今回は「スタディサプリを使っている大学受験生が過去問をどうやってダウンロードするか」について述べていきます。
なお,5年以上前であればセンター試験(現共通テスト)や大学の過去問をスタサプ内でダウンロードすることが可能でしたが,現在は著作権等の理由により利用することができません。
そのため実際のダウンロードは,後述するような外部サイトに頼ることになります。
とはいえ,スタサプのコンテンツ内にも共通テスト対策ができる講座はありますし,志望校対策講座においては一部大学の過去問を使って演習を積むことになるわけです。
ゆえに,そうした講座を視聴して難易度や傾向そして対策方法の大枠について理解したら,自分が志望する大学の過去問くらいは外部で完璧なものを揃えて本番に挑むことが現状ベストな方法と言えます。
まずは簡単な昔話から始め,具体的な手段の紹介に移っていくことにしましょう!
スタディサプリで評判だった2つのダウンロード
かつてスタディサプリの高校・大学受験講座においては,2つのダウンロードサービスが存在していました。
それはずばり,
- センター試験のダウンロード
- 大学入試過去問のダウンロード
です。
しかし,やはり著作権の問題など色々複雑な事情があったのでしょう,まず手始めに後者のサービスが2018年6月をもって終了となってしまいました↓
大学入試過去問のダウンロードサービスは,スタディサプリをメインに据えた受験戦略を考える上で大いに役立つサービスだったため,このお知らせが表示されたときには私も大いに動揺してしまったものです。
とはいえ,そうと決まってしまったわけですからこれ以上嘆いても仕方がありません!
一方,前者に挙げたセンター試験の方ですが,2020年の2月に試験自体が廃止されてしまい,2021年からは装いを新たにした共通テストが開始となりました↓
共通テストのダウンロードについては,次章で紹介しているスタサプ内の講座からいくつか過去問が利用できる他,これまた後の章で解説しているように,外部サイトを使うことで過去問を無料でダウンロードすることもできます。
そもそも共通試験の問題は各種予備校のサイトに試験速報として掲載されることもあり,大学受験の過去問に比べて入手方法はずっと簡単です。
書店に行けば,センター試験を含めた数十回分がセットになった過去問集も手に入れられます。
それでは次章から現在利用できる講座を具体的にみていきましょう!
スタディサプリで大学の過去問が利用できる講座
前章で述べたように,今や数年分の過去問をまとめてダウンロードできるようなことはありませんが,スタディサプリには実際の過去問が登場してくる講座がいくつか確認できます。
一部は類問になってしまいますが,その代表例が
- 共通テスト対策講座
- 共通テスト直前対策講座
- 志望校対策講座
の3つです。
共通テスト対策講座は全部で19講義があり,解き方について主に語ったものですが,受験者数が多い科目は網羅されている他,25年に現行の6教科31科目が7教科20科目に変わったとしても講座は一新されるでしょうから心配は無用です。
ちなみに,共通テスト対策講座のラインナップや使い方については,以下の記事で詳しく書いているので参照してください↓
続いて,大学の過去問を利用できるスタサプの講座ですが,志望校別に各種対策講座が用意されています。
これまでに出題された過去問を題材として,どういったことに注意して解いていけば良いのかを解説した講座です。
とはいえ,こちらは取り扱っている大学や年度,科目などに制限があることに注意しましょう↓
志望校別対策講座で扱う大学
北海道大学(英数),東北大学(英数),東京大学(英数国理),一橋大学(数),名古屋大学(英数),京都大学(英数国理),大阪大学(英数),九州大学(英数),早稲田大学(英国),慶應大学(英小論),南山大学(英数)
とはいえ,国立大や私立大について幅広く扱った講座(私大英語対策講座や国公立大・私立大現代文対策講座など)もあるため,上で名前が確認できない旧帝大や地方国公立,MARCHや日東駒専を受験する方はそちらを利用するようにしてください。
さて,表題のダウンロードに話を戻しますが,スタディサプリの利用者は外部サイトを利用することで,各種過去問を手に入れることになります。
次章からその方法について詳しくみていくことにしましょう!
スタサプ以外で共通テストをダウンロードする方法
まずは共通テストをダウンロードする方法についてまとめます。
一番おすすめなのは,大学入試センターのサイトから問題と答えをダウンロードすることです↓
上記ページを下げていくと「過去3年分の試験問題」という項目がありますので,そちらから試験問題と正解をダウンロードしてください。
料金は無料で利用できますし,登録も不要となっています。
ダウンロードしたデータを保存したり印刷したりも可能です。
英語リスニングについては音源だけでなくスクリプトまで付いてくるので,これを対策に利用しない手はありません。
時間制限さえ無視してしまえば難易度自体は低めの共通テストなだけに,解説は得られなくても答えさえわかれば用に足りるはずです。
追試分も利用すれば結構な量になりますが,「それでもまだ不十分」と言う方は後述するパスナビを利用するか過去問集を購入してください。
大学別の過去問ダウンロードの話に移る前に,過去問を利用した共通テスト対策について次章で少し考えてみましょう。
過去問を共通テスト対策にどう生かすか
共通テストの前段階にあたるセンター試験の問題は教育関係者の間で実に評判が良いものでした。
平均点(難易度)が毎年そこまで大きく変わらないというのは,塾業界で問題を作成した経験がある人からすれば驚きです(理想の平均点は50点です)。
共通テストが開始され,新学習指導要領に合わせた出題がニュースで騒ぎになることもありましたが,センター試験においても出題形式は年によって変わってきました。
学習指導要領が変わって範囲までもが大幅に変更となる場合は別ですが,前年の問題形式に慣れたところで今年受ける試験がそれと同じでないことも普通にあったわけです。
しかしそれでも,過去問をやることが最善の対策として考えられていたのはなぜでしょう。
その理由は自分が本番で受けるテストに一番似たものだからです。
同じ大学入試センターが作成した問題ですし,英語でしたら文法やリスニング,そして文脈把握や要点を見抜く力などが毎年バランス良く問われています。
それでは,共通テストはセンター試験と比べてどうでしょうか。
作成元は同じですし,上記能力のうち問われないものが出てくることは到底考えられません。
「リスニングがこれまで以上に重視されるらしい」
「より論理的な思考力が問われるってさ」
などと周りがざわついていても,これまで対策を蔑ろにしていた分野に目を向け,例えばリスニングは毎日聴くようにし,復習する際には「どうしてこの答えになるのか」,「筆者の言いたいことは何か」をよく考えるようにすれば,十分それが共通テストの対策になるわけです。
少なくとも,これまでのセンター試験を解いた結果と共通テストの結果はほぼほぼ変わらないわけですから,まずはセンター試験で高得点(8~9割)取れる実力をつけてください。
話はそれからです。
その上で,先に紹介したスタディサプリの共通テスト対策講座をやってみましょう。
ここまでやれば周りの受験生よりも情報量が多くなるため,入試で有利に事を運ぶことができます。
あとは本番での時間感覚(時間内により多く得点するにはどうしたらよいかを自分なりに学ぶ)を実際の過去問で確かめたら対策終了です。
これについては人によって得手不得手があるため,十人十色の戦術をもって挑むことになるでしょう。
ここまでは流石にスタサプの講師たちも指導できませんので個別指導塾の腕の見せ所です。
スタサプ以外で大学過去問をダウンロードする方法
大学入試の過去問は著作権などの問題で公開するのが非常に難しくなり,大学の公式サイトに過去問を載せることすらままならなくなりました(特に英語や国語が厳しい様子)。
そのためダウンロードできるサイトは限られてくるのですが,スタディサイトとしては「パスナビ」の利用をお勧めしています↓
登録が必要になってはしまいますが,国公立から私立大まで約230校の過去問が1~3年分無料(最新年度のものは12月頃に追加される)で利用可能です↓
解答だけでなく,解説までついているのが良いですね(一部存在しない問題もあります)。
いずれにせよ,自分が解きたい大学(学部)の過去問が掲載されているかどうかをまずは調べてみるようにしてください。
また,有料プランを利用すれば最大9年分まで利用年度を広げられるため,無料で使ってみて良さそうでしたらそちらを検討することをお勧めします。
料金については3ヶ月3500円,6ヶ月5500円,12ヶ月7700円から選ぶことができました(期間限定価格を含みます)。
言うまでもないことですが,自分が受けることになる大学は入試本番までに最低でも1度は過去問を印刷して制限時間通りに解いておくようにしてください。
たとえ本命でなくても合格すれば弾みが付きますし,その逆もまた然りです。
ちなみに私の塾の話をすると,自分が本命としている志望校のものは,冊子の形で購入する生徒が大半です。
本当に合格したい大学の過去問はどの受験生(合格ラインに乗ってこない受験生は除く)も全部解いてきているわけで,試験本番までに余裕がある浪人生に廃版となった過去問を中古で買わせて解かせることもあります。
目安は5~10年分で,これらを複数回に分けて使用するわけですが,直近のものから本番と同じ問題が出題される可能性は少ないので,夏前に志望校の傾向を掴む目的で使うことが多いです。
なお,スタディサプリの志望校対策講座でも過去問を分析して問題を作成しているので,日東駒専レベルなら私大英語対策講座,GMARCHなら関東難関私大対策講座といった具合に解き方を学んでおきましょう!
まとめ
以上,スタディサプリ大学受験講座の利用者がどのように過去問をダウンロードすればよいかについて述べてきました。
スタサプ内の講座でも過去問を扱う講座が見られた他,外部サイトを利用すれば,共通テストと大学過去問の多くがダウンロードできることをわかっていただけたのではないでしょうか。
過去問は解けば解くほど多くの知識を身に付けることができるので,どんどん解いて周りの受験生との差を広げてください。
共通テスト対策講座では講師が動画で解き方まで解説してくれるので,受験生を悩ませる論理的な考え方についてはそちらの講座から主に学び取ることができますし,志望校対策講座であれば,大学入試で実際に出題された過去問を題材にその大学特有の解き方や勉強法を学ぶことができます。
ところで,私も大いに期待している生成AIですが,ChatGPTに大学入試英語の過去問を作成するように頼んでみたところ,文法や語彙別に色々と問題を作ってくれました↓
実際のところ単語や文法,読解の問題をただそれらしい形式で作ってくれているだけなので,形式や内容が各試験に沿ったものではなかったのですが,いつか完璧な回答が得られる時代が来るのでしょうね。
さて,これからスタディサプリで学ばれる方は以下の記事の内容が役に立つはずです↓
ここまでお読みいただきありがとうございました。
受験生のみなさま,勉強の方を最後まで頑張ってください!