2020年以降におすすめしたい勉強法とノート術

2020年の教育改革を待たずして,従来とは別の勉強法がどんどん登場してきました。

特にICT技術を使ったものやコミュニケーション能力(アウトプット)を重視した勉強法には,大きな注目が集まっています。

とはいえ,これまでの詰め込み型学習が不要になったかと聞かれればそうではなく,これまで以上に自宅で(独学で)生徒一人ひとりが勉強しないといけなくなることでしょう。

塾に来ている医者の子どものように,長期休暇中はほぼ毎日塾に通わさせられたり,帰省して実家に遊びに戻った時ですら地元にある塾に通わせるくらいの覚悟があれば他人任せでもなんとかなりますが,大半の方はそうでないでしょうし,そこまでする必要もないと思います。

ところで,生徒が自習する様子をみていると,「勉強の基本を知らずに,もったいない時間の使い方をしているなぁ。」と思うことがあまりにも多いため,今回から数回にわたり,最低限実行してほしい勉強法やノート術のおすすめをまとめてみることにしました。

拙い記事ではありますが,学校生活に役立ちそうなものがあれば,問題集やワークを解く際にでも実践していただけたら幸いです。

おすすめ勉強法について

教室で生徒に教える先生

まずは,勉強するときの基本となる心構えについて知ることから始めましょう!

以下に紹介する3つは「勉強の王道」とも呼べるもので,たとえ時代がどんなふうに変わろうと廃れてしまうことはありません。

2020年以降どのような最先端のICTを使うにしても,避けては通れない(必ず行うべき)勉強の基本姿勢だと思ってください。

「わかった」が「できる」になるまで繰り返す

「反復練習」または単に「復習」と呼んでもよいのですが,とにかく何かを習った際には,そこで「わかった(理解した,覚えた)」知識を「できる」形にまで昇華させる必要があります。

例えば英語で不定詞について学んで,その何たるかを理解したとしましょう。

しかし,それで終わってしまってはいけません。

早速問題を解いて,実際にできることを証明してみせないといけないのです。

このとき「なるべく簡単な問題を選ぶ」ことがポイントで,教科書の確認問題レベルといえばピンとくるでしょうか。

その目線で参考書をみてみると,定評あるものであればどれも同じ作りになっていることがわかるはずです。

次に,1週間など時間をおいて,それまでやったところを単元ごとに演習します。

ある程度のまとまりをもった内容を一気に学び直すことで,横とのつながりといいますか,いくつかの知識を整理することに繋がるわけです。

これには,教科書の章末問題であったり「○○のまとめ」といった問題を解きましょう。

さらに,総まとめ的な復習を最後に行うことで,同じ内容を計3回復習したことになります。

普段教科書で学んでいる場合,学校のワークブックがこの3回目にあたるでしょう。

ただし「3回」というのは最低ラインで,理想は「5回」です。

3回もやればほとんど正解できるから,それ以上やっても無駄だろうと考えるのが素人で,この前のテストで1位になった子も同じように考えているでしょう。

そこであえて5回も同じ問題をやってみてください。

その暁には,正解できるのは当然のこと,解答に至るまでのスピードが段違いに早くなっていることに驚くはずです。

とはいえ,見ず知らずの私に言われても信じられないでしょうから,少なくとも,3回目で間違えた問題には×印くらいは付けるようにし,その問題だけは4回,5回と解き直していただけたらと思います。

勉強法の壱

「わかった」を「できる」に変えるために最低3回,できれば5回復習すべし

答え合わせはすぐに行う

問題を解いたら,すぐに答え合わせをしましょう!

宿題をしたのに丸付けをしない子は意外に多く,それでは単なる腕の筋トレ,もしくは単なるその場しのぎにしかならず,いつまで経っても勉強ができるようにはなりません。

鉄は熱いうちに打てといいますが,答え合わせまでがセットです。

このとき,その方法についても工夫しましょう。

少なくとも,赤で正しい答えを書き込むことは絶対に止めてください

正しい方法ですが,間違えたときは,その原因が以下の3つのどれにあたるか分析するようにします↓↓

  1. 単なるケアレスミスによるもの
  2. まったく知らなかった
  3. 学んだはずのことができなかった

1のときは,その場でもう一度解き直してください。

計算問題ならば,最初からやり直して正しい答えを出すことが大切です。

ケアレスミスであろうと,間違えたからにはなんらかの理由があります。

「ついうっかり」と何もせずにその場から立ち去ることは,直視すべき問題から目を反らしていることと何ら変わりありません。

原因が2であるならば,答えを暗記してください。

ただし,覚えておくべき事柄はノートの余白にしっかりと書き写すようにし,青いペンなどで周りを囲って目立たせておきましょう。

再度復習する際,青ペンで囲んだ文字だけを読むことで,これまで知らなかった知識がすぐに全部わかるというのが理想のノート術にもつながってきます。

そして問題の方には×印を付けておき,後日解き直してみることも重要です。

最後に3の場合ですが,答えに付いている解説を読んで理解できたものについては,2と同様,後日解き直すようにします。

ちなみにこういった問題は,すぐその場でやり直せばできてしまうものですが,1週間もするとまた忘れてしまってできなくなることが多いのです。

ところで,解説を読んでもわからない難問も中にはあるかと思います。

その場合,できる人に尋ねてわかりやすく説明してもらうか,試験まで時間が残っていない場合や弱点科目で遭遇してしまった場合は,潔く諦めてしまうのも手です。

私にしてみれば,これは「いまの実力では太刀打ちできない」と判断しての賢明な撤退であり,数ヶ月後に再び挑戦してみたら解けるかもしれません。

人生における悩みも同様ですよね。

当時「こんなに辛いことはない」などと思っていたほどの悩みであっても,数年後に振り返れば全然大したことがなくて,どうして悩んでいたんだろうと思いさえします。

勉強法の弐

答え合わせはすぐに行うこと。答えは写さず,ケアレスミス以外は後日解き直すべし

簡単に答えを見ない,聞かない

すぐに答えを見たり,他人に聞いたりしない。

この頑固な姿勢は,特にSociety5.0へと向かう社会においては大切なものです。

以前であればこういった姿勢は,難関高校や将来MARCH以上の大学に入りたい生徒にのみ実践させていたのですが,その理由としては,あまりにできない子だと「わからないから勉強はもういいや。」と投げ出してしまう恐れがあったからです。

ですが,そういった子にも粘り強く何度も調べるよう促すことで,次第とそういった苦行に耐性が付き,程度の差こそあれ,自分で調べてくれるようになることが最近わかってきました。

最初にも書いたように,2020年以降の教育においては自宅学習の比重が大きくなります。

是非,わからないときはまず教科書を読み,書かれていることを理解しようとし,さらにはインターネットで調べてみる癖を付けてください。

自分で調べると,時間は余計にかかることでしょう。

ですが,他人から聞いて得た知識と,苦労の末やっと見つけてきた知識では,後者の方が明らかに忘れにくく,本人に与える影響も大きいのです。

本音を言うと,理想はさらにその先にあるのですが,まずはスマホのゲームで考えてみてください。

ネットに載っている「誰かが見つけた攻略法(知識)」を真似するだけの人生であなたは満足ですか。

勉強法の参

他人に聞かず,自分で調べるべし

 

おすすめノート術について

持ち運びできるアイディアノート

以上の勉強法を実践しようと思ったら,問題集やワークに直接書き込んではいけないことは明白です。

「学校に提出する必要があるから。」などと,すぐに言い訳を始める子がほとんどですが,学校の授業が始まる前にコピーを取るか,最悪書き込む前の状態を写メしておくことくらいはできるでしょう。

これからはノート術(ノートの取り方)について解説していきますが,ここでは誰でもすぐ実践できるものを紹介するにとどめます。

もちろん,高度なノート術も塾では指導していますが,万人に役立つものではありませんし,いきなり見様見真似で習得できるものでもありません。

例えば以下はかつてのセンター試験(現在の共通テスト)の世界史で満点を取った生徒のノートですが,これは本人以外に使いこなせませんし,見る人によってはこれほどまでに使いにくいノートはないでしょう↓↓

世界史のノート

ここで一つ断っておきますが,私はノートの定義に「教材にメモしたもの」までを含めて考えているので,上のように書き込まれた形跡のある参考書であっても立派なノートの1つだとみなします。

とはいえ,こういったノートも,以下で解説する基本のノート術から次第と発展させていくことで,いつかは辿りつけるものです。

それでは早速,ノートの役割と基本ルールについてまとめてみましょう!

ノートの役割を知る

ノートの役割としては,授業を書き写すための「保存」目的のものと,問題を解いて練習量を確保するための「演習」目的の2つがあります。

この2冊があることで,勉強法の章の最初に語った「わかる」と「できる」の両方が可能となるわけです。

まずは自分が今,どちらのノートを作っているのか考えてみましょう。

もちろん,時間を多く割くのは「演習」目的のノートの方ですが,理社のような暗記科目の場合は,あとで保存したノートを見返すことがあります。

中1のノートを中3で使うことも多々ありますので,試験後に捨てるようなことのないようにしてください。

ちなみにですが,先に見せた複雑なノートも,暗記をするための保存ノートがベースになっています。

そこから,自分で調べた情報を書き加えて改良していったのでしょう。

他人のために作るわけではありません。

自分が使いやすいと思えるノートを作りましょう!

演習目的のノートの方も,捨てずに部屋の片隅にでも積んでおいてください。

受験当日になったときに,「こんなに勉強したんだから合格しないはずはない」と自分を励ます材料になります。

ノート作りは素早く行う

ところで,良いノートを書こうとするとつい気合いが入りがちですが,時間をかけてしまった時点で,もうそれは悪いノートになってしまっている可能性が高いです。

きれいに書くことで満足し,「わかった」を「できる」に変えられないまま試験に挑んでしまったり,3ページくらい頑張って書いてみてもそのキレイさを最後までずっと維持できないのであれば,それは悪いノートを作ってしまった証拠に他なりません。

ノートは素早く作ることが肝心です。

スピード感を出すために,

  1. 長い文章など,コピーできるものはコピーする
  2. 色分けはほとんどしない
  3. 汚く書いても自分が読めればよい

以上の3点を意識するようにしてください。

先ほどの例を見ても,教科書を切って貼ったようなもの(カラーコピー)があるようですし,文字も本人だけが読める感じの字体で書いていますよね。

ノートにコピーを貼ることで,教材(教科書や資料など)がノートと結びついて,最高の効果を発揮する最終形態へと進化しているところは是非とも見習いたいものです。

また,元の参考書自体に余白が少ないため,付箋を利用してスペースを余計に生み出している工夫も素晴らしいと思います。

一方で,まだ知識が少ない(理解しきれていない)段階から色分け(線引き)をしてしまったせいで,大体すべての文章に線が引いてあって意味をなしていないところがいくつか見受けられるので,そこは改善の余地ありです。

2周目や3周目と復習を重ねていく過程で丸印をつけたり,細い付箋をつけて目立たせているところが,このノート作成者における独自の色分けだと考えてください。

ちなみに私が教室で指導する場合の色分けのコツですが,

  • 最初は鉛筆で
  • 2回目に色ペンを使う

といった簡単なものです。

さらに付け加えるなら,カラーを入れるときはそれぞれの色に意味を持たせておくことも重要かと思います。

例えば英語の参考書に線を引くのであれば,わからなかった単語は,文法で注意したい事柄には,暗記したい例文はといった具合に行いますが,これは自分なりの独自ルールを敷いて構いません。

その他,簡単にできるノート術としては,

  • どの問題集の何番を解いたかわかるように書き留めておく
  • 消しゴムは使わず,間違えた過程は必ず残すようにする
  • 余白を意識的に多く残しておく

といったものがあります。

先ほど,ノートには保存の役割があると言いました。

後で振り返ったときに混乱しないように,教科書のどのページをまとめたものなのか一目で分かるようにしておきたいものですし,間違えた部分をはっきりと残しておくことで,できなかった原因を強く認識できるわけです。

そして余白をたっぷりと残しておくことで,書き込みをする際は便利に使えますし,「こんなにスカスカだと気になる。何か書かなくては!」などといった義務感を生みだす効果も見込めるでしょう。

何といっても,1度目の学習では大切な部分は見えてこないのがほとんどなわけですから,2度3度と復習していく過程で,余白を残していてよかったと思えるはずです。

中学生の例にはなりますが,理科と社会の具体的なノート術を以下の記事にて紹介しています↓↓

あくまで,上で紹介したのは自分用のノートであり,学校に提出する用のノートにはそれなりの工夫が別途必要です。

 

まとめ

良い勉強態度を褒められた子ども

やや具体的にイメージしにくいものもあったかと思いますが,勉強法はさほど実践することが難しくないように思いますし,「自分のノートは,こういうふうに工夫してみよう!」などと思っていただけたとしたら,すでに立派なノート作りの第一歩を踏み出せていることになります。

今回の記事の要点をまとめると,以下のようになるでしょうか↓↓

  • わかるをできるに変えるには,3回以上問題を解く必要がある
  • 「確認問題→章末問題→総復習→間違えたものだけ数回」が理想
  • 丸付けはすぐに行い,答えを書き写さないこと
  • 原因を書き足したり,後日解き直すことが必ず役立つ
  • これからの時代はどんな子も自分で調べる態度を身に付けるべき
  • 自分で答えに辿りつくことにこそ価値がある
  • ノートには保存と演習の2つの役割がある
  • ルールはないが,素早くかつ教材と結びついたノートが至高
  • 自分なりのルールを決めて独自のノート術を完成させたい

社会人以降もお世話になる可能性が高いのが幼少期における勉強習慣というものです。

学校の定期試験はそのための良い試金石となります。

結果を分析し「今度はこういうところをもっと工夫しよう。」などと反省しては,自分の勉強法やノート術を改良していってください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

-勉強法

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スタディサイト管理人

都内の塾運営にかかわってから,講師歴も15年以上になりました。小学生から高校生まで学校の定期テストから大学入試まで幅広く教えています。最近の関心事は「教育改革」で,塾に入ってくる情報に加え,セミナーや書籍,信頼のおける教育機関より得た情報をWebにまとめてみました。ネットを介したやり取りにはなりますが,少しでもみなさまのお役に立てたらと思います。
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