大学受験の化学で困ることといえば,有機化学などの後半分野が試験本番までに終わらないことでしょう。
特に高分子化合物の対策は後回しになりがちで,そのまま受験期を迎え,入試で大問1つ分出題されてしまい,「ただ覚えるだけなんだから,面倒くさがらずにやっておけばよかった」と後悔するまでがお決まりのパターンです。
私も昔,「糖類だけ勉強していけばなんとかなるだろう」と高を括っていましたが,試験会場で目にしたのは油脂やゴムの問題ばかりだった苦い記憶があります。
しかし,現代の大学入試は総合問題が多く,有機化学の問題であっても理論化学(中和や物質量など)や無機化学の知識と絡めた出題が当たり前のように見られます。
得点力を高めるためには,全分野を偏りなく総合的に学ぶことが絶対に必要です。
そこで非常に強力な武器になるのが,坂田薫先生が担当する「スタディサプリの高校化学講座」です。
当記事では,スタサプ化学の全体像(理論・無機・有機の全ラインナップ)を整理した上で,公式テキストが推奨するレベル別の効果的な学び方について,元塾講師の視点から詳しく解説していきます!
スタサプ高校化学 おすすめ学習ルート
▶文系・看護系などで化学基礎のみ必要な方
⓪ 超初学者なら:ベーシックレベル化学基礎
① 受験の軸に使う:高1・高2・高3化学基礎
▶理系・二次試験で化学を使う方
⓪ 基礎固め:ベーシックレベル化学(※初学者・苦手な人のみ)
① 計算の土台:高3スタンダードレベル化学<理論編>または高3トップ&ハイレベル化学<理論編>(※ここからスタート)
② 暗記からの解放:高3化学<無機編>
③ 構造決定のマスター:選んだレベルの<有機編>
理論・無機・有機を含めたスタサプ化学講座の全体像

スタディサプリの高校化学・化学基礎の講座は,すべて坂田薫先生が担当しています。
「覚えることが多そう」「モルや濃度の計算が理解できない」といった化学へのネガティブなイメージを払拭してくれる,非常に明るくわかりやすい授業が特徴です。
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受験生向けの通年講座は,分野とレベルごとに細かく分かれています↓
- 高1・高2・高3化学基礎
- ベーシックレベル化学基礎
- ベーシックレベル化学
- 高3スタンダードレベル化学(理論編,有機編)
- 高3化学(無機編)
- 高3トップ&ハイレベル化学(理論編,有機編)
また,これ以外にも「共通テスト対策講座」や「東大・京大対策講座」,直前期の「[冬期]スタンダード / トップ&ハイレベル化学」といったサブ講座も用意されています。
詳細を知りたい方は以下の記事をお読みください↓
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どのレベルの講座を選ぶべきか?
理系で本格的に化学を使う場合,「ベーシック」「スタンダード」「トップ&ハイ」のどれから始めるべきか迷うかもしれません。
受験生御用達の市販問題集「セミナー化学」を基準にすると,各レベルの到達度は以下のようになります↓
スタディサプリと市販参考書のレベル比較
- ベーシックレベル:プロセス~基本問題レベル(※予習不要)
- スタンダードレベル:基本問題レベル(GMARCH・地方国公立まで対応)
- トップ&ハイレベル:発展問題レベル(早慶・旧帝大など難関大向け)
大学受験生が素早く全範囲を学び終えたい場合,高3生向けの「スタンダード」か「トップ&ハイ」のどちらか1つのレベルに絞って受講するのが基本です。
基礎知識が疎かであれば,迷わず「スタンダードレベル」を選んでください。
化学対策では有機分野の一部分について詳しく知っているよりも,全体の知識が揃っていることの方が大切なので,広く浅くであっても全範囲を網羅的に学び終えてしまうことの方が重要になります。
逆に,教科書の基本事項が頭に入っており,難関大の複雑な計算問題や初見の構造決定問題に対応する力をつけたい場合は「トップ&ハイレベル」を受講しましょう。
化学基礎に関しては,ベーシックレベルは初学者向けで,予習不要かつ,動画を見ながらテキストの穴を埋めていく形で進めやすい講座です。
一方,高1・高2・高3化学基礎は,物質の構成粒子や物質量の基礎を確認したうえで,酸・塩基や酸化還元など,受験で差がつきやすい重要単元を重点的に扱います。
【分野別】公式テキストが推奨する攻略法
化学は「理論・無機・有機」の3分野で,学習のアプローチが全く異なります。
坂田先生は公式テキストの「はじめに」において,それぞれの分野ごとに非常に的確な学習のアドバイスをしています。
① 理論化学(計算はパズルの組み合わせ)
理論化学は,物質量(mol)の計算から始まり,酸と塩基,酸化還元,電池・電気分解など,化学のすべての土台となる計算中心の分野です。
理論化学は単純暗記では太刀打ちできず,受験に向けて最も早い時期から取り掛からなくてはなりません。
坂田先生は,テキストで以下のように語っています↓
入試問題に出てくる計算は,複雑に見えるかもしれませんが,実際にはいくつかのパターンの組み合わせにすぎません。パズルと同じで,解き方の方向性さえ間違えず,手順通り解いていけばいいだけです。単純に暗記するのではなく,「なぜこの公式が成立するのか?」ということをしっかり考えることが大切です。
「なんとなく」で公式に数字を当てはめるのをやめ,現象の背景を講義でしっかり理解することが,あらゆる応用問題(ひいては無機・有機の総合問題)を解くための土台になります。
② 無機化学(反応式を書いて暗記から解放)
無機化学と聞くと「各元素の色や性質をひたすら暗記するだけの苦行」というイメージを持つ受験生が多いですが,スタサプの無機化学はその常識を覆します。
無機化学では元素別各論をイメージしがちですが,反応をしっかり押さえると,化学反応式が自分で作れるようになり,暗記から解放されます。ですので,この講座では反応に重点を置いています。
理論化学で学んだ酸化還元や酸・塩基の知識を活かし,「なぜその反応が起こるのか」の理屈を押さえることで,未知の反応式でもその場で作れるようになります。
講義中はしっかり手を動かして,反応式を書く練習をしていきましょう。
③ 有機化学(構造決定のパズルを楽しむ)

※左がスタンダードレベル,右がトップ&ハイレベル化学です。
二次試験の有機化学は「構造決定」がメインとなります。
与えられた条件からパズルを解くように分子の構造を特定していく問題です。
これを解くためには,以下の状態に達することが必要です↓
- 異性体:構造異性体が書ける。立体異性体を見つけられる。
- 反応:インプットできていて,アウトプットがスムーズにできる。
- 構造決定:ある程度数をこなして慣れている。
坂田先生は有機化学の学習において,「とにかく手を動かして書いてみること」を強く推奨しています↓
まずは有機化合物を愛することからです。有機化合物を愛し,手を動かして何度も解き進めることで,有機化合物の構造を決定することが楽しくなるはずです。高分子でも有機反応が登場するので,前半の反応を復習しながら,とにかく手を動かして構造や反応を書いてみてくださいね。映像を途中で止めてもいいので,手を動かしましょう。
トップ&ハイレベルの問題(画像右)では,有機の知識だけでなく,理論化学の知識(中和や物質量など)が併せて必要になる総合問題が増えます↓

スタディサプリを使った化学の学習手順
スタディサプリの化学は,受講する講座のレベルによって「予習の要否」や「復習のやり方」が明確に異なります。
公式テキストの指示をもとに整理しておきましょう。
予習する(※トップ&ハイレベルのみ必須)
高1・高2向けのベーシックレベルや,高3スタンダードレベル,無機編では予習は不要です。
いきなり動画を視聴して,完璧になるまで復習しましょう。
一方,高3トップ&ハイレベル化学では必ず「予習(先に問題を解いてみる)」をしてから講義に臨むことが求められます。
最初は1問解くのに時間がかかったり,全く歯が立たない問題があったりしても大丈夫です。
諦めるのではなく,「どこがわからないか」「どこでつまずいたか」だけはしっかりと押さえておきましょう。
とはいえ,予習段階においてはそこまで頑張りすぎないことも重要です。
実際,講義で演習問題を解くときや講義後に復習するときの方が多くの時間や気力を必要とするわけで,予習での理解が多少甘かったとしても,講義で「あれ,これ何だっけ?」と気になったときに調べれば構いません。
講義を視聴する

高3講座の講義時間は1つにつき60分程度で,高1・高2のベーシックレベルは30分程度に調整されています。
講義中は,ただぼうっと画面を眺めるのではなく,必ず手を動かしてテキストに書き込んでください。
ベーシックやスタンダードのテキストは重要箇所が穴埋め形式になっているので,色ペンで埋めながら進めます。
また,トップ&ハイレベルの授業では,深い応用知識まで語られます。
例えば有機化学の第3講では,マレイン酸とフマル酸の溶解度や融点,電離定数の違いにまで踏み込み,「なぜこのような現象が起こるのか」を坂田先生と一緒に深く考える場面がありました。
現象が起こる理由や化学反応の進み方などを深く理解することこそが,思考問題中心の難関大入試攻略に役立つわけです。
わたしは,あなたのプライベート講師です。「先生はこの問題でこんなことを言っていたな」と思い出せるくらい,わたしの言葉が頭にしみ込むまで繰り返し観てください。
という坂田先生の言葉通り,講義内で得た知識は一字一句逃さずメモしておきましょう。
復習する

講義時間内に理解しきれなかった部分については,たっぷりと時間をかけて復習します。
速習する場合でも,速く学んでみたところで全く身になっていなければ,それはただの時間の無駄遣いになってしまいます。
復習方法ですが,自己流で構いません。
テキストを読み,問題をただ解き直すだけでなく,「化学図録」のような参考書を使ってビジュアルで確認してみたり分子模型を使って考えてみたりすると勉強になります。
高みを目指すのであれば,「化学の新研究」のような詳しい参考書を使って調べるのがおすすめです。
例えば,先ほど登場したマレイン酸はフマル酸と比べると登場頻度が少なく,異性体のときくらいにしか出番がない不憫な物質ですが,以下のように調べ上げることができました↓

マレイン酸は極性が強く水によく溶ける(有毒)のは極性が強いからである。また,フマル酸よりも融点が圧倒的に低い(フマル酸の300℃に対し133℃)理由は,分子内水素結合(写真の①の部分)をするため,分子間の水素結合(②の部分)の数が少なくなるからとされる。第1電離定数が高いのは,水素が電離し,残りのカルボキシル基のH原子を引き付けて分子内水素結合を作って安定化するからであるが,それゆえ第2電離は起こりにくく,第2電離定数はフマル酸より小さい。
1問1問を大切にして,深いところまで理解しておくと忘れにくくなります。
調べた内容はテキストの余白にどんどん書き込んでいきましょう。
また,講義を聞いたときは理解できても,いざ自分でやり直してみると解けないことは多々あります。
講義で扱った演習問題は必ず自力で解き直してください。
仕上げに各講の「確認テスト」を解きます↓

確認テストは講義の知識で解ける内容になっているので,ここで満点を取ってから次の講義へ進むのが鉄則です。
また,その日の復習だけで終わりとはせずに,数週間経った頃に演習問題だけを解き直すことも重要です。
まとめ:化学は分野の繋がりと網羅性が鍵
以上,スタディサプリの化学講座について,理論・無機・有機それぞれの特徴と効果的な学び方をまとめてきました。
今回の要点をまとめます↓
- 学習順序:基本は「理論」→「無機」→「有機(高分子)」の順で進める。
- 理論化学:公式の丸暗記を避け,成立の理由とパターンの組み合わせを学ぶ。
- 無機化学:ただの暗記ではなく,反応の理屈を押さえて自力で式を作る。
- 有機化学:化合物を愛し,手を動かして構造決定のパズルを楽しむ。高分子まで一気に速習する。
- 学び方:スタンダードレベルまでは予習不要。トップ&ハイは予習必須で,つまずいた箇所を明確にしてから講義を見る。
できない問題を解けるようになったときにこそ学力はアップするものなので,復習の際は,すぐに答えを見るのではなく,できるだけ自分で考え切るようにしてください。
「ノルマは1日1講義」などと決め,大体以下のような時間をかけて進めていきます↓
- 予習は0~30分
- 講義の視聴とその場での書き込みや確認まで含めて90~120分
- 復習は30~60分
ただし,復習は別日に回すことが望ましいため,2日かけて1講義が終わる計算です。
この学習ペースであれば,理論や無機はもちろん,有機分野に関しても2ヶ月もあれば全範囲をマスターできます。
参考までに,スタサプの講義ボリューム(学習量)は以下の通りです↓
有機分野を速習する場合の学習量目安
- ベーシックレベル化学: 331ページ・175問
- 高3スタンダードレベル化学:164ページ・58問
- 高3トップ&ハイレベル化学:208ページ・82問
もちろん,速く学んだ分,忘れるのも早くなるため,もう1ヶ月は演習問題や参考書を解き直す時間を取ることが必要になるでしょう。
坂田先生は公式テキストの最後に,「受験はあなたの夢を叶える第一歩。人生におけるターニングポイントであり,めったにないチャンスです。まずはこの授業を通して『化学っておもしろい』と思ってもらえれば幸いです」とも語っています。
スタディサプリの分かりやすい講義を活用し,弱点分野を作らない化学学習を行ってください。
これからスタディサプリを使われる方は,以下のページでお得なキャンペーン情報がないかどうかを確認してから始めるようにしましょう↓
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【2026年最新】スタディサプリのキャンペーンコード一覧!全講座の配布状況
当サイトは2017年から,スタディサプリのキャンペーンコードや入会特典の状況を継続的に確認しています。 なお,スタディサプリ(スタサプ)は,小中高生向け講座と社会人向けのENGLISHで,実施時期や割引・特典内容が大きく ...
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