今回は2023年夏にリリースされる「スタディサプリENGLISH for KIDSの特徴」についてみてみましょう!
スタディサプリの歴史を振り返れば,ここにきて初めて幼児向けの講座が登場したことになりますが,幼少期の学習においては楽しく夢中になれるものであるかどうかが特に重要であり,その他にゴールデンエイジ(身に付けるのに最適とされるタイミング)がこの時期にあると判断した方にとっては,英語の音感覚が身に付くかどうかも気になるはずです。
そこで当記事では,スタディサプリENGLISH for KIDSの大きな特徴である「楽しさ」と「身に付くための工夫」の2つに着目してみていきたいと思います。
スタディサプリENGLISH for KIDSは楽しく学べる
スタディサプリENGLISH for KIDSが対象とするのは3~8歳の幼児から小学校低学年までです。
私立の中には30年ほど前から小学1年生から英語教育を始めているところもあるにはありますが,幼稚園児までもが英語を学ぶとなると,私たちが普通に考える「英語の勉強」とは全く異なるアプローチが必要になってきます。
とはいえ,子ども向けの英語教室であればみなさんの住む街中にいくつか存在しているでしょうし,その前を通れば大体どのような内容でレッスンを行っているのか,ある程度の想像がつくかもしれません。
例えば,英語のネイティブの先生が待っていてゲームや歌といった遊びを通して英語に触れられる場所である,というのが1つ挙げられるでしょう。
実際,スタディサプリENGLISH for KIDSのコンテンツをみても,英語のネイティブで日本語も話せるLemi先生が144本以上の動画を通して解説してくれますし,英語で歌を歌うような動画も24本,そして講義で学んだことを演習できるゲーム的なコンテンツが600個以上用意されているわけです。
各コンテンツの細かな内容についてはまた別の記事で説明することにしますが,デジタルならではの強みを生かし,犬のJourneyを筆頭に100人ものキャラクターと冒険ができるところや,子どもが学習した音声が録音できて後で再度聞き直せるところ,そして,短時間であっても自分のペースで学んでいけるところは楽しさに繋がる要素であると見なせるでしょう。
料金は安さよりも値ごろ感が大切だと思っていますが,英語教室に通うことを考えればリーズナブルなので私としてもみなさんにおすすめしやすいですし,教室に通えば週1回の授業で月額料金は1万円は簡単に超えてきますし,入学金や管理費,それに教材費もばかになりません。
一度入塾してしまえば教材は先行投資で買わなければならないところが多いですし,良い先生に当たってしまうと今度は逆に辞めるタイミングが難しくなってしまうといったジレンマを抱えることにもなりますし,英語に興味を持てない子どもとやる気のある子どもの間で格差が激しくなるというのもよく聞く話です。
私の塾での経験(小学生~浪人生中心)から申し上げますと,生徒が「楽しい」と感じてくれていたとしても,それは勉強と直接の関係がないところ(一緒に通っている友達や先生との雑談)によるところも大きいわけで,私としては成績を上げてこその塾だと思っているため,学校のテスト結果が継続するかどうかを見極めてもらうための判断材料となっています。
ですが,3~8歳が相手では客観的に英語力を判断するデータが取れないため(小学校低学年でも,英語のテストがあるところは稀でしょうし),この時期の子どもの対費用効果というのはわかりづらいのではないでしょうか。
とはいえ,英語の発音や耳を鍛える目的で言えば,週に1度の授業で50分間学ぶよりも,毎日10分を週に5日続ける方が効果は高いように思われます。
加えて,スタディサプリENGLISHを使う場合,スマホまたはタブレットを介した学習になりますから教室に通う時間はかかりません(大手の教室に通うのであれば,対人レッスンに加えて,日々の学習用にと独自アプリを使わせてくれるところもありますが,料金的には高くなります)。
とはいえ,for KIDSではどのようなカリキュラムの下で学ぶことになるかについて知っておく必要はありますし,デジタル学習になるだけに,子どもがしっかり学習していることを親が自分の目で確認することも必要になってくるわけです。
ゆえに次章では,スタディサプリENGLISH for KIDSならではの「英語を身に付けるための工夫」についてみていくことにしましょう!
スタディサプリENGLISH for KIDSでは英語が身に付く工夫が多い
外側ばかり飾り立てても肝心の中身が伴っていなければ何の価値もありません。
ですが,スタディサプリENGLISH for KIDSのカリキュラムを担当されているのは佐藤久美子氏と守屋佑馬氏です。
前者の佐藤氏といえば,私は2012年度の基礎英語2のラジオ番組で初めて知りました。
ちょうどCEFRの基準が導入され,コース内容が大きく変わるタイミングだったので印象に残っていますが,津田塾やロンドン大学での学びを通して,英語教育・応用言語学・言語心理学を専門にする博士です(参考:satokumiko.com)。
2016年度からは町田市の英語教育に携わり,2500人の小学生に放課後の英語教育を提供したり,身体全体を使って自然に楽しく英語を学ぶ運動型の英語教育(spoglish)も導入したりと精力的に活動されています。
一方,後者の守屋氏ですが,早稲田の法学部を卒業し,河合塾の講師として受験英語はもちろん,英語の資格試験の講座も担当していますが,保育士の資格も持っているそうです(出典:小学英語ワークブック)。
両者とも複数冊の著作があり,守屋氏は佐藤氏を筆頭とする幼稚園や小学校での英語教育研修プログラムに携わったこともあり,お二人の息はばっちりなのでしょう(事実,上のワークブックには佐藤氏からの推薦メッセージが寄せられていました)。
さて,スタディサプリENGLISH for KIDSにおいて学習の基盤となるのは,以下の3つです↓
- 動画によるインプット
- ゲームを通した演習
- 録音機能を生かした発話練習
動画は次章でみるように,アニメーションとLemi先生の解説に大きく分けることができ,これらを通して主にインプット(特に耳の能力)を鍛えることができます。
幼児から小学校低学年という学年やデジタルという形式を考慮すると,同じ内容を数回繰り返すくらい慎重になる必要があるでしょうが,ただ繰り返してやらされるだけでは飽きてしまうでしょう。
そこは,同じ内容にはならないゲーム形式で演習させることで,子どもは夢中になってくれます。
3つ目の発話練習ですが,貴重なアウトプットの練習ができるということで,自分の声を吹き込んで後でチェックできるのは楽しい経験になるはずです。
しかも,この録音した内容は後から親がチェックすることもできるわけで(子どもとは別のページから),それ以外にも,アニメーションで出てきたキャラクターに親が扮して,メッセージやスタンプを付けることによって子どもを応援できる機能までもが搭載されています(もちろん,親がやっていることは内緒ですよ)。
スタディサプリで子どもが学んでいる横に親がいなくても,後でこのように確認できるため,1人で学んでもらうことになっても安心です。
実際のレッスン内容紹介
スタディサプリENGLISH for KIDSは先取り学習という位置づけなので,小学校や中学校で後々役に立つ内容を学ぶことができます。
加えて,耳にする英語の多くはネイティブによるものなので正しい音に触れられるのも大きな魅力でしょう。
そして,短時間で学べることで毎日継続させやすく,英語の音感覚を身に付けるのに向いています。
英語学習のゴールデンエイジが3~8歳だとは言いませんが,私の塾での経験上,幼少期に正しい英語の音に触れた生徒は共通テストの英語リスニングは容易にこなしている傾向にあることは確かです。
今や,共通テストのリスニングの配点がリーディングと同じになっていますし,高校受験でも英語のスピーキングテストが課せられるところも出てきていますから,アウトプットの練習は十分に積んでほしいと思います↓
もちろん,for KIDSを通して英語をアウトプットする楽しさに気が付くだけでも,その後の英語に対する学びの姿勢は大きく変わってくるでしょう。
動画の構成ですが,アニメーションのパートでは,キャラクターとの冒険を通して,多くの友達と出会い,様々な単語や重要表現を身に付けることが可能です。
1分くらいの長さのアニメーションの中に,
- Where are you?
- Where is our X?
- What’s your name?
- I'm X. Nice to meet you.
- This is your X。
といったセリフが繰り返し見受けられました(上の画像では説明の関係上,字幕を足していますが,実際の学習画面とは異なります)。
初期の回こそ「I'm happy.」といった簡素な表現が多めになりますが,後半ともなると「I can brush my teeth.」のような文章も登場してくるようになります。
英語の語順などは中学の英文法の授業で理論を習うと忘れにくくなりますが,正しい英語が自然に言えるようになった状態で説明を受けることでより理解は深まりますし,間違いにくくなるものです。
そしてアニメーションの後には,これまた1分くらいの講義が始まります。
実際にLemi先生のあとについて言ってみましょう↓
このあと,歌動画があればリズムに乗って歌うことになるのですが,私が好きな英単語帳であるキクタンはまさにそれに似たアプローチで学べるのでおすすめです。
ゲームによる演習は数百個が用意され,画面をクリックして入力していくので面白いと思います↓
for KIDSの1回の勉強時間は「10分」が目安として提示されているので,夕飯やお風呂の前といった決まったタイミングに学ぶ時間を毎日設けることで,無理なく習慣化できそうです。
まとめ
以上,スタディサプリENGLISH for KIDSの特徴について,楽しさと身に付けるための工夫を中心にみてきました。
3~8歳の英語教育について色々悩まれる方も多いように思われますが,別に何か1つに絞らなければならないものでもありませんので,平日はfor KIDSで学び,休日は英語を話せる施設に足を運ぶか,洋画を観たり英語辞典や洋書を眺めたりする時間を設けてみてください。
ようやくコロナも落ち着きをみせ,2023年は横須賀基地でのスプリングフェスタが久しぶりに開催されました(子どもを連れて英語を学ぶのに良い訪問先だったりします)。
幼児や小学生の指導に長けた佐藤久美子氏らのカリキュラムの下,ネイティブであるLemi先生や100人のキャラクターが登場する動画や夢中になれるゲームでのインプットを行い,発話をメインとしたアウトプットができて,それを親がモニターできるというのが本コースの魅力でした。
教室に通うことと比べれば大変手を出しやすい価格設定で,さらに子ども3人までは1つのアカウントで使えることもあり,兄弟姉妹がいるような家庭では特にお得ですので,我が子の英語教育に興味がある方は是非1度試してみてください(リリースは2023年の夏ごろです)↓
最後までお読みいただきありがとうございました。