小学生の教育改革対策について考えると,プログラミング教育や英語がどうしても目立ってしまいますが,もっと根本の学力に働きかけるものを見落としてはいないでしょうか。
最近観ていた動画で,芸人さんが中学1年生レベルの問題を解く企画があったのですが,そこで点数がビリだった方の国語の点数は0点でした。
国語に限らず全科目の点数が低かったのですが,その原因が「単なる知識不足によるものではない」というのが今回の話のポイントで,実は質問自体の意味をわかっていなかったのです。
例えば「特定のことわざを使った文章を書け」という設問に,ことわざの意味を書いてしまっていました。
これではどの科目もお手上げです。
もちろんこれは「つい,うっかり」の一言で済まされるような問題ではありません。
人の思考そのものに関係する力が欠如してしまっているわけです。
今回は,現代の小学生における課題と,教育改革対策におすすめの作文の重要性についてみていきたいと思います。
教育改革と現代の小学生が抱える問題点
まずは,教育改革の真っただ中にいる小学生がどのような課題を抱えているかについてみてみましょう!
読む力と考える力が欠如している
PISAやTIMSSと呼ばれる2つの国際的な学力調査から見えてきた日本の小学生の弱点として,必要な情報を探し出し,自分の意見を論理立てて説明することができないことが挙げられます。
事実,子どもの読解力は2012年度の調査から2015,2018年度と連続で落ちており,書かれた内容を理解するのは得意な反面,自分の考えが書けないことが問題視されました↓↓
読書量が少ないことが原因の1つでしょう。
すでに記事にしたように,小学生のひと月あたりの読書量は中高生のそれよりは多いものの,決して十分とは言えません↓↓
本以外に新聞を読むことで時事問題に詳しくなれますが,先の学力調査の結果で「月に4~10回は新聞を読む」と回答した子どもは20%(5人に1人)程度にとどまりました。
今はICT社会ですから,新聞をとらず,TVやネットで済ませばよいと思われるかもしれませんが,それは読解力が育った大人だからこそ許容される方法で,絵文字混じりの短文を読んだところで小学生の読解力は育ちません。
近年は著名人のSNSに的外れなコメントを残す大人も増えているようで,読解力の低下はもはや子どもに限った問題ではないのかもしれません↓↓
しかしそれ以上に問題なのは,自分の意見を述べるのが苦手な小学生が多い点です。
「国語をどうして勉強するの?」と聞かれたら,「文字の力を利用して論理的に考えられる能力を獲得するためだよ。」とすぐに返してやらなければなりません。
もちろん,文章が読めないから考えられない事情もあるのでしょうが,日ごろから考える練習をしていないから意見を言えないのは確かでしょう。
主体的に学ぶ姿勢と表現力がこれまで以上に求められる
続けて,小学生の学習指導要領にも挙げられている「生きる力」について考えてみましょう。
先ほどの内容と被るところもありますが,
- 主体的に学ぶ姿勢(自立性)
- 知識や情報を活用して考える力
- 自分の考えをわかりやすく伝える力(書く力)
などが,これまで以上に求められることになります↓↓
自宅での学習習慣をいち早く身に付けては,調べ学習にネットを用いるのはもちろん,オンラインや通信教育を駆使することで,多忙な毎日であっても効率良く学習していかなければなりません。
英語という教科ではコミュニケーションが重視されますが,英語を使う以前に「何を話したり書けばよいのか」すら分からないことの方が多いのです。
それでは答えようがありませんし,英語の学力が単に不足しているからだとは言えないでしょう。
「私たちは言葉を操っているのか,それとも操られているのか,意見を60~80語の英語で述べよ」という問題が2019年度の東大入試の英語で出ましたが,これを日本語で答えることができなければ英語で書くことは到底できないということです。
小学生が作文を学ぶことの重要性
前章の内容を踏まえると,現代の子どもは文章を正しく読み,自分の考えを他人にわかりやすく伝える練習をする必要があるように思われます。
ここでは,小学生が作文を学ぶ重要性について考えてみましょう。
なお,ここで言う「作文」とは,「ある文章や資料に基づき,その内容を理解した上で,問われていることに文字を書いて答えること」を意味すると思ってください。
書かれた内容が信頼できるものかどうかを吟味し,論理的に自分の考えを作り上げていく高度な知的行為が作文だということです。
自分の考えは文字にすることでより明確になることが多く,「ブレインストーミング」のようなテクニックを使われている社会人の方も少なくないでしょう。
また出題する側(評価側)も,作文問題を「社会と自分を関連付けてしっかり考えて生きてきたかどうか」を知るために利用しています。
ですが,そのときまでに作文の練習をあまりしてこなかった人が,やれ入試や就職試験だと言って慌てても手遅れで,付け焼き刃的な対策では到底太刀打ちできません。
苦手意識が根付く前の,つまりは小学生の段階からどんどん文章を書いてみては自分を見つめるきっかけとし,最終的に世の中の問題にまで目を向けられるような成長を遂げておくことこそが重要なのです。
逆に,小学生のうちに書いて考える力を身に付けてしまえば,日本語を介したあらゆる問題に対処する準備が整ったということにもなります。
国語が得意な子は作文ももちろんできますが,その能力は中学入試や作文コンクールで得するレベルにとどまらず,今後の人生が長きにわたって実りあるものになることを決定しうるほどの可能性を持ち合わせているのです。
通信教育の作文は新しいスタンダードになる
そんな作文ですが,ただやみくもに書いているだけでは効果は半減してしまいます。
SNSを日記代わりに使ってひたすら呟いてみたところで,作文の代わりにはならないでしょう。
成長の過程に合った課題を与えられ,書いたものを評価してくれる第3者の存在が必要です。
その意味で,「通信教育」は作文におあつらえ向きの学習形態ではないでしょうか。
お金を払って商売する以上,サービス内容に手は抜けませんから,メーカーは楽しく役立つ内容の教材を作り上げなければなりませんし,添削するのは客観的な視点を持つ第3者です。
小学生と添削者の間にあるものは答案のみですから,そこに書かれた文章だけを使って相手を説得しなければなりません。
これが顔見知り相手であったり,表情やジェスチャーに訴えられる環境であれば採点基準は甘くなってしまうでしょうし,そもそも添削するという行為自体,難しいものです。
また,書けば書くほど得意になる作文ですから,なるべく長く続けていきたいものだと思います。
もちろん教材となるのは,国語の文章だけに限らず,社会的な内容やグラフの読み取りなども含まれているのが理想的ですが,そのすべてを満たす通信教育はもちろんあります↓↓
私のおすすめはこの「ブンブンどりむ」で,名前を聞いたときはピンときませんでしたが,監修が齋藤孝と聞いて興味を持ちました。
ベストセラーになった「声に出して読みたい日本語」については知っていましたし,TVでもよく見かける「国語力の達人」です。
さらにこの通信教育,学年は小学1年生から6年生まで対応しており,10分でも毎日作文に触れられるところが素晴らしいと思いました。
時間を決めてやらせることだけ気を付ければ,後は自主的に勉強してくれますし,もちろん添削課題もあります。
今の時代に手書きで頑張ってくれているところに好感が持てました。
提供元の「どりむ社」は1993年の創業で,これまでに30年近く続いていることから判断しても,多くの小学生に支持されてきたことがわかります。
実際,全国コンクールの常連の小学生も利用していましたし,最近では海外在住の日本人の利用も多いそうです。
カリキュラムや料金などの詳細は以下にまとめましたので,宜しければどうぞ↓↓
まとめ
以上,2020年度以降の教育改革に関連して,現代の小学生が抱える問題点と作文の重要性についてまとめてきました。
活字を中心とした読解力の育成を基本に,自分の意見を述べる訓練が特に必要で,令和時代に求められる「生きる力」や社会で必要な人財となるためにも,作文対策は小学生の頃から行うべきと考えておくのがよいでしょう。
顔が見えない第3者による添削を備えた通信教育は作文の練習にぴったりで,最後に紹介した教材のようなものを使えば,毎日の学習習慣も身に付けられます。
プログラミング教育でも論理的思考は生きますし,英語の前にそもそも日本語でものを考えられなければ話になりません。
一生ついて回る論理的なものの考え方を,是非小学生のうちから作文を通して身に付けていきましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。