだキーフレーズを思い出し,たどたどしくても文法的に正確な文章を話してみようとするわけですが,今回は「I'd like you to~」という表現がぴったりですので,それを使って返答します↓
自分が発言した音声が録音として残っているので,上にあるお手本と聞き比べることで間違いが浮き彫りになります。
こういった実践練習を積み重ねることで,英会話ができるようになっていくわけです。
まとめ
以上,スタディサプリENGLISHからビジネス英語コースと新日常英会話コースにあるメインレッスンについて,その概要からトレーニング内容の詳細までをまとめてきましたがいかがだったでしょうか。
今回の記事では,会話理解クイズを始めとする8つのトレーニングについて紹介してきました。
中でもシャドーイングとキーフレーズチェック,さらにはリード&ルックアップと瞬間発話プラクティスはかなり有効なトレーニングになりますので,特に気合いを入れて頑張りましょう!
ビジネス英語や日常会話を習得しやすくするために,スタディサプリENGLISHでは物語の舞台設定を始め,使われている単語やキーフレーズも工夫されているように思います。
同じ表現や単語であっても,さまざまな角度から練習することでより深く理解できるように感じるでしょう。
講師のマシュー先生やソレイシィ先生は長年の指導経験を生かし,日本人に役立つ知識をネイティブ目線でわかりやすく教えてくれますし,細かく分けられたトレーニングは,10分もあればこなせる分量なので,日々の継続につながりやすいように思いました。
もちろん,一気に1日分のメインレッスンを通しでやったとしても,時間的には30~50分で済んでしまうボリュームです。
是非みなさんも,無料体験から始めてみてください!
お得な申し込み方法については,以下の記事にまとめてあります↓
最後までお読みいただきありがとうございました。