2019年4月からスタディサプリの中学講座において,「個別指導コース」というサービスが開始になりました。
大学受験講座の方ではすでに同様のサービスが行われていますが,ついにスタディサプリの中学講座でもオンラインコーチングが利用できるようになったというわけです。
今回の記事では,この「個別指導コース」が通常の「ベーシックコース」と比べてどのような違いがあるのかについて,具体例と共に解説していきます。
料金に見合う価値があるのかどうか迷っている方も,是非参考にしてください。
もくじ
スタディサプリの個別指導コースを利用するメリット
スタディサプリの中学講座はかつて,月額1980円で映像授業が見放題になるベーシックコース(いわゆる通常のサービス)のみを提供していましたが,新たに加わった「個別指導コース」はその上位版にあたるプレミアムなサービスです。
料金は月額9800円と高額になってしまいますが,その分ベーシックコースでは利用できない,
担当コーチによる個別指導が受けられる
という大きなメリットを享受することができます。
同じ1人が個別指導コースを受講した場合としなかった場合でどうなるかを比較することはできませんが,もしも月々8000円ちょっとを余計に払うことで今後の成績アップを買えるとしたら,それを高いと感じるか否かという話です。
「個別指導」と一口に言いますが,スタディサプリのコーチングサービスは多岐にわたります。
英数における長期勉強スケジュールの作成や理解度確認テストを実施してもらえるのはもちろん,生じた悩みはコーチにチャットで相談できたり,定期テスト前には英数以外の勉強計画まで立ててもらえるほどです(詳しくは後述)。
学習コンテンツの提供があくまでメインのベーシックコースと比べるとこの差は一目瞭然で,個別指導コースは第3者による日常学習のサポートがメインのもはや別物,映像授業はただのおまけといってしまっても過言ではありません。
努力する方向が間違ってしまえば実るものも実らないように,どんなに素晴らしい教材であっても正しく使いこなせなければ伸びる成績も伸び悩むというもの。
優秀なコーチの下,週単位で勉強の方向性を確認してもらえることが,どれだけ目標から外れずに効率的な勉強を可能にするかについては,実際に1ヶ月も使ってみればすぐにわかることです。
とはいえ,これはあくまでスタディサプリに勉強のすべてを一任する場合の話であり,もしも普段別の塾に通って指導を受けているのであれば,2人も指揮官はいりませんし,「自分の未来は自分で切り拓く」などと言う骨のある中学生にはベーシックコースで十分でしょう。
私の思う,個別指導コースを必要とする人物像というのは,
- 勉強習慣がなく,1人で毎日勉強するのが困難な方
- これまでにやる気が続いた試しがない,または続くか不安な方
- 内申点や受験に向けて少しでも合格可能性を高めたい方
このいずれかに該当する中学生だと思われます。
親が言っても聞かない難しい時期ではありますが,第3者が言うからこそ指示に従ってくれるということは確かにその通りです。
塾に来られる親御さんからは,「先生が言ってくださるからうちの子は勉強してくれます」との言葉をいただきます。
また,横で生徒の様子を見ていると,現代の子というのはSNSに対する感受性が想像以上に強く,文面でのやりとりであっても実際のやりとりのように受け止めていることに気づかされます。
正直に告白しますが,私は本サービスの開始時には「こんなの,うまくいかないだろう」とな軽く見ていたのですが,スタディサプリの評判がこれほどまでに高まっている現状をみると,「自分の見る目はなかったんだなぁ」と思わずにはいられません。
後で利用者の声をいくつか紹介していますが,是非読んでいただきたく存じます。
まずは次章で,個別指導コースのより具体的なサービス内容についてみていくことにしましょう!
個別指導コース独自のサービス
スタディサプリの個別指導コースでは,担当コーチと生徒がチャットを用いてやり取りし,以下のような独自サービスが受けられるのが大きな特徴です↓↓
- 勉強スケジュールの作成
- 理解度チェックテストの実施
- 担当コーチによる声かけと質問
- その他
1つ1つまとめていきましょう!
勉強スケジュールの作成
中学生のほとんどが部活や習い事に追われています。
週の多くの時間を部活の練習や試合に費やし,友達付き合いも部活の友達が中心。
高校受験で良い結果を残せる子ほど普段の部活と勉強の両方を頑張ってこなしていることや,部活での活躍が内申や推薦にも好影響を与えるのが中学生活における部活動であることは重々承知しています。
そのため私としても,中学生が大いにそういった活動に精を出すことを推奨していますが,しかしその反面,勉強のためのまとまった時間が取りづらく,試験前の部活停止期間などでなんとかその場しのぎの勉強をして,だましだましやっている子が多いのも事実です。
「普段から勉強しておけば,試験前もそんなに大変じゃないのになぁ。」
と,横で見ていて言いたくなります。
部活で疲れてしまい頭の働きは鈍くなり,何を勉強しようか帰宅してから決めようとしても定まらず,ぼんやりしているうちに眠気がきてしまい,ちょっとだけと横になったが最後,そのまま翌朝を迎えてしまうというのがお決まりのパターンです。
が,そんなとき,担当コーチから以下のような勉強スケジュールを送ってきてもらえたとしたらどうでしょう↓↓
習い事や部活がある日は短く,休日にはしっかりと時間をかけて学習できるように計画された勉強スケジュールは,どこの範囲をいつどれだけ学習すればよいのかが明確になっていて,疲れた中学生でも迷いなく学習できることでしょう。
個別指導コースの独自サービスの1つ目は,このように個別最適化された勉強スケジュールを毎週作成してもらえることです。
中学生の予定はたった1つの行事があるだけでも大きく変わるものなので,1週間ごとにきめ細かく対応してもらえるサービスは大変ありがたいことのように思われます。
理解度チェックテストの実施
個別指導コース2つ目の独自サービスとして,理解度チェックテストの実施が挙げられます。
チャット機能を用いて行うため,作成した答案を写真で撮って送信するだけの簡単仕様ですから,負担に感じにくいですし,採点だけでなくしっかり添削して赤を入れてもらえるところがいいですね。
主要科目である英語と数学だけにはなりますが,学習した内容を忘れないために役立つサービスです。
1回20分程度のチェックテストを個別指導で行う理由についてですが,良いタイミングでの復習が記憶を定着させるのに効果的だからだとされます。
もちろん指導する側にとっても,生徒の理解度をチェックできるメリットがあるわけです。
私も塾で中学生を教えることがありますが,格好つけたがりなのか,できるふりをする子がかなりの割合います。
そのため,生徒がわかったつもりでいる箇所を指導者は的確に見抜く必要があり,この個別指導コースでも担当コーチがあえて事前に解答解説を配らないことの背景には,そういった事情があるのでしょう。
答案を見て初めてわかることもたくさんあるので,期待してください。
苦手が判明した箇所については解き直すよう指示が出され,個別に指導も受けられます。
声かけと質問が可能
これは実に素晴らしいサービスです。
個別指導コースでは,日々の学習で生じた悩みを担当のコーチにチャットで相談することができます。
わからない問題があれば,先ほど同様,スマホでパッと撮って送れるので楽です。
オンライン(チャット)におけるやり取りではありますが,ここで芽生えてくるのはコーチと生徒の信頼関係。
特に中学生は心が純粋で変に曲がっていないので,チャットの文面からでも大きくモチベーションを上げてくれるものです(試験前にLINEで応援メッセージを送るだけでも相当励みになるようです)。
加えてチャットの向こうにいるのは,大学の偏差値や適応資質などの厳しい基準をクリアしたコーチですから一層安心できるでしょう。
もちろん自分からは質問しにくいような子であっても,コーチの方から声掛けしてきてくれます。
目標を具体的に設定して当事者意識を芽生えさせたり,励ましを基本とし,勉強時間がゼロの日を作らせないなど,コーチングのノウハウもだいぶ洗練されてきている様子。
コーチへの報告が毎日の楽しみになってくれば申し分ありません。
その他サービス
上で紹介した以外にも,個別指導コースでしか受けられないサービスはまだまだあります。
ここでまとめて整理しておきましょう。
STARTセットがもらえる
個別指導コースに申し込むと,大体3日程度で「STARTセット」と呼ばれる英数の理解度チェックテスト,英単語帳,テキストクーポン4冊分,使い方BOOKのセットが送られてきます↓↓
ベーシックコースでテキスト1冊だけでも普通に買おうとすると1200円しますから,これだけで数千円分の価値です。
先に紹介した理解度チェックテストの問題もここに含まれています。
定期テスト用の勉強スケジュールも作成してもらえる
先ほど紹介した個別指導の勉強スケジュールは英数2科目についての話でした。
もちろん,中学の勉強において積み重ねが大切になる科目は英数ですし,そこで学んだ勉強法を他の科目の勉強にも生かすこともできるでしょう。
しかしスタディサプリの個別指導コースでは,試験2週間前になると,これまた1人1人に合った「テスト前の勉強スケジュール」なるものを作成してくれるため,これは定期試験対策に頭を悩ませる中学生にとって最高のサービスに映るはずです↓↓
しかもその指導科目は英数に限らず,国語や理社含む5科目まで拡大されます。
さらに中学3年生であれば10月以降,県別の入試対策もスケジュール内容に組み込まれ,以下のようなスケジュールに基づいて学習することも可能です↓↓
部活も引退し,勉強に専念できる環境で目いっぱい頑張るために必要な条件は,このようにして完全に揃うわけですが,スケジュールの作成はあくまで本人の希望とコーチの判断を合わせて決めるということは言うまでもありません。
個別指導コースの口コミ
ここでは個別指導コースを利用する保護者の方の口コミをいくつか紹介しましょう。
中1の保護者
無理のないスケジュールを組んでもらえたので,勉強の進め方に迷わずにすみました。チャットでのフォローが子どものやる気に繋がったと思います。
スタディサプリでは親の管理が重要という話をしましたが,学習時間の管理だけでは限界があります。
塾に通わせていても,実際に子どもが何をしているのかまで把握している家庭は少ないです。
そこは信頼関係があるからこそ許されているのでしょう。
スタディサプリのコーチについて,食卓の話題にでも挙げて,話を聞いてみてはいかがでしょう!
中1の保護者
数学の授業がわかるようになったと子どもが嬉しそうに教えてくれました。学校の授業についていけないと始めた個別指導コースでしたが,授業中に手が挙がるようになったそうです。「コーチとの約束を守らないと!」と,計画的に勉強するようになりました。
子どもが楽しそうに勉強している姿を見られることほど,親にとって嬉しいことはありません。
努力がしっかり結果につながるよう,コーチが上手く先導してくれたことで,ますます勉強を頑張るようになったようです。
必死になってコーチの期待に応えようとする姿勢は,大変中学生らしくて清々しいと思います!
中1保護者
子どもの勉強の進み具合や性格に合わせて,質問に丁寧に答えてくれるところが気に入っています。本人曰く,コーチがまるでお姉さんのように思えて,大変親しみを感じながら勉強できているようです。
学生のアルバイトが,ベテラン講師よりも良い結果を生むことがあります。
それには年の近さというのが1つ影響していて,近いからこそわかる悩みというのが大きな救いになることも多いようです。
上の方の場合,それがまさに良い影響を及ぼしていることがわかります。
まとめ
以上,スタディサプリ中学講座から「個別指導コース」について,ベーシックコースとの違いや独自サービスの内容についてまとめてきましたがいかがだったでしょうか。
特筆すべきは毎週の「勉強スケジュール作成」についてであり,これを中学生が,それも特に本格的な勉強をした経験の少ない子がおいそれと1人でできる類のものでは決してありません。
そこはプロに任せましょう。
また,「理解度チェックテスト」はちゃんとした個別指導の塾であれば必ず採用しているものですし,思春期の中学生が「チャット」を使って毎日の悩みを友達や親以外に語れるというのは想像以上にありがたいことです。
スタディサプリの担当コーチは身分や能力がしっかりしているわけですから,昨今のSNS周りのトラブルを考えたときにも安心でしょう。
「個別指導」というのは「1人1人に個別最適化されたサービスを提供できること」と同義ですので,通塾せずともチャットで同じ効果を得られるというのは,なんとも21世紀らしい教育サービスです。
ICT技術が発達し,いわゆるこういったサービスを担うのがAIですが,まだ技術が行き届いていない箇所においてはこのように人の手で行う必要があります。
是非,担当コーチとのやり取りを楽しんで勉強に対する意識を高めていってほしいですね!
最後になりましたが,この個別指導コースは月額1980円のベーシックコースと比べると割高です。
しかし,個別指導の塾に通えば英数2科目でも月に2~3万円はかかりますし,定期テスト前の個別対応に乗ってくれる塾は意外と少ないのが現状でしょう。
もし仮にあったとしても,追加料金を取られたり,そもそも担当講師の学力自体が不明な塾もあるわけですから,全て考慮しても料金に見合うサービスは受けられるように感じます。
なお,ベーシックコースの料金は2020年の2月に値上げとなりましたが,個別指導コースは据え置き価格です。
本コースは申し込み可能な期間が限られる他,コーチの数にも制限がありますので,利用できるうちに是非お試しください↓↓
スタディサプリの中学講座の基本的な進め方についてや,現在実施中のキャンペーン情報については以下の記事をご覧ください↓↓
最後までお読みいただきありがとうございました!