今回はスタディサプリの中学講座にある「定期テスト対策講座」の使い方についてまとめてみることにしました。
定期テストの成績は内申点に直結するだけでなく,本人の普段のモチベーションにも繋がる重要な要素です。
成績が良いとクラスメイトから一目置かれますし,自然と勉強ができる仲間が集まってきて教えあう関係性が築けるなど,良い環境作りにも繋がります。
学校の授業を真面目に聞いていても,定期テストのための勉強をしなければ得点に結びつかないことがあるように,スタディサプリにおいても通年講義との違いを把握し,上手に使い分けて学びましょう!
スタディサプリの定期テスト対策講座の特徴
スタディサプリの中学講座には,授業の予習や復習に使える「通年講座」の他に「定期テスト対策講座」と呼ばれるものがあります。
日々の学習のお供になるのは前者で間違いありませんが,学校の定期テストが近くなると試験範囲を一気に復習する必要があるわけで,そのときに通年講座を最初から悠長に見直している余裕はないわけです。
一般的に,定期テスト対策は本番の2~3週間前(直前期)から始めるのが普通で,それでクラス1位も十分狙えます。
ただしそれは,すでに理解を終えた範囲を復習すれば良いだけの状態になっているからこそなせる技であって,直前期に入る前からちゃんと勉強していることが前提となっていることに注意してください。
直前期までサボっていて,テストが近くなったからと2~3週間前から必死に頑張ってみたところで間に合わないのです。
しかも,今や普段の学習態度までが評価基準に含められることが多く,授業でのミニテストの成績や,配布されたプリントを貼り付けて見やすく書きあげたノートの提出を求められることもあります。
さて,スタディサプリの定期テスト対策講座では直前期を意識したカリキュラムが組まれていて,開始する時期や教材の構成も通年講座とは異なったものになっているのが特徴です。
スタディサプリの場合,開始時期は定期テストの3週間前が推奨されており,以下の2つが利用可能です↓
- 徹底暗記マスター
- 厳選予想問題
これらの詳しい使い方を次章以降で解説していますが,簡単に言うと,前者は「英単語や理社の重要語句を覚えられるクイズ」で,後者は「本番と同一形式で演習できる問題集」となります。
通年講座と同じ問題が出てくることも当然ありますが,構成自体は通年講座と明らかに異なり,別の角度から理解を深めることができるわけです。
対応範囲は限られますが,スタディサプリでは実技教科(音楽,美術,保健体育,技術家庭)の対策もできてしまいます。
ただし,これらは教科書内容に沿ったものにしなければならず,特定の教科書が想定されていない講座(例えば,国語の共通版)では定期テスト対策講座が利用できないことと,用語暗記が不要な科目(数学や国語など)には徹底暗記マスターが存在しないことにご注意ください。
定期テストで高得点を取るには,学校のワークやノートの復習もこれらとは別に行わなければならず,例えば,期末テストで「学校の校歌を分析しなさい」と問われた際,スタディサプリの知識だけでは歯が立ちません。
中3生ともなれば,学校で習っていない初見問題(高校入試を出処とする難しめの問題)を目にする機会も増えるでしょう。
試験範囲を尋ねても「これまでに習った全範囲です」などと平然と言われるわけです。
本人の目標点や本番までの残り時間によってはどこかで妥協する必要も出てくるでしょうが,基本的には,上述した対策をすべて行わなければなりません。

なので,特に英数で高い点数を取る必要がある方は,普段からスタディサプリにある様々な講座(英検対策講座や応用講座)を視聴して,根本的な学力を高めておくようにしてください↓
スタディサプリの定期テスト対策講座の使い方
ここでは,スタディサプリの定期テスト対策講座の使い方について,テスト前に意識したいポイントを中心にまとめてみたいと思います。
学年や科目,時期によってレッスン数は異なるものの,基本的な流れは変わりません。
以下に,定期テストの3週間前から対策するときの過ごし方をまとめたので確認してください↓
定期テスト直前期の過ごし方
3週間前:徹底暗記マスターを始める。試験に必要な提出物を確認しておく。
2週間前:学校のワークを解く。スタディサプリの厳選予想問題を開始する。
1週間前:学校のワークを何度も解き直す。覚えるべきものはノートにまとめる。
以下で詳しくみていきましょう!
テスト3週間前にやること
テストの3週間前から徹底暗記マスターを始めますが,出題範囲の全用語にいち早く慣れておくことで,後でワークの解説などを読んだ際の理解力を高めることができます↓
一問一答形式であるため,10分も経たずに1レッスンを終えられることに加えて(英語などでは例外もありますが),全範囲に目を通したことによる安心感もプラスされるので,試験前に変に焦らずに済むはずです。
朝食や電車を待つ間に取り組むことも可能で,解説内容まできちんと読んでおきましょう。

もちろん,テストの3週間前の時期だと,学校の授業で試験範囲が終わっていない科目も少なくないので,そちらは通年講座を用いて通常通り学ぶようにしましょう!
授業ノートや配布プリントなどをもれなく用意しておくことも忘れないでください。
テスト2週間前にやること
定期テストの2週間前になったら,徹底暗記マスターの他に厳選予想問題を解き始めます。
厳選予想問題とは,定期テスト対策となり得る問題を厳選した教材で,大体1教科1~2時間で復習できてしまうものです↓
なお,英語と数学は問題量が多く時間がかかるため,その他教科よりも優先的に行うようにしてください。
昔に習った範囲でもう忘れてしまったものについては,復習動画を使って学び直すこともできます(ただし,内容は通年講座のものと同じなので,解説を読むだけでわかるのであれば動画までを観る必要はありません)。
学校のワークを使う時のコツですが,書き込む前にあらかじめコピーをとっておくようにすれば,本番まで書き込みがない状態で利用できます。
ギリギリまで発表されないのが試験範囲ですが,この時期になるとほぼ出揃うでしょう。
捨ててしまう(勉強しない)範囲を設けず,まんべんなく対策することが大切です。
テスト1週間前にやること
定期テストまで残り1週間の過ごし方ですが,徹底暗記マスターは継続で,厳選予想問題も理社や実技教科で終わっていないものがあれば利用してください。
学校のワークは2周目以降に入ると思いますが,このとき間違えた問題には必ず×を付けるかノートに書き写すようにし,それらだけを試験前日や当日に復習することで時短になります。
1週間前ともなれば,別々のノートにバラバラに書き残すのではなく,すべての教科を1冊のノートにまとめてしまうノート術がおすすめです↓
詳しくは令和時代の勉強法の記事などで語っているので,時間があるときに読んでみてください。
ミッション機能について
色々と述べてきましたが,実際にテスト対策を行おうと思った際,以上のことはスタディサプリの方で自動でやってくれます。

具体的にはミッション機能を使うことになり,以下のように定期テストの日程を入力するだけで,テストの3週間前から,やるべきレッスンが自動で表示されてきます↓
後はそれに従って勉強していくだけでよいため,単純明快で進めやすいと感じるでしょう↓
ミッション機能を使う場合,学校のワークを解くこととプリントやノートを復習することを主軸にして,スタサプはあくまで基礎的な知識を確認するための補助教材と見なすのが良いように思います。
定期テスト対策講座の中身を教科別に紹介
ここでは「中学3年生の1学期中間テストの範囲」を例に,定期テスト対策講座の内容を教科別にレビューしていきましょう。
自分で計画的に学ぶ際の参考にしていただけたらと思いますが,ミッション機能に従う場合も,自分が一体どんな勉強をしているのか知った上で学ぶ方が良いはずです。
英語
まずは英語の徹底暗記マスターについてですが,通年講座である中学英語講座の中にある「単語 意味を覚えよう」と「単語 スペルを覚えよう」と同一の内容となります。
ただし,通年講座で4択問題だったもの(画像上)が,徹底暗記マスターではノートに意味を書く形式になっている(画像下)など,難易度は上がっていることに気が付くはずです↓
スペリングの方はというと,通年講座で登場した時点ですでに難易度が高めだったこともあり,形式に変更はありません。
続いて厳選予想問題の説明に移りますが,こちらは問題演習がメインです。
ここで問題を頻繁に間違えてしまうようであれば復習動画を観ておきましょう。
本文対策は通年講座で解説動画の後に解かされたものと同じです。
つまり,該当するUnit内で登場した問題演習のうち,特に定期テストに出そうなものを中心に「厳選」していることがわかります。

ところで,文法は英作文の出来にも関係してくるため,ここで間違った文はノートに書き出しておき,日本語だけを見て全文を書けるようになるまで練習しておくと完璧です。
問題の中には,以下のように最初から全てが空欄になっているものもあります↓
もっとも,上の形式であっても,空欄の数から「6つの英単語で表現できる」ことがわかってしまうため,日本語だけを書き写しておき,英文にできるかどうかを後でチェックするのがベストでしょう。
参考までに,NEW HORIZONのUnit1だけを学ぼうと思った際,徹底暗記マスターは全96問で目安時間は37分となり,厳選予想問題は全36問の目安時間は46分(徹底復習まで含めると全88問の目安時間64分)が必要でした。
数学
続いて数学の定期テスト対策講座ですが,先述したように厳選予想問題のみとなります。
難易度は基本レベル(まずはこれだけ!)の他,応用レベル(さらに応用!)があり,以下の画像で説明すると,上段にある3問が基礎レベルで下段の2つが応用レベルです↓
幅広い範囲を短時間で学び直せるのが特徴で,通年講座のときと全く同じ問題セットとはなっておらず,分量についても通年講座の単元テストでは42問しかなかったところが,定期テスト対策講座の方では206問になるなど,5倍近くの問題量になっていました。
これだけ聞くと長い時間がかかってしまいそうですが,応用レベルの問題数は60問などと程良く調整されています。
もっとも,数学が得意でテスト範囲の総復習を超高速で終わらせてしまいたい人は応用レベルだけを利用するのもありでしょう。
ただし,このときの注意点として,応用問題においてはすべての出題パターンを網羅しておらず,証明問題に代表される記述問題のようなものは,穴埋め式でやるには限界があるということです↓
応用問題は学校のワークに出てくる問題の方が難しいことが多いので,数学で高得点を目指す方は,最終的にワークの記述式問題を中心に復習することを忘れないでください。
試験前の工夫として,定期テスト対策講座で間違えた問題を学校のワークと関連付けておくのも良い方法でしょう。
これはどういうことかと言えば,間違えた問題と似た問題を教科書やワーク内で見つけてきては,ページや問題番号をチェックしておくということです。
例えば,上の証明問題を間違えてしまった場合に「教科書p.30の1⃣(3),ワークp.6の4⃣(1)」の問題番号のところを色ペンを使って目立たせておくようにします(わからなければ,スタサプの問題をノートに書き写しておくでも構いません)。
厳選予想問題で間違えた問題と関連付けられた類題というのは,自分が苦手とする問題に他なりませんから,試験の1週間前にまとめて解き直すことでより万全な対策になるわけです。
国語
国語は光村図書の教科書のみに定期テスト対策講座があるだけですが,まずは本文を制限時間付きで読み終えた後,問題演習を行う流れです。
問題のタイプは普通の読解問題以外に,重要語句の意味を答える問題や漢字にまつわる問題もありました↓
ただし,これらはすべて通年講座の中学国語講座において,講義動画を観た後の確認問題で解いたものと同一です。
国語ではあまり問題の解き直しを行わないものですが,定期テストでは教科書と同じ文章が出されることになるため,こうした作業も行わなければなりません。
なお,漢字の問題はワークを使って実際に書く練習をする必要がある他,授業ノートもよくみておく必要があります。
社会・理科
社会は地理・歴史・公民からなりますが,どれも同じ出題形式です。
中3の1学期の中間テストでは第一次世界大戦の問題が登場しますが,徹底暗記マスターでは通年講座で3択だった問題が,一問一答形式で直接正解を答える形になっていました↓
すべての知識を等しく覚えていかなければならないのが社会科ですので,特にレベル分けはされていません。
なお,試験前に間違ってしまったものは,説明ごと書き取って,用語を見て詳しい内容を説明できるまでに練習しておくと良いでしょう(答えを見てから問題文の内容を再現するわけです)。
例えば,上の「三国協商」が不正解だった場合,「第一次世界大戦前のイギリス・ロシア・フランスの結びつきのこと」と説明できるようにしておきます。
一方の厳選予想問題ですが,通常のスタディサプリの中学社会に出てくる「まとめ問題(講義動画の確認として出てくる問題)」そのままでした↓
両者とも,あくまで復習用に使う感じです。
理科の定期テスト対策講座についても構成は社会のそれと同様なので省略します。
各自でできる工夫としては,間違えた問題の知識を学校のノートに書き足しておく他,まとめられる内容は図や表にしておくことで,試験前に要点を素早く確認できるはずです。
まとめ
以上,スタディサプリの中学講座にある定期テスト対策講座の使い方と,3週間前以降の過ごし方,そして最後に,教科別に特徴をみてきましたが理解は深められたでしょうか。
上の画像は,1週間前から定期テスト対策講座を使う場合の進め方の一例ですが,朝起きて布団の中で5分学ぶとか,歯磨き中に理科の徹底暗記マスターを終えるなど,自分なりにテスト前のルーティンワークを作ってしまうことが重要です。
中3生が高い内申点を得るためには,いち早く中学生活に適応し,自分なりの勝ちパターンを構築する必要がありますが,普段は通年講座を使って熱心に学んでいても,肝心の試験前を下手に過ごしてしまったがために思わぬ結果が得られないことがあります。
折角学んだ知識も,テスト当日に思い出せる状態にしておかなければそれまでの努力が報われないので注意してください。
なお,前章で紹介した教科別の学び方のところでは,間違えた問題をそのままにせず,別の角度から学び直せるように工夫することが大切だと述べました。
とはいえ,細かな方法論は人それぞれですので,解けない問題を見つけるために定期テスト対策講座を用いる原則からは外れないようにしつつも,後は自分が使いやすいように工夫して使っていってください。
これからスタディサプリに申し込まれる方は,スタディサプリのキャンペーンコードに関する記事に目を通していただけたらと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。