今回ですが「スタディサプリのミッション機能」についてみていきましょう!
中学講座のアプリが新しくなったタイミングで導入され,その後は小学講座の一部にも搭載されました。
簡単に言えば,ユーザーが今学ぶべきものを自動で提示してきてくれる便利な機能になりますが,実際の使い勝手やその効果のほどはいかがなものでしょうか。
当記事では,最初にミッション機能の概要や設定方法を確認するところから始めて,続いて具体的な内容や効果的な使い方についてみていきたいと思います。
スタディサプリのミッション機能とは
スタディサプリのミッション機能は,2022年2月21日に中学講座がリニューアルした際に初めて搭載されました。
毎週月曜日になると上に示したようなミッションが表示されてくるので,それらをひたすらにこなしていくだけで,スタディサプリが推奨する学習ペースを実現できます。
自分が間違えた苦手とする問題やスタサプ生の間で正答率が低いとされる問題は,合間に何度か表示されるため,弱点部分をそのまま放置してしまうことがありません。
なお,本機能はその後,小学校低学年向けの講座がリニューアルした際にも導入されています(小学校高学年向けの講座や高校・大学受験講座には未実装です)。
もっとも,中学講座のものと比べるとずっとシンプルで,そもそも小学校低学年の講座は教科の数がずっと少ない(例えば小1~2は国語と算数の2つしかない)ですし,定期テスト対策ミッションもありません↓
ミッションを通して学習習慣を身に付けることが最大の目的であるので,設定を変えるなどの自由度が少ないのでしょう。
ミッションに従わない使い方に注意を払う必要はあまりないわけです↓
逆に,中学講座ではミッションに表示させる数を絞ったり定期テストの日程を後から入力したりするなどして,複雑な中等教育に対応していく必要があります。

さて,「ミッション」という言葉ですが,一般的に「使命;重要な任務」と訳されるものの,スタディサプリにおいては「やるべき勉強課題」として扱われます。
ミッション機能があるおかげで,ユーザーの進度や学習記録を基に,AIが今やるべき学習課題を自動で提示してくれることができ,その指示に従っていくことで,次に何をすべきか迷うことがなくなり,達成感が得やすくなるわけです。
毎週月曜日になるとミッションが新しくなり,週末までにそれらをすべてこなすことを目標としますが,最終日の日曜になっても終わらなかったミッションは次週に引き継がれず,あくまで未達成のまま終了することに注意してください。
そして,翌日の月曜日になるとまた新しいミッションが提示されてくるわけです。
この他,定期テストが近くなるとそれ専用のミッションが登場し,時にそれまでのミッションが上書きされたり,不定期に復習ミッションが追加されたりすることがありますが,詳しい使い方は後で紹介することにして,次章ではミッションの設定方法をみていきましょう!
ミッション機能の設定方法
スタディサプリのミッション機能を使い始めるにあたり,現状を正しく設定するところから始めてください。
学年を一応確認し,普段学校で使っている教科書を登録したら,ミッション機能をオンにするかどうかを個別に決めていくことになります。
学年の確認方法
登録された学年を確認するにはマイページ(画像のアイコン)のプロフィールを開き,基本情報のところをみてください。
学年の変わり目のタイミングで申し込んだり別学年の兄弟姉妹がいたりすると,誤った学年で登録してしまうことも無きにしも非ずなので,もし違う場合は「プロフィールを編集」のところからアカウント情報の「編集」を押し,その先のページにある「学年変更について」から申請が可能です↓
気軽に変えることはできませんが,生年月日に合わせて学年は自動的に変わることになり,一度決めた学年を後から変更することは基本ありません。
教科書を設定する
先ほど学年を確認したページには「教科書情報」も載っており,そこから詳細を編集することができます(スマホからだと,編集ボタンはありません)↓
現在,自分が使っている教科書の種類を科目ごとに正しく設定してください。
なお,国語のように対応している教科書が少ないものもあるので,見つからない場合は「その他の教科書」を選んで妥協することになります。
学年が変わったばかりでどこの会社の教科書を使うのかがわからない場合,とりあえず「あとで選択する」を選んでおき,後で判明し次第,具体的なものに変更するようにしましょう。
こちらは学年と異なり,何回でも変更できます。
教科ごとにミッションの有無を選択する
最後にもう1つ設定を行う必要があり,それは科目ごとにミッション機能を利用するか否かの選択です。
前章での設定はあくまで使う講座を何にするかというものであって,ミッション機能をどうこうするものではありませんでした。
こちらはマイページから設定できる他,ホーム画面の「今週のミッション」の右側にある「教科設定」からも可能です。
以下のような画面が出てくると思うので,主要教科(英語,数学,理科,地理,歴史,公民,国語)と実技教科(音楽,美術,保健体育,技術,家庭)をミッションに表示するかどうか個別に設定してください↓

この選択によってミッション数は変化し,例えば全教科にチェックを入れれば週のミッションは10個以上になる一方,1教科のみに設定すればミッション数は1~4程度になるなど,各自の利用目的や学習に割ける時間に合わせて調整されます。
もっとも,ミッションの数よりもどのような内容になっているかに注目すべきでしょう。
最初の方こそ,1レッスンやったら1つのミッションが達成できるようになっていたりもしますが,すぐに「あと6レッスンで完了」とか「あと13レッスンで完了」などと負荷が高くなります。
なお,ミッション達成時の効果音が煩わしいと思う方は,マイページの「設定」のところからOFFにすることが可能です。
中学講座のミッションの種類
ここでは中学講座にあるミッションの種類について紹介しましょう。
これまでに紹介したものを「通常ミッション」と呼ぶことにすると,後は「定期テストミッション」と「復習ミッション」の3種類があります。
通常ミッション
基本的な内容についてはすでに述べたので,ここではこれまでに紹介していなかったものを中心に述べていきましょう。
まず1つ目ですが,ミッションをいくつかこなしていくことで新たに出現する(追加される)ミッションがあります。
なので,月曜日に表示されたレッスンがすべてとは思わず余裕をもって学ぶようにしてください。
2つ目に,ミッションに表示されるレッスンは微調整できます。
レッスンを開いたら,「ミッション開始位置の調整」を押し,現在の位置を変更してください↓

また,ミッションは基本的に指定された数のレッスンを受けることで達成できますが,一度学んだレッスンを再度解き直してもカウントされないことに注意しましょう。
なお,普段は学校の授業の復習用にスタディサプリを使いますが,長期休暇に入ったときはどうなるかと言えばそれ用の限定ミッションに変わります。
例えば,以下は春休み限定ミッションですが,前の学年で学んだ内容を総復習したり,新しい学年に進む前の準備講座だったりが含まれるわけです↓
このように,学校がないときでもミッション生活は続くので,連続学習記録を目標に,勉強習慣を無くさないように心がけましょう。
復習ミッション
通常ミッションの他に「復習ミッション」というものが適宜登場し,過去に間違えた問題を再度解くことができます↓
エビングハウスの忘却曲線にならって,ちょうど内容を忘れた頃に自動で復習できる仕様となっているので,自然と理想的な復習が可能です。
私の塾では復習タイミングを1日,1週間,1ヶ月,1年後の「1が付くとき」に設定していますが,スタディサプリの場合もそれに近いものとなっています(翌日の復習はありません)。
この復習ミッションと上で紹介した限定ミッションの併用で知識の定着は良好ですが,他にも,スタディサプリの講座には確認テストが用意されていますし,学校の定期テストも広義の復習です。
ただし,ミッション機能では間違えた問題を復習対象とするため,勘で正解することのないよう,正解の根拠がわからない問題はできるだけ「わからない」を選択するようにしてください(強制的に間違い扱いになります)。
定期テストミッション
定期テストの日時を入力することで,本番の3週間前から定期テスト対策講座の内容がミッションに表示されてくるわけですが,普段,自由にスタディサプリを学んでいる人も,この時期だけはミッション機能を使ってみるというのも良い選択でしょう。
通常のミッションは月曜日にならないと更新されませんが,定期テストミッションは週の途中のタイミングであっても表示されてきます↓
このときの注意点ですが,それまでの通常ミッションは置き換わる形になるために非表示となってしまうこと,そして定期テスト対策講座にある徹底暗記マスター(基礎知識の確認問題)はミッションに出てこないことの2つに注意してください。
後者が必要な場合,「定期テスト」のタブ(Webだと左,スマホは底部にあります)のところから実行できます。
詳しい使い方は以下の記事をどうぞ↓
この他,学校のワークやノートの復習は各自で考えてやってください(学校によってはこれらの提出が義務付けられることもあり,評価に反映されるので注意してください)。
教科書にない範囲から出題されることもあり,高得点を狙う人ほど,細かな調整は自分で別にやる必要があることを覚えておきましょう。
実技教科含めて,スタディサプリが対応していない教科書を使っている人は,その学習も怠らないようにしてください。
ミッション機能の効果的な使い方
最後に,ミッション機能の効果的な使い方について考えてみましょう!
ここでは以下の3つを紹介します↓
- やる気維持のために使う
- バランスの良い学習に役立てる
- 期間を限定して使う
やる気を維持するために使う
一般論になりますが,私の塾で生徒のために課題を設定する場合,簡単に達成できてしまっては意味がないので,ちょっと頑張ったらできるくらいを目標にしています。
スタディサプリの場合だと,学ぶ科目数をいくつにするか決める際にこの工夫を施すことができ,まずは少な目に設定して試しで1週間やってみて,簡単にミッションを達成できてしまうようであれば科目数を増やし,逆にできなければ減らすようにしてちょうど良い量に調節するわけです。
学ぶ科目の選定にあたって,積み重ねが必要な英語と数学の他,苦手教科をおすすめします。
これは何も私だけが言っていることではなく,以前スタディサプリ公式から配布された「スタサプで効率的に成績アップできるストーリー」という小冊子の中でも英語と数学が重要視されていました↓
無論,スタディサプリのミッションだけでは納得がいかない結果になってしまう科目も出てくるでしょう。
ですが,それは定期試験の結果が判明してからその都度修正していくべき案件なので,ひとまずのところは「忙しくてもミッションだけはやり遂げることにしよう!」とやる気を高めて頑張ってみてください。

ところで,やる気がある生徒というのは,他人からあえて「頑張れ」と言われなくても自分の頭で考えては勝手にどんどん学んでいくことができるので,必ずしもミッション機能に頼る必要はないように思われます。
また,ミッション機能を当然のように毎週順調にこなしていくと,学校の試験範囲を超えてしまうこともしばしばです。
それは予習になるので大変結構ですが,時間に余裕がある場合は別教材(教科書を指定しない教材や,その他にある講座)を行うようにしましょう。
残念ながら,スタディサプリのミッション機能には負荷そのものを高める機能は搭載されていません。
なので,簡単にクリアできてしまう教科に関してはミッション機能をOFFにし,より高みに至るための講座を独学していく使い方もおすすめです。
高校入試で加点されることもある英検を対策することができますし,数学の高校範囲を予習してみるのも良いでしょう↓
世の中で天才とされる人の学び方はやはり独特です。
偏りなく学習するために使う
これまでの内容を考慮すると,ミッション機能は「最低限」行うべきことを知らせてくれるものと捉えておく方が良いかもしれません。
平日忙しくしている生徒ほど週末を利用して集中的に勉強することが多くなるでしょうから,土日の時点でミッションが残っているようであれば,まずはそちらを片付けることを優先しましょう!
ミッションが残っているということは,学習ペース的に遅れていることを意味するわけで,人間の性質上,苦手な教科ほど手を付けたがらないものです。
ですが,ミッションはレッスン単位で設定されていて,1つのレッスン自体にかかる時間は多くが数分で終わる内容となっています。
基本的に,一度やると決めたらやり残しを出さないように行動してください。
なお,私の環境下において今週のミッション数を最大に設定してみたところ(実技は除く),レッスン量は以下のようになりました↓
ある週のミッション数
英語:14レッスン
英語リーディング:6レッスン
英語リスニング:1レッスン
数学:6レッスン
理科:5レッスン
地理:7レッスン
歴史:6レッスン
公民:8レッスン
国語:4レッスン
これらを合計すると全57レッスンとなりますが,毎日1時間,バランス良く勉強し続けていくと,7日間で十分達成できる量です。
毎日の学習時間が少ないことが問題視されている昨今ですので,1日1時間の学習であっても長期間継続できれば中々だと思うようにしてください↓
定期テスト前や長期休暇の時だけ使う
先にも触れましたが,長期休暇中に行うべきはまずは復習です(次に予習)。
ここでは冬休みミッションを例に取り上げてみますが,内容としては1~2学期に学んだ中から重要な部分を厳選したものが,12月末から2週間のミッションとして登場してきます。
基本的に英語と数学が中心ですが,中3生になると理科や社会もミッションの対象です。
このとき,スタディサプリには長期休み用の限定講座が登場することになり,それをミッション形式で学んでいくわけですが,手順は以下のようになります↓
- 確認テストで苦手を発見する
- 間違えたものは動画で復習する
- 最後に総仕上げテストを行う
中3生は理科や社会もあると言いましたが,総仕上げテストの出題範囲を示すと以下の通りです↓
中3の総仕上げテストの出題範囲
理科:有性生殖,細胞分裂による生物の成長,塩化銅水溶液の電気分解,酸とアルカリ,ダニエル電池
社会:ヨーロッパ諸国の対立と第一次世界大戦,第二次世界大戦の始まり,国民主権・象徴天皇制・憲法改正,平和主義と日本の役割,基本的人権
時期的にちょうど学び終えたばかりの範囲で,スタサプ生の正答率が悪いところを中心に選ばれていることがわかります。
この他,学校のワークで学んでいて忘れているところや,模試を受けて正解率が低かった単元が見つかった場合には,スタディサプリの検索機能(ホーム画面上部にある虫眼鏡のアイコン)を利用して該当講座を視聴しましょう。
まとめ
以上,スタディサプリの中学講座にあるミッション機能について,設定方法から使い方までをまとめてきましたが,いかがだったでしょうか。
スタディサプリは自分のやる気次第で色々な使い方ができるのが魅力ですが,誰もが絶えずやる気のある状態にあるわけではないですし,勉強の習慣が身に付くまでには結構な時間がかかるものです。
そんなときは,今回紹介したミッション機能をペースメーカーとして使い,ある程度の期間はAIに指示されるがままに勉強してみて,なんとなく使い勝手がわかってきてから自分なりの工夫を加えて勉強してみてください。
ミッションから完全に外れて中3までの全範囲を速習してしまうでも良いですし,苦手科目に絞って学習ペースを完全にミッション任せにしても構いません。
いずれにせよ,スタディサプリで学ぶことが一度習慣化されてしまえば自然と机に向かうことが苦にならなくなるはずです。
高校受験において1日8時間以上勉強することも少なくないのですが,いきなりそれだけの長い時間集中することはできないでしょう。
勉強時間は少しずつ伸ばしていくことになります。
なお,長期休暇の間まったく学習しないようでは生活が乱れてしまうので,ミッションを設定してこれまでの範囲の復習を行うか,次の学期の予習をするようにしてください。
これから新しくスタディサプリで学ばれる方は,キャンペーンコード関連の情報もお見逃しなく↓
最後までお読みいただきありがとうございました。