スタディサプリの中学講座を使って高校受験をする人というのは,一体どのような合格実績を残し,そして実際どんなふうにスタディサプリを使っていたのでしょうか。
今回の記事を書くにあたって,高校入試に合格した先輩の口コミから,合格者に共通して見られる「賢い使い方」的なものがあるのかどうかを分析してみたのですが,表題の通り,その多くが「短さ」と「少なさ」をキーワードに挙げていることがわかりました。
スタディサプリの高校合格実績と口コミに見られる共通点
開成(私立),筑波大学付属駒場(国立),日比谷(都立)。
これらは都内における難関校の一例となります。
私の塾に来ていた合格者を見ていると,開成と日比谷のどちらも受けてどちらともに合格する子がほとんどで,私からするともったいないと感じるところもありますが,「開成を蹴って日比谷に行く」ような選択をする生徒も最近は多くなってきているので驚きです(もっとも中高一貫校の場合,中学からの内部進学組と高校受験組の間で学習カリキュラムに差がついてしまうのでしょうが)。
さて,スタディサプリの中学講座を受講した方の合格実績が公式サイトで見られますが,上記3つの高校を含む数多くの高校名を確認することができます(有名どころは順番も前の方に並べられているのですぐにわかります)↓↓
公式サイト
それでは,いったいどこまで上位の高校に合格できているのでしょうか。
偏差値で「全国トップ10」とされる高校について調べてみた結果,以下の通りとなりました(3ヶ月以上の利用者に限ります)↓↓
2019年度スタディサプリの合格実績
- 灘高校(偏差値79):報告あり
- お茶の水女子大学付属高等学校(偏差値78):報告あり
- 開成高等学校(偏差値78):報告あり
- 筑波大学付属高等学校(偏差値78):報告あり
- 筑波大学付属駒場高等学校(偏差値78):報告あり
- 東大寺学園高等学校(偏差値78):報告なし
- ラ・サール高等学校(偏差値78):報告なし
- 慶應義塾女子高等学校(偏差値77):報告なし
- 東京学芸大学付属高等学校(偏差値77):報告あり
- 神戸高等学校(偏差値77):報告あり
詳しい人数まではわかりませんが,トップ10のうち7つの高校で合格が確認できました。
「このような多くの難関校にスタディサプリの利用者が合格している」という事実は,これから高校受験に向けて頑張ろうと思っている後輩たちの背中を押してくれることでしょう。
またここで,「一部の頭の良い人だけが,うまく使って受かっている」などと考える必要はありません。
「誰しもが今後の勉強次第で志望校に合格できる」と前向きに捉えてください。
これが大学受験ともなると,本人の能力によって限界があるので話は別です。
しかし,こと高校受験に限れば状況はまったく逆で,むしろ明るいと言えるでしょう(なお,大学受験においても,高校3年間の勉強期間だけでは人によって到達できる範囲に限界があるというだけで,本人の頭に問題があるとは思っていませんので,誤解なきようお願いします)。
さて,そんな合格者たちのスタディサプリ利用法ですが,やはり各人が工夫を凝らして使っていますね。
今回の記事を書くにあたっては93件のコメントを参考にしましたが,「学習スタイル」と「講座選び」の2つの観点から分析してみたところ,喜びに満ちた感謝コメント以外に,どうやら「短さ」と「少なさ」というのが共通して見られることが分かってきました。
詳しくは,次章から1つ1つ説明していくことにしましょう。
スタディサプリ中学講座は短く使う!
合格者のコメントで,まず気づいたのは,「スタディサプリを短く使っている」ということです。
これは,短時間そして短期間ということを意味します。
まず前者においてですが,「1日または1週間のうち,スタディサプリは集中して短時間のみ視聴する」という利用者が多く見られました。
上のコメントにもあるように,通学または帰宅後の予復習に1回あたり15分程度の学習時間を割き,その代わりに回数を増やすように工夫することで,短時間の集中を何度か繰り返すのがうまくいくコツのようです。
確かに,通学の行き帰りで2回。
さらに帰宅後1回やって食事,寝る前にもう1回頑張れば計4回ですから,これだけで計1時間になります。
眠たければそのまま寝てしまい,翌日そのぶん早く起きて15分視聴してから学校に行く準備をする。
こういった工夫により,「毎日1時間の学習時間は簡単に確保できる」というのが合格した人の主張です。
また,スタディサプリの利用者の中には,芸術系の高校に進んだ人も少なくありません(偏差値57)。
彼女たちはピアノや絵の練習をするのに必死で,とてもじゃないですが塾に通っている時間はありません。
そのため,上記のような勉強スタイルで利用できるスタディサプリとは相性が良いのは当たり前なのですが,私としては意外でした。
もちろん,部活と勉強の両立をする場合にも同じことが言えるでしょう。
一方,利用期間の面からみても「中学3年間ずっとスタディサプリを利用していました。」という人は少ないです。
中2から始めたという人も中にはいますが,「中3の夏休みから。」という合格者もいて,その時期になってもまだ本気になれず,2学期に高校見学などを経てようやくやる気になったという人もいましたね。
特に後回しにしがちな社会においても,夏休みに鎌倉~江戸時代,冬休みに明治~昭和時代を学習し,4割程度の得点率を本番では6割6分取れるほどにまで上げた人もいて,彼女は偏差値62の高校に合格しましたが,これまたスタディサプリならではの利用法をしていたのだと思います。
オンラインという性質上,短期集中にも向いているので,模試の判定がずっとCで家族や学校の先生には無理だと言われ続けても,2月の直前期に一気に実力を伸ばし逆転合格を果たした先輩(偏差値67~69の高校に合格)もいるので,たとえ内申が低くても本番の手ごたえがなかろうと,諦めずに頑張ってください!
簡単に「無理だ。」なんて,成長期にある中学生に向けてかける言葉ではありませんよね。
見る講座は少なくがポイント?
スタディサプリ中学講座の利用方法ですが,多くの合格者はただ闇雲に講座を観るのではなく,弱点科目に絞ったり,何らかの目的意識を持って講座を厳選しているようです。
例えば関正生先生の参考書を読んでスタディサプリに興味を持ったという先輩は,関先生の講義に絞って「中3英語(応用)」を視聴していましたし(偏差値62~66の高校に合格),伊藤先生のファンになり毎回楽しく学べたという人は,授業中の雑談がそのまま入試に出たと喜んでいました。
彼女が合格したのは偏差値71の高校でしたので,難しい学校でこれは大きなアドバンテージになったと言えるでしょう。
「弱点科目に絞る」というのは,高校受験において大変重要な態度であり,国語の古文が苦手な人が笹森先生の講座で成績を伸ばし,過去問が4割だった段階から8割近く取れるようになったのは,彼の作文講座のおかげだと語っています(偏差値61の高校に合格)。
数学では偏差値が10アップさせて偏差値62の高校に合格した人がいますし,物理が苦手だった先輩は理科の全講座を2ヶ月で観て,偏差値を45から65に20もアップさせていました。
その他,中学校では習えない,小論文の動画や推薦対策,中には英検取得に利用したという人もいましたが,これもまた内申点に加算されることで受験を有利に進められることでしょう。
なお,小論文や推薦動画は中学講座ではなく高校講座のもので,実際に偏差値73の高校に入る人はこのように学年を超えた講座もうまく利用できているようですね。
高校受験対策講座では本番での解くコツや解き方まで習えるので,直前期には必ずやるようにしてください(実力があっても発揮できずに終わるのはもったいないです)。
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まとめ
塾に行かずスタディサプリ一本でという人もいますが,そもそも学校でちゃんとした授業がなされていれば,塾に行く必要はないわけですし,一方で,塾に通っていても授業内容が難しすぎる場合にスタディサプリで補講する使い方も考えられるので,どのサービスを利用して勉強するかは実は重要ではありません。
今回の記事で伝えたかったのは,不十分な科目や分野が少しあって,それを短い時間または短期間で効率良く学習するためにスタディサプリを利用するというのが合格者に見られる共通点だということです。
もっともその弱点を克服するために2ヶ月は必要になるわけですが,その結果,内申点をドンと上げて受験を有利に進められたり(偏差値68の高校に合格),学年1位を取ったりする人もいるわけで(偏差値67の高校に合格),スタディサプリで努力が報われる経験や目標を達成した喜びを知ることは今後の糧にもなることでしょう。
高校に合格した人が早速「大学の医学部を目指して頑張ります」とか「高校の課題をスタディサプリを見ながらやっています」と語る時点で,彼らは合格すべくして合格したんだなぁと思わざるを得ません。
最後までお読みいただきありがとうございました。
みなさんも是非,彼らに続いてください↓↓
なお,スタディサプリではキャンペーンコードが配布されることもあります↓↓