学習指導要領 教育改革

反転授業(反転学習)と勉強アプリの台頭

勉強アプリが少しずつ社会に受け入れられてくると同時に,反転学習(または反転授業)と呼ばれる勉強法について耳にすることが増えてきました。

今月には,楽天の英語学習教室である「Rakuten Super English」が本格的に開業し,世間を賑わせています。

 

今回は,そんな反転学習のメリットとデメリットに加え,実際に反転学習を取り入れている例を見ながら,今後の学習法がどのように変わっていくのか考えてみたいと思います。

 

 

反転学習とは

tunaolger / Pixabay

そもそも「反転学習」という言葉を知らない方も多いかと思います。

「反転」というからには,通常の学習があり,それを反転させた学習スタイルを,「反転学習」と呼びます。

従来の学習の流れは,

①塾で先生からある範囲を習い,演習する。

②宿題を自宅で復習する。

このようなものでした。

 

ですが,学習アプリを始め,オンラインの動画授業など,豊富な教材が自由に利用できるようになった現代において,教育の方法は変わりつつあります。

反転学習では,

①生徒が教材を使って未習範囲を独学する。

②塾では疑問点の解消や反復演習や発展事項を扱う。

このように授業スタイルが変わるわけです。

 

この反転学習,従来の学習法に比べて一体どのような効果があるのでしょう。

以下で反転学習のメリットを見てみましょう。

 

 

反転授業のメリット

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まず,自分で理解しようという自立性が養われます。

通常の塾に通っていると,講師に依存しすぎてしまい,誰かに習わないと自分では何もできない(しようとさえしない)子どもが生まれてきてしまいます。

講師は教えるプロですから説明はわかりやすく,学校で1週間かけて学ぶ内容だって2時間の授業で終わらせることは簡単です。

そしてこの場合,時間対効果は最高のように思えます。

 

ですが,その一方で,生徒側としては,

「誰かに習った方が簡単にすぐわかるようになるんだから,自分で進んで何かやらなくていいや」

と無意識的に刷り込まれてしまうわけです。

 

反転学習では,予習の時点で大事なポイントを自分で発見し,わからなかった部分については,どこがどのようにわからなかったのを明確にし,さらに実際の授業で講師にこちら側から質問しなければいけません。

さらに,そのときの質疑応答を介して,講師(他人)と意思疎通を取る時間が増えるわけで,自分の意見を正確にわかりやすく相手に伝えられる練習にもなります。

このようなアウトプット中心の授業で培われる能力というのは,今後の入試改革(教育改革)の柱ともいえる大切な能力であり,今後,試験や社会でますます問われるようになっていくはずです。

 

 

反転授業のデメリット

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逆にその反面,教材の質教師の質,さらには管理の質が徹底されていないと,反転学習はうまくいきません。

 

というのも反転授業で大切になってくるのは予習の段階だからです。

例えば塾に週に1回通うとして,たかだか数時間です。残った6日間の方が時間として圧倒的に長いわけです。

 

そんな膨大な時間があっても,上の3つの質が揃っていなければ,無意味に過ごしてしまうでしょう。

 

いくら自力で予習をしろと言っても,わかりにくい教材であれば,身にも付きませんし,つまらないので長続きもしません。

また,どういうペースでどこまでやったらいいのかなどはしっかり教えないと,ちょっとやって「もうお終い」となってしまうかもしれません。

 

そういった,うまくいかない例を踏まえ,先回りの教育をしているのが,先に述べた楽天であったり,Z会やリクルートだと言えるでしょう。

 

 

反転学習を成功させる3つのポイント

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そういった企業に習う,反転学習をうまく進めるためのポイントは,

モチベーションの維持

すき間時間に取り組める

周りの大人による管理

の3つが主なものになっています。

 

まず最初に,モチベーションの維持に役立つのは,楽しさです。

楽しいから勉強は続くわけです。

 

もちろん勉強内容が楽しいと思えるのであれば申し分ありませんが,大体の子どもにとって勉強は辛く苦しいもの。

ですが,その苦しみに耐えて,自分が成長したことが実感できたときに,「あー,よかった」「やればできるんだ」といった嬉しさが生まれるわけです。

 

また,最近の子どもは平日はやることが多すぎてほとんどまとまった時間は取れません。

そのため,学校の行き帰りのちょっとした時間や,寝る前のわずかな時間,さらには週末を利用して,効率良く学習することが求められています。

これが2つ目のポイントですが,Z会の公立高校の教材は週に1時間の復習だけで学校の勉強についていけるように工夫されていますし,

スタディサプリやRakuten Super English ジュニアにおいてはスマホやタブレットを用いて「すき間時間」に取り組めるような学習教材が前提になっています。

 

さらに,ITツールという性格上,保護者や監督者が子どもの学習の進歩状況を逐一確認できるため,親と子と先生の間に共通の理解が生まれることになります。

子どもが塾で頑張っていることを,親も管理画面を通して知っている

それがさらなる好循環へとつながっていくわけです。

 

 

スタディサプリの例

本サイトのいくつかの記事で紹介しているスタディサプリですが,2017年の9月1日から渋谷区のすべての区立小中学校において,自主学習教材として利用開始が始まったことはご存知でしょうか。

生徒と教師に1人1台タブレットが配られ,子どもがいつでもどこでも学べる学習環境が同区では整備されました。

 

子どもの学習環境は変わっていきますが,それに合わせて教師や親も意識改革を行っていくべきだというのが,今年5月に行われた「教育ITソリューションEXPO」でのセミナー内容でした。

そこではしきりに「タブレットは新しい文法具だ」と言われていましたね。

 

スタディサプリを始めとする学習アプリは,とにかく試すだけなら無料でできるので,一度使ってみてほしいサービスです↓↓

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最後に

Lalmch / Pixabay

 

少しずつ反転学習の成果が認められ,主体的な生徒の育成と対話重視の教育スタイルが取り入れられる塾やサービスが増えてきました。

成果を上げているところでは,教師の質はもちろん,モチベーションの維持やすき間時間を意識した教材作成や,親が子供の勉強の進歩状況を管理できるシステムがしっかりしています。

逆に言えば,古い価値観にとらわれて,新しいIT技術に見向きもしないところは,未来から目を背けている怠慢な経営をしているので,選ぶ側としては避けたいところです。

 

もちろんデジタルとアナログの間に埋まらない溝があるのも事実ですが(例えば紙の本とデジタルの本),それらが持つ効果的な使い方であったり,活用の仕方を理解し,適宜使い分けていくことこそが,今後の社会でますます重宝される能力の一つではないでしょうか。

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