今回は「全国通訳案内士試験に合格するための方法」について考えてみたいと思います。
2018年からは業務独占規制が撤廃され,資格の価値がずいぶんと下がったように感じる通訳案内士ですが,試験の難易度自体に大きな変化はなく,確実に合格できる勉強法はいまだ無いのが現状です。
それについて知るためには,近くにいる資格所有者を探し出して,過去5年分の一般常識問題を解いてもらってみてください。
合格点が取れない回がきっとあるはずです。
一方,試験会場では多くの年配の方に出会うことから,何歳からでも目指せる資格の一つとして捉えることもできるでしょう。
受験にかかる料金や問題の質に関する議論はさておき,試験突破のための勉強を通して身に付く知識や経験は,確実に自分の人生を豊かにしてくれます。
一次試験は全科目受けると6時間以上拘束されることになり大変身体に堪えるものですが,それでも熱心に受けに来ている方が大勢いるということは,全国通訳案内士の資格にそれだけの魅力があることの表れでしょう。
実際,試験科目の英語・地理・歴史・一般常識は万人が興味を抱きやすい分野で,大の大人が多くの時間を費やすだけの価値があるものだと思います。
とはいえ,多くの方は学生時代と同じ感覚で受けるわけにはいかないでしょう。
簡単には新しいことを組み込めず,他人の行動に左右されやすい不確実な生活が確立されています。
なので,全国通訳案内士試験に合格するためには長い年月がかかって当然だと考え,モチベーションを失わないように注意しながら合格可能性を確実に高めていく勉強法を採用するのが良さそうです。
以下で,具体的な方法についてみていきましょう!
全国通訳案内士試験の難易度について

全国通訳案内士試験とは,JNTO(日本政府観光局)が年に1度だけ実施しているもので,合格すると晴れて「全国通訳案内士」を名乗れるようになります↓
同じ国家試験であっても,受験者数が多いものであれば実施回数が自然と多くなります(例えば,随時実施されている運転免許の学科試験は毎年200万人以上が受験しています)が,こちらは毎年1万人弱なので「少なめ」の扱いです。
大体の合格率は15%前後ということで,よく有名人が合格してニュースになる宅建試験と似ています(こちらも年1度の実施ですが,受験者数が20万人くらいいます)。
とはいえ,最難関国家資格の一つである司法試験の合格率は40%超えですから,合格率を難易度の指標にするわけにはいかず,冒頭で述べたように,当日の試験問題との相性も大いに影響してくるものです。
試験科目は以下の5つですが,iでは二次試験(口述試験)が後日行われることを覚えておきましょう↓
- 外国語
- 日本地理
- 日本歴史
- 一般常識
- 通訳案内の実務
上で紹介した科目の中では,本人の普段の生活が試験結果を大きく左右する一般常識が実に厄介で,これだけを完璧にやれば余裕で合格点が取れる手段が存在しません。
もちろん,何らかの対策をすることで合格率を高めることはできますが,8割以上を余裕で取れる状態とはならないでしょう。
その他の地理や歴史であっても難易度が高まる年がある上,外国語の試験に一般常識を問う問題が出てきたり,通訳案内の実務では読解力がないと解けないことがあるなど,全教科で合格点を余裕で取れる状態にはならないと思っていた方が良いかもしれません。
とはいえ,前年度に合格した科目は翌年度分が免除となり,おまけに上のi~iiiでは別試験の結果を利用することさえできます(後述)。
それに,試験内容に納得できるのは大学受験が最後で,社会人になってからは理不尽なことが多くなるのは世の常です。
これら2つのことを踏まえると,ここでは
試験ガイドラインの内容を真に受けてしまうと,本番で痛い目に遭ってしまいます!
とだけ注意喚起をしておくに留めましょう。
一般常識の試験を例に補足しますが,施行要領を読むと以下のような記載があるわけです↓
例えば,試験実施年度の前年度に発行された「観光白書」のうち,外国人観光旅客の誘客に効果的な主要施策及び旅行者の安全・安心確保に必要となる知識,並びに新聞の1面などで大きく取り上げられた時事問題等を問うものとする(参考)
しかし,私が初年度に味わったのは,本年度の観光白書までをも緻密に読み込んでおく必要があり,Yahoo!ニュースを毎日読んでいた程度では合格点に届かないという現実でした。
確かに,上の文章では「例えば」や「等」を用いて含みを持たせた表現となっている他,社会人向けのテストなので文句は言いませんが,余裕での合格を目指すためには複雑な学習戦略を採用しなければならないことを思い知ったわけです。
2023年の問題では「LGBTの各国の取り組み」や「有楽町線や南北線の延伸」,2024年は「1月に月面着陸に成功した無人探査機の名前」が出題されましたが,当時これらのニュースを目にして興味を持って詳しく調べられた受験生ははたしてどれだけの数いたのでしょうか。
通訳案内士試験の一般常識は,過去問を解いている分には何だかいけそうに思えてくるものですが,市販されている対策本は過去問を基に作成してある場合がほとんどなので,そうした教材を使って対策している方は合格点が取れて当然です。
ところで,試験で一度痛い目をみるとその後は注意深くなり,自然と出題されそうなニュースに目が行くようになるので,これらはあくまで初めて受ける人に限っての話です。
また,2025年度のように相性が良いものが相手だと,当記事の勉強法でも8割超えが可能でした。
他科目に目を向けると,地理の問題で「上総大地」や「下総台地」,「おかげ横丁」や「おはらい町通り」の違いをはっきり認識しておくことが合否を分けた回があり,これらの選択肢を見て何らかの関連語が浮かんでくる状態に達している方は合格点に届くイメージです。
英語の一次試験は英検1級やTOEIC900点以上の実力があれば難しく感じませんが,英語力だけでは正解できない問題(地理や歴史など,他教科の知識が必要な問題)が2割くらいは含まれるので,年度によっては80点満点のテストで70点を目指すような戦いを強いられることがあります。
色々と語ってきましたが,要するに,どの教科も決して油断はできないということです。
全国通訳案内士に合格するための勉強計画
| イベント | 目安時期 |
| 官報公示 | 4~5月 |
| 施行要領公開 | 5~6月 |
| 願書受付 | 6~7月 |
| 筆記試験 | 8月 |
| 筆記試験合格発表 | 9月 |
| 口述試験 | 12月 |
| 最終合格発表 | 2月 |
前章の内容を踏まえて,全国通訳案内士に合格する勉強計画を考えてみましょう!
上に挙げたのは毎年のスケジュール目安ですが,赤背景にした
- 願書を期日内に出す
- 8月と12月の試験に合わせて勉強する
ことが重要です。
客観的にみて口述試験と一般常識が特に難しいため,英語学習と時事ニュースのチェックは毎日のように行う必要がありますが,それ以外の地理や歴史,そして観光白書や旅行業法は詰め込み学習を基本とし,早めの段階で一度通読した後,試験直前で一気に記憶を呼び起こす勉強法を採用します。
また,一度の受験で合格できないことまで考慮に入れると,より合格可能性を高める準備を行うのが望ましく,免除申請に使える他の試験を受けたり包括的な知識を増やしたりする工夫も随所に取り入れるべきでしょう。
これらは普段の勉強のやる気を高めてくれますし,新たな知識を獲得できる可能性があります。
以上から,当サイトの提示する学習目標は以下のようになります↓
全国通訳案内士の合格目標
8月:全国通訳案内士試験(筆記)を受ける
9月:国内旅行業務取扱管理者試験を受ける
10月:総合旅行業務取扱管理者試験を受ける
11月:歴史能力検定日本史2級を受ける
12月:全国通訳案内士試験(口述)を受ける
1~5月:TOEICを受ける
6~7月:実用英語技能検定1級を受ける
後はこの目標をすべて実現できるように計画的に勉強するだけですが,人によってこれまでの学習背景が異なるため,受けない試験が出てきても全く問題ありません。
例えば,英検1級レベルの語彙を通訳案内士試験で使うことはほぼないですし,第1回検定に受かったところでその年の免除申請には使えないわけです。
とはいえ,面接で日本事情を例に挙げられますし,総合力が上がるところが魅力だと考えて採用しています。
合格までの期間は標準で2~3年で済むのかと思いきや,それ以上かかることも覚悟しておきましょう。
もっとも,最初の頃は初見の知識ばかりであるものの,対策が長きにわたるにつれ,勉強すべき科目の数が減り,知っている内容が多くなってきて楽ができることは確かです。
去年にまとめたノートを再利用できますし,過去の受験会場での失敗は心理的な重圧を大きく取り去ってはやる気に代えてくれます。
究極的には,通訳案内士の筆記試験の免除に使える全ての資格・検定を取得し,
全国通訳案内士試験の理想プラン
8月:一般常識と通訳案内の実務を受ける(前年度に合格していれば両者とも免除)
12月:口述試験を受ける
だけの状態に達するはずです。
何度も口述試験を受けていれば,暗記していたテーマが出て有利に事を進められる幸運に巡り合うこともあるでしょう。
ところで,大人になると満足な勉強時間が取れなくなるもので,年によっては無謀な挑戦になることもあるものです。
そんな時には,
ダメでもともと,できたら儲けもの。
という精神で挑みましょう。
やる気の管理は特に重要ですが,先に紹介した試験のいずれかに合格することでも高めることができます。
大人になると試験を受けることや褒められることが減るので,意識的にこうした機会を設ける必要があるように感じますし,短いスパンで異なる試験に挑むことによってマンネリ化を防止でき,合格すれば本命である通訳案内士試験の免除申請にも使えるわけです。
そこで次章においては,通訳案内士以外の試験の概要をまとめておくことにしましょう!
全国通訳案内士試験では免除科目を生かそう
全国通訳案内士試験の最終関門となる口述テストではあらゆる知識が問われることになるため,受験する年度に地理や歴史の勉強を全くしないことがあってはならないのですが,免除科目を作ることによってトータルでプラスになることが多いです。
本試験攻略のために外部試験をわざわざ受けることには,以下のような利点と欠点があります↓
- メリット:通訳案内士の筆記試験で相性が悪い問題が出たせいで不合格になるリスクを回避できる。筆記試験のために生じる時間や体力のロスが減る。試験慣れができる。自信が高まる。資格が得られる。
- デメリット:全国通訳案内士試験の直接役に立たない知識までを学ぶことになる。受験するにあたり時間や体力面そして金銭面でのマイナスが生じる。免除科目は勉強量が減りやすく,二次試験で知識不足で沈黙する可能性が高まる。
補足しますが,受験科目が減ったからといって全国通訳案内士の受験料が安くなることはありません。
ですが,それによって例えば英語の筆記試験を受けずに済んだ場合,最低でも2時間45分を節約することができます。
また,共通する部分が多く,相乗効果を得やすいところもメリットでしょう。
例えば,数検を受けてもテストの雰囲気になれるくらいしかありませんが,総合旅行業務取扱管理者なら,高い英語力を生かして海外旅行実務の分野を突破しやすくなります。
英語が満点に近い出来なら,観光資源や都市・空港コードを捨てても合格可能になるわけです。
もちろん,無理は禁物ですが,先に挙げた通訳案内士以外の試験をできるだけ受験してみてください。
なお,筆記試験の免除申請に使える外部試験と,免除される科目の関係は以下の通りとなっています↓
外部試験と免除科目
ところで,募集要項をみると「大学入学共通テスト」の記述がありますが,現代社会や日本史Bといった科目は現行の試験にはもはや存在しません。
なので,1月に共通テストを受ければ免除にできるなどと誤解しないようにしてください。
旅行業務取扱主任者(2005年から旅行業務取扱管理者になりました)も同様です。
その他,TOEICに限っては全国通訳案内士試験を受ける前年の4月以降の結果しか使えないこと,そして英検1級を免除申請に利用するには一次試験の願書を出す時までに結果が判明していなければならず,先の勉強計画に従う場合は直後のガイド試験に間に合わないことにご注意ください。
次章からは,全国通訳案内士試験の地理・歴史・一般常識・通訳案内の実務・英語の勉強方法について個別にみていきますが,上記外部試験の勉強も組み込んだ内容になっています。
日本地理の勉強方法
日本地理について
- 外国人観光旅客が多く訪れている又は外国人観光旅客の評価が高い観光資源に関連する地理を範囲とする
- 内容は地図や写真を使った問題も含まれる
- 本試験は30分で30問程度の多肢選択式
- 合格ラインは7割
全国通訳案内士試験地理
通訳案内士の地理対策ですが,都道府県の位置や県庁所在地,主要な川に山脈,さらには平野名や県ごとの特徴など,小・中学校で習う知識が頭に入っていなければなりません。
いきなり全国通訳案内士試験用の参考書を使って勉強を始めることも可能ですが,そうした基礎知識があるのとないのとでは解説を読んだときの理解力などに大きな差が出てきます。
私は小学・中学内容をスタディサプリを使って短期間で学び直しましたが,本番において有名な川や半島名は正解にはならずとも,文中だったり誤答の選択肢だったりに用意されていることが少なくありません↓
むしろ,特産品の情報のようにスタサプからしか得られなかった知識まであります。
もっとも,小・中学校の知識だけでは通訳案内士試験に太刀打ちできないことも真実です。
なので,続けて都道府県ごとの主な観光資源について学んでいきましょう!
このときに学んだものは,どんどん白地図に書き込んでいくことをおすすめします↓

書き込みが増えていくほど完璧な参考書へと近づいていくわけですが,この時に記入するのは文ではなく,あくまで単語に留めておくところがコツです。
例えば,「磊々峡」に対して「覗橋」とだけ書き込んだ場合,後でこれら2つの単語を見たときにその繋がりを自分なりに説明できるかどうかで理解度を判断することができます。
白地図のサイズはできるだけ大きいものを使い,細めのシャープペンを使うと書き込みがしやすいでしょう。
自分の地図帳を他人が読むことはないので雑に書いて構いませんが,自分が後から読んだときにわからないことのないようにしてください。
また,読み方がわからなければ必ず確認してルビを振っておきましょう。
調べる際には「固有名詞+読み方」で検索する以外に,公式サイトのURL部分に注目すると楽です↓

いくつかまとめておいて,貯まったタイミングで生成AIに一気に聞いてみるのも良い方法でしょう。
固有名詞を覚えられないのは記憶力がないからではなくむしろ当然のことなので,問題を解いて間違えたか初めてその名前を耳にした観光資源は,生成AIに聞くなどして関連知識までを増やすようにしてください。
「三大○○」が紹介されるたび,似たような名前のものを聞くたび,復習していて疑問が生じるたびに面倒くさがらずにその都度調べることが重要です。
知識量が増えてくると,復習の際に似た地名が頻繁に頭に浮かんでくることになります。
「大塚国際美術館」を学んでいる最中に「大原美術館」が浮かんできたのであれば,相互のページにそれぞれ「大原美術館(岡山)」,「大塚国際美術館(徳島)」などと追記しておきましょう。
ところで,このような方法で学んでいくと,県をまたがって広がる山地や地域など,他県との繋がりを意識することが減ってしまうため,私は白地図の他に全国地図を1枚用意しておき,全国的にどの位置の話をしているのか強く意識するように工夫していました。
画像やイラストで印象付けることも有効な方法で,「浮御堂」と「堅田の落雁」の繋がりがわからなければ,実際に調べてみることで,湖上の仏堂の周辺に鳥が群れているイメージに出会えるでしょう。
白地図に書き込む勉強法を採用するとGoogle mapの使用頻度が極めて高くなるため,パソコンを使った学習をおすすめします。
50時間くらい学習すると合格最低点に届く程度の実力が付くはずですが,これは,目をつむった状態で自分の書いた白地図が頭に浮かぶ状態です。
とはいえ,合格ギリギリの得点力では不安なので,10点上を目指しましょう!
発展学習には複数の候補が考えられますが,
- 地図帳を読む
- 旅動画を観る
- 旅行雑誌を購読する
のがおすすめです。
白地図ではない市販の地図帳(例:旅に出たくなる地図)を別に買って眺めるようにすれば,隣の県との繋がりが見えやすくなりますし,ガイド試験で狙われそうな知識が独立したページに記載されています(祭りとか鉄道とか)。
動画ですが,たとえアイドルが出てくるVlogのようなものであっても,観ていたおかげで助けられることが少なくありません。
むしろ,近年は芸能人を使って地元を盛り上げる試みが顕著です。
英語を話す人が日本を旅しているものが好みなら申し分ありませんし,頻繁に旅行するでももちろん構いません。
旅行業務取扱管理者
旅行業で唯一の国家資格となりますが,旅行業務取扱管理者のテストは試験範囲が明確で,それ用の対策本を一通りやることで全国通訳案内士よりもずっとすんなり合格できます。
具体的には,参考書(解説が多いもの)と問題集(過去問でも構いませんが最新の改訂内容に対応していないことに注意)を用意しますが,ユーキャンの本だと観光資源だけを別に学べる参考書も売られていて,日本エリアのところは全国通訳案内士試験対策としても有用です↓

参考書だけ読んだところで問題を解かなければ本番で対応できませんが,問題集を解き終えてから参考書を読み直すと理解の一助となります。
試験には国内と総合の2つがあり,前者の方が学ぶ量が少ないために簡単ですが,総合は難易度が高い分,重宝されるわけで,海外の観光資源について学んでおけば実際の通訳案内業務に役立つでしょう。
そもそも,国内と総合とでは重複する部分が多いので,先に示した計画に従うのであれば,1ヶ月,海外旅行業務対策を行うだけでも解ける問題がちらほら出てきますし,好都合なことに,英語の試験(全国通訳案内士を受ける人からすれば簡単です)が試験範囲に含まれているわけです。
以下は,私が勉強していたときの感想になります(クリックで開きます)↓
なお,旅行業務取扱管理者の勉強は本試験の地理を免除するのに使えますが,役立つ範囲は地理だけに限りません。
旅行業法や団券の扱いは通訳案内の実務で問われる内容と同一ですし,観光資源の勉強を通して連続テレビ小説の話や世界遺産などについて学んでおくと,一般常識のところで出題される可能性が無きにしも非ずです。
日本歴史の勉強方法
日本歴史について
- 日本の観光地等に関連する日本歴史についての主要な事柄(日本と世界との関わりを含む)のうち,外国人観光旅客の関心の強いものについての基礎的な知識を問うものとする
- 内容は地図や写真を使った問題も含まれる
- 30分で30問程度の多肢選択式
- 合格ラインは7割
通訳案内士試験日本史
通訳案内士試験の日本歴史ですが,前提知識がない方がいきなり高校の教科書から始めると高確率で失敗します。
高校で日本史を選択していたなどの理由がなければ,大学受験用の教材はもちろん,通訳案内士用の市販本すら難しく感じられるでしょう。
そのため,まずは簡単なものから少しずつレベルを上げていく勉強法を採用し,徐々に難しい教材で学び直すようにしては知識量を充実させるようにしてください。
私自身は理系だったので最初は小学校の歴史教科書から学ぶことにしましたが,これは地理の時と同様,スタディサプリを使い,スピード重視で歴史の流れをまずは押さえました。
次に行ったのは中学歴史の勉強です。
これは結構な回数を読み直すことになるので,教科書めいたものを1冊買ってしまって構いません↓

読み終えたら,通訳案内士用の問題集を買って繰り返しやりましょう!
ここまでやると,通訳案内士の過去問がある程度(最低でも5割くらいは)解けるようになっているはずですが,間違えたものはネットで検索して印象付けるか学んだことをどこかに書き残しておくと忘れにくくなります。
高校で使うような図録も用意し,文化ごとの建造物くらいは写真で確認しておくと効果的かもしれませんが,Wikipediaを使う際は,読んでもわからないことばかりで結構な時間が消費されてしまう恐れがあるため,何か1つでも新しくわかったことがあればそれ以上は深追いしないようにしましょう。
問題がある程度解けるようになったら,再度中学の教科書を読み直すようにしてください。
すると,最初に読んだときよりもずっと理解が深まっていることに気付くはずです。
この時点で試験に合格できる学力に達していないことはないのですが,「余裕で」合格するためには以下の発展学習を行う必要があります↓
- 歴史マンガを読む
- 高校の教科書を読む
私のおすすめは前者で,子ども向けだと敬遠する方がいらっしゃるかもしれませんが,今どきの歴史マンガは注釈が充実しており,大学入試にまで対応できると宣伝されているほどです↓

1冊読むのに大体1時間かかりますが1度読んで終わりではないですし,発展学習においてはあまり学習時間を気にするべきではありません。
なお,大人の私が読んでいて1つ残念に感じたのは,近代の内容に近づけば近づくほど,出版社によって創作されたストーリーが自分の信じる歴史観とぶつかってしまうところです。
もっとも,文字にした時点で何かしらのバイアスがかかるもので,自分の中に基準があれば懐疑的にもなれますが,これが小学生などだと,変な歴史観を植え付けられやしないかと心配になります(教科書もそうですが,初学者に使う教材は慎重になるべきだと思いました)。
とはいえ,全体としてみれば有用であることは確かです↓
特に,年号や人名を正確に覚えると本番で助けられることが多く,例えば2025年度の問題では,1083年・1592年・1889年に何があったのかを知っているだけでも9点が得られました。
上で2つ目に挙げた高校の日本史まで学ぶとより合格が確実なものとなり,時間が許せばここまでやりたいものです。
それに,すぐ後に紹介する歴史検定2級を攻略する際は必須級となります。
歴史検定2級
通訳案内士の歴史試験が免除になるのは2級以上です。
1級はちょっと学ぶのには負担が大きすぎるのでここでは説明を省きますが,2級であってもその難易度は高校で学ぶ程度となり,比較的高度な歴史知識が要求されるため,高校の教科書をメイン教材に据えてください。
内容は難しいですが,教科書は手に入りやすく問題集も充実しているので,教科書を読みつつ大学受験で使われる有名な問題集(1問1答など)を購入しては何度も解き,最終的に歴史能力検定の過去問を解いて合格点が取れることが確認できたら大丈夫です。
とはいえ,言うは易く行うは難しで,途中で挫折してしまうことが少なくありません。
そんなときは,完璧主義を止め,少しでも知識が増えれば良いと考えるようにしましょう。
実際,中学の教科書と歴史マンガだけを読み終えた直後に2級の過去問を解いてみたときの結果は,以下の通りでした↓
- 5級=96点
- 4級=84点
- 準3級=80点
- 3級=56点
- 2級=58点
歴検の合格点はいずれも正答率60%以上なので,回によってはあと少しで合格のところまで来ているわけです。
3級と2級の得点が逆転しているのは,高校範囲の部分で歴史マンガで触れられていないものの割合が同じくらいだったからでしょう。
とはいえ,ここで紹介すべきは合格点よりも10点上を目指す王道を行く方法なので,高校内容の学習は必要だと結論付けておきます。
歴検の過去問は毎年新しいものが発売されており,1冊に3級以下の問題も収録されているので,順調なステップアップを図る目的で使うことができます。
民間試験なので価値は低いですが,2級の合格率は37.7%とそれなりで,30歳以上の受験者が50%以上を占めているとのことです。
一部に記述問題(答えを漢字で書くだけの問題ですが結構難しいです)が出題される点にも注意しておきましょう。
一般常識の勉強方法
一般常識について
- 現代の日本の産業・経済・政治及び文化についての主要な事柄(日本と世界との関りを含む)のうち,外国人観光旅客の関心の強いものについての基礎的な知識を問うものとする
- 内容は観光白書や新聞(一般紙)に掲載された時事問題をベースに出題する
- 20分で20問程度の多肢選択式
- 合格ラインは6割
通訳案内士試験で最大の壁となり得る一般常識ですが,これだけやればOKという教材が見当たらないところが厄介です。
さらに悪いことに,免除申請ができる試験が存在しないために本試験を受けて合格しなければなりません。
ここ1~2年の知識が出される他,近い将来の内容まで出てきますし,たまに50年前の話題が出題されることもあるので,これらを網羅するにはクイズ王にでもならない限り難しいでしょう。
出題内容に沿った試験が他に存在しないわけですから,公民や倫理を勉強したところで歯が立ちません。
かつてはセンター試験の現代社会で高得点を取ると免除になったようですが,今は当時と出題内容が大幅に異なるため,現代社会の勉強をしてみたところで合格点は取れなかったです。
就活生向けの一般常識問題集も対策に使えませんでした。
私は初年度,就活で使うような時事問題集を買って対策したのですが,そこからは全く出題されず,費やした10時間以上を無駄にしました。
その苦い経験から,一般常識の学習の基本は観光白書に設定すべきと結論付けたものの,最新のものは受験年度の6月頃にならないと利用できない(公表されない)ことに注意しましょう。
しかし,近年2年分の観光白書を5回読んだ状態で試験に挑んでも合格点には届かない年があります。
そこで,白書以外からの出題が勘で当たる確率を高めておく必要が生じるわけですが,50点満点中20点分が白書の知識だけで正解できると仮定して,残りの30点分を勘(25%の正答率)で解いたときの期待値は7.5点です。
しかし,知識量を増やすことで後者の正答率を50%にまで高められれば15点が期待できます。
その結果,合計得点は35点(20点+15点)となり,このような合格パターンを目指すのが現時点での当サイトの方針です。
知識増強のための理想手段は,新聞を購読して読むことでしょう。
ですが,昨今は夕刊の配達を止める地域も出ていますし,多くの方に勧められる方法ではないように感じています。
ちなみに私自身は,Yahoo!ニュースのトップページに出てきたもので試験範囲に含まれるものはある程度深くまで学んでおくというマイルールを設定しました(その他,Gakkenから出ている「重大ニュース」という中学・高校入試用の参考書を読んでいます)。
例えば,2025年度の問題を解いてみたところ,
問題番号と回答の根拠
1白 2白 3白 4白 5白 6白 7白 8時 9勘 10勘 11時 12勘 13勘 14時 15白 16勘 17勘 18勘 19勘 20勘
※白=観光白書,時=時事問題。赤字は間違えた問題。
結果は86%の正答率で,勘で解くことになった問題は全9問ありましたが,そのうちの6つに正解できたので勘の的中率は66%でした。
理論上は25%になるはずのところがそうなっていないのは,黒潮や天橋立の位置を知っていたなど,地理やその他の常識をもとにある程度の自信を持って答えられた問題が含まれていたからです。
そうしたラッキーが一切なかったとしても70点は取れるので,これは上手くいった例と言えるでしょう。
余談ですが,通訳ガイドのためのスクールの一つがYouTubeで攻略方法を公開してくれていることに後で気が付きました。
動画では数十ページにもわたる資料を無料で公開しているあたり,「時代は変わったなぁ…」と思わざるを得ませんが,そこに書かれている内容を覚えて試験に挑んでみても合格点に届かないことがあるところに通訳案内士試験の闇を感じます(毎回ではありませんが)。
参考書もそうですが,大胆にも予想問題を公開している会社が,本番でどれだけ的中できているかを調べてみてください。
白書以外の内容を言い当てられているところなど,万に一つもないでしょう。
社会人向けの試験の予備校がしていることは結局のところ,過去に出題された内容を基にどのような問題が出るかを予想し,同じタイプの問題を出たときにどう解けばよいかをまとめているだけにすぎないわけです(二次試験の対策本もそうです)。
もっとも,40年以上も第一線で通訳案内士試験の授業を行ってきた方の分析結果ですらこの程度なので,初心者があれこれ画策したところで時間の無駄なのかもしれません。
ゆえに,そうした過去問の分析結果を公開しているのであれば喜んで利用させてもらいつつ,プラスアルファで自分なりに学ぶことを忘れないようにしてください。
あくまで他人の分析は他人のものですから,自分の受験での勝利は自らの力で掴み取る必要があります。
以上を踏まえると,通訳案内士対策と銘打った一般常識関連の教材は,過去のデータから予想される関連情報を網羅しただけのもので,量が膨大となって勉強時間は増えるにもかかわらず,結局テストにはほとんど出題されないという結末を迎えがちだということがわかるでしょう。
ならば,生成AIに予想させた方が当たるかもしれません↓

提示されたワードごとに,より細かな情報を尋ねてさらに知識を拡張させるようにします。
ゆえに,当サイトの結論は以下とさせてください↓
- いきなり過去問を解くことから始める
- 最近の観光白書2年分を5回以上通読する
- 覚えるべき数字は試験前に確認しておく
- 時事問題の参考書を1冊は買ってみる
- 理想を追うなら新聞を定期購読する
- 試験に出そうなネットニュースに注意する
- 生成AIに予想させてみるのもあり
- 気になった内容はより詳細まで調べる
全体的に曖昧な物言いが目立ちますが,過去問を解くことで試験に出そうな勘めいたものが磨かれることになります。
その結果,組織名でアルファベット表記になっているものだとか,近くに開催されるイベントの情報を詳しく調べようなどと思うようになって,行動が変化してくるものです。
その意味で,いきなり一般常識の過去問を数多く解いてみることが最も重要と言えるでしょう(解説を読まないようにすれば再利用できます)。
なお,直前になって発表されたニュースは試験問題に反映されないことに注意してください(問題がすでに作られてしまっているため)。
いずれにせよ,一般常識の攻略は最新の観光白書をメインに,長い時間をかけたその他知識の収集も必要で,このこともまた,全国通訳案内士の試験は数年越しで攻略すべきだと主張する根拠になっています。
通訳案内の実務の勉強方法
通訳案内の実務について
- 通訳案内の現場において求められる基礎的な知識を問うものとする
- 内容は観光庁研修のテキストを試験範囲とする
- 20分で20問程度の多肢選択式
- 合格ラインは6割
通訳案内の実務ですが,打って変わってこちらの学習範囲は明確です。
全国通訳案内士試験のガイドラインに書かれているように,観光庁研修のテキストが試験範囲のメインとなっていることは確かで,数年前に発売された参考書であっても現在のものと内容がほとんど変わらないので,大きな変更がない限りは最新データに目を光らせる必要がないところが助かります。
一度読み終えてしまうと数時間で記憶を呼び覚ますことができるので,早めに1度通読しておき,後は記憶が薄れ出すタイミング(1ヶ月おきが多い)で読み直すようにすれば問題ありません。
時間がない方には,市販の参考書が上手くまとめられていておすすめで,その場合,通読するのに数時間もかからず1時間で読み終えられてしまうものもあります。
ただし,読んだだけでは余裕を持った合格とはならないので,過去問を解いて間違えたところの関連知識くらいは,観光庁のテキストでピンポイントで学んでおくようにしましょう。
なお,これは声を大にして述べておきたいのですが,「テキストに記載されている内容と同じものはどれか」的な安易な出題は見られません。
例えば,貸し切りバスのコンプライアンスに関して,
- 運転者の連続運転時間は4時間が限度で30分以上の休憩が必要
- 1日の運転時間は2日平均で9時間が限度
- 1日の拘束時間は13時間以内
- 実車距離が500kmを超える場合や1日に9時間以上運転する場合は交替運転者が必要
ということを観光庁のテキストで学ぶことになるのですが,通訳案内士試験の本番では,
- 1泊2日の行程で,初日は7時30分に車庫を出発,宿泊地には18時30分に到着し,運転時間は9時間30分だった。2日目は8時に宿泊地を出発し,車庫に19時30分に到着,運転時間は8時間45分だった。
という文面が正しいか正しくないのかを判断する必要があるわけです。
どれも文章が長めなので,読解力がない方(例えば,取扱説明書を読むのが苦手な方)は国語の勉強をやり直す必要があるかもしれません。
最近では,書くことで読む力を伸ばすことができるとも言われているので,試験勉強を通して,メモを用いた頭の整理を定期的に行うようにしましょう↓
英語の勉強方法
外国語について
- 一次試験は読解問題(40点),和訳問題(20点),英訳問題(20点),あるテーマや用語を英語で説明する問題(20点)からなる
- 二次試験は口述問題で,3つのテーマから1つを選びプレゼンし質問に答える,試験委員が読み上げる内容を英訳して質問に答える
- 一次試験は90分で,二次試験は10分
- 合格ラインは7割
一次試験
通訳案内士の一次試験の英語について勉強することは,二次試験の役に立つことはもちろん,日本の地理や歴史の知識も深まるので無駄が少ないです。
昔と違い試験時間には余裕があり,場慣れにも役立ちます。
英文法が苦手な方や大学受験英語の知識(特にパラグラフリーディング)が抜けている人は多少の難しさを感じるかもしれませんが,構成は以下の通りで,20年くらい前の問題と比べるとずっと簡単になっています↓
筆記試験の構成
大問1:読解問題。単語や文法力,論理力や内容理解などが総合的に問われる。40点満点。目標点は8割で35分以内に解くこと。
大問2:和訳問題。正しく和訳されているものを選ぶが,見比べて訳し抜けや文構造が違うものを消していく。20点満点。1問ミスまでに抑え,目安時間は20分。
大問3:英訳問題。会話における日本語を正しく英訳したものを選ぶ。文法知識の他,違う意味の単語を使っていないかで見分ける。20点満点。1問ミスまでに抑え,15分が目安。
大問4:用語説明。日本語の用語を英語で正しく説明したものを選ぶ。知識がないと解けない。20点満点。1問ミスまでに抑え,15分が目安。
TOEICや大学受験英語と比べて,出てくる英単語が難しいことは確かですが,大問の1においてはヒントが必ずと言ってもよいほど文中に存在しているので,意味を推測するのはそこまで大変ではありません。
ただし,大問の4つ目は厄介で,一般常識や地理歴史の知識がないと,どれだけ英語力があっても正解できないことを覚えておきましょう。
上で目安となる解答時間を示しましたが,外国語の免除申請ができるレベルの人であれば大問1を25分,大問2~4までをそれぞれ10分以内に終えられるため,全体を2周することも容易です。
時間に余裕があることは重要で,実力通りの結果が出ますし,試験会場の雰囲気に慣れることもできます。
唯一途中退出が許される外国語の試験ですが,時間内に退出する人は皆無でした。
それだけ,みなさん本気ということなのでしょう。
私自身,TOEICは900点以上を取れますが,ガイドの過去問を5年分解いてみたところ全て80点以上でした。
ゆえに,考えられる対策は当人の実力次第で大きく変わります。
とりあえず過去問を1つ解いてみて,その結果を基に判断してください↓
- 時間内に終わり合格点が取れた→過去問または模試を1冊やれば十分。
- 合格点が取れない→高校英語からやり直す。
文構造を把握したり,英文法の知識が問われたりするあたり,大学受験のための英語が役立ちます。
これはTOEICではあまり求められないタイプの知識となるため,これまたスタサプの講座などを使って学び直しましょう↓
この他,問題集を購入する時は紙のものを買うようにしてください。
英文に意味や文構造など書き込んで音読するからこそ英語の実力は高まりますが,電子書籍だとそういう使い方ができません。
二次試験
外国語に関しては口述試験の勉強をする方がはるかに重要なので,一次試験の英語が余裕な人も日本について英語で説明できるよう,毎日勉強しましょう!
以前の一次試験で問われていた能力・知識の多くが二次試験に移行しているように感じます。
折角,筆記試験に通っても口述試験で不合格になってしまえばまた1年後にやり直しです。
英検の面接と似ていて,二次試験の突破率は50%近くありますが,母集団は英語力が高い一次試験突破者ですから,その半分というのは決して高くありません。
メインとして使う問題集は二次試験対策のネタが増えるものであればなんでも構わず,もしもすべてを丸暗記できれば合格できるでしょう。
プレゼンでは自分の言葉で説明することが大切とされますが,それ以前に説明できる知識が自分の中にあること,そして相手の会話を理解できること,自分の思うことがすぐに英語で言えることが重要です。
評価項目は以下の通りですが,最初の2つが特に重要です↓
- プレゼンテーション
- コミュニケーション
- 文法及び語彙
- 発音及び発声
- ホスピタリティ
合格基準が7割と言われたところで想像もつきませんし,こちらとしては全力で受け答えをするしかないでしょう。
出題内容は2つで,プレゼンテーションで答えやすい問題を選べるのは受験者側に有利となっています↓
口述試験の構成
プレゼンテーション問題:提示される3つのテーマから1つを選んで説明する。その後試験委員と質疑応答を行う。メモを取って良い。
通訳案内の現場で必要となる知識などに関する外国語訳及び全国通訳案内士として求められる対応に関する質疑:日本語を外国語に訳し,関連する質問に答える。メモを取って良い。
盲点として,相手の英語が聞き取れないと会話にすらなりません。
なので,英語を聴くことを疎かにしないようにしてください。
以上を踏まえると,対策には,
- リスニング教材
- 口述試験に沿った形式の問題集
- 語れる知識を増やすための本
- 日常的な会話について学べる本
の4種類が考えられるはずです。
3番をメインにしつつ,1と4の練習で基礎能力を高めては,2を使って仕上げるようにします。
問題集では模範解答を丸暗記することが多くなりますが,普段の勉強において気になる記事を読んだ際に,その内容を5分程度の時間で説明する練習を積むなども有用です。
以下は,初めて受けた日の様子です↓
選べるテーマの中に自分が準備してきたものがあればもちろん,自分の思ったことをすぐさま英語に変えてスラスラ言えようになるだけでも,はるかに受かりやすくなるように感じました(ただし,これらは当たり前にできることではありません)。
いずれにせよ,私のように,英会話の適性がない人間にとっては長期戦となるでしょう。
いつ完成するかはわかりませんが,通訳案内士の口述試験の勉強法!英語を話せるようになるにはにて現時点までの教訓をまとめています。
期間ごとの注意点
最後に,全国通訳案内士試験の勉強中に気を付けたい事柄をまとめておきましょう!
試験前
1つ目ですが,先に示した勉強計画では複数の資格・検定試験を受けることになるので,願書受付が想像以上に早く締め切られてしまうことに注意してください。
私自身,国内旅行業務取扱管理者試験の申し込み期限が過ぎていることに気付かず,総合の方だけを受ける羽目になってしまいました。
全国通訳案内士試験が開催されるのは,お盆休み明けの暑くて台風が来るような時期で,帰郷も絡むと意外と忙しくなる時期ですが,勉強はポモドーロテクニックなどを用いて短時間の集中を回数こなすようにして乗り切りましょう。
勉強中はわからないことだらけでうんざりすることが少なくないように思われます。
ですが,わからないということはその知識を身に付ければ確実に賢くなれることをも意味していますから,その事実を純粋に喜ぶようにしてください。
また,試験の受験表は,スマホで表示する以外に印刷もできるので両方とも用意しておきましょう。
私は筆記試験の当日,スマホを家に忘れてしまったのですが,あらかじめ印刷しておいたおかげで取りに戻らずに済みました。
本人確認書類を忘れた場合も,「後日アップロードすれば良い」との話だったので,遅刻するくらいなら,こちらも取りに戻らず試験会場に向かってしまいましょう。
試験日
試験中は誰かのスマホの通知音が鳴ったり,大声でため息をつくような人がいたりと,教室によっては気が散りやすい環境になりますが,自分の力でどうにもならないものは諦めるようにしてください。
後者の方は試験官の方に再三注意されてはいたものの,退出を促されることはありませんでした。
外国であればこんなことは許されないでしょう。
その他,ペットボトルは外の紙をはがした状態であれば,中身を問わずに机上に置くことが許されましたが,水筒を置いていた方は注意されていましたし,タオルや時計を個別にチェックされている人もいました。
本番中に知らない用語に出会った際は,そのこともまた1つの判断材料になります。
これまで多く勉強してきたからこそ,質問内容が自分の知らないことであった場合,見知らぬ選択肢が答えである可能性が高いわけです。
なんとなくで答えがちなものが誤答に用意されていることが多いようにも思うので,確信が持てない場合は特に注意してください。
「この答えなら自分は納得できる」と思えるかどうかが唯一の判断基準です 。
なお,マークについては問題番号と解答番号が異なることが,後半になるほど多くなっていくことにも気を付けましょう。
特に時間ギリギリになって重複してマークしていることに気が付くとパニックに陥ってしまうはずです。
試験ごとの間の時間の過ごし方ですが,免除科目がある時間帯にも会場内に座るスペースが用意されていた他,外国語の後の昼ご飯の時間には教室内での飲食が可能でした。
二次試験においては数時間と千円以上を費やしてわずか10分のテストを受けに行くわけで,もしも受かる見込みがなさそうであれば意味がなさそうとまで思うでしょう。
しかし,すぐ次にまとめているように,実は翌年以降の頑張りに繋がる貴重なものです。
試験後
試験が会心の出来であれば大変結構なことですが,大失敗したことが自分でもわかってしまった場合であっても,「翌年度にまた失敗しても怖くないな。」と思えるようになります。
これは,芸人が真冬に裸になって街中を走り回っていた古き時代(今やると犯罪ですが)に通じるところがあり,全国通訳案内士試験での大きなやらかしを通じて,人からどう見られるかというプライドや羞恥心を捨て去ることが可能です。
奇しくも,12月は反省するのにピッタリの時期ですから,失敗して恥をかき低評価をされることを大いに喜びましょう。
試験前に胸の中にあった,
失敗したらどうしよう…
という未知への恐怖は,現実に失敗したことで,自ら対処可能なトラブル程度にまでになりました。
きっと,来年も同じような状況に陥るのでしょう。
ですが,そうなることを想定して試験に臨めると,気持ち的にずっと落ち着いていられるものです。
同じ状態になっても,大きくは崩れません。
何回も同じ試験を受けていると,会場の校舎がもう自分の庭のようにすら感じられます。
帰り道で待ち構えている各種スクールからの勧誘は,向かってきた途端にこちらが猛ダッシュをしかけると容易に回避できることを私はもう知っているわけです。
こうした免疫や度胸を付けられるのが全国通訳案内士の試験だと言えるかもしれません。
試験の直前期ともなれば,誰しも普段以上に本腰を入れて勉強するようになると思いますが,身に付いた良い習慣をできるだけ長く維持していくことも大事です。
二次試験の翌日から,来年に向けて勉強している自分がいれば,それは物凄い変化でしょう。
もちろん,勉強時間は多少減ることになっても,全くやらなくなるのとは雲泥の差です。
あまり出来が良くなかった方は,これから大胆に振る舞って頑張るようにしましょう!
まとめ

以上,通訳案内士の受かり方についてまとめてきましたがいかがだったでしょうか。
初めての一次試験は全科目を受けた私ですが,帰宅した際,ひどく足が痛むなどの多大なダメージを受けていることがわかったことで,免除申請の重要性を感じた私です。
一次試験は時間切れの心配はないので実力通りの結果になりやすいですが,そもそもの時間が短い一般常識や通訳案内の実務は,見直しの時間までを十分に取ることができないので,これまでの注意点を念頭に置きあらかじめシミュレーションをしておきましょう。
読み間違いや読み抜けがあると,正解を導くための重要なヒントを見落としてしまうことに繋がりやすいため,変に焦らず,時間を程よく使って解くことを心掛けてください。
勉強法のところでは多くのことを要求したように思いますが,全国通訳案内士になった後のことを考えると,地理・歴史・常識・実務のすべてで,可能な限り多くの知識を持っておくに越したことはありません。
外国語の運用能力はもちろんですが,すべてが高いレベルにあることで初めて優秀なガイドができるはずです。
問題内容について文句を言いたい気持ちがないわけではありませんが,こうなっている以上,それを今更簡単に変えて,誰もが受かるテストにしては欲しくありませんし,受からないことには全国通訳案内士を名乗れないわけですから,何としても合格しなければなりません。
そのとき,今回記事にした内容がみなさんのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。