ここではスタディサプリ小学講座から「小4~小6国語」に焦点を当て,学習の進め方と授業の様子についてレビューしていきたいと思います。
昔から国語は読む力を育てる大切な教科だと言われていますが,その大きな理由は日本語を介したあらゆる学問の理解を助けてくれるからです。
学問以外でも読書するときや,はたまたマンガや他人のコメントを理解する際にも役立つわけですから,小学生という早い段階で高いレベルの読解力を身に着けられれば,それは中学,高校と長期にわたってその子の生活の助けとなるでしょう。
算数などと違い,日本語ネイティブである私たちはいつからでも国語を学ぶことができます。
できるだけ早いうちから本腰を入れて学習し,周りとの差を広げてしまいましょう!
スタディサプリの小学国語について
スタディサプリの小学講座は低学年向けのものと高学年向けのものに二分することができますが,当記事で扱うのは後者にあたる「小4・小5・小6国語」です。
小3国語までは漢字やことばの学習が中心で文章の取り扱いは見られませんでしたが,小4講座から満を持しての登場となります↓
英語に例えるなら英単語や英文法の扱いを終え,これから長文読解に進む状態です。
小1~小3講座の内容が頭に入っていることが前提ですが,小学4年生よりずっと前の段階から使用することもできます。
小学校の国語というのは,本人にやる気さえあればすぐにでも理解できてしまう内容ですし,将来的に進学校を目指す方が,サピックスや日能研などに通う前の基礎段階で導入することも可能です。
さて,スタディサプリにある高学年向けの小学講座ですが,難易度は「基礎」と「応用」の2つに分かれています。
前者では小学校の教科書レベルの問題が中心,後者は発展的な内容を扱っているので,学校の勉強を補強する目的で使いたい方は基礎が,逆に学校の授業が簡単すぎて物足りない方や基礎講座を観終わった方には応用講座がおすすめです。
ここで小4~小6国語に含まれる講義数をまとめましょう↓
各講座に含まれる講義数
- 小4国語=基礎24講義,応用21講義
- 小5国語=基礎24講義,応用21講義
- 小6国語=基礎24講義,応用21講義
大体1つの講義に30~45分がかかるので,学校の時間割と同じ感じで捉えておくのが良いでしょう。
なお,スタディサプリの中学講座の方では,中学校で実際に使用している教科書に沿った内容の講座も存在しますが,小学国語は教科書に完全対応ではありません。
なので,基礎講座で学んでいるからといって,学校のテストでやっていない問題が登場することもあることは忘れないでおきましょう。
とはいえ,小学生の成長段階ごとに求められる読解力(学習指導要領に記載された内容)をスタディサプリで身に付けることは十分に可能なので,基礎能力を高めた状態で学校の授業を聞きさえすれば,普段のテストで良い点を取ることはそれほど難しくありません。
小4~小6国語を予復習する方法
ここでは小4~小6国語の学び方についてみていきますが,第1講を観る前に約12分間の紹介動画(ブラウザ版から確認できます)があるので,まずはそちらを観るようにしてください。
そこでは,担当する山崎萌先生による各学年の国語講座の特徴や勉強方法についての説明があります↓
そこでも語られているように,スタディサプリの小4~小6国語では基本的に予習が必要です。
文章を読んで問題を解くだけでも予習したことにはなりますが,その時欠かさずにやっておくべきことがあります。
それは,当記事のタイトルにもなっている「文章に線を引くという作業」です。
国語の勉強の仕方について忘れてしまった方に向けて言えば,生徒の国語能力を測ろうと思った際,問題用紙も貴重な判断材料となります。
高校生になると特に顕著ですが,国語が得意な人というのは線の引き方がとにかく上手です。
最終的には色々な箇所が四角で囲われ,多数の線と線で結ばれることになりますが,復習の際には色が付けられることも少なくありません。
以下の記事では問題や解説にまで正しく線を引けることについて解説しました↓
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とはいえ,いきなり小学生が「線を引いて読みましょう!」と言われたところで,どこに引いたら良いのかさっぱりわからないでしょう。
もしかすると全ての文が大切に思えてしまった結果,線が大量になってしまうかもしれません。
ですが,最初は線を引きながら読むという習慣こそが大切なので,それでも構いません。
スタディサプリのテキストはPDFで印刷ができますので,しばらく経って解き直したときに線の引き方を比べて,成長具合をビジュアル的に明らかにすることもできます。
もっとも,講義では山崎先生がどこに線を引くべきかを教えてくれることになるため,登場人物の気持ちや筆者の主張が現れている文を中心に,鉛筆で線を引きながら文章を読む習慣が身に付くはずです。
加えて,講義で先生が指摘した部分を赤色の線でもって書き込むことにより,自分が重要だと感じた文との間にどのくらいズレがあったのかが明確になります。
講義を受けていくにつれ,段々と赤線と黒線が一致するところが増えてくるわけですが,これこそが自分の成長の証となるわけです。
国語の文章読解においては,丸付け以上に線付けの方が大切かもしれません。
詳しくは後述しますが,スタディサプリの解説動画には
- 文章に対する解説動画
- 問題の解き方について解説した動画
の2つがあるのが特徴です。
予習した時点で文章の意味がわからない場合,そのまま無理に問題を解いてもほぼ正解できないでしょう。
そのような場合には,問題を解く前に「文章の解説動画」だけを視聴するようにします。
逆に復習方法はシンプルで,解いた問題の文章を音読するだけです。
これは小学校の国語に限りませんが,現代文という科目においては基本的に問題の解き直しが必要ありません。
とはいえ,ただ声に出して読むだけであってもうまく読めないところがあるかもしれません。
その場合,そこに自分の弱点が隠れています。
ここで,スタディサプリ小4~小6国語の学び方について整理しておきますが,
- 文章を読む
- 鉛筆で線を引く
- 問題を解く
- 文章の解説動画を観る
- 赤線を引く
- 問題の解説動画を観る
- 復習する
というのが基本的な流れです。
ところで,これまでに紹介してきた内容はあくまで「文章問題」を解くときの方法であり,実はそれ以外にも「知識問題」を扱った動画が存在します。
漢字のなりたちやことわざや品詞以外に短歌・俳句・詩を扱う際にはこの「知識の解説動画」が必ず出てきますが,普通の文(物語文や説明文)においてもたまに現れるので,文章以外の解説動画がある場合は真っ先にそれを観るようにしてください。
明確に分けられている場合はわかりやすいのですが,講義内の動画の一部が知識問題になっているときもあります(後述)。
いずれにせよ,知識問題を学ぶ際に予習は必要ありません。
というのも,こういった知識問題には「正しい解き方」が存在するからであり,自己流の間違った方法で解いてしまうと悪い癖がついてしまうからです。
まとめると,知識問題を解く際の進め方は,
- 知識の解説動画をいきなり観る
- その考え方を用いて問題を解く
- 問題の解説動画を観る
- 復習
というのが基本的な流れとなります。
ここまでで小4~小6国語の進め方の説明は終わりとなりますが,やはり実際に使ってみないことには伝わりづらいと思いますので,次章では授業画面を確認しながらレビューしていくことにしましょう!
小4~小6国語の実際の講義例
ここではスタディサプリの「小4(基礎)」を使って説明していきますが,応用講座や小5・小6国語も使い勝手はほとんど変わりません。
この文章は第3講に出てくる説明文のものですが,私の好きな作家さんの1人である小泉武夫氏によるものです↓
食についてのわかりやすい説明が印象的で,ただ読むだけでも知的好奇心をくすぐられる内容なのですが,文章を論理的に読むのに不可欠な「こそあど言葉の把握」が出題意図となっていることがわかります。
以下で,前章で挙げた3種類の動画(知識・文章・問題用)について確認していきましょう!
知識の解説動画
上の文章,よく見ると右上に「一題目」と書かれているのですが,「○題目」とテキストに書かれているものは文章問題に当たるので予習が必要です。
が,今回の問題では例外的に,文章前に以下のような知識解説が入っていました↓
このように,問題がない文章でテキストが始まった際は「知識の解説動画」があることがほとんどなので,先にそちらを観るようにしましょう↓
指示語の内容はテストで問われることが多い傾向にありますが,そうでなくてもこそあど言葉が何を指しているかを毎度明確にしておくことは,国語に限らずあらゆる科目の文章を読む際にも重要です。
上の解説動画を通して,
- 指示語よりも前から見つけ出そうとすること
- こそあど言葉に当てはめて意味が通じるか確認する
という2つの約束事についてしっかり確認することができました。
もちろん純粋な知識問題もあり,その場合文章は存在せず,問題のみから構成されています↓
ノートを別に用意するまでもないので,書き込んでしまってOKですが,間違えたものは消しゴムで消して日をおいて解き直すようにすると最高です(ただ赤でバツをつけたり答えを書き込むことに意味はありません)。
文章の解説動画
2種類目は「文章の解説動画」です。
その名の通り,文章の論理構成について解説した動画となります↓
線引きについて不安があるかと思いますが,どの文をチェックするかの指示が飛び交い,大切なキーワードについて穴埋めしていく形で解説が進むので,こちら側が受け身になって一方的に話が進んでいくことにはなりません。
山崎先生は小学生に合わせた話し方を心掛けているので,内容をより理解しやすく感じるはずです。
なお,ここで解説される内容はテキスト上にはまとめられていません。
必要に応じて動画を一時停止してはノートにまとめる作業が必要になることを覚えておきましょう。
動画自体は10分程度の長さです。
問題の解説動画
最後に「問題の解説動画」が始まりますが,すでに文章内容については前の動画で理解しているため,最終的な内容確認的な意味合いの講義となります↓
このとき,板書を取ることはほぼありません。
文章の理解ができていれば難なく正解できるはずですが,それでも間違えてしまった場合はその原因を書き込むようにすると実力が付きます。
仕上げに,本文に出てきた語句について数問の確認問題を解いたら終了です↓
こちらは文章内容ではなく,漢字や語句の知識問題のみで構成されています。
親による小4~小6国語のチェック方法
最後に親が子どもの理解度をチェックすると完璧です!
このとき,すぐ上で紹介した「確認問題」を使うだけではなく,別に独立した用意がある「小学生向け問題集」というコンテンツ(確認テスト)を使ってみてください。
こちらは基礎講座のみの対応となりますが,メイン講義と完全にリンクした内容ですので,親がチェックするのにもってこいの内容となっています↓
「じゃあ,これを解いてみせてもらおうかな!」などとおもむろにページを開いてやらせてみてください。
正解できること以外に,以下の4点をチェックできれば最高です↓
- 教科書にちゃんと線引きがされているか
- ノートを別に取っているかどうか
- 丸付け以外に間違えた問題に書き込みしているか
- 正しく音読できるか
これら4つであれば,小学生向け問題集が存在しない応用講座においても実践することができます。
線引きについては以下のように,子どもが引いた線(黒い線)と授業で引かされた線(赤い線)の2種類が確認できるので,重なっている部分があれば意識的に褒めてやりましょう↓
また,文章の解説動画における板書をノートにとった場合は以下くらいの分量になります↓
ノートは別に用意するのが通常ですが,コピーした問題文の裏面にあえて書かせることで,子どもに音読をしてもらっている間に保護者が板書内容を(講義の要点を)即座に確認できて便利かもしれません。
とはいえ,音読に意識を向けないようでは困ります。
わざわざさせているわけですから,その子の頑張りは何らかのリアクションによって報われなくてはなりません。
スムーズに感情をこめて文章を読んでいるかをまずは確認し,漢字が正しく読めているか,言い淀みがないか,そして文の切れ目がおかしくないかに注意しながら聞き,文章内容が深く理解できているかどうかを音読のパフォーマンスから判断していきます。
親によるチェックさえ怠らなければ,スタディサプリだけでも小学生の国語対策は十分です。
テキストの知識問題だけをコピーすると,語彙力の確認に使うこともできます↓
多少手間になってしまいますが,「同音異義語,熟語の組み立て」・「文の組み立て(主語,述語,修飾語)」などの講義だけをピックアップして長期休暇などにまとめてやらせてみてください。
意外と対策がおろそかになりがちな知識問題の対策も簡単にできてしまいます。
スタディサプリは無料体験もでき,印刷するだけならテキスト代もかかりません。
是非一度使ってみてください↓
まとめ
ここまでスタディサプリ小4~小6国語における進め方や講義内容についてみてきましたが,前章で紹介した親のチェックポイントも参考にして上手く使ってみてください!
今回の記事の要点をまとめると,
- 小4国語から文章題が登場し,予習が必要
- 基礎と応用レベルの2つがあり,前者から始める
- 予習段階では鉛筆を使って線を引く
- テキストが問題で始まってない場合,動画をまず観る
- 知識・文章・問題用に3種類の解説動画がある
- 小学生向け問題集の確認テストは親のチェックに使う
- 子どもにノートを見せてもらうか音読させる
- 語彙問題のテキストだけコピーするような使い方も可
となります。
今回は国語でしたが,当サイトではそれ以外の科目の進め方やキャンペーン情報についてもまとめているので,興味がある方は以下の記事もお読みください↓
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